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衝撃の「日銀サプライズ緩和」、その効果のほどはいかに?

2016年02月03日 17時27分58秒 | 市場動向チェックメモ
http://bizgate.nikkei.co.jp/article/99125212.html


日経電子版


衝撃の「日銀サプライズ緩和」、その効果のほどはいかに?
2016/02/03
経済アナリスト 田嶋智太郎 氏


 波乱続きの相場展開となった1月がようやく終わり、最後は日銀によるサプライズ緩和の衝撃が市場を駆け巡ることとなった。周知のとおり、日銀は1月28-29日の日程で開かれていた金融政策決定会合において初の試みとなる「マイナス金利の導入」を決めた。かねて日銀の黒田東彦総裁は「できることは何でもやる」とは言っていたものの、マイナス金利導入の可能性については何度もかたくなに否定していた。それだけに今回は相当な意外感をもって受け止められるところとなり、当然、発表後の株価や円相場は強く反応した。善かれ悪しかれ、これも"黒田流"ということなのであろう。

 結果として、1月29日の日経平均株価は大幅高となり、連れて欧米の株式市場にも全体に買い安心感が広がった。外国為替市場では円安・諸外国通貨高が一気に進むこととなり、日銀によるサプライズ緩和の衝撃は年初からの円高進行をほぼ帳消しとするほどの強烈な効果を発揮した。

 果たして、その効果はある程度持続的なものか、それとも一時的なものか。冷静かつ総合的に判断し、ここで日銀サプライズ緩和後の相場の行方を展望しておきたい。

国内企業業績の下方修正見通しに歯止めがかかる

 日銀の黒田総裁は、就任以来これまでずっと「人々のインフレ期待に訴えかけること」「人々のデフレ心理の転換を進めること」が重要であると述べてきた。加えて「戦力の逐次投入(小出しの政策投入)は有効ではない」とも述べており、いずれも"おっしゃることごもっとも"であると思われる。

 実際、2013年4月の"バズーカ第1弾"、2014年10月の"バズーカ第2弾"は、ともに人々の円安進行やそれに伴う株高などに対する期待を高め、その効力を存分に発揮してきた。2015年12月の会合で日銀が打ち出した異次元緩和の「補完策」は、市場にとって「いかにも中途半端な"くせ球"」と映った模様で、後に市場の失望を買ったり「日銀限界説」に結びつけられたりした。しかし、この策は異次元緩和策を継続するうえで必要かつ適切な「補完」を文字通り行っただけで、決して「逐次投入」の類ではないと考えられる。

 そもそも、より多くの人々の期待や心理に訴えかけようとするならば、その策は極力シンプルで分かりやすくなければならない。その意味で、今回のマイナス金利導入というのは一般にもわかりやすく、ゆえに再び相応の効力を発揮することが大いに期待される。

 思えば、年明けからの相場の大波乱は、数ある個々の原因自体にも浅からぬ問題があったと言えるものの、何よりそれらが複雑に結びつくことで、結果として"負の連鎖"を引き起こしていた側面が大きい。日本株などはその典型と言え、中国向け輸出の落ち込みで一部企業の業績に対する先行き不安が台頭したかと思えば、それに円高の進行がどこまで進むかわからないという不安が追い打ちをかけ、より広く多くの業種・企業の業績について下方修正の可能性が懸念されるようになった。さらに、原油安で産油国の政府系ファンドなどが日本株から資金を引き揚げるとの憶測まで広がって、売りが売りを呼ぶ展開となる場面があった。

 その点、今回のマイナス金利導入は少なくとも「今後の円の上値を抑えることに大きく貢献する」という意味でまず大きい。もちろん、とりあえずは1ドル=121円台までの戻りを見たことで、物理的に今後の円高の発射台は随分と低くなった。年初来、2016年3月期の企業業績について1ドル=115円程度という見積もりを基に予想を下方修正する動きも目立っていたが、仮にこのまま120円近辺からそれ以上の円安水準で3月末を迎えられるとするならば、あらためて予想を引き上げることも可能になる。当然、それだけ日経平均株価のフェアバリューと考えられる水準も引き上がることとなろう。

世界的な株安の連鎖も一服

 「負の連鎖」から「正の連鎖」へという意味では今後、欧米の株価への好影響も期待できる。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、1月21日に開かれたECB理事会後の会見で、次回(3月)の会合での追加緩和実施の可能性を示唆した。とはいえドラギ総裁には、昨年10月の理事会後に次回(12月)理事会での追加緩和実施の可能性について大風呂敷を広げ、市場の期待をあおったものの、結果的には中途半端な政策の見直しに終わり、市場の失望を買ったという"前科"がある。

 よって、今回のドラギ総裁発言も"せいぜい話半分程度"に受け取るべきと考えられていたところに、今回の日銀のサプライズ緩和である。これでECBの背中が強く押される結果となるならば、今後の欧州株価には一定の上値余地が広がることとなろう。

 一方で、日銀のサプライズ緩和は今後の米利上げペースにも多少の影響を及ぼすものと考えられる。足元では対円でドルが大きく値を戻す結果となっているうえ、今後はECBの追加緩和期待によって対ユーロでもドルがより優勢となる可能性がある。すでに、米当局(FRB)がドル高の輸出に及ぼす影響に対して一定の懸念を抱いていることは明らかとなっており、更なるドル高進行に結びつきかねない一段の利上げ判断には、どうしても慎重にならざるを得まい。

 昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で約10年ぶりとなる利上げ実施が決定されて以来、しばらくは「2016年に4度の利上げが実施される可能性がある」として、そのことに米株価は身構えるような展開を見せた。もともと、2014年末まで6年連続でNYダウ平均株価などが上昇し続けたこともあり、ある程度の調整はやむを得ないとしても、さすがに年初からはいささか急激に下げ過ぎた感がある。今後、一定の戻り余地が広がってくることとなれば、それは結果的に欧・日の株価にも好材料となり得る。

原油安や中国リスクへの懸念も多少は緩む?

