北岳山麓合唱団

ソウルジャパンクラブ(SJC)の男声合唱団です。毎週火曜日、東部二村洞で韓国の歌と日本の歌を練習しています。

韓国ラーメンの挑戦

2013年03月11日 22時25分46秒 | 韓国

三清洞に「55番地ラーメン」という、おいしいラーメンの店があると聞いたので、さっそく食べてきました。

日本で私のプログを読まれている方のために、説明しておくと、韓国のラーメンは基本的にインスタント。日本でいうラーメンや、徳島でいう、「中華そば」ではありません。

韓国人にとって、ラーメンは国民食の一つ。卵を入れて、キムチと一緒に賞味するのですが、「どうせインスタント」と侮るなかれ、これがなかなか美味しいのです。

 

当地で評判の55番地ラーメンはどうでしょうか?数あるメニューのなかから、味噌ラーメンを注文してみました。

ひたすら待つこと20分。やっと出てきたのがこのラーメンです。

おっと!なかなかいけそうですねえ.... 具をよーく見ると、日本の味噌ラーメンではないことが分かります。

さっそく賞味してみると、おおっ!なかなかの味です

麺は乾燥麺のようですが、インスタント麺とは思えないコシがあり、のどごしが良いです。

あと具だくさんで、食べても食べても、なかなかラーメンが減りません。一言でいうと、食べごたえがあるのです。これなら、日本人にもおすすめできそう!

韓国料理には絶対に欠かせないキムチ。お変わり自由で、もちろん、このラーメンにも付いて来ますが、これもなかなかの味です。

お店はこんな感じ。伝統的な韓国家屋を改装したもので、この日も大勢の人で賑わっていました。マスコミでも紹介されたらしく、有名人のサインやテレビ放映時の写真がカウンターに飾られています。

看板には「伝統と味が生きているラーメン」とありますが、こんな味のラーメンは初めて。いったい、どういうラーメンなのか?メニューの説明文を読んでみましょう。

 

55番地ラーメンは韓国の伝統食品をラーメンと組み合わせて、新しい味を創出し、韓国伝統の味を全世界に知らせようという、大きな抱負をもって創立されました。

 

おおっ!気宇壮大で、すばらしい意気込みですねえ 「徳島一番のそば屋を目指す」ではなく、目指すは世界ですよ!私を含め、徳島県人は、ぜひこの気概を見習いたいものです。

説明文をもっと読んでみましょう。

 

我々55番地ラーメンは、ほかのブランドとの差別化のため、既存のラーメンスープを使うことなく、我々独自の特別な薬味と、自社開発したスープを濃厚に煮込んだダシを混ぜ合わせ、口当たりがよく、さっぱりとした味のラーメンを提供しています。

すべてのラーメン一杯一杯を、我々の家族が食べるという想いで、注文を頂いてから調理した材料を使い、心をこめて茹でています。

最近、国内にはいって来ている、ラーメン屋に挑み、韓国ラーメンのプライドを築いていこうと思います。どうぞ我々にご注目願います。

カムサハムニダ

55番地ラーメン 家族一同

 

気合がはいっていますねえ....。「最近、国内にはいってきているラーメン屋」とは、ソウルで雨後のタケノコのように増えている日本風のラーメン屋を指すものと思われますが、確かに、これまで食べた、いかなるラーメンとも異なる味です。

「口当たりがよく、さっぱりとした味」(개운하고 시원한 맛)とありますが、これがまさに韓国の味。一方、韓国の人が考える、日本のラーメンのイメージは、脂っこい濃厚な味。ご年配の方が「日本のラーメンは、脂っこくて(느끼하다)、まずい」とおっしゃる一方で、若い人は、トンコツラーメンに代表される、コッテリした日本のラーメンが美味しいといいます。

日本に住んでいた頃、いきつけの寿司屋の主人から、「人は豊かになれば、なるほど、脂ののった食べ物を欲しがるようになります」と言わました。最近、ソウルでも肥満体の人を見ることが多くなりましたが、韓国人の嗜好も、変化してしているのでしょうか?

