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成長の限界 人類の選択 「まだ間に合う。私たちの前にあるのは、決まっている暗い未来ではなく、選択だ」

2010-03-01 22:13:37 | 環境全般
(再投稿です)

本書は、1972年に出版された『成長の限界』
と1992年の『限界を超えて』につづく、
同じ著者によるシリーズ第3弾となります。

1972年に著者らは、先見の明のある著名な実業家や政治家、
科学者からなるローマ・クラブから、
「現在の政策は、持続可能な将来につながっているのだろうか? 
それとも崩壊につながっているのか? 
すべての人に十分なものを提供する人間らしい経済をつくり出すために、
どうしたらよいのか?」
という問題の研究を委託され、
コンピュータによるモデリングを用いて、
世界の人口と物質経済の成長の長期的な原因と結果を
分析したそうです。それが第一作です。

30年前のシミュレーションと、実際の世界の状況が
どう展開したかをつきあわせ、
そこからさらに未来のシミュレーションを展開する本書は、
冷静な研究者の分析と、
人間としての祈りにも近い熱い思いとがあいまって、
読んだ当時も迫力がありましたが
(2005/3/11発刊、私が読んだのは2006年)、
いま読むと更にインパクトがあります。


著者は本書で
「21世紀に実際に何が起こるかという予測をするために
本書を書いたのではない。
21世紀がどのように展開しうるか、10通りの絵を
示しているのだ。
そうすることで、読者が学び、振り返り、
自分自身の選択をしてほしい、と願っている」
と述べています。

資源の消費と環境汚染によって、世界経済は限界に突き当たると指摘、
繰り返して「行き過ぎること」を警告した著者らの主張を考えると、
私自身あらためて祈りに似た強い思いを感じます。

「まだ間に合う。私たちの前にあるのは、
運命の決まっている暗い未来ではなく、選択なのだ」
というメッセージが、心に響きます。


成長の限界 人類の選択
デニス・メドウズ
ダイヤモンド社

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