 もちろん、年初からの世界的な株安の連鎖や円高の進行は、原油価格の一段の下落や中国リスクに対する警戒の強まりなどが一因となっていたわけであり、いまだそれらの問題を抜本的な解決に向かわせる見通しが立ったわけではない。ただ、時間の経過とともに事態が着実に変化してきていることも事実である。

 原油価格については、1月下旬にNY原油先物価格が一時1バレル=27ドル割れの水準まで大きく下押す場面があったものの、足元では34ドル台まで大幅に値を戻す場面も垣間見られている。市場では、石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジアラビアが、非加盟国であるロシアに減産を呼び掛けたとの観測も浮上し、早ければ2月中にもOPECと非加盟国との会合が開かれる可能性があるものと期待されている。

 「非加盟国との議論が過去に実を結んだことはない」とも言われ、やはり減産へのハードルは高そうだが、サウジアラビアが相当な苦境に直面していることだけは想像に難くない。果たして、今後サウジアラビアはどこへ向かうのか。一説には「いまだOPECはカルテル機能を喪失したわけではなく、今はタイミングを見計らっているだけ」とも言われ、そうであるならば近い将来において具体的な行動がとられるであろう。

 では、もし本当に「もはやOPECはやカルテル機能を失っている」としたらどうか。当然、盟主サウジの行く末は相当に危うく、いずれサウジの国家体制をも揺るがす大きな事態に発展することも一応は想定しておく必要があろう。専門家のなかには「現石油相が解任され、石油政策が180度切り替わる」と見る向きもあれば、「王国の崩壊につながる可能性さえ秘めている」と見る向きもある。こうした地政学リスクが、いずれ原油価格の急激な反発を招く可能性もあり、善かれ悪しかれ、これまでのような原油価格のダダ下がり状態は、いずれ何らかの形で終わりの時を迎えるものと思われる。

 一方、中国の今後の行方についてはなおも不透明な部分が非常に多い。とはいえ、ここにきて中国が抱える問題を単に警戒するだけで放っておくというわけにも、その解決を中国任せにしておくというわけにもいかないといった気運が、主要国の間で広がりつつあるようにも感じられる。

 既知のとおり、中国は今年(2016年)初の20カ国・地域(G20)議長国を務めており、この2月(26-27日)には上海でG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる見通しとなっている。こうした場において、主要国の金融当局者が共同声明を出すなどして、市場にはびこる懸念が少しでも和らぐ方向に向かうことを期待したい。

ドル買いのチャンスを見定めたい!

 今後、原油安や中国リスクへの警戒などが多少なりとも和らいでいくとすれば、いずれ再び市場で注目度を高めるのは最も肝心な米国経済の成長度合いということになる。その点については、前回(1月6日)更新の本欄(「2016年の円相場は本当に"横ばい"なのか?」)で述べた通り、年前半は「緩慢」、年後半は「加速」との見方に変わりはない。

 つまり、その成長スピードは時間が経過するごとに加速するが、当初は非常に緩慢なものに映り、その間はドルの上値にも自ずと限りがあろう。前回「一時的にも1ドル=115円台をのぞく場面があってもおかしくはない」と述べたが、実際、すでに1月20日には一旦115円台を垣間見た。現在は、そこから120円を挟む大きな戻りとなっているが、再度ドルが一定の調整を交える場面も年前半にはあろう。まして、前述したように日銀のサプライズ緩和によって米利上げのハードルは少々高くなっている。それでも、年末に向けて130円台を目指す可能性があるという見方はなおも変わらず、対円でのドルの値動きは年間の最安値と最高値の幅が少々大きくなると考える。ミセス・ワタナベには、ドル買いのチャンスも幾度か巡ってくることとなろう。


田嶋 智太郎(たじま ともたろう)
1964年生まれ。慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後は数年間、名古屋文化短期大学にて「経営学概論」「生活情報論」の講座を受け持つ。金融・経済全般から企業経営、資産運用まで幅広く分析・研究。新聞、雑誌、Webに多数連載を持つほか、講演会、セミナー、研修等の講師や、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍中。主な著書に「財産見直しマニュアル」(ぱる出版)、「外貨でトクする本」(ダイヤモンド社)、「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)、「はじめてのFX『儲け』のコツ」(アルケミックス)、「日本経済沈没!今から資産を守る35の方法」(西東社)、「上昇する米国経済に乗って儲ける法」(自由国民社)など。

清原容疑者逮捕 1月の名球会イベントで長嶋さんから激励

2016年02月03日 10時09分43秒 | 市場動向チェックメモ
http://mainichi.jp/articles/20160203/k00/00m/050/100000c


清原容疑者逮捕
1月の名球会イベントで長嶋さんから激励

毎日新聞2016年2月3日 01時15分(最終更新 2月3日 01時15分)


 覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された清原和博容疑者(48)は1月11日に福岡市で開かれた日本プロ野球名球会のイベント「ベースボールフェスティバル」に参加していた。

