皆さん、いつも有難うございます♪
今夜はレオナルド・ディカプリオ主演の「アビエイター」を観ながら・・・
ローリングストーン誌の読者投票による「マーティン・スコセッシ映画ベストテン」をシェアしますね。
◆『レイジング・ブル』『タクシードライバー』『ラスト・ワルツ』をおさえて1位に輝いたのは?
http://www.rollingstonejapan.com/articles/detail/25355
今年で74歳になるマーティン・スコセッシだが、おそらく引退など考えたこともないはずだ。
最近では、リーアム・ニーソン、アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライヴァー主演で遠藤周作の同名小説を映画化した最新監督作『沈黙(英題:サイレンス)』の撮影を終え、今秋公開される予定だ。
現在は、70年代のロック界を舞台にした米HBOの新ドラマ『Vinyl(原題)』をミック・ジャガーと共同で製作中だ。
今回ローリングストーン誌は、新作の公開を待つ間、好きなスコセッシ映画に関する読者投票を実施することにした。以下がその結果である。
◆第10位 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
20世紀に生きるギャングの生き様を描き続けてきたマーティン・スコセッシが、02年に公開された『ギャング・オブ・ニューヨーク』では時をさかのぼった。
映画は、南北戦争時のニューヨークを舞台に、対立する2つのギャング組織の闘いを描く。
ダニエル・デイ=ルイスが、移民を目の敵にするアメリカ生まれのギャング「ネイティヴズ」のリーダーで悪役ビル・ザ・ブッチャーを演じた。
一方、ビルを仇として倒そうとするアイルランド移民を演じたのはレオナルド・ディカプリオ。
1863年に実際に起こったニューヨーク徴兵暴動が見事に再現された作品でもある。
本作はまた、スコセッシ監督と主演ディカプリオが初タッグを組んだ記念すべき作品であり、ここから両者の長く充実した協力関係がスタートした。
◆第9位 『ミーン・ストリート』
本作以前にも、マーティン・スコセッシは何本かの映画作りに携わっていた。70年の『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』には助監督として参加した。
だが『ミーン・ストリート』を発表した73年以降、スコセッシの人生は永遠に変わることになる。
本作で初めて完全なクリエイティブ・コントロールを手にしたスコセッシが描く、ニューヨークのリトル・イタリーに暮らすふたりのチンピラの物語には、公開と同時に傑作の称号が与えられた。
『ミーン・ストリート』はまた、デ・ニーロがブレイクするきっかけとなった作品でもある。スコセッシとデ・ニーロはその後、名コンビとして何度となくタッグを組むことになる。
『グッドフェローズ』や『カジノ』に比べると、テレビ放送されることも少ないが、本作がなければそのどちらも生まれていなかったはずだ。
◆第8位 『アフター・アワーズ』
80年代半ば、スコセッシはちょっとしたスランプに陥る。『キング・オブ・コメディ』が興行的に失敗したため、悲願の企画『最後の誘惑』の製作費を調達できずにいたのだ。
そこで、代わりに監督することになったのが、風変わりな快作『アフター・アワーズ』である。
カフェで美女と出会った主人公のプログラマーが、ソーホーに住むという彼女を訪ねていった先で体験するとてつもなく奇妙な一晩を描いたブラックコメディだ。
大ヒットとはいかなかったものの、評論家からは高く評価された。本作の翌年、スコセッシは再びハリウッド映画界に協力するかたちで『ハスラー2』を監督。
そして88年、ようやく『最後の誘惑』の製作に着手することになる。
◆第7位『カジノ』
『カジノ』は、決して『グッドフェローズ』の続編ではない。それぞれにまったく異なる登場人物を描いた、まったく異なる映画だ。
だがそのうえで、この2作はやはり密接につながっていると言わざるをえない。まず、いずれも原作と脚本がニコラス・ピレッジ名義のギャング映画である。
そして、どちらの作品でもデ・ニーロが狡猾な裏稼業の男を、ジョー・ペシが怒りを抑えることのできない暴力的なギャングを演じている。
さらにどちらも、栄華を謳歌しているギャングの姿と、そこに乗り込むFBIとその後の波乱が描かれる。
『カジノ』を『グッドフェローズ』のリメイクと捉えた評論家にとっては、こうした類似点は受け入れがたいものだったかもしれないが、少なくとも映画ファンはまたこの暴力的な裏社会に戻れることに大喜びした。
『カジノ』はまた、繰り返しの鑑賞に耐える傑作であり、娼婦とそのヒモを演じたシャロン・ストーンとジェームズ・ウッズの演技も素晴らしい。
ただし、テレビ向けにセリフを編集したバージョンは見るに値しない。悪態の数々がなければ、それは『カジノ』とは言えないのだ。
