百物語改め「九一三・六物語」

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パーフェクトフレンド(野崎まど)感想のようなもの

2012-07-29 | 百合


パーフェクトフレンド(野崎まど)

みんなよりちょっと賢い普通の女の子・理桜と、超天才少女・さなかを中心とした、友情物語。

本の帯で「《友情》ミステリ」と紹介されてはいますが、後半結構超展開なので、苦手な人は苦手かも知れないです。

魔法使いが登場したあたりから、メタな表現も増えるし、幻想的だし、

さなかの妄想なんじゃないかという気もします。(結局蛍の件については、トリックが分からずじまいです)

191ページの

(もう無理だ

というセリフについて、括弧開きは有るけど括弧閉じが有りません。

只の誤植かとも思いましたが、ここから先がすべてさなかの妄想であることを示してるんじゃないかとも思いました。

深読みしすぎでしょうか。







とまあ、ストーリーに関する考察はこれくらいにして、

折角なので、小学生の女の子同士の友情+ちょっぴり百合を楽しみましょう。

メインヒロインのさなかは友達のいない不登校天才少女でしたが、主人公の理桜たちに会って、

友達というものがなんなのか興味を持ち始めました。

賢い2人の女の子、理桜とさなかは、友達であるという自覚を持たないまますこしずつ魅かれあっていきます。

いわば二人ともツンデレです。ツンデレ百合です。

さなかが再び登校しなくなった時、二人は会えなくて寂しいと思うようになっていました。


「漠然と、ただ本当に漠然と、思ったのです。ずっと、ずっと考えてしまうのです。私は、もう一度会わなければいけないと。理桜さん達に会わなければいけないと。」
「この気持ちは……」(さなか)

「寂しかったんでしょ」(理桜)

「寂しい?」(さなか)



いや、普通の女の子とちょっと変わった女の子との友情って素晴らしいと思うんです。

とても素晴らしいと、思うんです。

最後に、百合的においしい会話をもう一つ。

「理桜さん」

「なぁに?」

「好きです」

「あんた何言ってんの!?」