はじめまして。
みちのく童話賞スタッフの丸山千耀(まるやま ちあき)と申します。
2018年に山形県にある東北芸術工科大学の文芸学科を卒業し、
今年で社会人3年目になります。
私が作家になりたいと思ったのは小学生のころでした。
今年で25歳になるので、十数年前のお話です。
小さいころから内気で、休憩時間も一人で本を読んでいることが多く、
クラスメイトからは「真面目だね」とか「一人が好きなんだね」と言われていたような気がします。
でも、本当は友達とおしゃべりしたかったし、外で遊びたいと思っていました。
読書は孤独の寂しさを埋めてくれるもの、そう考えていました。
小学生のころから読書と同じく、よくしていたのが、
物語を書くことでした。
自分が考えたお話を真っ白の紙に書いて、家族に見せていました。
クラスの担任の先生に読んでもらったこともあります。
1年生のときの担任の先生は、私が書いた物語に、
「よくできました」のシールを貼り、クラスみんなの前で褒めてくれました。
小学校の卒業文集に、
私は堂々と「作家になりたい」と書きました。
中学生になっても、高校生になっても、私の夢は変わらず作家でした。
ただ、実際は作家になれるほどの完成度の高い物語は書けておらず、
どうしたらいいのだろうと悩んでいました。
東北芸術工科大学。
高校2年生のころ、進路を悩んでいたときに目に飛び込んできたのが、
山形県にある、芸術やデザインを学べる大学でした。
同大学には、本物の作家や編集者、評論家の先生方がいらっしゃいました。
物語はどのように構築すればいいのか。どのようにキャラクターを作ればいいのか……。
読者の心を動かす物語を書くために欠かせないテクニックを、
たくさん教えていただきました。
また、自分が書いた原稿を丁寧に見ていただき、
どうしたらより良くなるのかアドバイスもしてくださりました。
私は負けず嫌いなので、納得するまで何度も書き直し、
先生に提出していたような気がします。
先生も大変だっただろうと思いますが、
ご指導のおかげで、自分の作品が、
同大学の文芸学科が中心となり執筆・編集する文芸誌「文芸ラジオ」1号に載りました。
そして、なんと第2号には文芸ラジオ新人賞受賞作として『星屑のブロンシュ』が載ったのです。
驚きました。
あの時の感動は、今でも忘れていません。
文芸学科の先生方や文芸ラジオ編集部の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。
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作家を目指している若い方にとって、刺激となるレポートでした。②もありますので、お楽しみに!(お)