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満月倶楽部

大阪発のハープとアコーディオンのデュオです。

で、読んでいた漫画は

2010年02月26日 | 生じゃないモノ
これです。

井上雄彦の「バガボンド」。吉川英治の宮本武蔵を下敷きにした漫画です。

実は、少し前に、彼の出世作「SLAM DUNK」を一気読みしたところです。思いっきりスポ根のくせに、あまり真正面からだと照れがあるのでしょう、ギャグではずすところなどは、小林まことの「1,2の三四郎」を思い起こさせます。連載当時はすごい人気だったそうなのですが、もう少年漫画を卒業していた年頃だったので、読むのは初めてだったのでした。

で、この「バガボンド」は以前10巻くらいまで読んだのですが、まだ連載が終わっていないので、放っておいたものです。いまだ連載途中ですが、とりあえず24冊一気読みしてしまいました。


この漫画の中では、兎に角人がどんどんどんどん次から次へと死にます。斬って斬られて血しぶき舞いまくります。読んでるだけで痛そうです。この時代には、人の命はこれくらい軽く、人々は、死体や血や排泄物などと今よりももっと近い場所で暮らしていたのでしょう。そういう意味ではリアルなのかもしれません。

そもそも自分は争い事を極端に嫌います。こんな斬り合いなどは、争い事の最たるもので、自分とは真反対のところにあるものの様に普段は思っています。
でも、自分も生まれつきそうだったのかというと、多分そうではありません。
争い事があったとして、勝者の得たもの、敗者の失ったもの、さらには、勝者の失ったもの、敗者の得たもの、こういうものを足していった時、いつだってトータルでは失うものの方が莫大に大きいんだ、という事を経験的に知ったから、こんな風になったのだと思います。
けれども、自分の中に本来あったであろう、動物としての闘争本能の様なものが全く消えたわけではない事を、こういう漫画を見て再認識します。

だからといって今日から攻撃的に生きるというわけではありませんが、このような体験は貴重かもしれません。そういう認識は、攻撃的な人好戦的な人を理解するのに役立ちそうです。

それから、この漫画は物事を獲得していく、というのはどういうものなのか、と言うことを考えるきっかけを与えてくれます。
脇役をしっかりと描いているのも好きな所です。彼らに共感出来るかどうか、というのは大切な事です。これはラッセハルストレムの映画などにも通じる事かな、と思います。

それと、言わずもがなの事ですが、絵の持つ力を感じます。ってこれ一番大事かもじゃん。今、天保山のサントリーミュージアム(もうすぐ閉鎖だそうです)で井上雄彦展やってるそうで、時間があれば行ってみたいのですが。

とにかく、
「ああ、早く続きが読みてえー。」

この気持ちがいやなので、僕は大抵、連載が終了して、単行本が出きってから、一気読みをします。
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圧倒的な臨場感

2010年01月02日 | 生じゃないモノ
話題の映画「AVATAR」を3Dで観てきました。

いやはや、すごいですね。迫力のある音響と相まって、本当にその場所にいるかのような感覚。主人公達がアバターとリンクして、別の肉体を持つのに近い感覚を抱いたような錯覚にさえ陥ります。
その圧倒的なリアリティには脱帽です。いやでも、映画の世界に入り込まざるを得ません。もしかすると、2Dで観てたら、ストーリーとか設定とかが気になったりしていたかもしれませんが、そんな余裕を与えてくれません。どっぷり世界に浸かってしまいました。

多分、関連した夢見るような気がします。

ただ、ちょっと長いんで、目や脳みそがかなり疲れます。
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「HACHI約束の犬」

2009年08月25日 | 生じゃないモノ
ラッセハルストレムの最新作観て参りました。

うーん。細やかさも感じるし、犬は圧倒的にかわいいんだけれど、人間の方が平面的に感じてしまいました。カサノヴァの様なおとぎ話なら良いのだけれど。
特に、リチャードギアが面白くもなんともありません。
「サイダーハウスルール」や「ショコラ」のような、登場人物の葛藤はここにはありません。

