伊藤とし子のひとりごと

千葉県議会議員1期目
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「ガレキの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.3

2012-07-12 14:01:41 | ガレキ広域処理問題
環境ジャーナリスト 青木泰さんより
「ガレキの広域化広がる疑惑」

宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景

宮城県の奇妙な資料―石巻市、女川町は、2重にブロック区分****************

3)東京都は宮城県の裏事情をしっていたか?

 これらの経過を事実に基づき、もう一度まとめてみる。
宮城県のがれきは、2011年9月16日、石巻ブロック<石巻市、女川町、東松島市>から受託していた全量を鹿島JVに委託していた。
民間ベースでの処理を決定していた。
その時点で、国の予算上の裏づけのない東京都や他の自治体への広域処理分を別枠で積み残し保管することは考えられない。
宮城県が鹿島JVに委託した段階で、宮城県の石巻市や女川町から広域化政策の下にがれきを他の自治体で処理する必要は無くなったはずである。
その後東京都が女川町のがれきの受入れに手を上げ、2011年11月24日に宮城県、東京都、東京都環境整備公社が、「災害廃棄物の処理費本協定」を結んでいる。
そして東京都環境整備公社と東京都清掃一部事務組合が、試験焼却について委託契約を同年12月1日に結び、2012年2月23日本格焼却契約を締結する。
東京都が宮城県の女川町のがれきを受入れ、試験焼却から本格焼却へと進む経過は、以上の通りであり、東京都が受入れのための基本協定や試験焼却の準備を進めていたときには、民間ベースでの処理契約も終わっており、受入れの必要性がなくなっていたことは明らかである。
東京都とのやり取りの中で、宮城県の石巻ブロックには、鹿島JVに依頼した以外に石巻市には6万トン、女川町には10万トン別枠でがれきが保管されていたという形をとっているが、宮城県は、次の疑問に答える必要がある。

① 鹿島JVに685万トンものがれきの処理を委託しているのに、その2%でしかない16万トンを、広域化のために別枠でなぜ保管する必要があったのか?

② 広域化による処理委託費が高額に上ることを考えた時、この別枠処理は、国の交付金を使った処理として適切だったのか?
  それは宮城県が主導した処理策だったのか?
  環境省の指導の下で行ってきたのか?

③ そしてそれらのがれきは、本当に別枠として保管していたのか?
  鹿島JVとの委託契約の時には、まだ行く先も見えなかった東京のために、先行して別枠で確保できたのはなぜか?

④ 北九州に試験焼却で送った石巻の分は、鹿島JVが確保していた分から送ったということだが、なぜ東京の分は、別枠にしたのか?

⑤ もし鹿島JVが確保していた分から東京に送っていたということになれば、同じがれきの処理を鹿島JVと東京に委託するという2重契約になり、詐欺行為になる。
  鹿島JVもこのことは了解済みだったのか?

⑥ 東京都は、それらの事情を知っていたのか?
  知っていたとすれば、宮城県の詐欺行為の共同正犯となるが?
  東京都は宮城県の詐取行為に加担していたのか?

4)求められているのは、「がれきから人へ」

① がれきの総量の見直しと石巻ブロックの見直し
 今年の最初、政府の総がかりの「絆キャンペーン」の下に、がれきの広域化が進められてきた。
インターネット、週刊誌メディア、新聞、TVとがれきの広域化が、列島を汚染する政策でしかないことが、徐々に広まった。
また全国での住民の戦いや広域化のおかしさに抵抗し、公然と批判を投げかける自治体が増加した。
そうした全国の声を受け、環境省との326交渉が行われ、そのころから環境省の広域化は、破たん局面に入った。
環境省が環境監視省でなく、環境汚染省として振る舞ってゆくというおかしさが、チェックされた。
その象徴的な出来事が、宮城県が当初環境省がカウントしていたがれきの総量の見直しを行い、宮城県の市町村の発生量として全体で約420万トン、約1/4のがれきが下方修正されたということである。
またそれに伴い、宮城県の受託分だけで言うと石巻ブロックは、685万トンから、312万トンに減ったことが報告された。
         
発生量OR受託量  見直し前   見直し後     差し引き<万トン>
宮城県全体   1572,9  1153,7   419,2
石巻ブロック  685     312      373

 東京都の問題に却って、石巻ブロックのがれきは、全量鹿島JVに委託されていたが、それに加え、現状はそのがれきの量が、半減している。
何処から考えても高い処理費をかける東京に宮城県から運ぶ必要はない。
鹿島JVの請負は、地元での雇用を数千人作り出すとされていた。
石巻のがれきのわずか1.5%のがれきを東京都に持ってくる理由は、もう無くなった。

東京都は、宮城県のがれき処理から手を引くべきである。

② がれきの総量の再見直しをー岩手県の増加に異議
 今回宮城県のがれきの総量が大幅に下方修正されたのは、環境省のがれきの推定が、住宅地図に基づき計算され、海に流される量を計算に入れていなかったという初歩的な失敗によるといわれている。
同様の計算方法でがれき量を推計した岩手県の場合も、もちろん下方修正が妥当である。
ところが岩手県は、全体で約1割、50万トン増えたといわれている。
岩手県も下方修正されていれば、がれきの広域化は、その時点で収束されていたと考える。

 ところが岩手県は、土砂が泥が付着して量が増えたという。
宮城県が大幅に下方修正された理由、海に流されたを考えても、なぜ岩手県は、海に流されなかったのか?疑問が残る。
海に流される分を考えれば、岩手県も下方修正されてよいはずが、逆に増えている。
 
