![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/6b/7aa1751b68e96aa75b878c6f07b5f50a.jpg)
今日は寒かったけれど、それでも日ざしは光の春でした。
この前、奈良に出かけた時も(コロナ禍になってから、奥さんと遠出するということがなくなりました。何だかなあですけど、仕方ないか……)、光はよく届いていました。花粉もあと少し、いや、もう飛び出ていたのかも……。
海なし県の奈良の町に行き、そこで美術館のハコの中に入り、「うーん、海だねえ。実に細やかに波を描いてるなあ。確か、東山魁夷さんがこんなの描いてたけど、不染鉄さんの方が年上かもしれない……。」みんな、伝統的な日本画の手法で海に挑戦したのですね。
でも、不染さんは漁師も体験した異色の画家だから、その描く波は、何だかとても深いし、細やかだし、私たちに届く波動を持っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/40/65a0ccb933f4167a5a83e09a09949ab6.jpg)
図録から借りてきました。
ああ、孤独な舟、それでもみんな自分の生活を求めて海に漕ぎ出していく。不染さんは、実家のお寺にはいられなくなって、そこで収まるようなキャラじゃなかったんでしょう。伊豆大島に行きます。
そんな人の描く海を見て、私はどうしたらいいんだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/f2/ffd1825a0213fa8d402ea05dca75e710.jpg)
北海道の余市の海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/87/576ac6b3688fc73fb6e1c79ea16abfb9.jpg)
尾鷲湾の海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/37/d0cb69f940e6f2a9f084f89a881915a7.jpg)
室蘭の地球岬の海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/c7/9d1bb0df47e403e858a2454f7ec7a421.jpg)
青森の港の海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/3c/0715781cdfbbd8307b6b30c0e37a13e8.png)
私がペイントで塗りたくった海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/40/3672b7d07acef1ca78b84e0470a2e862.jpg)
三重県の紀北町の古里海岸という海水浴場も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/5a/3d11076b2aed50fa4f98a6111cad6d41.png)
ものすごく昔に描いた和歌山の海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/ec/254221a55bd5e65e0c5de8e8c6d7bf1f.png)
古い絵ハガキの、熊野市の獅子岩の前に広がる海も、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/ee/ee9984163a0e26e3d5c22d63b12d6ec5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/17/fd315d0a69cb5fd9fbd32d56a32a46c4.jpg)
三重県の南の阿田和という町の海も、
私なりに、海をつかまえようって無駄な努力の積み重ねでしたけど、これからずっと続けていくでしょうけど、海なのです。つかみどころのない広い世界なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/86/b2afbf282c366d0383eb4010203025cd.jpg)
私なりのアプローチでやっていくしかないし、時間をかけて、つかまえようとしなくちゃいけない、そう思います。
奈良に出かけたのに、美術館でじっくり見たら、もう帰りたくなったものでした。翌日のお仕事もあるし、もう十分満足したんだと思います。