涅槃会

2007-03-14 23:08:11 | KYOTO
お釈迦様のご入滅を機に法会を厳修することをさして涅槃会と称します。
わが国では毎年2月15日をその相当日とするのですが、
泉涌寺では1ヶ月おくれの3月14~16日の3日間世界一大きな涅槃図を法掛し、
山花珍草・山海珍味を献供し涅槃講式を唱え、常楽会を勤めます。
泉涌寺特別内拝・霊明殿にもお詣りします。


幼稚園から涅槃会の案内のプリントをもらいました。
泉山幼稚園も足掛け8年通ったけど、この涅槃会には一度も参加してなかった。
最後くらいお参りに参加しようじゃないのと行って来ました。

今年の参加者は少なかったらしいですわ。
私も含めて9名やったかな?(去年は多かったらしい)
私達が泉涌寺の仏殿に着くと年長さんたちはもう並んで合掌していました。
お天気もよく、観光客もチラホラする中、園児たちはののさまにご挨拶。
うたも歌いましたよ~

「♪おめめをつぶり てをあわせ のんのんののさまおがみましょう
 みんながよいこになるように のんのんののさまおがみましょう♪」
   合掌 礼拝 お直りください

いや~広い境内の中に聞こえる子供達の歌声。良いもんですわ~
お寺の幼稚園の醍醐味を味わう気分でしたよ。
観光客の人たちからも「いいわね~」なんて声が聞こえてきたり。



この後、「仏殿」の中を拝観させていただきました。
世界一大きな涅槃図。タテ16m、ヨコ8m。
当初は奈良の東大寺に奉納される予定やったらしいです。
ちょうど大仏さんがすっぽり隠れるくらいのサイズらしいですよ。


画像 泉涌寺しおり


左から、阿弥陀さま、御釈迦さま、弥勒さま(運慶作)
画像泉涌寺しおり



白衣観音像 (画像泉涌寺しおり)

涅槃図の後ろに三尊仏があります。
子供達は毎月のお参りの時にはこれを見てるんですね。
裏には白衣観音像があります。これは貼り絵らしいですよ。
小さなパーツを一枚の大きな絵に仕上げてあるんです。


(画像泉涌寺しおり)



仏殿が終わると本坊から「御在所」です。
明治天皇が御所から移築した皇后宮の御里御殿で、
両陛下はじめ皇族方の御陵御参詣の御休所として今も使われてる場所です。
王座の間には天皇陛下と美智子皇后の写真と秋篠宮と妃殿下の写真もありました。
その裏側には皇后御産の間もありましたよ。

後は元禄年間につくられた「御在所庭園」
本尊阿弥陀如来をはじめ三十数体の皇族方の御念持仏を安置してある「海会堂」
ここまでは一般の特別拝観なんですよね。
ここからが泉山幼稚園で良かったな~と思ったありがたい拝観。

観光客の人たちに「ここからは関係者以外は申し訳ありませんが…」と
断り、私達幼稚園関係者だけを招きいれてくれたその場所は、
  「霊明殿」


(画像泉涌寺しおり)


2歳で即位し12歳で亡くなられたという四条天皇 
(画像泉涌寺しおり)


一般では見ることのできない、四条天皇ををはじめとする
歴代天皇の御真影・御尊碑が奉安されてる貴重な場所。
私達が見れたのは四条天皇の御尊像と御尊碑、明治天皇、昭憲皇太后、
大正天皇、貞明皇后、昭和天皇の御真影、御尊碑。歴代天皇
暗い本堂の中の一角なので見えにくく、
お灯明はありますが、なんせ見えにくい。
なんと懐中電灯で照らして見せてもらいました。
お供えしてあるお膳には、実際に使われていた食器を今も使ってるとか。
割れやすい素材らしく、毎日のお勤めは緊張らしいですよ(笑)

当然ですが、あちこちに菊の御紋がほどこしてありました。
塀の瓦にもついてた。すごいこだわり。


はぁ~なんか凄いものを見せてもらい、しかもタダで
こんなに良いものを見せてもらえるならもっと早くに来ておけば良かった
私なんてあまりその価値がわからんけど、見る人が見ればわかるでしょ?
わからんでも実家の両親を連れてくることも出来たな。
歳とると、こういう古いものを観たくなるって言うし。
ただの古いものじゃないもんね。皇室ゆかりの場所やもん。
しかもここのお寺は清水寺とかみたいにポピュラーじゃない。
穴場よ、穴場静かな場所を好む人向き。

ほんと、ありがたいものを見せてもらったわ。
お釈迦様のハナクソ(花御供)いただいて帰りました。