歴代誌下14章
10節「主よ、あなたは力のある者にも無力な者にも分け隔てなく助けを与えてくださいます。わたしたちの神、主よ、わたしたちを助けてください。わたしたちはあなたを頼みとし、あなたの御名によってこの大軍に向かってやって来ました。あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません。」
1節「アサは、その神、主の目にかなう正しく善いことを行った」。アビヤに代って宗教改革者アサが王位を継承した。その治世について14~16章に記される。並行記事は列王記上15章9~24節で、極めて簡潔である。「アサの治世に国は十年の間、穏やかであった」とある(13章23節see)。彼は異国の祭壇と聖なる高台を取り除き、石柱を壊し、アシェラ像を砕き、ユダの人々に先祖の神、主を求め、律法と戒めを実行するように命じた(2~3節)。彼の統治の下で国は平穏であったとある(4節)。戦争が無くて平穏であったと繰り返している(5~6節)。実際の彼の治世は41年間であり、ダビデ、ソロモンとほぼ同じ年数である。平穏、安らぎ、という言葉が五回も出てくる(13章23節、14章4、5、6節、15章15節)。
6節「彼はユダの人々に言った。『我々はこれらの町を築き、城壁を巡らし、塔を建て、城門を造り、かんぬきを付けよう。我々は、我々の神、主を求めたので、この地を保有することができる。主を求めたからこそ、主は周囲の者たちから我々を守って、安らぎを与えてくださったのだ』。そこで彼らは建設を始め、完成した」。この平穏な時代にアサ王が行ったのは、城壁を巡らし、塔を建て、盾と槍、弓を引くユダの兵三十万、ベニヤミンの兵二八万という軍備を固めたことである(8節)。クシュ人ゼラの百万の軍隊と戦車三百とマレシャ近くのツェファタの谷で、対戦して戦勝を挙げている(9~10節)。この時アサは主の名を呼んで「主よ、わたしたちを助けてください。…あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません」と祈っている。そして、主とその陣営の前で打ち砕かれて倒れ、生き残った者は一人もなかったとある(11節)。敗北したクシュ人の陣営から多くの戦利品を持ち帰った。またすべての町で略奪を欲しいままにし、家畜の群の天幕も打ち払い、多くの羊とらくだを捕獲してエルサレムに帰ったのである(12~14節)。
ここで国の平穏が問われる。宗教改革者アサの功績は、軍備によるのではなく、偶像を廃棄し、神の律法を求め主に祈りをもって信頼することが先決であったことである。戦争に勝利して、略奪を欲しいままにし家畜まで拿捕して国に安定させたことは、戦争悪として繰り返され、南ユダ王朝の歴史には実現しなかった。このメッセージは、預言者ミカによって告げられている。「主は多くの民の争いを裁き はるか遠くまでも、強い国々を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない」(4章3節)
現代の国際社会では、これが希求されている
10節「主よ、あなたは力のある者にも無力な者にも分け隔てなく助けを与えてくださいます。わたしたちの神、主よ、わたしたちを助けてください。わたしたちはあなたを頼みとし、あなたの御名によってこの大軍に向かってやって来ました。あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません。」
1節「アサは、その神、主の目にかなう正しく善いことを行った」。アビヤに代って宗教改革者アサが王位を継承した。その治世について14~16章に記される。並行記事は列王記上15章9~24節で、極めて簡潔である。「アサの治世に国は十年の間、穏やかであった」とある(13章23節see)。彼は異国の祭壇と聖なる高台を取り除き、石柱を壊し、アシェラ像を砕き、ユダの人々に先祖の神、主を求め、律法と戒めを実行するように命じた(2~3節)。彼の統治の下で国は平穏であったとある(4節)。戦争が無くて平穏であったと繰り返している(5~6節)。実際の彼の治世は41年間であり、ダビデ、ソロモンとほぼ同じ年数である。平穏、安らぎ、という言葉が五回も出てくる(13章23節、14章4、5、6節、15章15節)。
6節「彼はユダの人々に言った。『我々はこれらの町を築き、城壁を巡らし、塔を建て、城門を造り、かんぬきを付けよう。我々は、我々の神、主を求めたので、この地を保有することができる。主を求めたからこそ、主は周囲の者たちから我々を守って、安らぎを与えてくださったのだ』。そこで彼らは建設を始め、完成した」。この平穏な時代にアサ王が行ったのは、城壁を巡らし、塔を建て、盾と槍、弓を引くユダの兵三十万、ベニヤミンの兵二八万という軍備を固めたことである(8節)。クシュ人ゼラの百万の軍隊と戦車三百とマレシャ近くのツェファタの谷で、対戦して戦勝を挙げている(9~10節)。この時アサは主の名を呼んで「主よ、わたしたちを助けてください。…あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません」と祈っている。そして、主とその陣営の前で打ち砕かれて倒れ、生き残った者は一人もなかったとある(11節)。敗北したクシュ人の陣営から多くの戦利品を持ち帰った。またすべての町で略奪を欲しいままにし、家畜の群の天幕も打ち払い、多くの羊とらくだを捕獲してエルサレムに帰ったのである(12~14節)。
ここで国の平穏が問われる。宗教改革者アサの功績は、軍備によるのではなく、偶像を廃棄し、神の律法を求め主に祈りをもって信頼することが先決であったことである。戦争に勝利して、略奪を欲しいままにし家畜まで拿捕して国に安定させたことは、戦争悪として繰り返され、南ユダ王朝の歴史には実現しなかった。このメッセージは、預言者ミカによって告げられている。「主は多くの民の争いを裁き はるか遠くまでも、強い国々を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない」(4章3節)
現代の国際社会では、これが希求されている