見終わって、「それで?」と思ってしまうのは、自分が日本人で、忠犬ハチ公の話を当然のように知っているからなのでしょうか?子供の頃からハチ公の話を聞かされて育っていない欧米人とは感覚が違うのかもしれません。
見る前に懸念していた「なんで今更」感は、ぬぐい去る事は出来ませんでした。
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「Pluto」読了

2009年07月22日 | 生じゃないモノ
全八冊を一気に読み終えました。浦沢直樹です。
謎をまき散らしながら、どんどん込み入っていって結局消化不良になってしまう最近の彼の作品に比べると、潔い位明快で、少年漫画はこうあるべき、ともいうような平易なメッセージが心地よかったです。

「憎しみからは何も生まれない」
案外重いメッセージなのかもしれません。自分も過去には人を憎んだりしたこともあります。でも、今はそう言ったことをかなり克服しています。
人を憎むヒマがあったら、自分を磨いたり、楽しいことを見つけたりしたいです。そっちの方が絶対的に良い事ですからね。

今日は日食だったようで。大阪からも、曇っていたおかげで、肉眼で三日月形の太陽を拝む事が出来ました。
皆既日食体験ツアーなども盛んなようで。
自分も皆既日食を体験したくないわけではありません。短い間に空が暗くなっていって360度に朝焼け(夕焼け?)が見え、上を見上げると黒く輝く太陽が見えるってのは、何とも想像するだけで幻想的です。でも・・・・・おっとネガティヴな事はなるべく書かないっと。
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これもまたまたすげえんだぜ

2009年06月12日 | 生じゃないモノ
初期ジェネシスの傑作「Selling England by the Pound」。個人的には、「Nursery Cryme」「Foxrot」とこのアルバムの頃のジェネシスが一番好きです。

今回AMHOB fesでは、この中から、大曲「Firth of Fifth」に挑戦します。

高校の時、イントロのピアノをコピーしたりはしていましたが、僕はバンドではやったことがありません。今回は、一つ下の子をフィーチャーして、僕はサブキーボードという位置づけです。来週末にも東京でリハーサルがあります。

しかし考えてみますと、バンドでキーボードやるのって、実に20年振りの事です。そそうのないように、練習しなければ。
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スラムドッグミリオネア

2009年06月08日 | 生じゃないモノ
観てきました。
二ヶ月余り前、NZに行く飛行機の中で観たのですが、英語がわからなくて最初の10分位で挫折してしまった映画です。

ダニーボイルの作品は「ミリオンズ」以来2作目。
「ミリオンズ」を彷彿とさせる部分が一杯。更にそれを掘り下げた作品に仕上がっております。
子供達の生き生きとしていることといったら。
映画ってよいなあ。

去年か一昨年くらいに出来たなんばパークスシネマに行ってきました。いい映画館ですなあ。座席はゆったりとしているし、適度な傾斜があるので、前の人の頭が気になることもありません。おまけに、各座席に一つずつ、傘ホルダーもついております。雨の日も安心です。
こんな環境でもっともっと映画を観たいなあ。

もっとマメに映画館に足を運ばなければいけませんな。
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ラッセの新作

2009年06月03日 | 生じゃないモノ
忠犬ハチ公の赤毛版だそうです。
なにやら今更の感がありますが、カサノヴァでも心地よく裏切ってくれた彼です。
期待して観に行きましょう。
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これもまたすごいんです

2009年05月18日 | 生じゃないモノ
サディスティックミカバンドのセカンドアルバム、「黒船」。
調べてみますと、これが1974年リリースつまり35年前です。前回の「ゴールデンピクニックス」は33年前にリリースだそうです。

当時の日本の進歩的ロックバンドの双璧と言ってもよいでしょう。
才能のほとばしりでは四人囃子、完成度ではミカバンドでしょうか。

アルバムコンセプトが幕末の日本。「墨絵の国へ」「何かが海をやってくる」と色々な予感をさせる曲のあとが「タイムマシンにおねがい」。ここで聴いている僕らは一気に幕末に飛びます。
そしてタイトルチューンの「黒船」。黒船というのはもちろん、ペリー提督に率いられたあの黒船です。日本の近代が始まる3日が三部作になっています。
なんだよこのリズム、どうなってんだよ、って感じで始まります。ちょいと複雑なポリリズムなのですが、それを極めて平易にこともなげに演奏するその技術もさることながら、こんなん思いつくのがすごいです。
そしてファンキーな第二部に続き、リリカルな高中節が歌い上げる第三部。

