甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

ふたりのウルトラマン 2022.5.2 NHK

2022年05月03日 06時24分04秒 | だいたい映画、ときどきテレビ

 あまり思い出に浸るのはよくないと思います。できれば、前を向いて、新しい未来を切り開いていきたい。

 そして、新しい世界で、伸び伸びとそれぞれの個性が生かされる地平で、自分にできることをコツコツしていきたい。

 でも、本当に新しい世界はあるのか、それは分からなくなりました。若者たちに、どんな風に年を取っていくのか、そういうのをちゃんと伝えられるか、年を取ったらどんなことがあるのか、どんな生き方ができるのか、私も見つけてないのに、エラそうなことは言えません。

 そもそも、今の時代に、誰が若者に未来を提示できるんだろう。大人たちは、大抵自分のことしか考えていません。

 そして、若い人たちに
 技術を磨け! 技術力こそ日本の力だ。あれこれと研究をしろ! ただし、研究したとしても、それによって君に仕事が与えられるか、それはわからない。今の世の中は厳しいんだ。競争に勝ち抜いて、国のため(すなわち大人たちのために)尽くしなさい。研究費は、もちろんそれもありません。外国のことは知らない。日本は研究みたいな金になるかならないかみたいなものにはおカネは出さないのだ。何ごとも自助努力しかないのだぞ。
なんて言うだけです。

 エラそうに口は出すのに、お金は出さないなんて、なんていう大人たち、なんというご都合主義。もう若い人たちは、適当に自分のやれることをやって、自分の利益だけを考えるのに精一杯で、若い時からプレッシャーを与えられている。大人の世界に楽しいものは何もないのです。カネも要らない。友だちと家族と、ゲームとスマホとバーチャルの世界で完結してしまいます。

 世の中のエラい人は、あまり信用できなくなりました。やはり、あの人たちは自分の権力のことしか考えてないのかもしれない。



 バイデンさんだって、純粋にウクライナ支援をしているわけではないだろうし、ヨーロッパの首脳と呼ばれる人たちも、アジアの首脳たちも、それぞれの利益を計算しているんでしょう。

 今回の一番の悪いヤツはあの人だけど、それらしき気配は2014年くらいからずっとあったのだと言われています。だったら、それをうまく解消してあげたらよかったし、20年以上も権力の座にいるヤツが、今さらその権力を明け渡すのか、それは無理なんでしょうね。

 権力者は、人々というものが愚民にしか見えないのでしょう。何をしでかすかわからないし、放置してたら、さらにとんでもないことをしでかす。だから、愚民どもを取り締まる法律を次から次と作っていく。そんなの当たり前だと思っている。

 私たちは、人々を縛ろうとするエラい人たちを、権力の座から追い出さないといけない。それなのに、そういうエラい人は、次から次と再生していくはずです。切りがないけど、そういうもんらしい。



 昨日、NHKのドラマは少しだけ見ました。前半だったかな。金城哲夫さんと上原正三さんという二人の脚本家が、自分たちのルーツを重ね合わせながら、ウルトラマンという作品を作っていった時のお話でした。

 キングジョーというロボット怪獣が出てきますが、これは「金城(きんじょう)」という脚本家の名字をもじったものでした。チブル星人という頭でっかちの宇宙人が出てきますが、これは沖縄ことばで、あたまのことを「ちぶる」というので、そのまま付けた名前であったとか。

 そんなのは怪獣通の当たり前・常識だということ(とウチの子は教えてくれました)ですが、私は知りませんでした。やはり、私は怪獣通ではなかったのかぁ。

 私は、ボンヤリと怪獣の世界を見ていただけでしたか。

 「シン・ウルトラマン」という映画が近々公開されるそうで、それにちなんでというわけではないけど、こうしたウルトラ世界を作った二人を取り上げてみた。二人はともに沖縄出身であった。そして、沖縄は本土復帰50年になったけれど、何も本土復帰できてなくて、負担だけを押し付けられて、今もそのしわ寄せが続いている。

 沖縄の基地の問題は、過去のことではなくて、今も解決していない問題でした。これこそ早く私たちの力で何とかしなくてはいけないのですが、中国の台湾侵略、尖閣諸島の自国領宣言といい、北朝鮮の核ミサイルといい、いろんな理由があるから、これからも基地問題は解決しないのでしょう。

 ずっと負担を押し付けたままです。民主党政権になった時、幹部の皆さんは基地問題・米国との関係、すべてを清算しようと東奔西走しました。でも、いっぺんには変わらなかった。

 簡単には解決できない問題が、私たちのまわりにはたくさんあるようです。

 そうした問題に二人の脚本家は60年代の終わりに立ち向かった。希望は若い人たちだから、若い人に向けて、自由と愛と優しさを伝える作品を届けようとした。

 その気持ちは、今どれだけ届いているのか、今どれだけウルトラマン世界の価値観が共有できているのか、私は何だか不安です。みんな、自分の世界だけで完結してはいないか(もちろん私もそうなっている)。それで満足していないか。本当は、ドラマの世界のように、お互いの気持ちを何かにぶつけて、そこから立ち上がるものではないのかと思うのです。



 井伏鱒二さんの『山椒魚』で、主人公のサンショウウオが言ってました。

「くったくしたり物思いにふけったりするやつは、ばかだよ。」

 まさにその通り、みんなバカなんですよ。だからこそ、お互いのバカさを認め合って、その上で新しい地平を歩きたいのに、お互いのバカさ加減を認め合えない。これが辛いから、私はバカでいきます。がんばります!

 本物のバカになりたい。私も、すぐ「ええかっこしい(エラぶること)」をしてしまいます。ハイ、がんばります。





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