質問がありました。
「時々のぞかせていただいています
弓道を始めて1年半となります、今度参段審査を受けるにあたって、今悩みながら練習しているところです。
体配も遅れがちで、更に射形もいまいちで
わからないことだらけで、こちらのブログを参考にさせていただいています
どうしても、手の内がわからず・・・
悩んでも、食欲はなくならないおばさんであります。。
できましたら、大三の位置について書いていただけると、助かります宜しくお願いします」
手の内についてはどこかで書いているつもりで探したのですが有りません。
「手の内の練習ー弓を持たないでする練習法」と言うのがありました。参考にしてください。
手の内は、弓道教本第4巻の福原先生の三隅の手の内が一番良いと思います。唐沢光太郎先生の弓道読本の十文字の手の内も同じですが、唐沢先生は天文線が一本となってこの線が弓の左外竹に合わせますが、福原先生はこれを手のひらをすぼめますので弓に接するのは上下のAとBの二点と言う表現です。この二人の先生の指導書で工夫してください。
それから弓にひねり方天文線、或いはAとBで罪に左外竹で回転しないようにして、角見(C)で推し、三指の指先(D)で弓の右内竹を的方向に引く感じでこの4点で弓をひねる感じです。(福原先生はA,B,Cの三点でしょうか?)
第三については、これも書いていません。離れが一番大切と考えこの研究をしています。
大三はまず教本を見ることです。ということで私が教本を勉強したのを探したら教本をまとめたものが出てきました。未定稿ですがその前後を含めて示します。
25.弓構え(弦調べ、篦調べ、取懸け、手の内、物見)
(1)吸う息で目を弦に沿って筈の上30センチ、筈の下30センチに移し弦を調べ、筈に戻して息を吐く。
(2)吸う息で目を筈から篦に沿って矢の根に移し、矢を調べ、次に目的物の的を注視して息を吐く
ついで吸う息で顔を戻し目は矢の根から篦に沿って筈に戻し息を吐く。
(3)吸う息で弓と弦が体の中央に来るように傾け、右手を弦に懸け息を吐く
(4)吸う息で手の内を整え息を吐き、羽引きをする。両手は体の中央にあるように
(5)一息入れて、弓構えを完成させる。
(6)静かに吸う息で水平に顔を的に向け物見をして的を注視し息を吐く。
注:①胴造りによる基礎体勢を保持しつつ、呼吸を整え気力を充実してどうさしなければならない。
②弦調べ、篦調べは気息を整えることが目的である。
目を移す場合は目だけを動かすのではなく目は鼻頭を通して見るのが原則であるので当然鼻頭を、顔を向け無ければならない。
③取懸けの手の内
◎右手を弦に運ぶ場合は息合いを使って円相に動作する。心を込め気を入れて優雅に動作する。
◎拇指で弦をすりながら弦枕に弦がピッタリ入れる。
◎一足開きの人は直接筈の位置に、二足開きの人は筈下10センチの所で弦にかけ筈の位置まですり上げる。(筈の位置は人差し指の第一関節の横に筈が来る所) ◎右手の前膊と弦が直角で、手首が折れ曲がってはいけない。
◎懸口は常に十文字を保つことが肝要である。(懸口十文字の原則)
◎拇指はピンと伸ばし、拇指の第一関節を小指の第一関節の近づけるせるように、懸口を弦に押し(拇指は帽子の中で反るように)手の甲を上に向けるように、や や手前に腕で捻る。こうすると弦は人差し指で弦枕に押し込むようになるので決 して抜けないようになり、安全にもなる。
◎三つ弽は人差し指と中指の第二間接から曲げ(第一間接は曲げてはいけない、手の甲は平らにしておく)第三間接もやや曲げその第三間接辺りの側面で拇指を押 さえる。拇指はピンと伸び、引分けるに従って上や開く力が加わるのでこれを押 さえるが必要以上に力を加えてはいけない。拇指が弦に負けそうだからといって 拇指を曲げて弦を握り込んではいけない。拇指は逆に開くような働きをさせなくてはいけない。
四つ弽は人差し指、中指、薬指の四指の第二間接から曲げて薬指の第三間接辺りの側面で拇指を押さえる。拇指が下を向き勝ちであるが、上に押し上げて懸口十 文字は崩れないように留意をする。
◎懸口で弦を押すことによって手首は前への働きが出て、前に曲がる。この働きは引き分け、会の伸び合いで強め、離れのバネになる物である。
◎引分けるに従って拇指を開く働きが強くなり下手をすると暴発する。
それを防ぐのは、腕からの捻り、拇指の懸口で弦を押す力、上へのハネる力、中指(又は薬指)の拇指を押さえる力である。
逆に言えば、これは離れに項で取り上げる事項であるが、捻りを戻し、拇指のハネる力を加え、拇指を押さえている指の力を抜き、胸と肩を開いて伸びを加えると、離れ が起きると言うことである。