 イベントでの野球教室では、子どもたちとキャッチボールをして、自らの坊主頭を触らせるなどサービス精神を見せた。その際、長嶋茂雄・元巨人監督から声をかけられると、背筋を伸ばし、長嶋氏から「野球人生はこれから。とにかく頑張りなさい」と激励を受けたという。その後の試合では、パ・リーグOBチームに入り、元横浜投手の佐々木主浩さんから安打を放った。清原容疑者は「長嶋さんから言葉をかけていただき、本当に感謝でいっぱい。長嶋さん、王(貞治)さんと同じグラウンドに立てただけで足が震えた」と感激した様子を見せていた。【角田直哉】

清原容疑者逮捕 KKコンビ、西武黄金期、2000安打

2016年02月03日 10時09分05秒 | 市場動向チェックメモ
http://mainichi.jp/articles/20160203/k00/00m/050/097000c


清原容疑者逮捕
KKコンビ、西武黄金期、2000安打

毎日新聞2016年2月3日 01時01分(最終更新 2月3日 01時13分)


 春季キャンプがスタートしたばかりの球界に衝撃が走った。2日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕された清原和博容疑者(48)。大阪・PL学園高時代は桑田真澄さん(元巨人、米大リーグ・パイレーツ)との「KKコンビ」で甲子園を沸かせ、プロ野球入り後は西武や巨人で活躍した。個人タイトルとは縁がなかったが、現役時代は「キヨ」「番長」などと呼ばれた独特のキャラクターで圧倒的な存在感を誇った。

 大阪府出身。PL学園で1年生から4番を務め、1983年の夏の甲子園では、同じく1年生でエースだった桑田さんとのコンビで活躍し全国制覇を果たした。85年夏まで計5季連続出場を果たし、優勝は85年夏を含め計2回、準優勝も2回を経験。甲子園では歴代最多の通算13本塁打を放った。

 85年のドラフト会議では希望の巨人から指名を受けることができず、西武に入団。1年目に高卒新人として新記録の31本塁打を放って新人王を獲得。主要タイトルは手にできなかったが、94年までにリーグ優勝8回、日本一6回を達成した西武の黄金時代を築いた。

 97年に巨人にフリーエージェント移籍。だが、けがが増え、2004年に通算2000安打を達成したが、05年には戦力外通告を受けた。06年からはオリックスに所属し、08年限りで現役を引退した。通算成績は出場2338試合、打率2割7分2厘、525本塁打、1530打点。1955三振、196死球は歴代最多だった。

 引退後はテレビなどの芸能活動で活躍する一方、球界の現場からは遠ざかっていた。

清原容疑者逮捕 豪快番長ついに 「薬物疑惑」否定続け

2016年02月03日 10時08分14秒 | 市場動向チェックメモ
http://mainichi.jp/articles/20160203/k00/00m/040/098000c


清原容疑者逮捕
豪快番長ついに 「薬物疑惑」否定続け

毎日新聞2016年2月3日 01時03分(最終更新 2月3日 04時41分)

警視庁本部に入る清原和博容疑者(中央)=東京都千代田区で2016年2月3日午前2時15分、梅村直承撮影

 かつての球界のスーパースターは、やはり薬物に手を染めていたのか。甲子園やプロ野球で華々しい実績を残し、2日に覚醒剤を所持していたとして警視庁に現行犯逮捕された清原和博容疑者(48)は、以前から取りざたされていた薬物疑惑を否定し続けてきた。親しい人たちは「うわさに過ぎないと思っていたのに」と残念がった。

 清原容疑者はプロ野球の西武から巨人に移籍した直後の1996年末、暴力団関係者と知りながら一緒にゴルフをしていたことが99年になって発覚した。その際に撮影された写真を巡って金銭を要求されたとして警視庁に相談。その結果、暴力団関係者ら男3人が恐喝未遂容疑で同庁に逮捕された。球団から厳重注意処分を受けた清原容疑者は「今後、このような事を起こさない」という誓約書を提出していた。

 2008年にオリックスで現役を引退した後は、野球解説者や評論家として活躍。豪快な「番長」キャラクターでバラエティー番組にも数多く出演した。

 しかし、14年3月以降、週刊誌が薬物疑惑を伝える記事を度々掲載。「緊急入院、薬物でボロボロ」「暴力団や薬物供給ルートに極めて近い交友関係」などとされた。清原容疑者側はマネジメント会社を通じ、「糖尿病と診断され、治療のために入院していた」と疑惑を否定したが、一時はテレビなどメディアから姿を消した。

 週刊誌報道から約1年後の昨年4月、テレビのバラエティー番組に出演。報道について触れ、「全てを失った」「いっそ死んでしまおうと思った」などと話しながら涙ぐんだ。さらに昨年8月には別の番組で、体に入れ墨があることを告白。司会のタレントから薬物疑惑について問われると、「風邪薬はやりましたけど……」と言葉を濁しながらも疑惑を否定していた。

 逮捕直前の1月31日には自身のPL学園時代の写真を掲載してブログを更新、「試合終了」のタイトルで「少年達が甲子園を夢ではなく目標にしてほしい」とつづっていた。【斎川瞳】

「ビックリしている」恩師の中村さん

 大阪・PL学園高校監督時代に清原容疑者を指導した中村順司さん(69)は「昨年7月に雑誌の企画で対談した際は、高校時代の思い出話をした。明るく変わった様子はなかった」と語り、逮捕については「ビックリしている。それ以外にコメントできない」と言葉を詰まらせた。