 しかもデータを詳細に見てゆくと、被災市町村で増減があるが、陸前高田市は、これまでの約100万トンから約150万トンに50万トン、5割も増加している。
その他の市町村の増減でプラマイゼロであり、陸前高田市の分が、岩手県の増加分なっている。しかし土砂が付着して5割も増えることは在り得ない。
要するに岩手県が増えたという話は、もう一度検証する必要がある。


 今回の東京都のがれき受入れ問題、どこまで石原都知事が知っていたのか?気になるところだ。
東京都が受け入れの発表をしたとき、石原知事の声は心なしかかすれていた。
その上で出てきたのは、「黙れといえばよい」という悪代官並みの発言だったのだ。民間ベースで進んでいたことを知っての発言だったとしたら責任を問われる事態になる。

 大阪の橋下市長や今も全国で受入れを検討している首長は、がれき受け入れで利権に係わるのか?と言った疑念を持たれることは止めた方がいい。
がれきの広域化の破綻は、隠しようがない。
がれきの広域化は、先が見えてきたが、がれきなどの放射能汚染廃棄物の問題は、被災地を始め汚染地域で続く。
そして非汚染地域では、がれきの受入れではなく、避難者の受入れが今後本格的な課題になる。
「がれきより人を」である。
まだまだ福島原発の爆発の後処理すらできていない。
後世代に汚染とDNA異変を引き継いでゆくことはできない。


引用おわり************************************

5月、衆議院会館であった集会で、岩手県のガレキ量見直しは津波堆積物と海中から引き揚げたガレキで増加したものと説明していた。
説明した環境省職員へ、広域化処理は可燃ガレキについてという当初の要請とは違うのではと問題点を指摘したが、見なおしたばかりなのでこれ以上の見直しはない、と説明にならない事を言っていた。
つじつま合わせもしない国の姿勢に、広域化ありきで突き進む意図を感じた。



いまさら??「NHKスペシャル 震災ガレキ広域処理キャンペーン」 7/12追加しました

2012-07-12 11:40:53 | ガレキ広域処理問題
7月7日のNHKスペシャル「震災ガレキ2千万トン進まぬ処理が復興阻む」をご覧になっただろうか?

石巻市の仮置場「高さ20m、これがあるから復興が進まない」と使い古しのお決まりのフレーズがまたまた流されていた。

ここは私たちも5月に訪れた石巻市のガレキ仮置場。
石巻市の被害は大きく、ガレキ量も他市と比較しても飛びぬけて多い。
地盤沈下問題、まちづくり復興計画上、津波の危険性のある低地にガレキを仮置場している現状を見てきた。

国は5月にガレキ量の見直して、下方修正をした。
それに、5月から宮城県石巻ブロックでは、やっと県の仮設焼却炉の本格稼働が始まっている。
日量1500トンの焼却処理が始まり、これ以上広域化を広げなくても、26年度末には予定通り処理が終わるはず。

それより既に昨年11月、国が広域化の方針を出す以前に、宮城県、岩手県では民間委託で割り振って処理の見通しを立てていた事が分かっている。

細野環境大臣は、震災ガレキ問題、特に放射性物質問題について
「事実は一つ。
しっかりと正確なデータを出し続ける事。
国への信頼を取り戻すのには時間がかかる。」と言っていた。

しかし、県議の山本友子さんによると*******************************

6月29日細野環境大臣名で、各県に「災害廃棄物の広域処理の調整状況について」という文書が出されたと報告があった。
(受領印は、7月3日、千葉県資源循環推進課)

これまで岩手県120万トン、宮城県127万トンの広域処理が必要との要請を受け、国が廃棄物ごとにきめ細かな調整を行ってきた。
その結果、6月29日の災害廃棄物の処理推進に関する関係閣僚会議で状況の報告を行った。

岩手県の可燃物、木くずの広域処理は、すでに実施中の自治体及び、最優先で広域処理の実現を図るとして調整中の自治体における広域処理の受け入れ予定量により、広域処理必要量に達する見通しが得られつつある。
当面は、これら調整中の自治体における広域処理を確実なものにすることが重要。
それ以外の自治体との調整は当面見合わせることとする。

宮城県も同様。
こんごは仮設焼却炉の処理能力を考慮し、ある程度まとまった量の処理が可能な施設での受け入れを対象に調整を行うこととする。

不燃物は、可能な限り県内処理、復興資材化に努める。
それでもなお残る残さは県内処分とする。
または民間施設の活用を含めた追加的な広域処理についても調整を図っていくこととする。

漁具・魚網については、大部分処理先の見通しがたっていない。
引き続き調整していく。

(略)・・・これまで真摯に検討いただいた全ての自治体に心から感謝する。
現在受け入れてもらっている自治体には、引き続きお願いする。

漁具・魚網等処理が困難なものについては、
最優先で広域処理の実現を図る自治体を中心に、特段のご協力をお願いする。

****************************************

番組の中で、津波堆積物が大変な問題、処理ができないから復興が遅れているといっていたが、何のことはない県内処理と言っているではないか。

NHKスペシャルはガレキキャンペーン予算40億円の中に組み込まれたものですか?
あまりにも情報が古すぎる。
これで「信頼回復」なんておこがましい話です。


追加
池田こみちさんから
「NHKは大部分が視聴料でまかなっているから問題なのです」というコメントをいただいた。
大本営発表そのものの国営放送、御用新聞、マスゴミといわれる情報操作。
私たちは賢く情報をより分けなければ、「絆」キャンペーンに利用されっぱなしになりますね。



