--いつも通りネタばれあり--
連チャンでアニメですが、人がバタバタ死ぬ「戦場でワルツを」と違い、そこは家族で
安心して見られるディズニー=ピクサーだから・・・と思いきや今回は人が死にます!!
同じように落下しても、犬たちは川に落ちて助かるシーンがあるというのに
元は国民的英雄の冒険家にして、周りの無知、無理解のために徐々に偏執狂に
なってしまった老人を、あんなふうに死なせてしまうのは意外でした。
映画そのものは、ばあさんに死別するまでの冒頭のシークエンスが切なくて若干涙腺を
刺激するものの、目的地への移動があっさりすぎて(雷雨にもまれて昏倒したじいさんが
目覚めたら、もう大陸1つ分飛んでいて目的地は目の前)ちょっと拍子抜けします。
その後は空飛ぶ家じゃなくて「カールじいさんと浮かびながら引きずられる家」になります。
さらにしゃべる犬の大群が出てきたりと、やや荒唐無稽な話になっていきますが、新しい
仲間を救うため大切な想い出を捨てて家を再浮上させるシーンや、ついに家そのものを
失った時には、すでに守るべき新たな「家族」ができているので悲しみを引きずらないあたり
そして、じいさんとの生活こそ楽しい冒険の日々だったとばあさんが思っていたことが
明らかになるシーンなど、ちょこちょこいい場面があります。
ピクサー史上最高傑作じゃないし、2番目でも3番目でもないとは思うけど
全体としてそんなに悪い映画ではありません。
併映の短編「晴れ ときどき くもり」も良かったですよ。