「信じられない」高校時代の先輩

 テレビの速報で清原容疑者の逮捕を知ったというPL学園野球部の1年先輩でNPO法人「ホームベース」代表の清水哲さん(49)は「信じられない」と驚いた様子で語った。清水さんは週刊誌が清原容疑者の薬物使用疑惑を報じた後、高校時代の仲間と「うわさをおもしろおかしく書いているんだろう」と話していたという。

 清水さんは大学時代に野球のプレー中に大けがをし、清原容疑者らから受けた励ましをつづった本「桑田よ清原よ生きる勇気をありがとう」を出版している。「本当だとしたら残念だ」と肩を落とした。

清原元選手 逮捕 自宅で覚醒剤所持容疑 警視庁

2016年02月03日 10時07分06秒 | 市場動向チェックメモ
http://mainichi.jp/articles/20160203/k00/00m/040/091000c


清原元選手
逮捕 自宅で覚醒剤所持容疑 警視庁

毎日新聞2016年2月2日 23時51分(最終更新 2月3日 04時41分)

大阪府
毎日動画


清原容疑者

名球会のイベントで打席に立つ清原容疑者=福岡市中央区のヤフオクドームで2016年1月11日、須賀川理撮影
 覚醒剤を所持していたとして、警視庁組織犯罪対策5課は2日、西武や巨人で活躍した元プロ野球選手、清原和博容疑者(48)=東京都港区東麻布=を覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕した。「覚醒剤の所持で逮捕されましたが、私のものに間違いありません」と容疑を認めており、同課は今後、覚醒剤を使用していたかについても捜査する。

 逮捕容疑は2日午後8時48分ごろ、自宅マンションの室内で、覚醒剤0.1グラムを所持していたとしている。警視庁の捜査員が家宅捜索に入り、覚醒剤を発見し、同11時過ぎに現行犯逮捕した。当時、清原容疑者は1人でいたという。

 清原容疑者を巡っては、2014年3月以降、週刊誌で薬物使用疑惑が報じられていた。昨年8月28日に放送されたテレビ番組では、出演者に疑惑について問われ、「(薬物を使用したことは)ないですよ」と全面的に否定していた。

 一方で、警視庁は清原容疑者が薬物に関与しているとの情報を以前から入手し、内偵捜査を進めていた。

 清原容疑者は大阪府岸和田市出身。高校野球の名門・PL学園で春夏合わせて5度甲子園に出場し、優勝、準優勝各2回。1986年にドラフト1位でプロ入り後は西武、巨人で10回のリーグ優勝、8回の日本一に貢献した。04年に通算2000安打を達成、08年にオリックスで現役を引退した。プロ23年間で、2338試合で2122安打、525本塁打、1530打点の通算成績を残した。【斎川瞳、深津誠、宮崎隆】

アップル、次の成長の芽は 人工知能や仮想現実に注力

2016年02月03日 10時03分08秒 | 市場動向チェックメモ
http://digital.asahi.com/articles/ASJ225VLWJ22ULFA027.html?rm=370


朝日新聞デジタル


アップル、次の成長の芽は 人工知能や仮想現実に注力
ニューヨーク=畑中徹2016年2月3日04時17分


ラスベガスで今年1月に開かれた世界最大の家電見本市「CES」で、仮想現実の端末を体験する来場者=AP
 米アップルが、人工知能(AI)や仮想現実(VR)といった新分野への投資を加速させている。主力商品「iPhone(アイフォーン)」が失速気味で、株式の時価総額で世界トップの座をグーグルに明け渡したアップル。「多角化」で活路を見いだせるのか。

 アップルが着目するのがAIの分野だ。昨年秋以降、AIで独自の技術を持つ新興企業数社を相次いで買収している。その一つ、米エモティエント社は、動画などを見る人々の感情を読み取る顔認識技術に優れ、アップル製品に将来応用される可能性がある。

 AIを生かした自動車分野への参入も取りざたされる。世界中で開発が競われている自動運転技術には、多くの情報をもとに判断するAIの活用が欠かせない。アップルは技術者の採用にも力を入れており、市場では「将来はアップル製の自動運転車が登場するのでは」との観測が広がる。

 3D(立体)映像でVRを体験できる端末の製品化も視野に入れる。ティム・クック最高経営責任者は1月26日の決算会見で「VRはすばらしい技術で、すき間産業だとは思わない」と発言。その直後、欧米メディアは「アップルがVRで極秘の開発チームを結成」「VR端末の試作品は開発済み」などと一斉に報じた。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、アップルはVR関連技術を持つ複数の新興企業の買収に加え、この分野で第一人者とされる米教授をチームに招いたという。VRを体感できるゴーグル型端末を売り出すとの見方が出ている。

 製品ではなく「サービス」を売るビジネスにも力を入れる。定額での音楽聴き放題サービス「アップルミュージック」を昨年6月に始め、今は有料会員が1千万人を突破。こうしたサービス事業の割合は売上高全体の約1割に高まった。

■iPhone失速に危機感

 アップルが多角化に躍起になる背景には、主力のiPhoneの失速がある。2015年10~12月期の販売台数は前年同期に比べ0・4%増にとどまり、07年の発売以来、最も低い伸び率となった。