「ガレキの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.2

2012-07-12 00:33:44 | ガレキ広域処理問題
環境ジャーナリスト 青木泰さんより
「ガレキの広域化広がる疑惑」

宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景

民間ベースの処理に、東京は何故チョッカイが可能だったのか?からの続き**************

2) 宮城県の奇妙な資料―石巻市、女川町は、2重にブロック区分

① 東京のために別枠保管(!?)
宮城県が2012年5月21日に記者会見資料として作成した「災害廃棄物処理対象量の見直しについて<県受託処理分>」(注5)によると、宮城県は、県内を4ブロック(気仙沼、石巻、宮城東部、亘理名取)に分けてがれきの処理を進めてきたことが分かる。
たとえば石巻ブロックは、以下のように表記されている。
ブロック名:石巻ブロック
処理区:石巻
市町名:石巻市、女川町、東松島市
県受託量:685万トン(見直し前)312万トン(見直し後)

東京都が委託を受けた女川町や北九州市が委託を受けようとしている石巻市は、この石巻ブロック<石巻市、女川町、東松島市>に入るが、この資料(P5)では、「災害廃棄物処理対象量<県受託処理分>の見直し結果概要」が表になって示され、表によれば、宮城県は、県内を4ブロックに分けただけでなく、それ以外「県自己処理分」というブロックを設け、以下のように記載されていた。

ブロック名:県内自己処理分
処理区:石巻
市町村名:石巻市、女川町
県受託量:16万トン(見直し前)12万トン(見直し後)

石巻市と女川町は、すでに石巻ブロックに入っているが、改めてこの「県内自己処理分」に区分けされている。
石巻市と女川町は、この時点で2重にカウントされていた。


 県の担当者の話しによれば、「県内自己処理分」の
見直し前の16万トンの内訳は、6万トンが石巻市の分、10万トンが女川町の分ということであった。
16万トン・・・・6万トン(石巻市)
     ・・・・10万トン(女川町)→東京都用
見直し後の12万トンの内訳は、石巻市6万トン、女川町6万トンであり、
12万トン・・・・6万トン(石巻市)→市内処理完了
     ・・・・6万トン(女川町)→東京都用

石巻市の6万トンは、すでに石巻市から市内の業者に渡され処理が確定している。
女川町の6万トンは、東京都に運ばれ広域処理されるようになっている。
「県内自己処理分」は、行方が決まっているということだった。
何のことはない、「県内自己処理分」といいながら東京都に女川町から持ってくる予定の10万トンは、この「県内自己処理分」から用意していたことになる。
見直し後東京都に女川町から持ってくるのは、6.1万トンと東京都から発表されているが、数字上も符合する。

② 理由が成り立たない特別扱い
 では宮城県はなぜ、女川町のがれきの処理を、一方で石巻ブロックで取り扱い、他方で「県内自己処理」という2本立ての処理にしたのか?
宮城県の担当者によると東京都がそのように望んだからと言う。
宮城県から女川町の分として東京に持ち込む分は、10万トン。
宮古での処理費をベースに計算するとトン当たり6万円で、60億円に上る巨額費用となる。
しかし宮城県が女川町を含む石巻ブロックとして処理する全量からすれば、わずか1.5%にしか過ぎない。
宮城県が処理を急ぐのなら、685万トンにこの分を含めてなぜ民間委託しなかったのか?大いに疑問が残る。
しかも別枠でがれきを保管・確保する合理的な理由は見つからない。
鹿島JVのがれきの引き受け料金は、がれきだけで考えるとトン当たり約3万円、津波堆積物を計算に入れると約2万円である。
東京に持って来れば2~3倍に跳ね上がる。
しかも民間ベースでの契約は、昨9月16日に終わり、今年の3月までに約70万トン処理するペースで処理が始まっていた。
東京はその時点でもまだ始まっていない。
広域化に向けて、東北以外の自治体として初めて受け入れ表明した東京都の顔を立てて、別枠で「がれき」(=利権)を確保したというのであろうか?
しかしそれは、国の交付金を無駄に使い、詐取する犯罪行為である。
宮城県は、4ブロックに分け、それらすべてに鹿島JVや大成JVなどのゼネコンに民間ベースでがれき処理を委託していた。(注6)
その上で、広域化はもう必要なかった。
がれきの処理の行く先は、もう決まっていた。
環境省主導の広域化は、したがってがれきを2重にカウントする形で、始めるしかなく、その利権に東京都が目ざとく反応し、見破られた宮城県が東京都のために別枠でがれきを確保した。
一種の口止め料か?
そのような経過が想像されるのである。
東京都は、すでにがれきの処理は、民間ベースで進んでいたという事実をどこまで知っていたのか?
今回のがれきの処理にあたって、宮城県の責任者が刑事捜査の対象になるのは、不可避の過程である。
その際東京都や北九州市がどこまでその事実を知っていたか?

注5:災害廃棄物処理対象の見直しについて

注6;がれき広域処理の正体・ もともと不要! 5千億円がゼネコンJVへ! 
 
