la mia dolce vita

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三大貴腐ワインの飲み比べ

2009-06-27 23:18:52 | vino (わいん)

今回の古酒クラスは、世界三大貴腐ワインの
飲み比べ。

ドイツのトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ、
ハンガリーのトカイ・アスエッセンシア、
ボルドー・ソーテルヌのシャトー・イケムを
それぞれ飲んだことはあったけれど、
味わいや香りの違いを比べながら
飲んだことはなかったので、どんな発見が
あるのかを楽しみにテイスティングへ。

まずはトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ
2007 ヴァイングート・アンクリッヒ。
収量は多いけれど、あまり高級とはされない
ショイレーベという品種のぶどうを使った
このワイン。

柑橘系の酸味と甘みがバランスよく感じられて、
デザートワインとしては秀逸の1本。

次にテイスティングをしたトカイ・アスエッセンシア
2000 シャトー・エニュは、甘さが最も強く
感じられ、(1リットルに800グラム相当の
糖分という話も)その強い甘みに喉がひりつくような
感じがする。

そして今日の目玉はシャトー・ディケム 1986。
20年以上が経っているこのソーテルヌの特級貴腐ワインは
トロッケンやトカイに比べると、
かなり糖分をおさえた造りで、そのエレガントなバランス感、
余韻の長さ、ワインとして料理にも合わせられる
上品な味わいは「さすが」のひと言。

最初は甘口ワインばかりで、ちょっとどうかな・・・と
思っていたのだけれど、このように比べてみると
それぞれの美味しさ、合わせたい料理やチーズ、
デザートなどが思い浮かんでくる。

やはり甘口ワインも、ただ「甘口」とひと言で済ませて
しまうのではなく、良いものを飲み比べて
その魅力の違いを感じながら、ゆっくりと楽しんでみて
みたいと思う。

蛇足ながら、この日残念だったのは、甘口ばかりでは、と
用意されたデュジャックのエシェゾー 1996を、
初めに半分だけ味わって、あとは甘口を飲んでから、と
思っていたものの、甘口をさんざん飲み比べてから
それではエシェゾーを再び、と思って飲んでみると、
既に口の中と喉が甘口にたっぷり浸されてしまって、
エシェゾーの味わいが、全く違うものに
変わってしまっていたこと。

食事の際も、当たり前ながら甘口は最後に、
決して繊細なブルゴーニュの赤などを残したまま
飲まないようにお勧めしたいところである。