お店の場所は三清洞のメインストリートから奥に入りこんだ細い裏道。お値段も日本並みですが、メニューは豊富で、どのラーメンも手の込んだ調理法で作られています。

ソウルにお住みの方は、ぜひ一度、ご賞味ください。

55番地ラーメン

ソウル特別市鐘路区花洞55-1番地

02-722-2997


ピアニスト、ユン アイン

2013年03月11日 00時39分03秒 | ソウルライフ

3月9日土曜日、ユン アインのピアノコンサートに行ってきました。

プログラムはベートーベンピアノソナタ第2番、チャイコフスキー18の小品より第5番 瞑想、リストの慰め(Consolations)、ハンガリー狂詩曲第2番、そしてメフィスト・ワルツ第一番という内容でした。

幸運なことに、演奏を至近距離で観賞することができ、ピアニストの運指(ロシア奏法)を間近で見ることができましたが、演奏が進むにつれて、ピアノの音色が五感に響き、演奏そのものに我を忘れて陶酔してしまいました。

ピアノ演奏にここまで陶酔するのは久しぶり。リストとなると、これ見よがしな技巧面に偏りがちですが、確度の高いテクニックと音楽性、そして音楽全体の構成力が高度の次元でバランスした、すばらしいリストだったと思います。

まだ17歳ということですが、すでに数々の国際ジュニアコンクールで輝かしい成績を残されています。これからもモスクワ音楽院で研鑽を重ねられ、ピアノの演奏を通じて、数多くの人々を幸福にできるピアニストとして、大成されることを祈っています。

 

かねてからお世話になっている、アウロスミュージックの林鶴黙代表のご紹介で、演奏終了後に、ユン アインさん、そしてユンさんのお母様と一緒に食事をする機会に恵まれました。

ユンさんは日本のお寿司が大好き。せっかく帰国したので、モスクワでは味わえない、美味しいお寿司を賞味したいとのこと。ついさっきまで、舞台上で演奏していたピアニストと一緒に食事ができる(!)ということで、緊張しましたが、「舎利殿」という、日本人駐在員の間で一番人気のお寿司さんにご案内しました。

ステージ衣装から私服に着替え、美味しそうにお寿司をほうばる天才少女は、素朴で明るい、17歳の女の子でした。

ユンさんと一緒に。私の隣は、ユンさんのデビューCDを製作された、アウロスミュージックの林鶴黙代表。丁寧な仕事で、旧ソ連のメロディア音源の復刻や、韓国の若い才能の発掘に尽力されています。アウロスのCDは日本でも発売されており、林代表は、クラッシック音楽における、私の大恩人でもあります。

ユンさんと手を合わせる私。私は日本人の中でもかなり手が小さい方ですが、ユンさんの手は、その私と同じ大きさです!

「手が小さかったので、ピアニストになる夢をあきらめた。」日本で、そんな話をよく聞きましたが、この小さい手でリストの難曲が弾かれているのですから、本当に驚きです。

お二人によれば、モスクワ音楽院にはもっと手の小さい生徒も在学しているとのこと。手が大きければ、より楽に弾けることは間違いない。でも、仮に小さければ、それを補う、別の方法を考えるだけのこと、と。お話を聞きながら、ピアノのみならず、教育全般について、いろいろと考えさせられました。

幾多の国際コンクール優勝者を輩出した、モスクワ音楽院での毎日、世界最高のピアニストの一人として日本でも名高い、ヴィルサラーゼ教授。私がかつて、ひと夏をすごしたモスクワの街。話に夢中になって、あっと言う間に時間がすぎていきました....。

ユン アイン様。そしてお母様、楽しく、貴重なお話、どうもありがとうございました。皆様のご成功を心より祈願しております。