 ①奈須えり  :がれき広域処理根拠なし(1)必要性無編 You Tube

 ②池田こみち:がれき広域処理根拠なし(2)巨額使途編 You Tube
  
 ③青山貞一:テレビ西日本「がれき広域処理」生番組(CUBE)出演記 
  
 ④がれき広域処理は合理的根拠なし② 合同調査チーム速報

つづく******************************************

 私たち市民ネットワークの女川町視察でも報告したが、女川町の東京都処理分に関しては、都民を安心させるため、鉛箱を用意して一時間毎のサンプルでの放射線測定、外部での測定、さらに特製JR用コンテナを作ってその中に破砕した木質チップと焼却ガレキを8:2にブレンド、ブレンドがきちんとされているかを監視する監視員2人等々、大がかりな仕掛けを造っていた。

女川町仮処分場で環境省職員、宮城県職員、都職員から説明を受けたところによると、
JR運搬費用 2万円
焼却費は23区内での処理費用は1トン当たり14,500円で計3万5千円。
多摩地区の処理費用1トン当たり25,000円で計4万5千円。

しかし、その他の費用はこの中には含まれていない。




「がれきの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.1

2012-07-11 17:50:39 | ガレキ広域処理問題
拡散希望ということで下記のレポートが届いた。
青木泰さんはブログでも震災ガレキの問題点を追及されている。
今回のレポートは長文のため3回に分けて御紹介します。

*****************************************

宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景を探ってみました。

―がれきの広域化広がる疑惑―      2012年7月5日
東京を特別扱いした宮城県の怪しい事情    

                          環境ジャーナリスト    青木泰

1)民間ベースの処理に、東京は何故チョッカイが可能だったのか?

 東京都が広域化で動き出したときには、宮城県内では、民間に委託し処理が始まっていた。
東京都は、女川町のがれきを、宮城県を通して10万トン受け入れる準備に入ったのは、昨年2011年の11月24日。
宮城県、東京都、東京都環境整備公社が、「災害廃棄物の処理基本協定」を締結している。(注1)

しかし宮城県では、県内を4つのブロック(気仙沼、石巻、宮城東部、亘理・名取)に分け、各ブロックごとに大手ゼネコンによる特定建設工事共同事業体(JV)が、がれきの処理を請負っている。
女川町が区分けされた石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)は、3市町のがれき発生量826.4万トンの内、宮城県が処理を受託した量は685万トン。
その全量を昨年の7月29日に告示を行い、(注2)プロポーザル審査で9月16日には、鹿島JV(注3)と契約していた。(注4)

 この時点で、 石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)のがれきの全量の行き先は、鹿島JVと決まっていた。
確かに東京都がこの問題で動き出したのは、早く、昨年6月の補正予算時である。
東京都石原知事は、東京都の環境整備公社に災害廃棄物の処理を受託させることを目的に、70億円の貸付金を計上し、同年7月1日の都議会で議決している。(注1)
しかしその後宮城県では、民間ベースでがれきの処理策が、決定していた。
本来ならば、宮城県はこの段階で、宮城県には、東京都や他の自治体に中間処理や最終処分を頼むがれきがないことを内外に宣言する必要があった。
少なくとも石巻ブロックに関しては、鹿島JVに委託したがれき以外は、無かった。

 時間的な経過を考えると、国の第三次復興予算が決定したのは、昨年11月であり、環境省の広域化政策はここから出発した。

 東京都が宮城県との交渉に本格的に動き出すのは、その後である。
しかしその時には、東京都が受け入れに「割り込む」余地はなかったはずである。
そもそも広域化の必要すらなくなっていた。
ではなぜ、宮城県は女川町のがれきを、改めて東京都に依頼する必要があったのか?
宮城県に聞くと「一刻も早く処理したいということがあった」という。
しかし鹿島JVとの契約にあたっての告示でも業務内容を「災害廃棄物について、選別、破砕、焼却等の中間処理を経て、再資源化及び最終処分を行うものである。」と記載され、H26年3月25日までに処理することが謳われている。
その時点ではまだ契約すら結んでいない東京云々することは、処理を遅らせることはあっても、処理促進のためというのは、理由にならない理由である。


環境省の広域化も、東京都への依頼も、すべてがれきの処理策が民間ベースで進められることが決定してからの動きである。
民間ベースといっても、この処理には、国の交付金が手当てされる。
そのがれきを広域化名目に持ち出し、しかも遠方に運ぶというのは、同じがれきの処理に2重3重に交付金を使うことになる。
これは明らかに交付金の詐取にあたる。
中心になって差配していた宮城県がこの事実を知らないとはいえないが、では環境省や東京都は何処まで知っていたのか?
国の広域化政策に答え、東京都に持ってきた女川町のがれきは、一体何処から出てきたのだろうか。

<経過>
2011年
6月都議会  東京都環境公社への70億円の貸付金 補正予算提案
7月1日   同上補正予算議決
7月29日  宮城県 石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)のプロポーザル  審査告示。
9月16日  石巻ブロックの685万トン 鹿島JVが中間処理&最終処分の業務委託契約締結。
11月21日 国の第3次復興予算決定。-広域化予算面で裏付け。
11月24日 宮城県、東京都、東京環境整備公社が「災害廃棄物の基本協定」を締結。
12月1日  試験焼却について東京都環境整備公社と東京23区清掃一部事務組合委託契約。
2012年
2月23日  本格焼却についての東京都環境整備公社と東京23区清掃一部事務組合委託契約 3月2日から実施分。


注1: がれき問題で区民が東京都に提出した東京都職員監査請求(いわゆる住民監査請求)

