三清洞に「55番地ラーメン」という、おいしいラーメンの店があると聞いたので、さっそく食べてきました。
日本で私のプログを読まれている方のために、説明しておくと、韓国のラーメンは基本的にインスタント。日本でいうラーメンや、徳島でいう、「中華そば」ではありません。
韓国人にとって、ラーメンは国民食の一つ。卵を入れて、キムチと一緒に賞味するのですが、「どうせインスタント」と侮るなかれ、これがなかなか美味しいのです。
当地で評判の55番地ラーメンはどうでしょうか?数あるメニューのなかから、味噌ラーメンを注文してみました。
ひたすら待つこと20分。やっと出てきたのがこのラーメンです。
おっと!なかなかいけそうですねえ.... 具をよーく見ると、日本の味噌ラーメンではないことが分かります。
さっそく賞味してみると、おおっ!なかなかの味です
麺は乾燥麺のようですが、インスタント麺とは思えないコシがあり、のどごしが良いです。
あと具だくさんで、食べても食べても、なかなかラーメンが減りません。一言でいうと、食べごたえがあるのです。これなら、日本人にもおすすめできそう!
韓国料理には絶対に欠かせないキムチ。お変わり自由で、もちろん、このラーメンにも付いて来ますが、これもなかなかの味です。
お店はこんな感じ。伝統的な韓国家屋を改装したもので、この日も大勢の人で賑わっていました。マスコミでも紹介されたらしく、有名人のサインやテレビ放映時の写真がカウンターに飾られています。
看板には「伝統と味が生きているラーメン」とありますが、こんな味のラーメンは初めて。いったい、どういうラーメンなのか?メニューの説明文を読んでみましょう。
55番地ラーメンは韓国の伝統食品をラーメンと組み合わせて、新しい味を創出し、韓国伝統の味を全世界に知らせようという、大きな抱負をもって創立されました。
おおっ!気宇壮大で、すばらしい意気込みですねえ 「徳島一番のそば屋を目指す」ではなく、目指すは世界ですよ!私を含め、徳島県人は、ぜひこの気概を見習いたいものです。
説明文をもっと読んでみましょう。
我々55番地ラーメンは、ほかのブランドとの差別化のため、既存のラーメンスープを使うことなく、我々独自の特別な薬味と、自社開発したスープを濃厚に煮込んだダシを混ぜ合わせ、口当たりがよく、さっぱりとした味のラーメンを提供しています。
すべてのラーメン一杯一杯を、我々の家族が食べるという想いで、注文を頂いてから調理した材料を使い、心をこめて茹でています。
最近、国内にはいって来ている、ラーメン屋に挑み、韓国ラーメンのプライドを築いていこうと思います。どうぞ我々にご注目願います。
カムサハムニダ
55番地ラーメン 家族一同
気合がはいっていますねえ....。「最近、国内にはいってきているラーメン屋」とは、ソウルで雨後のタケノコのように増えている日本風のラーメン屋を指すものと思われますが、確かに、これまで食べた、いかなるラーメンとも異なる味です。
「口当たりがよく、さっぱりとした味」(개운하고 시원한 맛)とありますが、これがまさに韓国の味。一方、韓国の人が考える、日本のラーメンのイメージは、脂っこい濃厚な味。ご年配の方が「日本のラーメンは、脂っこくて(느끼하다)、まずい」とおっしゃる一方で、若い人は、トンコツラーメンに代表される、コッテリした日本のラーメンが美味しいといいます。
日本に住んでいた頃、いきつけの寿司屋の主人から、「人は豊かになれば、なるほど、脂ののった食べ物を欲しがるようになります」と言わました。最近、ソウルでも肥満体の人を見ることが多くなりましたが、韓国人の嗜好も、変化してしているのでしょうか?
お店の場所は三清洞のメインストリートから奥に入りこんだ細い裏道。お値段も日本並みですが、メニューは豊富で、どのラーメンも手の込んだ調理法で作られています。
ソウルにお住みの方は、ぜひ一度、ご賞味ください。
55番地ラーメン
ソウル特別市鐘路区花洞55-1番地
02-722-2997