 タブレット端末は市場全体が不調で、米調査会社IDCによると15年通年のタブレット端末の世界出荷台数は前年より1割減。アップルの「i(アイ)Pad(パッド)」が10年に登場して以来、初の前年割れとなった。iPhoneやiPadの販売に業績が左右される構造から抜け出そうと、アップルは次の「成長の芽」を探す。

 1日のニューヨーク株式市場の時間外取引では、米グーグルの持ち株会社アルファベット社の時価総額が5700億ドル(約69兆円)程度に達し、米アップルの約5350億ドルを抜いて初めて世界トップになった。アップルは11年に米石油大手エクソンモービルを抜き、その後ほぼ一貫して首位の座を守ってきたが、トップの座を譲った。

 アルファベット社の15年10~12月期決算は、傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」やスマートフォン向けの広告事業が好調で、売上高と純利益はともに四半期として過去最高を更新。同社はAIや自動運転の分野への進出にも意欲的で、アップルとの覇権争いはさらに激しくなりそうだ。(ニューヨーク=畑中徹)

PL時代の恩師「ただただ驚いている」 清原容疑者逮捕

2016年02月03日 10時01分29秒 | 市場動向チェックメモ
http://www.asahi.com/articles/ASJ2304P6J22UTIL05T.html?ref=nmail


朝日新聞デジタル


PL時代の恩師「ただただ驚いている」 清原容疑者逮捕
2016年2月3日01時16分


打撃投手を務めた元大リーグ・パイレーツの桑田氏(右)と言葉を交わすオリックス在籍時の清原容疑者=2008年7月29日、神戸市


 甲子園をわかせ、その後、プロ野球界のスターとして名をはせた清原和博容疑者(48)が2日深夜、警視庁に逮捕された。容疑は覚醒剤取締法違反。高校時代の恩師や野球ファンからは、驚きの声が上がった。

「KKコンビ」、高校・プロで輝かしい球歴 清原容疑者
元プロ野球選手の清原和博容疑者を逮捕 覚醒剤所持容疑
清原和博容疑者逮捕
清原容疑者、警視庁に入る 逮捕後は一時医療施設に

 「ただただ驚いている」。高校時代に大阪・PL学園高の監督として清原容疑者を指導した中村順司さん(69)は逮捕の一報に困惑した。昨年7月に雑誌の対談で、清原容疑者と約30年ぶりに話したが、変わった様子はなかったという。「今までのことを全部だめにしてしまうことかもしれない。事実が分からないので何とも言えない」

 夜の東京・銀座周辺で客待ちをしていたタクシー運転手の山田義治さん(72)は、「高校野球の大ファンで、PL時代からずっと別格の選手として楽しみに見続けていた。日本を代表する選手だっただけに残念だ」と話した。

 同僚5人と東京・新橋で飲食していた会社員男性(32)は、「自分は野球にあまり興味がないが、それでも知っているぐらいのスター選手だ。とてもショックです」。会社員の吉田裕美さん(29)は、「最近もテレビに出ているのを見たので驚きました。若いころから注目され続けて、私たちには分からないストレスがあったのかも」と口にした。

 清原容疑者の出身地、大阪。

 大阪市に住む会社員の男性(50)は「ほんまですか」と大きな声を出して驚いた。同じ世代で、「あれだけの成績を残した人。野球界でこれからも頑張ってほしかったのに……」と話した。同市北区で飲食店を経営する河辺清広さん(51)は「大阪の誇りだった。残念でならない」と表情を曇らせた。

電力小売り、関西だけ「激安」の理由 原発再稼動で価格競争はさらに拍車か 松浦 龍夫

2016年02月03日 09時57分41秒 | 市場動向チェックメモ
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/020200230/?n_cid=nbpnbo_mlp&rt=nocnt


日経ビジネスDigital


電力小売り、関西だけ「激安」の理由
原発再稼動で価格競争はさらに拍車か
松浦 龍夫


 「戸建てなど使用量の多い世帯では関西電力の従来料金より安くなるうえに、キャンペーンで電気料金から月648円、1年で7776円を割引する」(ケイ・オプティコムの橘俊郎取締役)。

 関西地区で電力小売りを始めるケイ・オプティコムは、同社の光回線サービスのユーザー向けに大胆な値引き策を打ち出した。契約事務手数料や、契約期間内に解約した場合の違約金も無料にするなどの積極策が目立つ。その理由について橘取締役は「関西の方は料金に敏感というのもあるが、それ以上に競争が激化していることが大きい」と話す。

 関西地区で光回線ビジネスを展開するケイ・オプティコムだけなく、全国サービスを手がける事業者も関西限定の値引きキャンペーンを積極的に実施している。


KDDI(au)は通常最大5%のキャッシュバック率を関西では12%に(撮影:的野 弘路)
 KDDIはスマホなどとのセット契約の場合に適用されるキャッシュバックの還元率を、他地域の最大5%から関西では最大12%に引き上げている。月額の電気料金が8000円以上の場合に適用されるため、8000円の12%で月約1000円以上の割引になる。


ジュピターテレコムも関西限定のキャンペーンで攻勢

 同じくジュピターテレコム(JCOM)も、同社の電力小売りサービス「J:COM電力」について、関西電力エリアだけ電気料金の第三段階料金を1年間、20%割引きする地域限定のキャンペーンを実施している。同社のケーブルテレビやインターネットサービスとのセット契約が条件で、同社が提示しているモデルでは、月1万3000円ほどの電気料金を支払っている場合は月1200円ほど安くなり、10%近い割引率になる。