注2: 宮城県による「業務番号 平成23年度環災第3-261号」の技術提案書の提出を招請する告示。
    鹿島JVの他に大成JVが参加。
    http://www.pref.miyagi.jp/haitai/nyusatsu/ishinomaki/koukoku(teiseigo).pdf H

注3: 鹿島JV(特定建設工事共同事業体)。
    鹿島建設、清水建設、西松建設、佐藤工業、飛島建設、竹中土木、若築建設、橋本店、遠藤興業いずれも株式会社で構成。

注4: 廃棄物処理法上は、市町村の家庭や小規模事業者から排出される廃棄物、一般廃棄物は、市町村の責任で処理することになっている。(廃棄物処理法第6条の2)
    今回の震災がれきも第1義的には、市町村の責任で行い、財政的には、国からの交付金でまかなわれる。
    市町村でできないがれきは、県に委託する形をとっている。

つづく******************************************




6/27「震災ガレキの現場を見る!」石巻市・仙台市・女川町 視察報告会

2012-06-21 18:20:08 | ガレキ広域処理問題
5月14・15日に市民ネットワークの4人(佐倉市3人、四街道市1人)の議員で視察に行ってきました。

6月のネットギャラリーは、「震災ガレキの現場を見る!」石巻市・仙台市・女川町の現地視察報告です。
~6月30日

また、現地視察報告会を行います。

6月27日(水) 13:30~
さくら・市民ネットワーク事務所にて


ガレキ広域処理は本当に必要でしょうか?

震災ガレキ量の見直しが行われ、大幅に焼却ガレキの積算量が減っています。
新潟県の試算によると、宮城県、岩手県に設置された31基の仮設焼却炉で事足りるとも言われています。

一番津波被害が大きかった石巻市の市内の状況、仮置場のガレキの量、地盤沈下の深刻さ、
宮城県の処分場の焼却炉もフル稼働となれば日量1500トンもの焼却処分が始まります。

女川町の津波の深刻さ、女川原発オフサイトセンターも無残に津波被害にあっていました。
ガレキに埋もれて大変とキャンペーンされていますが、実際はどうなっているか。

震災直後から10種類以上の分別を行いながら処分場に搬入を行った仙台市。
なぜそのようなことが可能になったのでしょうか?

議員として、視察を受けていただき、現地処分場の説明をしていただきました。
また、現地でボランティアを行っているコーディネーターのマサさんから、震災直後から現在までの深刻な状況を聞き取ってきましたした。
生々しい話も伺っています。

実りの多かった視察の報告会になると思いますので、どうぞご参加ください。
お待ちしています。










また、坂本さんの「さつき」も展示しています。






「ガレキ広域処理の合理的根拠なし」池田こみちさん

2012-06-21 00:19:57 | ガレキ広域処理問題
6月20日の東京新聞には、愛知県がいち早くガレキ処理に手を挙げて、最大100万トンの受入れを表明していたが、国から断られたとか。



便乗して炉の新設を計画したようだが、国は新設を認めなかった。

実際、可燃のガレキ量は当初見込み量より大幅に減なので、いまさら炉を新設したところで、出来上がった頃は処理すべきガレキはない。

環境総合研究所顧問の池田こみちさんが「がれき広域処理根拠なし」と題してUtubeで発信している。
発注総額4,130億円 石巻ブロックだけでも1,929億円、談合の温床といわれるプロポーザル方式で行われた入札の問題点など調査した資料をもとに、青山貞一さんとのインタビュー形式でとても分かりやすかった。

池田こみちさんのメッセージ6/20  大分での講演会を終えて******************

大分では、300人くらいの市民の皆さんががれき問題の学習会に集まってくださいました。
鹿児島市内の講演会では、最後に知事選への出馬を表明された向原祥隆候補が来てくださって、定期点検で川内原発が止まっていることにより、海が生き返ってきていることを説明されました。
シラス漁の売り上げが2000万円から1億円超まで回復したと!!原発ではなく、豊かな自然と地域の産業で鹿児島を盛り上げようというメッセージでした。
日本初の脱原発の県になろうって。
いいですね。
 ところで、独立系メディアでは重要な情報を提供していますので是非ご覧下さい。

◆奈須えり  :がれき広域処理根拠なし(1)必要性無編

◆池田こみち:がれき広域処理根拠なし(2)巨額使途編

http://www.youtube.com/watch?v=dGW1uwfPGNg

******************************************

地球温暖化のためにも原子力発電なんて言っていたけど、原発の冷却水でどれだけ海水が暖められていたことか。
原発止めれば海はよみがえるのに。

鹿児島知事選 向原祥隆さんにぜひ知事になってもらいたい。




環境省 「震災ガレキ広域処理在りき」で見直しなし

2012-06-08 09:41:38 | ガレキ広域処理問題
5月31日、衆議院会館で行われた「自治体議員政策情報センター 虹とみどり」の政策研究会に参加した。
テーマは「震災ガレキの広域処理」
木村真三さんの講演もあるということで、議会質問の通告直前だったが参加した。
全国から議会前にも関わらず、おおぜい地方議員達が集まってきた。

環境省からは、「5月21日に広域処理量の見直しが行われたが、やはり広域処理をお願いしたい」という説明があった。

「ガレキがあると復興ができないため、早くガレキを処理したい」という理由でガレキ処理の期限を平成26年度末としている。
つまり、それ以降は補助金は出ない。
そのため各自治体とも平成26年度末を目標にガレキ処理を行っている。
お金に糸目はつけない勢いで行っている。