◆第6位『キング・オブ・コメディ』
80年の『レイジング・ブル』で大成功を収めたスコセッシは、イエス・キリスト役にデ・ニーロを迎えて『最後の誘惑』を撮りたいと考えていた。
一方、シリアスな作品が続いてうんざりしていたデ・ニーロは、コメディを作ろうとスコセッシに提案する。
そうして完成したのが、トーク番組の人気司会者に執着するコメディアン志望の男を描いた『キング・オブ・コメディ』である。
スコセッシは当初、司会者役にジョニー・カーソンを起用したいと考えていたが、最終的にはジェリー・ルイスがキャスティングされている。
スコセッシ作品にしては珍しく、このブラックコメディは観客の多くに困惑をもって受け止められたが、評論家からは概ね高く評価された。
しかし、本作以降の30年のキャリアのなかで、スコセッシがほぼシリアスなドラマ作品しか作っていないことは、付け加えておくべきだろう。
◆第5位 『ディパーテッド』
スコセッシは、『グッドフェローズ』でアカデミー賞監督賞を獲得することができなかった。その年の監督賞を受賞したのは、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』のケヴィン・コスナー。
スコセッシは、『タクシードライバー』でも『ミーン・ストリート』でも『レイジング・ブル』でもオスカーには縁がなかった。
そんなアカデミーが初めてスコセッシに賞を与えたのが、07年の『ディパーテッド』だった。スコセッシの最良の作品とは言えないだろう。
それでも、アイルランド系マフィアとマサチューセッツ州警察にそれぞれ潜入した男たちの姿が娯楽性たっぷりに描かれる。
香港の傑作スリラー『インファナル・アフェア』のリメイクで、次から次へと人が死ぬなか、観客は最後までハラハラさせられる。
スコセッシなら眠りながらでも作れそうな1作だが、3億ドル近い興行収入を稼ぎ出すヒットとなり、ここからスコセッシの新たなる快進撃が始まった。
◆第4位『ラスト・ワルツ』
76年の感謝祭前夜、ザ・バンドはサンフランシスコのウィンターランド・ボールルームで解散コンサートを行った。
この日のステージには、B・ディラン、ニール・ヤング、ヴァン・モリソン、クラプトン、ジョニ・ミッチェル、マディ・ウォーターズ、ニール・ダイヤモンドらそうそうたるゲストが登場した。
全世界の音楽ファンにとって幸いだったのは、この日、会場にはスコセッシと大勢のクルーがいて、コンサートを最初から最後まで撮影していたことだった。
スコセッシはその後1年をかけて、大量のコカインを吸引しながら撮影したフィルムを編集したが、その結果生まれたのが、この史上最高のコンサート映画だ。
一方で、ザ・バンドのドラマーだったリヴォン・ヘルムはそうした評価に異を唱えている。
ロビー・ロバートソンのバンドへの貢献ばかり取り上げて、リチャード・マニュエルに光を当てていない(マニュエルがリードヴォーカルを務めている時でさえ)というのがヘルムの主張だ。
ヘルムの批判にも一理あるかもしれないが、それでも『ラスト・ワルツ』が傑作であることは疑いようもない。
◆第3位 『レイジング・ブル』
ジェイク・ラモッタが70年に発表した自伝『レイジング・ブル:マイ・ストーリー(原題)』は、40年代に活躍したミドル級ボクサーの生き様と個人的な問題が綴られた、読み物としては平凡な作品だった。
ところがそれがスコセッシの手にかかれば、史上最高の映画へと様変わりする。主演のデ・ニーロは、ラモッタ役を全身全霊で演じた。
ボクシングシーンのために体を絞ったかと思えば、引退して60年代には怪しげなバーでコメディアンとして活動していたラモッタの体型を再現するために27キロも体重を増量した。
そしてジェイクの弟ジョーイ役にキャスティングされたジョー・ペシは、当時はまだ無名の俳優だったが、スコセッシはその才能を見逃さなかった。
『レイジング・ブル』は80年、評論家の絶賛の嵐のなか公開されたが、その後も評価は高まるばかりだ。
◆第2位『タクシードライバー』
『ミーン・ストリート』と『アリスの恋』を立て続けにヒットさせたスコセッシは、76年当時、何でも自分のやりたい映画を作ることができる力と自由を手にしていた。
その自由から生まれたのが、精神を病んだニューヨークのタクシードライバーの姿を描いた本作である。
男は選挙事務所で働く女性に夢中になるが、彼女に拒絶されればされるほど、その挙動は狂気を帯び、そしてついにある思い切った行動に出る。
一方で、男はジョディ・フォスター扮する10代の娼婦と親しくなるが。
スコセッシとデ・ニーロは、本作の続編製作について何度か話したことがあるというが、実現は難しそうだ。
それでいいのではないだろうか。世の中には、手をつけないほうがいいものもあるのだから。
◆第1位 『グッドフェローズ』
ハリウッド映画の歴史のなかで、『グッドフェローズ』ほど何度でも見たくなる映画があるだろうか?
