白馬ツバメの独り言

北アルプスの麓 厳しい自然界で健気に逞しく生きている命たちとの出会いは
優しくて時に悲しい・・・

珍しくない野鳥の巣立ち雛たち

2007-07-28 | 白馬の野鳥達


このハシボソカラスの雛は、5月の後半に玄関前の田んぼの中で動けずに、ここの縄張りのハシボソ夫婦やツバメ集団に威嚇されながら、このままぐったりと泥まみれになりうずくまってしまった子・・・ほっておくことが自然の節理なのかもしれないが・・私には出来なかった・・この雛を、玄関の中でちょうど子育て中だったうちのツバメたちに見つからないようにいない隙を見てタオルで包みお風呂場へ移動させた。お腹はぺったんこ・・ほぼ半日何も食べていなかったのだろう・・体温も下がっていて危険な状態だった。ドッグフードを温めにふやかしビタミン液を混ぜたものを与えるも、もう飲み込む力もなかった。しかたがないので指で奥まで突っ込み強制給餌。朝までに結果が出るだろうと保温をして一晩・・・翌日、目に輝きが戻っていた。・・・良かった・・ボソの巣立ち雛の瞳は「グレー」で、とても奇麗で美しい
この子は巣立ったばかりのところを何かしらの事情でおそらく別のところから連れて来られてしまったと思われる。まだほとんど飛ぶことも出来ないこの子が別のボソの縄張りの中にいること自体不可解なことだ。・・・かわいそうに・・・
この子の話は後日改めて書くことにするが、結果としてはお風呂場の中ですくすく育ち、私を見ると嬉しそうに羽根を震わせ餌をねだり、とても元気で賢い幼鳥になっていった。


次に、カラスに続いて「嫌われ者」の ムクドリ
集団でひとつの木に塒をとるうえに「ジャージャー」声も騒がしいので、周辺の住民からは「糞害」「騒音」による苦情が出て、都会などでも「厄介な鳥」と敬遠されてしまう。こちらでも7月半ばを過ぎると毎年家の側のケヤキに日の入り前になると500羽前後が塒をとるようになる。この画像は塒入り前に続々と電線に集合し始めたもの。


そんな嫌われ者ムクドリだが、巣立ち雛はやはり可愛いものだ。白馬では最近ムクドリの繁殖が以前に比べ増えているようだ。


次は カワラヒワの巣立ち雛。 なんと家の前のホテルの駐車場の出入り口付近の低い木の中、手を延ばせば届きそうなところに巣を構えていた。観光客がひんぱんに行き交う中、こっそり ひっそりと子育てをしていたのだ。


そしてハクセキレイ 最近では都市部でもよく見られるようになってきたようだ。変化していく環境に順応しやすい野鳥なのかな?
巣立ったばかりの雛はこんな感じ・・
セキレイ系は尾っぽをピコピコ上下させ、細く長い足で トコトコトコと足早に歩く姿がとても愛らしい。農道を車で走らせているとよく道の真ん中に止まっている。動こうとしないのでスピードをつい緩めてしまう。直前で飛び立ち、道案内をしてくれているかのように前を前を飛んでいく。なんとも危なかしいのだ




そしてこちらが巣立って1カ月も過ぎ、立派に独り立ちをはじめた子達



過酷な自然界でこの子達がこれから先生き抜いていくのは至難の業だろう・・・
特にここ白馬は冬が長く豪雪で氷点下の日々が続く。
そんな中で無事に一冬を越し、春を迎えることが出来る若鳥はほんの一握りだ。
この子達は日々生きていくのに、天敵から逃れ、必要な食べ物を確保していくことだけで必死なのだ。いつだって命がけで暮している

私たち人間て生き物は・・ほんとに恵まれていて幸せなんだよなぁ・・・と
贅沢を求めたり、食べ物を平気で捨ててしまったり、欲の皮突っ張ってみたり・・・
・・・・・なんだかなぁ・・・この年になって改めてこの子達から気付かされることってあるんだなぁ・・・




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6 コメント

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Unknown (ブトボソ)
2007-07-29 05:08:49
こんにちは。
身近な鳥が繁殖で出来ない環境になってしまったら?と考えると恐ろしいですね。鳥は環境指標にも使われていて、アンブレラ種とも言われる事が多いです。鳥が安心して暮らせる環境だとそれに付随して哺乳類・昆虫・植物も安心して暮らせるという訳なんですよね。その辺を解る人だったら、身近な鳥を大切にしようと思う筈ですね。
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すべてに感謝 (だちょ)
2007-07-29 22:13:38
白馬ツバメさんのブログを読んでると、いつもココロの、おなかの奥深い場所がグラグラと揺さぶられます。
動物は生きるコトに純粋ですね。生きるコトだけのために生きている。
ウチのチビたちも日々、成長しています。今日アップしたのでよろしかったら見てみてください。
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ブトボソさんへ (白馬ツバメ)
2007-07-29 23:22:34
こんばんは。ブトボソさーん、そうそうそうなんです~・・上手く書けなかったのですが・・そういうことを訴えたかったのです~代弁してくださりありがとうございます~・・・CDまだ見られません・・早く知り合いにやってもらわなくては。でももう夏シーズン、みんな忙しい・・
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だちょさんへ (白馬ツバメ)
2007-07-29 23:28:48
こんばんは。今さっき、拝見させていただきました~コメントも・・ごめんなさい。お名前の下にアンダーラインしてある方は、ホームページやブログへつながるのですね。私・・今まで知らなかったです・・嫌だわ・・ほんとに、パソコン音痴で・・またひとつ勉強になりました~(誰でも知ってるよ・・って?失礼しました・・)
野生鳥獣たちは・・ほんとに「純粋」で「健気」です・・彼らをどんどん追い詰めていってしまったのは・・私たちです・・ね
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周りの野鳥達 (コスモス)
2007-07-31 14:24:18
こうして名前と写真を付き合わせると以外にも家の周りにも同じ野鳥が居ることに気づかされます。カラスははしぶとがビックリするほど居ます。喧嘩してボロボロになりながら子育てして巣立たせた親鳥も・・どんな鳥にも命の輝きを感じ感動します。そんな野鳥を見ながら犬の散歩もいいものです。話相手は犬ですが・・・(笑)
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コスモスさんへ (白馬ツバメ)
2007-08-01 11:18:12
こんにちは。そうなんですよね。「野鳥」というとどうしても珍しいものや奇麗なものが主役になってしまうのですが、この子達もおんなじ立派な「野鳥」なのですよね。「差別」はいけませんね。人間に都合の悪いものは「害鳥」だなんて・・人間の勝手。どんな命にもそれぞれの役割をこの地球上で果たしていることを忘れてはいけないと思っています
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