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キングクリムゾンへの道(その6)

2006-11-24 00:27:47 | King Crimson
THRAK(1995)




恐竜が目覚めた感がありました。

クリムゾンの復活を知ったのは、地下鉄で読んでいた「ぴあ」かなにかの情報誌でした。
 クリムゾンの新作はメロトロン満載
という意味のタイトルが付いていました。
80年代クリムゾンにあまり興味が無かったのですが、復活と聞いて買わないわけに行きません。しかも往年のクリムゾンのサウンドに近いということであれば、なおさら・・・

第一印象は、あまり良いものではありませんでした。しらずしらずのうちに80年代クリムゾンの延長線上のものを期待していたのか、音が重苦しく感じました。
6人編成のバンドというのにも、必然性が感じられませんでした。
アルバムの構成もVROOMやTHRAKのような複雑な構造のものがあるかと思えば、歌ものはとてもポップで軽い。このアンバランスというか、両極端の組み合わせというのは80年代クリムゾンから引き継いでいる感じがありました。

結局、そのままあまりこのCDを聞くこともなく95年のコンサートへ。そのあまりの素晴らしさに、今度はこのアルバムが色あせて見えてしまいました。

結局、クリムゾンというのはライブバンドなんだな、ということで自分の中で折り合いをつけていました。ライブを繰り返しながら、ライブの中で成長していく。ライブを基本に考えるならば、ダブルトリオという選択も「あり」なのかな、と考えていました。

改めてこのアルバムを聞いてみると・・・音があふれていますね。ダブルトリオでのスタジオ録音ということで、ちょっと整理がついていない様な気がします。
DinosaurやOn Timeのような歌ものは、なかなか魅力的だと思います。クリムゾンのポップな一面がみられて、ちょっと感心しました。

80年代クリムゾンでは、ちょっと浮いていたエイドリアン・ブリューですが、この人がクリムゾンに参加したということは、クリムゾンにとって大きな意味があったのではないでしょうか。
単に、二人目のギタリストというだけではなく、作曲もすれば作詞もする。先の歌もの2曲でも歌詞を読んでみると、けっこう面白いものがあります。ピート・シンフィールド以来、久しぶりにメンバーが作詞を担当することによって、曲のイメージがふくらむのでは無いでしょうか。
シンフィールドの詩も難しかったのですが、ブリューの歌詞も難しいですね。





Personnel:
 Robert Fripp (guitars, soundscapes, mellotron)
 Adrian Belew (guitar, voice, words)
 Bill Bruford (acoustic & electric percussions)
 Tony Levin (upright & electric basses, backing vocals)
 Trey Gunn (stick, backing vocals)
 Pat Mastelotto (acoustic & electric percussions)

1.VROOOM
2.Coda: Marine 475
3.Dinosaur
4.Walking On Air
5.B'Boom
6.THRAK
7.Inner Garden I
8.People
9.Radio I
10.One Time
11.Radio II
12.Inner Garden II
13.Sex Sleep Eat Drink Dream
14.VROOOM VROOOM
15.VROOOM VROOOM: Coda




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