石巻市に造っている県処分場の焼却炉は1基40億円。5基で200億円。
プラント全体の総工費は400億円。
それを26年12月で処理を終わらせ、3月には撤去終了させる予定になっている。

宮城県は当初344万トンが127万トン。217万トンの減。

知事も初めは大枠の数字だったので見直して少なくなったと言っている。
私たちの視察でも、石巻市に造った県の処分場でこれから日量1500トンの処理が始まる事が分かった。
また、仙台市も日量480トンの焼却が行われていて、仙台市分の処理の見通しが立ったので、被害が大きく一番ガレキ量の多い石巻市の可燃物を引き受けることになっている。

岩手県は当初57万トンが120万トン。63万トンの増。
しかし内訳は、木くずと可燃物の50万トンが30万トンと20万トン減になったが、不燃物7万トンが90万トンで83万トン増としている。
これは津波堆積物(土砂など)と海から引き揚げられた災害廃棄物、そしてビルなどの建物の解体量を入れてとのこと。
資料には
「ただし、約89万トンにのぼる不燃物については、土砂分を含むものであり、県内処理、復興資材等としての利用に活路を見出すことに努めることとされている」
と明記されている。

広域処理はあくまでも焼却炉での処分を前提としていたはず。
それはこの環境省のレクチャーでも職員自ら言っている。
にもかかわらず、「広域処分量が増えたので、あくまでもお願いしたい」の一辺倒。

「これって変じゃありませんか?」
といったところで、環境省の役人は、自分たちのミッションである広域処理推進だけを言いつのる。
いつもの院内集会と同じ。
何の権限もない職員が説明して、国民の意見を吐き出させて、ガス抜きをする。

論理が破たんしていようが、提示している資料の問題点を質問しても、論理のすり替えに終始する。

「処理費は?」と質問したところ
「資料には3万円~7万円と書いてある」とのこと。
しかし、引き受けた自治体から処理費を出した自治体へ請求する。
最終的には国がすべて税金で清算する。
つまり私たちの税金が投入されることになる。
遠距離になれば費用もかかるわけだが、引き受け手が北九州市でも、静岡県島田市でも、手を挙げてくれたから、いくらになるかわからないがお願いする、というわけ。
手を挙げている自治体のごみ処理炉は、処理費が高い炉だとか。

「広域処理しない場合、被災地の焼却炉で処理をするとして、期限を26年度末に切らなかったら、あとどれくらいかかるのか?」
という質問には、
「宮城県はあと7カ月と聞いている」と答えたが、「岩手県は分からない」と言葉を濁していた。

しかし、6月6日の東京新聞記事によると
「新潟県が独自に計算したところ、宮城県は7カ月弱、岩手県は2カ月弱延長すれば広域処理しなくとも焼却は終わる。
見直し後の数字であれば、期限内で終わる」

としている。

私たちは石巻市石巻市県処分場女川町仙台市を視察したが、全て仮置場へ搬入され、ガレキに埋もれて困っているという場所はなかった。
平地が少なくガレキに埋もれて困っているモデルケースとしてキャンペーンによく使われる女川町でさえ、44万4千トンといわれるガレキは仮置場にすべて撤去されていた。
女川町ではやっとまちづくり計画ができあがった状況だった。
これから山を削って住宅地を造成する。
地盤沈下と産業の壊滅、鉄道の不通と震災のダメージは大きい。
視察で大勢全国から訪れても、周りに宿泊するところがないため、結局地元にお金が落ちない。
広域処理ができないから復興が遅れているというのではなく、町の被害、人的被害があまりにも大きかったことが原因ではないだろうか。

そんなことの説明はなく、仮置場のガレキを大写しにして、情緒に訴え、分かっただけも40億円近い予算を費やすキャンペーン。この広域処理問題ってそんなにおいしい話なのだろうか。



「宮城県視察 震災ガレキの現状」 仙台市

2012-05-21 00:39:26 | ガレキ広域処理問題
視察先最後は、今回のガレキ広域処理問題を別の角度から考えるため、模範的処理をしている仙台市へ。
仙台市は広域処理に出さず、すべて自前で行っている。
仙台市の取り組みはテレビなどで当初から紹介されていた。
万が一震災が起こった場合、自分たちの市でも同じように進めるには、どうしたらいいか、何が必要か準備するためにも一度現地視察したいと考えていた。

仙台市のガレキ量は135万トン。
仙台市は、すべてのガレキの分別処理システムを震災後いち早く始めた。
なぜできたのか?

人材がいたこと。
通常の家庭ごみ(一般廃棄物)の処理以外に政令指定都市として産業廃棄物の許認可権も持っているため、現場をよく知っていた。

職員の意識が高かったこと。
国の指示を待っていても、最終的には自分たちで進めていかなければ回っていかない。
震災直後、3月15日には京都市からガレキ撤去チームが入り、25日には廃棄物資源環境学会も入っていろいろなアドバイスを受けた。
また、神戸市からも震災直後よりアドバイスがあった。

市役所が被害を受けなかったこと。

ガレキを分別処理できる広い場所があったこと。
海岸線に沿ってのびる松林。
広大な国、県、市の公共用地、公園があったので、搬入場とすることができた。



広がっていた松林も津波でまばらに。

野球場のあった蒲生搬入場(30ha)には日量処理90トン炉が平成23年10月1日より稼働開始。
パークゴルフ場のあった荒浜搬入場(30ha)は300トン炉が12月1日より稼働開始。
視察に訪れた井土処分場(40ha)は海岸公園予定地や馬術場があった場所で90トン炉が10月1日から稼働している。

当初から細かく分別して焼却を減らし、炉を小さくしたいという意向があった。
リサイクル率目標50%だったが、実際には60%。
ちなみに、他の被災地では車には手つかずで、これからまとめて公告し、その後入札を行うということで、道路わきに野積みになっていたが、仙台市ではすでに6177台リサイクルし、残り205台とか。早い!!