この曲も7月にやるんだよん。
自分にとって、高校時代にバンドで演奏した中で最も思い出深い曲が、この「黒船」です。
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こんなんもね

2009年05月13日 | 生じゃないモノ
今から30年以上も前にリリースされたレコード、四人囃子の「ゴールデンピクニックス」です。
この中からも、「カーニバルがやってくるぞ」という曲をやります。

30年以上も前に、二十代前半の若者達が、この国でこんな音楽をやっていたことが驚異です。シンセの使い方とかはさすがに今聴くとチープですし、ヴォーカルもちょっと素人っぽいですが、そういった事を超越して、才能を感じます。成熟した感すらあります。
CD注文してしまいました。
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Lark's tongue in Aspic

2009年05月12日 | 生じゃないモノ
AMHOBFESにて、キングクリムゾンの
Lark's tongue in Aspic
という曲をやる事になりました。パート1とパート2とがありまして、そのパート2をやります。

高校時代に同期で組んだバンドでやっていた曲です。僕らの代は3人しかいなくて、先輩やら外部の人やらに歌ってもらったりベースを弾いてもらったりと言うことが多く、なかなか3人だけで出来る曲というのが少なかったのですが、この曲は数少ない三人だけで出来る曲の一つです。
この曲ではベースギター弾きます。
今回は、4つ下の子を迎え撃ちます。四人でやります。

しかし、今改めて聴いてみますと、自分は一体何を好きこのんでこんな曲を演奏していたのだろうという感慨があります。
時々半拍余ったりする五拍子に、四拍子が混ざってきます。ややトリッキーとも言える音使いで、トーナリティがいまいちはっきりしません。
King Crimsonというバンドはこんなん多いです。タイトルも「洋風煮凍りに入ったヒバリの舌」ですから。プログレいうやつですな。
今はこういう音楽が嫌いなのかと言われればそういうわけでもありません。このバンドには、なにやら訳のわからない凄味のようなものがありますし、個人的には懐かしすぎて、客観的に聴けない部分もあります。
ただ少なくとも、今やろうとしている音楽とは随分違います。年を取って、攻撃性やら過剰な自信やらが薄れてきてしまったので、わかりやすく簡単な音楽に向かっているんでしょう。

でも、こうしてたまに無理してでも若返ることは悪くありません。
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Susan Boyleを知っているか

2009年04月16日 | 生じゃないモノ
47歳だそうです。同い年じゃん。

まあご覧下さい。

ハリウッド映画のラストシーンのような、本当の話。ぐっときます。
800万アクセス突破。

もう、四回見てしまいました。泣けます。
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読後感わるし

2009年03月14日 | 生じゃないモノ
久々に本読みました。「世界一高いワイン『ジェファーソンボトル』の酔えない事情」という本です。原題は、"The Billionaire's Vinegar" 億万長者の酢、ですね。

アメリカの第三代大統領、トマスジェファーソンがフランスで買い付けたワインが、200年近くも経って発掘されたのだが、これは本物なのか、っちゅうノンフィクションです。

読後感悪し。

そのわけの一番目は、そんな偽物に踊らされる人たちが多いことよりも、登場人物の多くが、虚栄心に満ち、あるいは高慢で不寛容な事です。ワインとか骨董品とかに興味を持つ、お金の余っている人たちの多くがそういう人たちなのか、あるいは、著者のバイアスもあるのかもしれませんが。
そんな人たちが、欲望に目をぎらぎらさせながら、可能性の極めて低い夢に賭けるのを見ていると、人間はなんと愚かなんだろうと思わざるを得ません。
ワインの周囲にいる人たちの嫌な「におい」の一部はこれです。

最後には、とってつけたように、「当のジェファーソンは、晩年には安いテーブルワインを飲んでいた、とても満足して。」などという文章があります。著者としては、すこしでも毒を和らげようと思ったのでしょうが、かなり無理があります。

口直しに、読後感良さそうな上下巻の長編小説を用意しております。
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NHKスペシャル

