伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
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ウラジミール・バベンコ氏講演 「日本の食品暫定規制値は高すぎる」

2011-10-19 00:56:18 | 放射能問題
「0.25マイクロSv/時間は高い値かどうなのか?」というご質問をいただいた。
佐倉市は原発事故の放射線量を年間1ミリSvに抑えるため、自然放射線量の平均を0.033マイクロSv/時間を加味して、0.223マイクロSv/時間と基準値を決めた。
年間1ミリSvとは、私たちの体の細胞核一つづつを放射線が突き抜ける量と考えると、決して低い値ではない。
しかし、仕事を、家を投げ出して逃げられるかと言うと、それはいろいろな事情から多くの人は出来ない。
家族が別々に暮らせば、経済的なこと、精神的なこと、いろいろな問題が生じ、不和も生じる。
放射能の被害を出来るだけ防ぐには、まずは自分たちが正しい知識を得ること。
たくさんの情報から、正しい情報をより分けるだけの力を付けること。
その中で、自分がどうするか決めるしかない。残念ながら。

25年前に起こったチェルノブイリ原発事故。
隣国ベラルーシの汚染地区の子どもを守る活動をしてきたベルラド放射能安全研究所の副所長ウラジミール・バベンコ氏の講演内容の記事(東京新聞 10/14)より

「放射能安全研究所は「放射能から人々を守ること」を目的にチェルノブイリ原発事故4年後に設立された。
西ヨーロッパの支援を受けた民間の研究機関で、各地の放射線量を測定し、食品から起こる内部被ばくを防ぐため食品の放射線量を調べた。
また、学校や幼稚園でホールボディカウンターで体内放射能を調査した。
研究所が要注意とするのは「体重1kg当たり20ベクレル以上」
その値以上の子どもには放射能を体外に出すというペクチン剤を配布した。

バベンコ氏は汚染地での取り組みや対処の知恵をまとめた本を「自分と子どもを放射能から守るには」を出版した。

ベラルーシでは汚染地域住民の被ばく原因の大部分が食品による内部被ばくで、健康被害が出ている。
日本では、飲料水のセシウムの暫定基準値がベラルーシの20倍と甘過ぎる。
食品の規制をより厳しくするべきである」と語っている。


 以前、紹介した「低線量内部被ばくから子ども守るために」崎山比早子さん監修は、1ミリシーベルトの意味、ベラルーシの取り組みが紹介されている。
薄いリーフなので読みやすく、そして自分で無料ダウンロード出来る。

 同じく「放射線被ばくから子どもを守るために」松井英介さん監修は食品の規制値が書かれているので、じっくり比較していただきたい。
ウクライナ、ベラルーシの子どもの水、食品の規制値は日本の1/5。
内部被ばくは極力抑えなければならない。それにはまずはベラルーシ並みの規制値にすべきである。
それにしても、暫定とはいつまでを指すのだろうか。