以下は井土搬入場。
細かく分類されているが、震災直後から分別がきちんとできていないトラックは搬入させなかった。
基本的な方針が決まっていたからこそできた。





金属くずはトン当たり2万5千円で売却。3万トンあるとか。



自転車、家電製品



自販機はメーカーが引き取り



庭石も



木くずと丸太の木質系は1/3をリサイクルに利用



混合廃棄物



コンクリ―トガラ



津波堆積物
よく見るとこまごまと入っている



宅地内のがれき撤去は昨年7月までに完了。
農地は7月から始めて12月に完了。
今年7月より、石巻ブロックの木くずを中心とした可燃物10万トンの受け入れ予定。

仙台市復興計画では県道のかさ上げが必要であり、ガレキを利用する。
私のメモ書きには6.2m盛土とあるので、国道10号線は津波対策を兼ねて防波堤のようにするのか?
誰か確認して教えて。

ちなみに放射線量は、市街地では時間当たり0.06マイクロシーベルトのところ、0.1マイクロシーベルト。
やっぱり高くなっている。
主灰 97~260ベクレル/kg
飛灰 300~1,380ベクレル/kg

建設費は90トン炉で20億円。
ランニングコストは年300日稼働で5億円。

300トン炉は40億円。
ランニングコストは年7億円。



ストーカ炉



廃ガス冷却装置



バグフィルター



飛灰に薬品処理して飛び散らないようにしているが、これって・・・・・?
薬剤処理しているので重くなっているから1kg当たりは低い値になりますね。



主灰も残渣率50%。
女川町の焼却ガレキのようにお金に糸目を付けずに分別すれば、きれいなゴミができるが、可燃物といえども津波堆積物にまみれていれば焼却残渣率は高くなる。
現場は簡易焼却施設という事でかなり劣悪な状況。

仙台市、石巻市、女川町と3カ所はそれぞれの特性があった。

女川町のバックグラウンドは硬い岩盤なので、堆積物もあまりなく、問題のカドミウムやヒ素、PCBも、アスベストさえ心配いらないという事だった。
放射線量も低く、却って関東の方が高い。

石巻市はやはり津波堆積物には汚染物質の問題があり、各地点の土壌調査をして汚染を取り除く必要があった。
牡鹿半島にはホットスポットがあり、距離的には近くても、放射能問題もある。
それでも関東より低いのだけど。

仙台市は宮城沖地震が予想されていたので、マニュアルが出来ていた。
津波のマニュアルではなかったが、それを応用することができた。
人任せにすることなく、自分たちでやっていくその姿勢が重要だという事が良くわかった。

それにしても、仙台市は最終処分場の埋め立て残余が数10年分あるらしい。

環境省はガレキ広域処理キャンペーンの広告料に、分かっているだけで40億円予算を付けている。

しかし、4カ所の被災地ではガレキに埋もれて大変という印象ではなかった。

ガレキ広域処理のモデルケースの女川町でも、44万4千トンは仮置場に集められている。
女川町の問題は地盤沈下と産業の壊滅、鉄道の不通ではないだろうか。
視察で大勢全国から訪れても、周りに宿泊するところがないため、結局地元にお金が落ちない。
広域処理ができないから復興が遅れているというのではなく、町の被害、人的被害があまりにも大きかったことが原因ではないだろうか。
同じように東松島市も大きな被害を受けていた。

5月19日、国は広域処理のガレキ量343万トンを再計算して1/3になると下方修正した。
一方、東京どころか北九州市までガレキを持って行くという事だ。

広域処理するより、県内処理で十分やっていけるのではないだろうか。
平成26年度中に終了させるとしているが、その根拠は国の補助金の期限がそうなっているから。

女川町は町の復興計画に早く取りかからなければ、町民が流出してしまうとして、来年度中に中間処理場まで返還するとしているが。

それ以外は土地はたっぷりとある。
あと2年ほど処理期間を延ばしたら、無駄な無理な広域処理などしなくてもよくなる、と考える。






「宮城県視察 震災ガレキの現状」 女川町

2012-05-20 11:57:30 | ガレキ広域処理問題
5月15日は女川町震災ガレキ仮処分場を視察。


現地コーディネーター マサさんと。
前日の石巻市からずっと車中で震災直後からの現地の状況を聞くことができた。
マサさんとは、ここでお別れ。

女川町中間処理場(日本水産があった場所)で、東京都、宮城県、女川町の担当者から説明を受けた。

女川町は人口1万人中827人が死亡。
住居の8割に当たる3270棟が半壊以上の被害を受けた。
平均1mの地盤沈下している。



フレコンを堤防代わりに置いている。

震災ガレキ置場位置図。
黄色が女川町ガレキ中間処理場(今回説明を受けた所)、赤色部分にガレキが集められている。



震災ガレキは44万4千トン。
現在、民有地である清水仮置場、伊勢仮置場に搬入されている。
今まで住宅のあった低地には住居を置かないようにして、これから山を削って高台を住宅地にする土地利用計画が説明された。
産業がなければ人が戻ってこれないから、そのためにも来年度中にはガレキ処理を終わらせ、中間処分場もすべて撤去し、土地を所有者へ返還する予定、という事だった。



