Wanderers

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出産という奇跡

2009-11-23 22:13:48 | 本より
先日、「買い溜めた本を読もうよ月間」再開を打ち立てたものの、今日の時点で読破したものが1冊ってどうなんだろう。
読むスピードが遅くなってるのもあるし、それよりも本に向かってる時間が少なくなってるのも問題なんだよね。
DVDばっかり見てる場合じゃないよ、私。

とは言っても、ハードカバーを1冊読み終えたのだから、そこはしっかり自分を誉めてあげよう。
口先だけにならなくて良かったね。
そもそも、読みたいと思って買ってるんだから、読み終えたからといって何が偉いってワケじゃないんだけど、まぁモチベーションの維持としてね。

で、読み終えたのはコチラ↓

  ジーン・ワルツ : 海堂 尊

どなたかお気づきになるかもしれませんが、こちらの作者は映画にもなった「チーム・バチスタの栄光」や「ジェネラルルージュの凱旋」を書かれているお医者さんです。
この方の作品がかなり好きなので、本屋で遭遇したら無条件で手にとっております。

なので、この「ジーン・ワルツ」もレジ前平積みの発売早々に購入していたのですが、あれよあれよと月日が過ぎて今日に至るというワケで・・・
って、もうこの言い訳は飽きたね。すみません。

さて、内容というか感想なんですけど。
ずばり「妊娠・出産って奇跡なんだ」ということ。
五体満足であることの素晴らしさ。
なにより、妊娠できるということの喜び。
普通と思っていたことは、全然普通じゃなかった。

と、書いてますけども、このお話が単なる出産のお話で終わらないのは作者が海堂さんだから。
医療の従事者から見た地域医療の崩壊や、人口受精の話等、一筋縄ではいかないストーリーとなっています。

とは言っても、ストーリーの主な柱は妊娠と出産。
自然妊娠と人口受精による妊娠。
終盤になってくると自然分娩と帝王切開と。
あと、どうして出産を扱う産婦人科が減ったのか、とか。
そんなところも書かれていたりします。

主人公は出産を扱う医者なのですが、医者が故に出産を望む女心を理解しがたい部分があったり、医者だからこそ、それを盾に女心を優先してみたり。
そんな彼女と患者である妊婦とのやりとりに、やっぱり最後には涙していた私です。

この本を読む前に「今、子供ができたらどうしよう」ってちょっとリアルに考えた時期があったんですけど、読み終えた今、良い意味で叱られた気分です。
やっぱり、子供って奇跡なんだよ。
伝わりにくいかもしれないけど、好きとか嫌いとか、今とか今後とかそんなこと関係ないくらい、子供って奇跡なの。そんな感じです。

よろしければ、手にとってみてください。