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アロマな日々

一条の光に誘われて歩くうちに、この世とあの世を繋ぐ魔法の世界に紛れ込んでいました。夢のワンダーランド体験を綴ります。

『熟年離婚』と『理想の生活』

2005年10月18日 | 日々の泡
同時期に似たような内容のドラマが(期せずして?)スタートしています。『熟年離婚』はシリアスに、『理想の生活』はコミカルに熟年男性の悲哀を丁寧に描写しています。現役時代は、人並み以上の仕事を遣りこなし、それなりの役職を無事勤め上げて定年を迎え、「さあ!これから第2の人生を楽しく生きていこう!」と決意した矢先に思いもよらない失意に見舞われる…という成り行きで、話しの筋は展開していきます。再就職だとか再雇用だとかの、仕事面での出直しのことなどは一切、念頭から外し、妻や子どもたちや【家庭】のことに思いを馳せながら、それなりの華やいだルンルン気分で、定年退職のその日に、離れる職場から送られた、抱えきれないほどの花束を持ち帰って、家族との団欒に向き合ってみれば、自分の思い描いていた今後の青写真は自分だけの願望であったにすぎないことを思い知らされ、子どもたちや妻からの思いがけない赤裸々な言い分や行動に激怒する…という場面が一つのクライマックスになります。【家族】の中で、今まさに起こっている現実の流れから、自分ひとりが取り残されていく…そんな場面から、物語は始まっていきます。ところで、昨今、30代~50代の男性の自殺率の向上が(50代が圧倒的にトップではありますが…)社会現象にもなっています。激烈な職場環境にさらされながら、一度、うつという病態に見舞われてしまったり、リストラに合ったりしてしまうと、再起が非常に難しいことになります。うつは必ず治る病気と言われていますが、今まで靄の中を彷徨っていた状態から、突然、霧が晴れたように、何もかもが元通りになるというわけにはいかないものです。精神状態を始めとする物心両面において、物事がそう簡単には、思うように運ぶはずもありません。うつの改善薬を飲み始めれば、休職は免れるかもしれませんが、ビビッドな感情や最高潮で仕事が出来ていた頃のようなひらめきに支えられての仕事からは、数歩下がっての職務に甘んじなければならなくなるかもしれません。そうやって我慢に我慢を重ねた挙句に、また再び、発作がやってきたら、その時の健康法はすべてを投げ出せるか否かにかかっているようです。この2つのドラマの主人公たちは、一見しては、固い殻から、なかなか抜け出せないように見えますが、きっと、妻や子どもたちとの関係を(誰もが自由であるものに)変えていってくれることでしょう。これから彼らが、どのように柔軟に変化するかが、とても楽しみです。世間に受け入れられることが難しい生き方であっても、自分の中にやむにやまれぬ必然性があってのことなら、それも一つの生き方として認めてもいいんだということに、必ずや、気づいて行くようになると信じています。「強くなければ生きてはいけない。優しくなければ生きている資格がない。」とはハードボイルド小説に出てくる有名なセリフです。これからの世の中、男性もきっと、より柔軟に、より優しくそして本当のしなやかな強さを身につけながら生まれ変わっていくことでしょう!そうでなければ、とても生き残れない厳しい時代になってきているからです。…けれども、翻って考えてみれば、時に応じて己を変えていける自由な気風を身上とする人間が増えていくということでもあるからには、人間同士がときめきを感じ合えるチャンスが増えていくということでもあるような気がするのですが、そんなのは、私だけの、甘ったれた見方に過ぎないでしょうか?『熟年離婚』 『理想の生活』(NHKの場合は、どうしても、【ページを表示できませんでした】となってしまって、たどり着きたいページとの直接のリンクがうまく貼れません。【ドラマ】→【連続ドラマ】とクリックしていくと、『理想の生活』のホームページの表紙にたどり着きます。

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