それらが同時に、一瞬に起きると軽妙な自然の離れになるにである。拇指を押さえている指の力を抜くために指を開いてチョキやパーを出す人がいるが、そんなに開くの ではなくほんの少し緩める程度でほとんどは伸び、拇指のハネ、捻り戻し、からくるものでなければならない。そのような離れは拇指が伸び、手の平は正面を向き、妻手 は握られた形で小指が締まった形になる筈である。だからといってチョキやパーを出してすぐにグーに変えてはいけない。
④手の内は、
先ず、拇指と人差し指を広げてやや下を向け股(虎口)の皮が下になるように、股の上部が握り皮の上部(ここに矢を据えるので矢の位置に合わせる。ここを変えて はいけない。常に一定にすることが的中に肝要である)にこすりつけ(下からすり 上げても良い)(矢を据える位置は会になっても握り皮に下がらないようにする位置とする、矢が握り皮の所に来てはいけない)
次に、左手人差し指の第一関節の内側(天紋線の上の部分)を弓の外竹左側角に当てる。
次に、手の平を広げやや窪ませ気味にして、小指の第一関節の内側(天紋線の下)を弓の外竹左側角に当てる。これで天紋線の上と下ががぴったりと弓の外竹右側角に 当たる。これで第一段階の弓の捻り(弓の左側を手前に引く)の準備ができる。
次に、小指で弓の内竹の右角辺りを弓を的側に捻るように握り、薬指と中指の指先を揃え妻揃えとし捻りの力を集中させる。
次に、親指をピンと伸ばし、角見を利かせ弓の内竹右側に当て弓の捻りと押しの力をかける
以上の5点、虎口を巻き込む、天紋線の上と下で弓の左側で弓の回転に抵抗し、小指、薬指、中指を揃えて指先で弓の左端で回転に対抗し、角見を押して回転の抵抗と、弓を押す力とする働きで手の内とする。基本的には弓は親指と人差し指に股の真ん中で真っ 直ぐ押すことが肝要である。また上記の5点の手の内でタオルを絞るように弓の回転に抵抗すると手の内に弓を捻る力が起きてこれが弓返りの原動力となる。弓返りしないの は5点の手の内が出来ていないからで手の内の不備とみなせるのである。弓返りはさせるのでなく正しい手の内をすれば自然に弓返りはするのである。ただし、正しい手の内 をしても弓によっては弓返りしにくいのがあるのは確かである。そのような弓は中りも 良くない筈で巻き藁練習専用にすべきものである。
⑤羽引きは羽根を痛めないためでもあるが、片根を締めて下筋の張り確認、開く両腕の確認をして、打起しから引分けにはいる準備をすることが肝要である。両手は体の中央にあるようにする。
羽引きは両肘を張って腕を曲げることではない。
⑥弓構えた矢は水平でなくてはならない。少し矢を前に向けると矢は水平になるが、あまり前を向け、矢先が観客に向いてはいけない。工夫のこと。
⑦弓構えの完成は取懸け、手の内の他に、胴造り、重心の位置、ひかかみの張り、肛門の締め、下半身の安定、丹田の充実、腰を入れ下腹の張り、肩を落とし片根の締め、下指 示の張り、丹田呼吸、真っ直ぐ天まで伸びた竹の如く背筋の伸び天突くうなじ、宇宙の中心に丹田、丹田から四方八方に広がる気、幹から左右に伸びた枝意識・・・等、特に射で重要視されている縦線はほぼここで完成させ、射の基盤骨格を造り上げる。
⑦物見は顔を水平に回すので目先も4メートル先から的に直線的に向かい、物見返しで戻るときも的から4メートル先に戻すのである。目線が近くなり勝ちなので留意する。
的を注視する場合は目は鼻頭を通して、半眼、鼻筋で的を二つに割り、右目と的の中心に一線を引いて狙いの線とする。
気息を統一し他に気を散らさず、弓倒しまで瞬きをしない 。
26.打起し
(1)吸う息で腰を入れ弓構え弓を真っ直ぐ立て、背筋を伸ばすように、丹田に意識を落とし、重心を落とし、両拳を同じ高さで45度を基準に、肩が上がらないように肩 根を締めて掬い上げるように打起し縦線を張り息を吐く。
注:①打起しした後息を吐くには息を吐きつつ、丹田を充実させる。
②両手は上に上がるが重心は下腹、丹田に落とす。気を足心、腰、丹田に置く。
③矢は常にほぼ水平で、かつ体と平行、
④竹が天まで伸びる気持ちで背を伸ばし、縦線を張る。
⑤次のように心で言い意識しながら打起す。
「(吸う息で)尻を締め、腰を入れ、背伸びし竹となる。縦線を伸ばし、(息を吐いて)丹田を張り、丹田と的とを合わせる」と言い聞かせ実際にそのようにして、意識に動作を合わせる。
27.大三をとる
(1)吸う息で肩胛骨の下を入れつつ、左脇の下からの下筋で肘を通して左拳を的方向に、妻手を導くように水平に押し回し、左目で見た的の線上に左腕肘裏が見えてくる位置まで回す。