 一時的なキャンペーンだけではなく、通常の電気料金を他地域より割安にしているケースも見られる。例えば「ソフトバンクでんき」で3~4人家族などを想定しているバリュープラン。電気を月に392kWh使う場合、東京電力エリアでは毎月500円の割引となり、他のセット割と合わせると2年間で1万7840円安くなるとしている。これが関西電力エリアだと、同じ電気使用量でも月1050円安くなり、セット割込みでは2年間で3万1000円もお得になるというモデルを掲載している。

関電の電気料金の高さが背景に

 関西で価格競争が激しくなっている背景には、割高な関西電力の電気料金がある。各地で原子力発電所の稼働が止まるまで、関西電力は発電電力量に占める原発の割合が5割ほどあり、電力会社の中で高い水準にあったことが大きな要因だ。

 原発の停止によって代替の燃料費がかさみ、電気料金を2度値上げしてきた。その結果、全国で最も電気料金が高い地域になっている。ある電力小売事業者は「関電の料金が高いので、他エリアより金額的な差を出しやすく、お得感を演出しやすい」とささやく。

 さらに、1月29日に再稼働した高浜原子力発電所3号機の存在も、各社の戦略に影響を与えている。「いずれ再稼働することは分かっていた。順調に稼働すれば関電の電気料金は間違いなく下がる。その前に顧客を獲得してしまいたい」(ある事業者)という思惑もあるようだ。

 2月1日には、東京電力の新たな料金プランを見た東京ガスが電気料金の値下げを発表した。同じように、関電の料金引き下げを見ながら、大阪ガスなど主要プレイヤーがさらなる値下げに踏み切る可能性もある。

 関西で価格競争が激化しているのは別の事情もある。関西は全国でも光回線の顧客獲得競争が激しく、NTT西日本とケイ・オプティコム、JCOMが三つ巴の戦いをしている。総務省によると、東京都で85.1%、全国平均でも78.3%と、光回線ではNTTグループ各社が圧倒的なシェアを握っている。それに対し、滋賀県では全国最低の40%、奈良県も2番目に低い46.1%など、NTT西日本のシェアが低い。

 それだけにケイ・オプティコムとJCOMはセット割でお得感をアピールしつつ、「電力契約を結んで既存の光回線を守りつつ、電力のセットがないNTTからシェアをさらに奪う」という戦略を打ち出している。そうした積極策が、また他の電力小売り事業者との競争を呼び込んでいるという面もある。

 今後、関電の値下げやNTTグループの電力小売りなどが始まれば、競争環境が変わることとなる。関西での激しい戦いは続きそうだ。

畳数だけで大丈夫?間違いだらけのエアコン選び

2016年02月03日 09時46分20秒 | 市場動向チェックメモ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/bldcolumn/14/667329/012800005/


日経アーキテクチュア

松尾和也の脱!なんちゃって省エネ住宅

畳数だけで大丈夫?間違いだらけのエアコン選び
2016/02/03
日経ホームビルダー

みなさんはエアコンをどうやって選んでいますか。木造か鉄筋コンクリート造か、畳数はどのくらいか――だけしかチェックしていないとしたら、過大な能力の機種を選んでいるかもしれません。住宅の断熱性能や気密性能に基づいて適切な能力を計算する方法を、松尾設計室の松尾和也さんに解説してもらいます。(編集部)

 一般的な人であれば、エアコンをこれまで一回以上は購入した経験があると思います。日本冷凍空調工業会によると、家庭用のルームエアコンは年間約850万台が国内で出荷されています(2014年の場合)。

 エアコンのカタログを見ると、詳細な付加機能や畳数表示などが所狭しと書かれています。ただし、畳数表示は、木造と鉄筋コンクリート造くらいの分類で、しかも「暖房:6~7畳」のような表記となっています。これらは、どのメーカーのカタログを見ても共通しています。

 実際には、木造あるいは鉄筋コンクリート造といっても、戸建て住宅か集合住宅かで状況は異なります。仮に集合住宅なら、上下左右の部屋が何部屋に囲まれているのか、断熱性能はどのくらいか、気密性能はどのくらいか、主たる窓の方位はどちらを向いているのか――などによって、同じ畳数でも必要な暖房能力は5倍程度も異なってきます。また、冷房に関しては、窓がどの方位にどれだけあるのか、庇がついているのかいないのか、西日が隣家などで遮られているのか――などによっても大きく異なります。

 暖房、冷房ともにこれだけ不確定要素が多い中で、畳数表示が一般例として通用していることは、実は驚くべきことなのです。しかも畳数表示は、年月の変化と共に変わってきたかというと、私が知る限りここ20年は何ら変わっていません。

 エアコンの燃費は大幅に向上しましたが、定格の暖房能力や冷房能力に関しては20年前も今も同じ能力です(気流制御などの細かな機能の差、最大能力の差は除きます)。この20年間で住宅の断熱性能や気密性能は大幅に向上したのに、畳数表示と必要能力の関係は見直されていないようです。これは、年間850万台ものエアコンが適切な負荷計算をしなくても売れているが故の「触れてはならないタブー」であったように思います。


松尾設計室の設計例。2階リビング、全面勾配天井だが、14畳用のエアコン1台で2階全て(58.79m2)を暖房できるように設計した。容量的には1台で1階を含めて全館を賄えるが、2階に設置したため、2階の冷暖房用として使っている(写真:松尾和也)

