宇都宮美術館で「デザイン・日本・亀倉雄策」展をやっておりまして、昨年末、はるばる行ってきました。
きっと誰もが一度は見たことのある・・・って言葉ももはや相応しくないくらい身近なデザインの数々。
「あっ、これもか!」と何度も声が出ました。
若い人にも判るような例を挙げれば、グッドデザインのシンボルマーク、NTTのマーク、明治チョコレートの包装紙など。・・・揺るぎのない骨太なデザインとはこういうことかと、偉大な才能の前に平伏するわたし。
私と同年代、あるいは上の年代の人にはやっぱりこれでしょう。
札幌も良かった。長野も感激した、けど、私にとってオリンピックといえば東京オリンピックこそがオリンピックの中のオリンピックなのであります。
たとえまだ脳みそが成長途上で、うっすらぼんやり家のテレビで開会式を見たような気がする程度の記憶でも、です。
その東京オリンピックを象徴するこのポスター、なんと素晴らしいのでしょう。(涙)
市川昆監督の「東京オリンピック」にも泣きましたが、このポスター(正しくはポスターたち、ですが)を見るときは息が止まります。だって、隙がないもんね。
その他の作品もみな「ここがこうならもっと良いのに」的なところが微塵もありません。
サントリーの山崎のコピーに「なにも足さない。なにも引かない」というようなのがありましたが、もう、何も足せないし、何も引けない。それだけに緊張を強いられるのですけれど。
でも、大きな仕事たちを一堂に見れて、良かった。宇都宮まで行った甲斐がありました。