2009年03月10日 | 生じゃないモノ
去年の10月に放送した番組の再放送を観ました。

NHKスペシャル「100年の難問は何故解けたのか ~天才数学者 失踪の謎~」

数々の数学者の人生を狂わせ、なお未解決であった「ポアンカレ予想」。数年前、この世紀の難問を解決したロシアの天才数学者、グリゴリ・ペレルマンは、数学のノーベル賞とも言われるフィールズ賞受賞を辞退して失踪してしまいます。一体何が数学者達を魅了するのか、解決してしまった彼の中に何が生じたのか。興味は尽きません。

位相幾何学もポアンカレ予想もなんにも解らない自分ですが、自分が今こうして生きている世界とは全く違った世界が確実に存在している事を感じた一時間でした。
たまにはこういう知的刺激もよいものですな。

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また布施ラインシネマに行ってきました

2009年03月02日 | 生じゃないモノ
今話題の「おくりびと」です。
前にも書いたように、普段はがらがらのこの映画館ですが、さすがに今日は少し混んでいました。多分7~80人のお客さんが来ていたのではないかと思います。
ジブリの映画以外で、こんなに人が入ったのを見たのは、多分「タイタニック」以来です。いや、もちろん、僕が映画鑑賞をサボっている間に、もっとお客さんは入っていたんでしょうけれども。

開演前に客席を見回すと、年配の方々が多いようです。やはり、若い人たちに比べれば、遙かに身近なテーマなわけですから、それもうなずける話です。

さて。
僕が住む大阪市生野区からここ東大阪市の布施あたりというのは、お世辞にも洗練された街とは言えませんし、お客さんの世代も含めて少し嫌な予感はしていたのでした。

案の定。

開演後もあちこちでぼそぼそと話し声が聞こえるし、トイレに立つ人も多いです。足音もう少し静かにならんかいなあ。
かと思うと、超特大のセキ。ごっほーん!!!
それからあちこちで物を食べる音。食べる音よりも、ビニール袋の音。一時など、自分の真後で、数分にわたってビニール袋のじゃわじゃわした音が鳴り続けていて、思わず後ろを振り向いてしまいました。その元凶のおばあちゃまは、何が問題なのかも解らないように見えましたので、耐えるしかありません。
それから、いまだになんの音だったのか解らないのですが、数十秒超高周波の音、多分10kHzくらいの音がキンキンと。そして、クライマックスでは「石、石」ってささやく声が複数カ所から聞こえてきます。「石」の意味は映画を見たらわかりますので、野暮な説明はしません。

なかなかに試練の時でした。

とにかく映画に集中です。映画館に、「一蘭」の味集中システムならぬ、映画集中システム導入を強く望みます。



そろそろ映画のお話を。

普段僕たちが目を背けている、人間の「死」を比較的まっすぐと見つめた映画です。ストーリー的にはうまく計算されていて、というか計算され過ぎていて、安心して観ることはできるんだけど、なんというか、予定調和的なところに収まっていきます。それでも、扱っている題材が題材なので、もしかすると、それくらいで丁度よいのかもしれません。

とにもかくにも、人間の死というものをいろいろと考えさせられた2時間でした。

ところで、11年前の今日、父が死にました。

写真は45年前、34歳頃の父の写真です。父の顔を今でも思い出すことが出来る自分は、幸せなんだと思います。
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「少年メリケンサック」

2009年02月26日 | 生じゃないモノ
アカデミー賞の興奮もさめやらぬ中、何故か邦画を観て参りました。今年初めての映画です。映画ももっと沢山観なければいけません。

以前にも書きましたが、家から徒歩10分余りのところに、シネコンが有ります。そこで常時10種類ほどの映画をやっておりますので、ネットで作品と時間を調べれば、早ければその20分後には映画を観る事ができます。チケットが売り切れなどと言うことは決してありません。そのシネコンの名は、「布施ラインシネマ」。
映画を観ることだけが目的なら、お勧めです。必ず席があります。いえ、必ず空いています。
10年ほど前に「ブルースブラザーズ2000」を貸し切り状態で観たのもここでした。

昨日はお客様は結構入っていて、十数人。
映画は、予想通り気楽に楽しめるものでした。監督が演劇出身なので、時折演劇的な「間」みたいなものも楽しめます。
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