まめぞうの噺華集*新天地版

猫と日本舞踊にお花見お散歩etc…旦那はんとのぬる~い日々を徒然に

吉野山

2018年06月02日 00時14分05秒 | 日本舞踊:舞台自分史
 出来ました・・・!?
と云う事で、
超・超お久し振りの…二年以上振りの
 過去の舞台を振り返って・・・!
です。

 前回の「振り返り舞台」は、
『長唄 新曲浦島』/2002年春…の舞台

でした。

今回の振り返りは・・・
↑ より、一年半前に成る

2000年 秋の舞台より
 『清元:義太夫 吉野山』

「忠信」
 平成十二年 霜月三日

幕開きは花道より「静御前」のお出ましです。
そして、吉野山に着き後に控えている「忠信」が来ないので、
鼓をついて待ちますと・・・暗転に!
花道の七三より「忠信」の登場です。
(…本来は「すっぽん」より上がって来るのですが、
   この時の舞台での花道は本花道ではなかったので、
   暗闇の中、花道の七三まで行き…からのスポットがあたり踊り始めます)
ひとしきり踊りましたら舞台へ・・・
そして、台詞有りでの
「静御前」と「忠信」は対面致します。
・・・
とありましての、

 吉野山(満開の桜…)を見渡している二人

 一枚目の写真(忠信)は ↑ と同じ場面です

 月を見る二人

 超有名な場面です!

 兄継信の事を・・・

 静様は片肌脱いで踊られた後・・・

 八島の戦いの事を・・・

 忠信の見せ場!
  片肌脱いで戦のあらましを踊ります

色々あって・・・

 〜 幕 〜

 二人は吉野山を後にする・・・

歌舞伎では、この後「早見の藤太」が家来と共に現れ二人を捕らえようと・・・
また、
舞踊では、静様が一人先に花道へ引っ込んだ後に「花四天」が現れ、忠信は狐の姿に・・・
となります。
が、
この折りは、二人で舞台で終わる型にて行いました。

 ※ 写真の角度やポーズ(決まりの場!でなかったり…)が・・・
   ではありますが、あくまでも素人写真の添付。
   ですので・・・  
   しかも、プリントした写真をスキャンして・・・と成るので、
   かなり画質が・・・
   これは、どうしようも有りませんね
  また、
  今回…『吉野山』は、写真が少なめですし、
   静御前様&後見さんのお顔を隠していますが、
   特にご許可を頂いておりませんので・・・ご理解下さりませ。
   (忠信は、ほぼ静御前様と一緒なのです

と、余りに今ひとつの写真しか無かったので、
最後にもう一枚・・・

 玄人写真での「忠信」見せ場の場面を!

 『吉野山』・・・
日本舞踊は勿論の事、歌舞伎でも超有名な皆様ご存知の踊りですね。
立役をなさる方なら、一度は踊ってみたい「忠信」ではないでしょうか。
私は、これよりズッと以前に「静御前」は踊らせて頂いておりました。
その折には「忠信」を踊れるとは・・・夢にも思っておらずの憧れの「忠信」
そんな想いから十数年・・・
念願の「忠信」のお許しを頂けました。

何事にもチャンス!と云うものが有ると思います。
この折りは「静御前」を踊られた後輩ちゃんが、殊の外「静御前」が大好きで、
 いつかは踊りたい・・・
と常々聞いておりました。
この舞台の一年程前に「初顔合わせ」での組物を踊る事があり・・・
そんな具合もあり、私が「忠信」を踊りたくなっていたので、
 『吉野山』を・・・「静御前」を踊られませんか?
と伺った所、
 是非!!
と、即答での嬉しき御言葉を頂きました。
そして、先生にお伺いしましたら快くお許しを頂けて・・・の舞台挑戦が実現したのです。

 お稽古は、
始めからズッと二人でのお稽古をしてまいりました。
私としては「静御前」を以前に踊っているので、曲は入っておりますし、やり取りも分かって・・・
と思っている「つもり」でしたが、
やはり…当然の事、
 見るのとやるのは違う!!
訳で、
「立役」のソレ・・・から御指導の嵐でした。

一生懸命…ひたすら一生懸命「力強く」踊っていました。
が、
稽古の始めの頃に何度となく御注意されたのが、
 〜相手は姫様よ! 御主人様よ!
   忠信は家来。 そんなに偉そうにしない事!〜
でした。
それは重々分かっていました。
自身では偉そうにしているつもりは、コレっぽっちも無かった・・・つもりです。
が、
只只…一生懸命に力強く「立役」であれ・・・と踊っていると、
「家来」である様に見えなくなっていたのだと思います。
少しでも力を抜くと、
 〜弱いよ!
   立役!しかも「忠信」なのよ。〜
と・・・
何とも未熟な事だったでしょうか
それでも、お稽古を積むにつれ、その様な御注意は無くなってきました。
やはり最初は「つもり」だったのです。
そして、お稽古を積む事で幾らかは「忠信」らしくなっていった様です。

 嬉しい事も有りました!
下浚いの折りに、踊り終わって「刀」を小道具さんにお返しする時、
小道具の親方さん…
 〜 あんた良いよ! 恰好良いよ!〜
と嬉しき御言葉を頂けました。
勿論、御世辞であろうし、まだまだ若造…カリメロ君 ですので、
本番への元気づけに仰って下さったのだと思います。
が、それでも何でも嬉しかった一言でした。
そして、
舞台後には、
この折り見て下さっていた某超有名歌舞伎役者の奥様(…現某超有名歌舞伎役者の母上)より、
 〜 良い『吉野山』でしたね 〜
との御言葉を頂きました。
個人情報となりますので御名前は控えさせて頂きますが、
この様な方に お褒めの御言葉を頂けた事は、
例え御世辞であれ、とっても嬉しかった・・・良き想い出です。

 残念な事は・・・
いつもの如しで、やり直したい事は山の様です。
その中でも、
 お扇子を片手でパッと開く
が、舞台では行わなかった・・・事が一番のやり直したき事です。
実は、
下浚いの折りに、一回目の「パッと開く」が上手くいかずでした。
 (忠信の踊りには、何回もあるのです)
二回目・三回目・・・になりましたら、どうにか出来たのですが、
お扇子が堅いのです。
この時分は、まだ余り巧くなく苦手意識のある振り…お扇子の扱いで・・・
自前のお扇子では、どうにか出来ていた・・・程度でした。
先生からも、
 〜 上手くいかない様なら両手にしなさいね。
   片手でなくては駄目な訳では無いのよ。
   それに、無理にやって「自分」になってしまったら舞台が駄目になるからね。〜
と・・・
その事は以前より言われていた事なので、重々分かっておりました。
でも「パッと」が恰好良い訳で・・・
一度目は駄目だったけれど、二度目からは出来たから・・・とも思ったりしましたが、
万が一 出来なかったら・・・との思いの方が強く、
 ここはスッパリ諦めよう!
と心に思い(…やりたい思いは心の奥底に沈め)
舞台では始めから「両手で開く」の型にて踊りました。
(…この時は下浚いが本番の前日でしたので、
   帰るや否や、両手で・・・の振りをひたすら練習致しておりました

無理な想いかもしれませんが、
 いつか・・・改めての「忠信」に挑戦してみたい!
です。

・・・・・・

 写真が少ないと思ったら、
長々と想いを書き過ぎてしまいました
否否、書きたき想いは…想い出は まだまだ有りまするが、
この辺に致します。
長い事 読んで下さり有り難うございました

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