ダニエル1章
17節「この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた」(新共同訳)
1節「ユダの王ヨヤキムが即位して三年目のことであった。バビロンの王ネブカドネツァルが攻めて来て、エルサレムを包囲した」。本書は預言書に位置付けているが、ユダヤ教は諸文書でエステル記の次に来る。形式と内容から黙示文学と見ることができる。六章までダニエルは三人称であるが、七章以降は一人称である。ヨヤキム即位三年目は、紀元前606年であるが、実際は598年第一回捕囚のこと(歴代誌下36章5~7節、列王記下24章1~17節see)。
2節「主はユダの王ヨヤキムと、エルサレム神殿の祭具の一部を彼の手中に落とされた。ネブカドネツァルはそれらをシンアルに引いて行き、祭具類は自分の神々の宝物倉に納めた」。背後に神の御手があったという。主なる神が主導権を持ち、本書の前提になっている。
4節「体に難点がなく、容姿が美しく、何事にも才能と知恵があり、知識と理解力に富み、宮廷に仕える能力のある少年を何人か連れて来させ、カルデア人の言葉と文書を学ばせた」。王の命令でイスラエル人の中から少年らが選ばれ、侍従長の管理下に置かれ、三年間宮廷で祭儀教育をうけることになる(5節)。四人の少年の名前が挙げられるが、侍従長はユダヤ名からバビロン姓に変えさせる(6~7節)。
8節「ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出た」。少年の一人ダニエルは宮廷で偶像に献げられた肉類と酒の下がり物で身を汚すことを拒んだ。神の御計らいで、侍従長は彼に好意を示し、親切にした(9節)。侍従長は、この申し出に対し、王の命令に違反することを恐れたが、ダニエルは一つの提案をした(10~11節)。その提案は十日間食べ物を野菜だけ、飲み物は水だけにして、宮廷の少年たちと顔色で比べて見てくださいというもの(12~13節)。その結果顔色と健康は彼らより良かったので、ダニエルの願い通りになった(14~15節)。
17節「この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて、特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた」。彼らは三年間知識と才能、知恵と理解力を神から与えられ、バビロンの若者たちより優れていた(17節)。体力、知力、霊力に優っていたのである。ダニエルについては、二章の伏線となっている。侍従長は四人を王の前に連れて行き、少年らと王は語り合ったが、バビロンの王宮に仕える者らと並ぶ者はいなかった(18~19節)。
20節「王は知恵と理解力を要する事柄があれば彼らに意見を求めたが、彼らは常に国中のどの占い師、祈祷師よりも十倍も優れていた」。
主イエスの幼少期のことがルカ福音書に出ている。「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた」(2章40節)。コヘレト12章1節では「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」とある。
17節「この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた」(新共同訳)
1節「ユダの王ヨヤキムが即位して三年目のことであった。バビロンの王ネブカドネツァルが攻めて来て、エルサレムを包囲した」。本書は預言書に位置付けているが、ユダヤ教は諸文書でエステル記の次に来る。形式と内容から黙示文学と見ることができる。六章までダニエルは三人称であるが、七章以降は一人称である。ヨヤキム即位三年目は、紀元前606年であるが、実際は598年第一回捕囚のこと(歴代誌下36章5~7節、列王記下24章1~17節see)。
2節「主はユダの王ヨヤキムと、エルサレム神殿の祭具の一部を彼の手中に落とされた。ネブカドネツァルはそれらをシンアルに引いて行き、祭具類は自分の神々の宝物倉に納めた」。背後に神の御手があったという。主なる神が主導権を持ち、本書の前提になっている。
4節「体に難点がなく、容姿が美しく、何事にも才能と知恵があり、知識と理解力に富み、宮廷に仕える能力のある少年を何人か連れて来させ、カルデア人の言葉と文書を学ばせた」。王の命令でイスラエル人の中から少年らが選ばれ、侍従長の管理下に置かれ、三年間宮廷で祭儀教育をうけることになる(5節)。四人の少年の名前が挙げられるが、侍従長はユダヤ名からバビロン姓に変えさせる(6~7節)。
8節「ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出た」。少年の一人ダニエルは宮廷で偶像に献げられた肉類と酒の下がり物で身を汚すことを拒んだ。神の御計らいで、侍従長は彼に好意を示し、親切にした(9節)。侍従長は、この申し出に対し、王の命令に違反することを恐れたが、ダニエルは一つの提案をした(10~11節)。その提案は十日間食べ物を野菜だけ、飲み物は水だけにして、宮廷の少年たちと顔色で比べて見てくださいというもの(12~13節)。その結果顔色と健康は彼らより良かったので、ダニエルの願い通りになった(14~15節)。
17節「この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて、特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた」。彼らは三年間知識と才能、知恵と理解力を神から与えられ、バビロンの若者たちより優れていた(17節)。体力、知力、霊力に優っていたのである。ダニエルについては、二章の伏線となっている。侍従長は四人を王の前に連れて行き、少年らと王は語り合ったが、バビロンの王宮に仕える者らと並ぶ者はいなかった(18~19節)。
20節「王は知恵と理解力を要する事柄があれば彼らに意見を求めたが、彼らは常に国中のどの占い師、祈祷師よりも十倍も優れていた」。
主イエスの幼少期のことがルカ福音書に出ている。「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた」(2章40節)。コヘレト12章1節では「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」とある。