日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

光に背く人々がいる

2019-06-03 | Weblog
ヨブ記24章 
  
 13節「光に背く人々がいる。彼らは光の道を認めず 光の射すところにとどまろうとしない」(新共同訳)

 1節「なぜ、全能者のもとには、さまざまな時が蓄えられていないのか。なぜ、神を愛する者が、神の日を見ることができないのか」。ヨブの独白が続く。本章は12節までと、13節以下とに大きく二つに区分できよう。前半は、悪しき暴君の圧制のもとで虐げられている人々の悲惨である。彼らは神を愛する者なのに神の裁定の日を見ることなく、地境を移し、家畜の群を奪い、孤児が手塩に掛けている驢馬を連れ去り、やもめの牛を質草に取る悪人がいる(2~3節)。
 4節「乏しい人々は道から押しのけられ この地の貧しい人々は身を隠す」。彼らは飢えて食べものにこと欠く状態で、野驢馬のように、子に食べ物を与えるために荒れ野で労し、悪人の畑で刈り入れをするが、残っているぶどうの房を集める。着る物もなく裸で歩き、寒さにふるえて山中をさまよって夜を過ごし、乳飲み子を人質に取られている惨状である (5~9節)。「裸で歩く」を繰り返している(7節、10節)。町では死に行く人々が呻くという、そんな非道なことがあるのに、神はこの惨状に心を留めてくださらないと告げる(12節)。
 13節「光に背く人々がいる。彼らは光の道を認めず 光の射すところにとどまろうとしない」。後半部分になる。では『光に背く人々』、つまり闇の極悪人らはどうか。彼らは人殺し、盗人、姦淫する者(14~15節)、闇にまぎれて壁に穴を開けて侵入し悪事を働くのである(16~17節)。
 18節「大水に遭えば彼はたちまち消え去る。この地で彼の嗣業は呪われ、そのぶどう畑に向かう者もいなくなる」。これら悪事を働く者に対する報いがあるのも明らかで、熱暑で雪解け水が消えるようになり、消し去られ、母の胎児が呪われ、不妊の女が不幸に落ちるのであるが、果たしてそうであろうか(19~22節)。
 25節「だが、そうなってはいないのだから誰が、わたしをうそつきと呼び わたしの言葉をむなしいものと断じることができようか」。そうなっていないとは、暴君の圧制のもとで虐げられている人々の悲惨な状態に心をとめてくださないと祈る(2~12節)。
なぜ全能者のもとに、神を愛する者が神の真実をみることが出来ないのか(1節)これが結論である。