エアコンのカタログの見方

 では、ここからエアコンの能力を具体的にひもといていきたいと思います。


主なエアコンのカタログ値の例(資料:松尾和也)
 まず、一般的なエアコンのカタログを見ると、上記のように表示しています。「能力(kW)」は、「そのエアコンが投入することができる暖房もしくは冷房の標準的な時間あたりの熱量」を表します。

 暖房能力の例で言うと、定格能力(中間的な能力のこと)は2.5kWと記載しています。これは2500Wと同じ意味になります。カッコ書きで(0.7~5.4)と書いてあるのは、エアコンはインバーター制御で最小運転から最大運転まで変動しながら動く機械だからです。その最小時の暖房能力が0.7kW(700W)、最大時が5.4kW(5400W)であることを示しています。

 次に、暖房の定格消費電力を見てみましょう。415Wと記載しています。これは2500Wの暖房能力を消費電力415Wで引っ張ってこられることを表しています。つまり、消費電力の6倍もの熱を室内にもたらすことを意味します。

 原理は、外気中の熱量を圧縮するために電力を使っており、この6倍という数字が暖房効率(暖房COP)となります。暖房効率は2010年頃までは暖房COPで表示していました。今でも表から割り算すれば計算できますが、表の下の方にある「通年エネルギー消費効率(APFともいいます)」に表記を変更しました。

 通年エネルギー消費効率は、従来のCOPのように暖房と冷房を分けて考えるのではなく、冷房除湿は6月2日から9月21日までの3.6カ月間を27℃、暖房は10月28日から4月14日までの5.5カ月間を20℃で運転した場合の通年での効率を意味しています。最新型の機種では、この数字が7を超える超高性能な製品も販売されています。

 しかし、車の実燃費と同様に、実際はカタログ数字どおりに能力を発揮することはまずありません。暖房時は外気温が低いほど、冷房時は外気温が高いほど、実際のAPFは悪くなります。それでも一つの目安として、カタログ効率の70~80%は発揮することが多いので、やはりエアコンというのはすさまじく優秀な機械なのです。

 これでエアコンのカタログの見方が理解できたと思います。表からは、「6畳用には暖房で2500W、冷房で2200Wがそれぞれ必要になる」とメーカーは考えていることが読み取れます。ただ、この考え方は先述したように、最低でも20年以上は変更されていないと思われます。

必要暖房能力の概算式で検証

 冷房は日射条件によって大きく変化するので、単純計算がほぼ不可能です。よって今回は暖房に絞って検証してみます。

 必要暖房能力に関しては、断熱性、気密性、日射取得の3項目が大きく効いてきます。ただ、冷房と同様に日射取得は建物によって大きく状況が異なるので省略して考えます。とはいえ冷房とは違い、暖房で日射を無視することは不利側で容量計算することになるので、むしろ安全率は高くなります。

 今回、古い住宅でも通用する必要暖房能力の独自の概算式を新たにつくりました。

必要暖房能力=(Q値+C値/10)×その部屋の面積×(設定室温-その地域の年間最低温度)

 Q値は熱損失係数、C値は相当隙間面積を表します。建物の年式ごとに、この概算式を使って必要暖房能力を計算してみました。なお、今回は、内部発熱はなし、設定室温24℃、最低外気温0℃で計算しています。場所は、旧Ⅳ地域の東京を想定しています。


エアコンの必要暖房能力を、「(Q値+C値/10)×その部屋の面積×(設定室温-その地域の年間最低温度)」で計算した。設定条件は、内部発熱はなし、設定室温24℃、最低外気温0℃、旧Ⅳ地域の東京。なお、暖房最大能力はメーカー、機種によって大きく異なる(資料:松尾和也)
 概算式に、Q値、C値、面積、温度を入れて計算しました。気密性能の目安は、一般的に気密性能が世代を追うごとに上がってきているので、その変遷ごとにC値を変化させました。

 「1980年(昭和55年)より前の無断熱」は激寒住宅です。国土交通省によると、無断熱住宅は現存する住宅の約4割を占めると言われており、築年数の古さから、激寒住宅に高齢者が多く住んでいることが想定できます。

 計算すると驚くべき結果となりました。暖房定格能力(オレンジ色で塗りつぶした部分)と比較すると、どの畳数でも激寒住宅の値(黄色で塗りつぶした部分)と極めて近い結果が出てくるのです。暖房定格能力に対する激寒住宅の必要暖房能力の割合の平均値は、実に94%でした(100%で完全一致となります)。

 しかも、主なエアコンの暖房最大能力は暖房定格能力の倍ほどもあります。6畳用エアコンに関しては、激寒住宅においてもまだ2.4倍もの余力を残していることが読み取れます。

 とはいえ、断熱性も気密性も低い激寒住宅では、実際にはこの計算どおりにはいきません。熱量の収支だけを見たらこういった結果になるのですが、気密性が低すぎる結果、暖気は上からほとんど抜けてしまい、足元が温まることはありません。要するに、エアコンではどうにもならない住宅なのです。これはいくら大きな機種を選んでも、そもそもエアコンだけでは効かないことを意味します。そのような住宅をベースにエアコンメーカーは畳数表示を決めていることが推測できます。

次世代省エネ基準の住宅はどうか?

