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MARVIE’S

思い出の音楽と趣味の生活

高原の花物語

2012年10月12日 | 読書

久しぶりにコロボックルヒュッテのサイトを見たら、手塚宗求さんが先月9月12日に亡くなっていました。                                

手塚さんの本を知ったのは図書館で「高原の花物語」というエッセイを手にしたことに始まります。

この本はいつでも手元において読めるようにと早速購入し、その後、邂逅の山、高原の野鳥物語、      、

高原の随想、高原の音楽譜、霧ヶ峰通信、などなど・・・新刊がでる度に買い求めました。      

発行部数が少ないためか、少し金額が高いのが難点でした。(笑)                                         

霧ヶ峰高原で山小屋を経営しながら、日々の生活を思い出などをエッセイにした本です。

特にこの「高原の花物語」は花にまつわる思い出などを綺麗な花のカラー写真を添えて物語風に描いたものです。

手塚さんのを本を読みながら、私も山の生活、自然との関わり、なんとなく山の生活に憧れを抱くようになりますが、

同時に山の自然の厳しさなども強く感じ、到底私には山小屋の生活など無理だと思いました。

私が退職したら、ぜひ霧ヶ峰に行って手塚さんにお会いするのが夢でしたので、こんなに早く逝ってしまって残念です。

1931年生まれのようですから、今年81歳ですか・・・山で鍛えた手塚さんならもっと長生きしてくれると思ったのですが・・

ご冥福をお祈り申しあげます。

        コロボックルヒュッテのオフシャルブログ                 http://koro1956.exblog.jp/i0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「田舎教師」を読んで    田山花袋 著

2012年09月03日 | 読書

最近、昔読んだ本をしばらくぶりに読んでいます。

何年ぶりかに読むと、随分、記憶違いがあって、まったく新しい本を読んでいる感じがします。

この主人公は、確か最後に自殺したとばっかり思っていたのが、再度読んでみると病気で亡くなっていました。

いずれにしても記憶とはなんと曖昧なものか実感しています。

主人公の林清三のモデルは実在の代用教員、小林秀三だったらしく埼玉県羽生の建福寺にお墓が残されているらしいです。

貧しい家計を助けるため田舎の小学校に赴任するが、上級学校へ進学する友人たちへの羨望、そして、失恋、音楽学校受験等の失敗、

やがて、田舎教師としての生活に諦めと慰めを見出すようになります。しかし、その頃には清三の体は結核に蝕まれていました。

ひっそりと田舎の片隅で24年の息を引き取ります。読み終わったあと、なぜか、はかない人生の無常を感じました。