ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

「太陽の季節」

2010年12月04日 | 二次元(児童ポルノ規制)
漫画家ら「表現規制」と反対表明 都の性描写条例案に(共同通信) - goo ニュース

 過激な性行為を描いた漫画の販売を規制する東京都青少年健全育成条例の改正案について、漫画家の竹宮恵子さんや出版関係者らが3日、記者会見し「(漫画家の)表現全体への規制が始まる。危険な条例だ」と反対する意向を表明した。竹宮さんは「私自身(規制対象になる近親相姦の場面を含む)作品を描いている。今ここで止めたい」と述べた。漫画家らの懸念に、石原知事は会見で「丁寧に説明したい」と話した。



 まだ漫画やアニメの規制に固執しているらしい。彼は漫画家やアニメ関係者から何かされたのか?(笑)

 新しい改正案では、「刑罰法規に触れるか、近親者の性交を不当に賛美・誇張して描写したもの」を対象とするという。そして、こうした性行為を描いた漫画やアニメの販売などを規制するという(47ニュース)。

 しかしながら、既に都条例には、「性的感情を刺激し、健全な成長を妨げるおそれがある本や雑誌を青少年に売ったり見せたりしない」規定があるのである。にもかかわらず、さらに規制を欲する理由は何なのか?


 そもそもだ。何故、「漫画やアニメ」を「狙い撃ち」にするのか。「刑罰法規に触れるか、近親者の性交を不当に賛美・誇張して描写したもの」は、何も漫画やアニメだけではあるまい。活字作品にもある。ならば、どうして活字の作品は規制の網から外しているのか?

 以前にも書いたように、「源氏物語」はどうして規制の対象にならないのか。源氏物語など、18歳未満の青少年の、それこそ「性の暴走」そのものであり、規制賛成派の理屈にしたがえば、これこそ危険極まりないシロモノであろうに。井原西鶴の「好色一代男」も同様の理由で規制されなければならない。

 何せ後者の作品は、主人公の世之介は数え年7歳で近所に住む女性の弱みを握って自分との性行為を強要するという、今では確実にこの主人公は少年法により処罰されるような「描写」がある。これはよくて、同じことを漫画やアニメがするのはけしからんというのは、規制が恣意的であることの証左である。



 そこで思ってしまう。今や、彼は作家だとは想像もつかないぐらいに芸術活動の規制に勤しんでいるわけだが、その彼が文壇デビューを果たしたのは「太陽の季節」である。

 周知のようにこの作品は、主人公である高校生が、盛り場で知り合った少女と「性的関係を結ぶ」という「描写」がある。この作品が映画化されたことをきっかけで映画倫理委員会は発足した。

 つまり、彼も(彼を含む)一部の連中が今騒いでいるようなものでデビューした以上、実は「同じ穴の狢」だったりする(苦笑)。



 なるほど、だから彼は自分の作品も規制の対象とならないよう、漫画やアニメに「的を絞って」規制しようとしているのですね。ならばここは漫画やアニメ関係者はいっそ、彼の作品「太陽の季節」を今風の「萌え」にアレンジして、アニメ化してみてはどうだろうか?(笑)

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