ガレキが片付かなければ、町の再生計画に手を付けられないという説明だった。
道の両側を占めているガレキ量を見れば、そんな気がしてくるが、ガレキがすべて片付かなければ復興計画に着手できないのだろうか。
現在ガレキ置き場になっている民有地は多目的エリアにするとのこと。

説明に入る前に時間があったので、女川町を襲った津波の映像が上映されたが、あまりの被害の深刻さに、言葉を失う。
海沿いにあったマリンパル女川の屋上からビデオを撮っているが、高台に見えるのは女川町立病院。

よみうりONLINE「宮城県女川町を襲う大津波」 

女川町は海岸と山の間の狭あいな土地に広がった町だったため、大津波の第一波でほとんどの建物は壊滅した。

中間処理施設では、2本の選別ラインで手選別作業が行われていた。(1レーン20人)







木片の放射線測定を1時間毎に行う。


放射能対策のため、きれいに手選別され破砕処理した木片チップと廃プラ・その他可燃物を8:2にブレンド、鉛で覆われた特製コンテナに積み込みJRを利用してそのまま東京都の焼却施設へ。



8:2がきちんとされるか、都側が監視員2人体制でチェック。
それにしてもきれいな木質チップ。

女川町での中間処理の費用は1億5千万円。(平成25年度終了予定で)

東京都の運搬費はトン当たり2万円弱。
23区内での処理費用は1トン当たり14,500円で計3万5千円。
多摩地区の処理費用1トン当たり25,000円で計4万5千円。

女川町のガレキ44万トン中10万トンが東京都へ。
と言っても、ガレキ総量からコンクリートガラや再利用できる木材などを除くと約10万6千トン。
ほとんど東京都へ行くのだろうか。
きれいな物しか東京都へ送り出せないので、漁網やロープ、可燃物で配合率からはみ出したものが石巻市雲雀野の県焼却場へ運ばれる。

すべて処理費用は最終的に国からでる。

次の視察先、仙台市への道中、タクシーの運転手さんの話によると、
16メートルの高台にあった女川町立病院の一階の1.9mの高さまで海水につかっってしまい、駐車場で車に避難していた人たちまで犠牲になったという。
運転手さんも女川町立病院にちょうどいたため、車に乗って山に逃げたという事だった。



女川町立病院駐車場からの女川町。
3階建ての建物が基礎部分からころがっている。
水没したうえ、何度も襲ってきた津波と引き波で頑丈な鉄筋の建物がこの状態。



女川町立病院入口の柱1.9mの所に印が。大野さんの頭上はるか上。
津波は病院へ続く道を上ってきて、気がついた時には後ろに迫っていたそうだ。

また、海岸から延びた道をたどって何キロも先まで津波は駆け上がっている。
道の両側にはガレキ一つ残っていないが、石積みの敷地だけが整然と残っていた。

ガレキ仮置場の入り口



ガレキが積み上げられた道をたどっていくと、ナント!!

女川原発資料センター



その隣は女川原発オフサイトセンター



津波の通り道だったことがわかる。
女川原発は危機一髪、電源がかろうじて1機残ったため、福島原発事故同様になることを免れたとか。
オフサイトセンタ―がこのありさまでは、危機管理は難しかった。


仮置場以外はガレキは撤去されているように見える。





「宮城県視察 震災ガレキの現状」 石巻市その2

2012-05-17 21:42:54 | ガレキ広域処理問題
5月14日、15日、宮城県石巻市、女川町、仙台市の視察報告第二弾です。
石巻工業港雲雀野埠頭の宮城県第二次処分場について。

石巻市内にある市の第一次仮置き場から宮城県の第二次仮置き場へガレキを搬入し中間処分、焼却処分まで行う。
この雲雀野埠頭の県第二次処分場は本年4月下旬にオープン。
5月下旬から日量8,200トンの処理する本格稼働が始まる。

これからこの搬入ゲートには毎日延べ数千台のトラックが集まり、GPSを使った運行管理システムで管理していく。



県処分場内では、私たちはずっと録音と録画をされていた。
何に使うのでしょうね。

計量台



地元雇用1,250人を目標とのこと。
しかしこの処分場は平成26年度中に事業を終了する予定。
ガレキはベルトコンベヤ―で流し、それを手作業でより分ける選別ラインが2本できていた。
1レーンには20人が作業にあたっていた。
これから8本に増やしていく。







ガレキの混合物の中から金属片、木片、木くず、コンクリートがら、石などを手選別しベルトコンベアの最後は可燃物。
ネットに引っ掛かっているのは紙くず。



前日、細野環境大臣が出席して「火入れ式」をした仮設のロータリーキルン炉が2基。現在1基試験運転中。



仮設のため上屋もなし、焼却炉の仕組みが良くわかる。
2年半で役目を終えるため、最低限の設備で、このキルン炉はリサイクル炉だとか。
おかげで300トン炉が1基40億円でできる。

建設中の仮設ストーカ炉3基。これは新品。



7月に順次稼働開始、8月本格的に運転するようになると日量300トン×5台で焼却処分される。