『ビッグ・リボウスキ』もいい勝負かもしれないが、こちらはある程度そういう気分の時にきちんと頭から鑑賞しなければ、本当の意味では楽しめない。
だが『グッドフェローズ』は違う。
何度テレビで放送されようとも、途中から見始めようとも、そしてテレビ局が大幅にカットした編集版を流していようとも、一度見出したらチャンネルを変えることはできないのだ。
すべてのシーンに説得力があり、すべてのセリフが引用に値する。
映画はとてつもないスピードで展開し、ラリったレイ・リオッタがヘリコプターに追われる頃には、こちらも彼の恐怖やパラノイアを実際に体験しているような気になる。
だからこそ、今回の読者投票でも、2位のほぼ3倍を得票する圧勝となったわけだ。
◆Translation by Mari Kiyomiy
(引用ここまで)
タクドラが2位、レイジングブルが3位は納得・・・何度も観たくなる映画ですよね^-^
「レイジングブル」で描かれたジェイク・ラモッタと、ポール・ニューマン主演「傷だらけの栄光」で描かれたロッキー・グラジアノは、すごく仲が良かったとか。
共にミドル級の名ボクサー、彼らのライフストーリーも気になります。
そして、第1位は・・・読者投票で圧勝!!「グッドフェローズ」こそ、M・スコセッシの最高傑作!?
今度じっくり観たいと思います♪
今夜はレオナルド・ディカプリオ主演の「アビエイター」を観ながら・・・
ローリングストーン誌の読者投票による「マーティン・スコセッシ映画ベストテン」をシェアしますね。
◆『レイジング・ブル』『タクシードライバー』『ラスト・ワルツ』をおさえて1位に輝いたのは?
http://www.rollingstonejapan.com/articles/detail/25355
今年で74歳になるマーティン・スコセッシだが、おそらく引退など考えたこともないはずだ。
最近では、リーアム・ニーソン、アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライヴァー主演で遠藤周作の同名小説を映画化した最新監督作『沈黙(英題:サイレンス)』の撮影を終え、今秋公開される予定だ。
現在は、70年代のロック界を舞台にした米HBOの新ドラマ『Vinyl(原題)』をミック・ジャガーと共同で製作中だ。
今回ローリングストーン誌は、新作の公開を待つ間、好きなスコセッシ映画に関する読者投票を実施することにした。以下がその結果である。
◆第10位 『ギャング・オブ・ニューヨーク』
20世紀に生きるギャングの生き様を描き続けてきたマーティン・スコセッシが、02年に公開された『ギャング・オブ・ニューヨーク』では時をさかのぼった。
映画は、南北戦争時のニューヨークを舞台に、対立する2つのギャング組織の闘いを描く。
ダニエル・デイ=ルイスが、移民を目の敵にするアメリカ生まれのギャング「ネイティヴズ」のリーダーで悪役ビル・ザ・ブッチャーを演じた。
一方、ビルを仇として倒そうとするアイルランド移民を演じたのはレオナルド・ディカプリオ。
1863年に実際に起こったニューヨーク徴兵暴動が見事に再現された作品でもある。
本作はまた、スコセッシ監督と主演ディカプリオが初タッグを組んだ記念すべき作品であり、ここから両者の長く充実した協力関係がスタートした。
◆第9位 『ミーン・ストリート』
本作以前にも、マーティン・スコセッシは何本かの映画作りに携わっていた。70年の『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』には助監督として参加した。
だが『ミーン・ストリート』を発表した73年以降、スコセッシの人生は永遠に変わることになる。
本作で初めて完全なクリエイティブ・コントロールを手にしたスコセッシが描く、ニューヨークのリトル・イタリーに暮らすふたりのチンピラの物語には、公開と同時に傑作の称号が与えられた。
『ミーン・ストリート』はまた、デ・ニーロがブレイクするきっかけとなった作品でもある。スコセッシとデ・ニーロはその後、名コンビとして何度となくタッグを組むことになる。