 次に、断熱性能は「1999(平成11)年基準」、気密性能は「1999~2016年」の値を見てください。これが、今まで「次世代省エネ基準」と呼ばれ続けている住宅の典型的な例です。現時点で、建売住宅を含めて新築住宅の約半分がこのレベルを達成していると言われています。

 この住宅の6畳で、必要な暖房能力は739Wと計算されています。18畳で2224Wです。暖房定格能力は2500Wなので、計算上は6畳用エアコンでも18畳に事足ります。仮に1.8畳用のエアコンがあるのなら、この住宅の6畳はそれで対応できます。

 しかし、実際は計算どおりにエアコンを選定するのは無理があります。まず、必要冷房能力を計算すると、ほとんどの住宅で日射遮蔽が適切に検討されていないために、冷房能力が足りなくなってしまいます。たとえ暖房の検討で定格能力が小さくて済む場合でも、です。

 もちろん暖房専用として使うなら、計算通りの相当小さな機種でも大丈夫です。ただ、C値が4くらいのいわゆる「中気密」と呼ばれるレベルの住宅では、暖気が上から抜け、その分だけ下から冷気が侵入してきます。部屋全体としての暖房能力は満たしても、足元が寒くなってしまい住まい手の満足感は得にくくなります。

 なお、こうした現象は表示畳数どおりの機種を選んでも同じことです。先ほど述べた激寒住宅ほどではないにせよ、エアコンだけでは対応が難しいことに変わりはありません。

 同じ断熱性能であっても、C値が1まで改善すると状況は大きく変わってきます。例えば6畳の場合、計算結果は739W(C値4.1)と665W(C値1)で少ししか変わりませんが、実際には気密性が向上して足元から冷気が引き込まれにくくなるので、熱量の差では表せない満足度の向上が得られます。人によっては暖かく感じるがゆえに、暖房設定温度を下げたり、稼働時間を短くしたりすることで、結果として数値以上の差がつく可能性が高まります。エアコンだけで十分な満足が得られるようになり、強風による振動がなく、音も静かで不快さもほとんど感じません。


松尾設計室の設計例。1階の階段下に床下エアコンを設置した。吹き抜けもあるが、延べ面積133.31m2(約81畳)を14畳用のエアコン1台で全館暖房できるように設計した。この住宅のQ値は1.29、C値は0.5(写真:松尾和也)

正しいエアコンの選び方

 最後にHEAT20の値を説明します。日本の学識経験者や大手メーカーなどが連携してつくった民間団体「HEAT20」が推奨する基準で、G1とG2が指標となります。今のところ、国内で通用する指標としては、G2が最高水準となります。

 G2の8畳を見ると、必要な暖房能力は539Wでしかありません。一般的な住宅が40坪(80畳)だとすると、10倍しても5390Wがあれば、日射や内部発熱が一切なくても家中を24℃に保てます。定格能力で見ると、16畳用のエアコン1台で十分だということになります。これは、これまでの経験上、昼間にドアなどを開けていて家中に空気が循環できるようになっていれば、余裕で実現可能です。

 最大能力で見れば6畳用エアコンでも対応できますが、お勧めしません。なぜなら、エアコンは定格能力、もしくは定格能力より少し余裕があるくらいで運転するのが最も効率が良いと言われているからです。実際にカタログ値で計算すると、「最大運転時の暖房COP=5400/1360=3.97」となり、定格運転時の6よりもかなり落ちてしまいます。

 その一方で、ほとんどの人は比較的新しい住宅にも関わらず、実際の畳数どおりか、一回り上の機種を選んでいると思います。しかし、これは非常にもったいないと同時に、過大機種を弱運転しすぎることにもつながり、燃費まで悪くなっていると考えられます。

 エアコンのAPF向上競争はそろそろ限界に近づいていると言われています。エアコン業界がなすべきことは、APFを0.1上げることではなく、住宅の状況に合わせて適切な能力を個別計算することではないでしょうか。

 ただ、エアコンが性能の割に安すぎるのと、販売台数が多すぎることから、メーカーが自ら方針を変えることは難しいと思います。可能性があるとすれば、計算ができる優秀な設計者にエアコンを選択してもらうか、自己責任において顧客自身が計算するしか方法がなさそうです。

 エアコンの選定方法を指南するウェブサイト、家電のプロと言われる評論家、家電販売店のベテラン販売員などで、住宅の断熱性能や気密性能に基づいて自ら定格能力を計算している人を見たことがありません。逆に「余裕をみて選ぶように」というアドバイスをずっと続けているのが実情ではないでしょうか。

 エアコン販売に携わるプロは、断熱性能や気密性能などの知識を持たないだけでなく、実際の住宅を見て断熱性能や気密性能を尋ねることもないと思います。極めて当たり前の話なのですが、仮に知識を持っていたとしても、容量の小さな機種を売ることは売上が下がり、冷暖房の効果が得られなかった時はリスクを犯すことになります。そのような理由から、定格能力が小さな機種を選定することはほぼないはずです。

 年間850万台のほとんどのエアコンにおいて、このような残念な選択がなされていることで、「台数分×過大な容量分」だけ無駄なイニシャルコストと過大なランニングコスト、エネルギーが浪費されています。エアコンメーカー以外は誰も喜ばない現実です。せめて新築住宅を供給する設計者くらいは、適切な選択ができるようになってほしいと思います。

松尾 和也(まつお・かずや)
松尾設計室代表、パッシブハウスジャパン理事
松尾 和也(まつお・かずや) 松尾 和也1975年兵庫県生まれ、98年九州大学建築学科卒業(熱環境工学専攻)。日本建築家協会(JIA)登録建築家、一級建築士、APECアーキテクト。