露の音 幽かな独り言

 
軌跡を見失わないよう
     追憶のよすがを
       記憶の欠片を遺したいのです

怪奇小説

2011-08-20 21:52:44 | 日記

最近読んだ本

『シュトローブル短編集 刺絡・死の舞踏 他』


その存在を知ったのは
ドイツ語の先生の研究室
お部屋いっぱいの本棚
ぎっしり並んだ面白そうな本

グリム ホフマン ノヴァーリス


そんな中
目に入った言葉

「死の舞踏」

それは
わたしの大好きな芸術モチーフ


ずっと気になっていて
やっと
余裕ができてきたので
図書館で探して
借りてきた


割と小さな本
真っ黒なハードカバー
背表紙に銀色の文字
表紙には文字はなく
片隅に小さく
銀色の髑髏と百合

とってもシックな雰囲気
素敵



物語は怪奇的

断頭台 墓場 廃墟 仮装の宴
そんな
闇が似合う舞台装置がたびたび登場

そして
冥い幻想の中で繰り広げられる
狂気

大好物



現代的な怪談にも通じる展開がちらほら

Karl Hans Strobl
 チェコスロバキア生まれ
20世紀初頭あたりの作家だそう

怪奇物語のパターンは
さほど
変化していないのかも


さて
個々の物語について少し

「死の舞踏」
その名前だけで多くを期待してしまう
だから
満足する作品には
なかなか
廻り逢えないのでしょう
今回も然り


一番お気に入りの展開は
「ペール・ラシェーズの墓地」
予想外の最後
やってくれましたね

そして
やってしまいましたね
うふふ




ストレスが溜まると
欲してしまう
黒い物語


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