良い子、悪い子、こまりん子

幼児教育20余年。多くの子ども達を育て、ママ達の悩みに耳を傾けてきました。辛口アドバイスも含め、子育ママ達にエールを!

パパは会社

2007-09-17 17:16:52 | すてきパパママにご提案
我が家の掃除機が壊れました
大のお掃除好きの主婦が、掃除機を酷使したために壊れた・・・というのであれば納得ですが、家事の中でも私が一番苦手で、一番好みではないお掃除グッズが思いのほか早くに壊れる、というのには合点がいきません。 もしかしたら、登場する頻度が少ないために、クリーナーちゃんがストライキを起こした、ということであれば、「確かにね」と思えるのですが・・・
 とにかく 好みではないとは言え、掃除機が動かないのは不便ですし、大弱りです ということで、今日、私は教室を出ると、さっそく横浜駅に向かいました

 駅近くのY店は、大混雑
全員が買い物客とも思えず(むー、そうなのかしら・・・)、昔で言えば「電気屋さん」のこのお店の繁盛ぶりには驚きです
 すぐに上層階の家電フロアに行き、広い店内の「掃除機コーナー」を探しました。
 途中、電気保温ポットや、ジューサー等、あまり我が家には縁のない商品の横を歩いていると、確かに興味をそそられます 思わず、説明のキャッチコピーなどを目で追ったりして・・・きっと、人はこうして品揃えの多い店では、ついつい購買意欲を刺激されるのでしょう

 掃除機のコーナーにも、結構人がいました。ずらりと並んだクリーナーちゃん達。値段もいろいろ、です。いったい、どう決めれば良いのやら・・・
 そこで、私はやっぱりお店の方に相談し、正しい選択をすることにしました
「すみませーん!」
私がお声をかけたら、さっと振り返り、駆け寄ってきてくださった方は、30代前半に見える男性でした 首から「入店証」という名札をかけていらっしゃいました。
 祝日ということもあって、お客が多いことを見越したお店が、家電メーカーに声をかけ、販売促進のために呼んだ方、と思えました
 「いらっしゃいませ どんな掃除機をお探しでしょうか?」
にこやかに応対してくださる男性。

 家族全員が大人で、ペットもいないので、空気清浄云々機能のたぶん不要であること、日頃は家族が家にいることが少ないので、それほど汚れないこと、音云々もあまり気にならないこと・・・等を話していくと、決して、さまざまな機能のついた、高額商品を必要としている客ではない、ということはみえみえ、になります
 その方は、家電メーカーの2番手的存在のS社の方、ということでした 私は思わず、「申し訳ないですねえ。ちっとも良いお客ではなくて・・・でも、私にはメーカーのこだわりなどはありませんから、どうぞS社のものを勧めてください」と笑ってお声をかけました
 その方は爆笑され・・・いえいえ、こういうものは、各ご家庭で必要なものをお選びになるのが、もっとも大切なことですから、と、たぶんリップサービスとは思いましたが言ってくださり、我が家のニーズにぴったりのものを選び、詳しくご説明くださいました

 自社製品の説明でしから、当然、おてのもの、ではあるでしょうが、とてもわかりやすく、程度に「押し」もあり、私は、とても気持ちよく買い物ができました
 今日は思いのほか早くに在庫が切れてしまったということで(朝から、きっとこの方が、せっせと売られたのでしょう)、明日の希望の時間に配送をする、ということになり、今日持ち帰れないお詫びにと、配送料をサービスしてくださいました
 私は、本当に気分よく、わかりやすい説明を受け、良い買い物をしたな、という気持ちがし、満足でした
 精算を済ませ、帰り際に、その方に一声かけて、そのフロアを後にしました。
その方は、私がエスカレーターに乗ってしまうかで、深々と頭を下げてくださっていました・・・

 「あなたのお父様のお仕事は、どんなお仕事ですか?」
と、クラスの生徒達にたずねると、たいていが・・・
 「お父さんは会社に行っています」と答えてくれます。

 「ぼくのおとうさんは、花屋さんです」
 「わたしのおとうさんは、学校の先生です」
 「ぼくのおとうさんは、はいしゃさんです」
のような答えは、子ども達にとっては答えやすい職業ですね。
 しかし、年中児や年長児に、何の予備知識を与えずに「お父さんの仕事」をたずねれば、「お父さんは、会社に行きます」が、当然のこたえでしょう。

 しかし、私は今日、あらためてS社の方のとてもわかりやすく、買い手の求めるポイントをしっかりと把握したご説明を聞きながら・・・
 「この方にはお子さんはおいでになるのだとうか?もし、おいでになるとしたら、この方のお子さんは、自分のお父さんが、自分の知らないところで、こんなふうに一生懸命に仕事をしていることを知っているだろうか?」と、ぼんやりと考えてしまいました

 もし、この方がお休みの日に、テレビの前で寝ころんで、新聞を広げながらゴロゴロとしていたら・・・こんなことを奥様に言われているかもしれません
 「ねえ、パパ、休みだからって、そんなふうにゴロゴロとしてないでよー、もー!たまには○○を公園にでも連れてってくれればあ?!」
 もしかしたら、会社に出かける平日、出がけに奥様から頼まれているかもしれません
 「ごめん!悪いんだけど出がけに、ついでにこのゴミ、捨てておいてくれる?」

 もし、子どもが、そんなお父さんの姿だけを、「ぼくのお父さん」「わたしのパパ」として考えていたとしたら・・・
 それではあまりにお気の毒です

 お父さんは、一歩外に出たら、7人の敵と戦っている
まあ、そう教えなさい、とは思いませんが、「優しいばかりで、たまに会う子どもに媚びて、権威失墜してしまっているお父さん」が増えた今の時代、やはり・・・
 「お父さんは、家族のために働いている。お父さんは、家族を守るために毎日がんばっている」
 そういうことを子どもが肌で感じられるように、お母さんも一役買うべきだ、と私は痛感します

 キャリアとしての仕事をお持ちでないお母さん達が、「家事も労働だ」と主婦の地位を主張する意味はよくよく理解できます
 しかし、全く違う次元で、「父の働く姿」というものを、きちんと子ども達に伝え、「あなたのお父さんは、社会の中で、こういう生活をしているのだよ」ということを、子ども達にわからせる必要はあるのではないか? 
 
 私は今日、あらためてそう感じました


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