『グッドフェローズ』や『カジノ』に比べると、テレビ放送されることも少ないが、本作がなければそのどちらも生まれていなかったはずだ。
◆第8位 『アフター・アワーズ』
80年代半ば、スコセッシはちょっとしたスランプに陥る。『キング・オブ・コメディ』が興行的に失敗したため、悲願の企画『最後の誘惑』の製作費を調達できずにいたのだ。
そこで、代わりに監督することになったのが、風変わりな快作『アフター・アワーズ』である。
カフェで美女と出会った主人公のプログラマーが、ソーホーに住むという彼女を訪ねていった先で体験するとてつもなく奇妙な一晩を描いたブラックコメディだ。
大ヒットとはいかなかったものの、評論家からは高く評価された。本作の翌年、スコセッシは再びハリウッド映画界に協力するかたちで『ハスラー2』を監督。
そして88年、ようやく『最後の誘惑』の製作に着手することになる。
◆第7位『カジノ』
『カジノ』は、決して『グッドフェローズ』の続編ではない。それぞれにまったく異なる登場人物を描いた、まったく異なる映画だ。
だがそのうえで、この2作はやはり密接につながっていると言わざるをえない。まず、いずれも原作と脚本がニコラス・ピレッジ名義のギャング映画である。
そして、どちらの作品でもデ・ニーロが狡猾な裏稼業の男を、ジョー・ペシが怒りを抑えることのできない暴力的なギャングを演じている。
さらにどちらも、栄華を謳歌しているギャングの姿と、そこに乗り込むFBIとその後の波乱が描かれる。
『カジノ』を『グッドフェローズ』のリメイクと捉えた評論家にとっては、こうした類似点は受け入れがたいものだったかもしれないが、少なくとも映画ファンはまたこの暴力的な裏社会に戻れることに大喜びした。
『カジノ』はまた、繰り返しの鑑賞に耐える傑作であり、娼婦とそのヒモを演じたシャロン・ストーンとジェームズ・ウッズの演技も素晴らしい。
ただし、テレビ向けにセリフを編集したバージョンは見るに値しない。悪態の数々がなければ、それは『カジノ』とは言えないのだ。
◆第6位『キング・オブ・コメディ』
80年の『レイジング・ブル』で大成功を収めたスコセッシは、イエス・キリスト役にデ・ニーロを迎えて『最後の誘惑』を撮りたいと考えていた。
一方、シリアスな作品が続いてうんざりしていたデ・ニーロは、コメディを作ろうとスコセッシに提案する。
そうして完成したのが、トーク番組の人気司会者に執着するコメディアン志望の男を描いた『キング・オブ・コメディ』である。
スコセッシは当初、司会者役にジョニー・カーソンを起用したいと考えていたが、最終的にはジェリー・ルイスがキャスティングされている。
スコセッシ作品にしては珍しく、このブラックコメディは観客の多くに困惑をもって受け止められたが、評論家からは概ね高く評価された。
しかし、本作以降の30年のキャリアのなかで、スコセッシがほぼシリアスなドラマ作品しか作っていないことは、付け加えておくべきだろう。
◆第5位 『ディパーテッド』
スコセッシは、『グッドフェローズ』でアカデミー賞監督賞を獲得することができなかった。その年の監督賞を受賞したのは、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』のケヴィン・コスナー。
スコセッシは、『タクシードライバー』でも『ミーン・ストリート』でも『レイジング・ブル』でもオスカーには縁がなかった。
そんなアカデミーが初めてスコセッシに賞を与えたのが、07年の『ディパーテッド』だった。スコセッシの最良の作品とは言えないだろう。
それでも、アイルランド系マフィアとマサチューセッツ州警察にそれぞれ潜入した男たちの姿が娯楽性たっぷりに描かれる。
香港の傑作スリラー『インファナル・アフェア』のリメイクで、次から次へと人が死ぬなか、観客は最後までハラハラさせられる。
スコセッシなら眠りながらでも作れそうな1作だが、3億ドル近い興行収入を稼ぎ出すヒットとなり、ここからスコセッシの新たなる快進撃が始まった。
◆第4位『ラスト・ワルツ』
76年の感謝祭前夜、ザ・バンドはサンフランシスコのウィンターランド・ボールルームで解散コンサートを行った。
