告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

免疫療法の未来は明るい

2009年07月28日 | Weblog
ガンに対する免疫療法は丸山ワクチン以外にもたくさん試みられている。サイトカイン療法、活性化自己リンパ球移入療法、樹状細胞ガンワクチン療法、抗体療法、ペプチドワクチン療法などがある。そのなかで、個人的に注目したいのはBAK療法という生物製剤をガン組織に直接注入するという免疫療法だ。生物製剤とは、免疫賦活剤(クレスチン、ピシバニール、BCGなど)、サイトカイン(インターフェロン、インターロイキン)、単クローン抗体(免疫グロブリンなど)、機能性食品(β―グルカン、ラクトフェリン)などをさす。ネズミを使った実験では、注入したガン組織だけではなく、(マクロファージやNK細胞など免疫担当細胞が活性化することにより) 転移した先のガン組織にも効果が波及するという。


宮城県立ガンセンターの海老名卓三郎医師の「がんと共生しよう」という本に書かれてある免疫治療法や近年解明されつつある免疫の仕組みについての記述には大いに惹かれるところがある。本の題名「がんと共生しよう」にもあるように、これはガンを排除しようとする治療法ではない。しかし本を読む限りこの免疫療法の患者からの満足度はかなり高いように感じる。


現在おこなわれている実際の治療法は、患者の血液を20㏄採取し、その中の白血球に対して抗CD3モノクロナール抗体、インターロイキン2、インターフェロンαの三種の生物製剤を加えて2週間培養、それを患者の体内に点滴で戻すという治療法だ。副作用がまったく無いという。高い活性化リンパ球を利用する治療法。抗がん剤を使わないような治療法には製薬会社がバックにつかないので無作為試験の実施は経済的に成り立たないともある。保険適応外の治療法になる。治療効果をフェイススケールという患者からの判断で確認するというところもユニークなところ。 理論的な裏づけがあるのが強い。


現在この治療法を選択するガン患者は、従来の標準治療からみはなされた患者が多いことから治療成績で判断するのは適切ではない。特に化学治療や放射線治療によって白血球数が低下している患者では、このような免疫治療の効果も期待できないことは明らかだ。特にCD56陽性細胞の数が低下している患者ではこの治療法での効果は期待できないようだ。 CDとあるのはリンパ球の表面にある接着因子のことらしい。今後も注目していきたい。



免疫の仕組みが解明されるのと平行して、ガンに対する免疫療法も進んでいくことは間違いない。丸山ワクチンの効果についての仕組みもきっと解明されることだろう。本を読むとそう感じずにはいられない。



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