私が勤める会社の主力商品は、幼稚園・保育園の園児服や園児用品ですが、この時期、衣替えと運動会シーズンとあって、入園時、夏のプール開きの時期に次いで商品の動きが活発になります。真夏に牡蠣を食べたり、カボチャを食べたりと、食べ物で季節感が味わえなくなった時代ですが、幼稚園・保育園のイベントはその辺のギャップをカバーしています。今週あたりは、どの保育園でも、運動会の練習に忙しく、営業活動に行っても相手にされないほどですが、やはり運動会に適した時期だと思います。
運動会ほどの大型イベントになると、園児も普段はあまり着ない制服を着るよう指示があるようで、急な追加注文が多くなります。また、スポーツウェアや紅白帽子などの基本アイテムも注文がきます。また先生方も、運動会にはそろいのユニフォームやジャージ・ポロシャツ等で参加するようで、そちらのニーズもあります。
10月も下旬になると、今度は収穫祭などのシーズンになります。今年は様々な災害があったものの、米については概ね豊作だったようで、作業衣や秋冬もののカジュアル・フォーマルなどの衣料品の売り上げも期待できそうです。当社も各地の収穫祭に出店します。土日が勝負となりますので、こちらの担当者はほとんど休みなしの状態となります。また、11月になると、文化祭や吹奏楽コンクールなど、さまざまなイベントが開催されることもあって、イベント用のブレザーやブルゾンなどの引き合いが来ます。
これらの注文は、運動会やイベントの日までに納品しなければならないため、納期には神経を使います。衣料品もいまや、1着2着ならすぐ作って明日にも納品、などというわけには行かず、在庫がなければ、次のロットが出来上がるまで1ヶ月待ち、2ヶ月待ち、などということになってしまいます。
秋から冬にかけては、さまざまなイベントがあり、それに伴う衣料品の動きも活発化する時期になります。また、秋冬ものは商品単価が高くなるため、ビジネスチャンスでもあります。食べ物はすっかり季節感がなくなりましたが、衣料品についてはまだまだ季節の移ろいを感じさせてくれるものと思っています。