この日のステージには、B・ディラン、ニール・ヤング、ヴァン・モリソン、クラプトン、ジョニ・ミッチェル、マディ・ウォーターズ、ニール・ダイヤモンドらそうそうたるゲストが登場した。
全世界の音楽ファンにとって幸いだったのは、この日、会場にはスコセッシと大勢のクルーがいて、コンサートを最初から最後まで撮影していたことだった。
スコセッシはその後1年をかけて、大量のコカインを吸引しながら撮影したフィルムを編集したが、その結果生まれたのが、この史上最高のコンサート映画だ。
一方で、ザ・バンドのドラマーだったリヴォン・ヘルムはそうした評価に異を唱えている。
ロビー・ロバートソンのバンドへの貢献ばかり取り上げて、リチャード・マニュエルに光を当てていない(マニュエルがリードヴォーカルを務めている時でさえ)というのがヘルムの主張だ。
ヘルムの批判にも一理あるかもしれないが、それでも『ラスト・ワルツ』が傑作であることは疑いようもない。
◆第3位 『レイジング・ブル』
ジェイク・ラモッタが70年に発表した自伝『レイジング・ブル:マイ・ストーリー(原題)』は、40年代に活躍したミドル級ボクサーの生き様と個人的な問題が綴られた、読み物としては平凡な作品だった。
ところがそれがスコセッシの手にかかれば、史上最高の映画へと様変わりする。主演のデ・ニーロは、ラモッタ役を全身全霊で演じた。
ボクシングシーンのために体を絞ったかと思えば、引退して60年代には怪しげなバーでコメディアンとして活動していたラモッタの体型を再現するために27キロも体重を増量した。
そしてジェイクの弟ジョーイ役にキャスティングされたジョー・ペシは、当時はまだ無名の俳優だったが、スコセッシはその才能を見逃さなかった。
『レイジング・ブル』は80年、評論家の絶賛の嵐のなか公開されたが、その後も評価は高まるばかりだ。
◆第2位『タクシードライバー』
『ミーン・ストリート』と『アリスの恋』を立て続けにヒットさせたスコセッシは、76年当時、何でも自分のやりたい映画を作ることができる力と自由を手にしていた。
その自由から生まれたのが、精神を病んだニューヨークのタクシードライバーの姿を描いた本作である。
男は選挙事務所で働く女性に夢中になるが、彼女に拒絶されればされるほど、その挙動は狂気を帯び、そしてついにある思い切った行動に出る。
一方で、男はジョディ・フォスター扮する10代の娼婦と親しくなるが。
スコセッシとデ・ニーロは、本作の続編製作について何度か話したことがあるというが、実現は難しそうだ。
それでいいのではないだろうか。世の中には、手をつけないほうがいいものもあるのだから。
◆第1位 『グッドフェローズ』
ハリウッド映画の歴史のなかで、『グッドフェローズ』ほど何度でも見たくなる映画があるだろうか?
『ビッグ・リボウスキ』もいい勝負かもしれないが、こちらはある程度そういう気分の時にきちんと頭から鑑賞しなければ、本当の意味では楽しめない。
だが『グッドフェローズ』は違う。
何度テレビで放送されようとも、途中から見始めようとも、そしてテレビ局が大幅にカットした編集版を流していようとも、一度見出したらチャンネルを変えることはできないのだ。
すべてのシーンに説得力があり、すべてのセリフが引用に値する。
映画はとてつもないスピードで展開し、ラリったレイ・リオッタがヘリコプターに追われる頃には、こちらも彼の恐怖やパラノイアを実際に体験しているような気になる。
だからこそ、今回の読者投票でも、2位のほぼ3倍を得票する圧勝となったわけだ。
◆Translation by Mari Kiyomiy
(引用ここまで)
タクドラが2位、レイジングブルが3位は納得・・・何度も観たくなる映画ですよね^-^
「レイジングブル」で描かれたジェイク・ラモッタと、ポール・ニューマン主演「傷だらけの栄光」で描かれたロッキー・グラジアノは、すごく仲が良かったとか。
共にミドル級の名ボクサー、彼らのライフストーリーも気になります。
そして、第1位は・・・読者投票で圧勝!!「グッドフェローズ」こそ、M・スコセッシの最高傑作!?
今度じっくり観たいと思います♪