(2)同時に妻手は左手の押し回しに引かれて肘から先を曲げられる。妻手が左手に引かれるにつれて、右の背中(肩胛骨の下)を中に入れつつ右肘は脇から肘を上後方に張り上げ肘の内側が正面を向くように、弓手の押す力を肘で受け、妻手は額の前一拳ないし二拳以内の所に、筈が額の少し前辺りに、手の甲は捻って上を向ける。
(3)息は丹田、下腹、腰、脚、足心に十分に吸い込み心を澄まし、気迫を出す。
(4)矢の動きは水平(やや矢先が下がっても良い)体と平行、円相に動作する。
注:①背を入れ、両肩の下前(胸の両端)を十分に張る。この張りは離れまで張り続ける。
②手首や腕が前に張るように前に開くバネを持たせる気持ちを持つ。、
③両肘は背中を中心に扇を広げるような気持ちで、弓の中に体を割り込んで行く気持ち、これからの引分け(戦い)に備え心と体の準備をする。
④息は吐かないで十分にためる。(打起しで吸って引分けで吐き続けることでも良い。息合いは各自の工夫で良い)
(追記:妻手は左手の押し回しに引かれて肘から先を曲げられると同時に右肘は前には引かれないでその代わり、右肘は肩胛骨の下を中に入れ大きく背伸びする感じで、先生によるとこの場合右肘を前から押されることがあります、右肘を右耳の後ろに張り上げるつもりで肘の内側を前に見せるようにひねることがポイントと思っています。思い切ってやって見てください。のびのびと大きく肘は上に張り上げる、ここのところは教士の先生がどうしているか、見て、そしてこういう話を聞いたのですがと意見をぶっつけてください。紙上の指導ではうまくできません。またここのところは教本にも書いて有りませんが、範士の先生の指導です。)
28.引分け
(1)大三で一杯吸い込んだ息は小さく漏れるように吐きながら引分ける。
(2)腰を入れ、下腹(丹田)を張り、
背を入れ、背伸びし、両肘は脇の下から押し上げる力で静かに両手、矢が下がって来る。
(3)背を入れ、背筋を伸ばし、胸を開き、肩の下前(胸の両端)を開き、
(4)肘は腰に向かって円滑に大きく引き回し、
注:①息を吐くが丹田吐き込む気持ちで下半身は安定させる。
②背中に扇の要があり、扇を開くように、両腕を開く。
この図が私が考えた残身の図です。
三つの三角で出来ていると考えました。
両足と頭の縦の三角
丹田と両足の三角
丹田と両手の三角
大きくびのびときれいでやや前掲した、反ったような残身がきれいだと思います。
そう言うこともこのブログでは書いています。
「時々のぞかせていただいています
弓道を始めて1年半となります、今度参段審査を受けるにあたって、今悩みながら練習しているところです。
体配も遅れがちで、更に射形もいまいちで
わからないことだらけで、こちらのブログを参考にさせていただいています
どうしても、手の内がわからず・・・
悩んでも、食欲はなくならないおばさんであります。。
できましたら、大三の位置について書いていただけると、助かります宜しくお願いします」
手の内についてはどこかで書いているつもりで探したのですが有りません。
「手の内の練習ー弓を持たないでする練習法」と言うのがありました。参考にしてください。
手の内は、弓道教本第4巻の福原先生の三隅の手の内が一番良いと思います。唐沢光太郎先生の弓道読本の十文字の手の内も同じですが、唐沢先生は天文線が一本となってこの線が弓の左外竹に合わせますが、福原先生はこれを手のひらをすぼめますので弓に接するのは上下のAとBの二点と言う表現です。この二人の先生の指導書で工夫してください。
それから弓にひねり方天文線、或いはAとBで罪に左外竹で回転しないようにして、角見(C)で推し、三指の指先(D)で弓の右内竹を的方向に引く感じでこの4点で弓をひねる感じです。(福原先生はA,B,Cの三点でしょうか?)
第三については、これも書いていません。離れが一番大切と考えこの研究をしています。
大三はまず教本を見ることです。ということで私が教本を勉強したのを探したら教本をまとめたものが出てきました。未定稿ですがその前後を含めて示します。
25.弓構え(弦調べ、篦調べ、取懸け、手の内、物見)
(1)吸う息で目を弦に沿って筈の上30センチ、筈の下30センチに移し弦を調べ、筈に戻して息を吐く。
(2)吸う息で目を筈から篦に沿って矢の根に移し、矢を調べ、次に目的物の的を注視して息を吐く
ついで吸う息で顔を戻し目は矢の根から篦に沿って筈に戻し息を吐く。
(3)吸う息で弓と弦が体の中央に来るように傾け、右手を弦に懸け息を吐く
(4)吸う息で手の内を整え息を吐き、羽引きをする。両手は体の中央にあるように
(5)一息入れて、弓構えを完成させる。
(6)静かに吸う息で水平に顔を的に向け物見をして的を注視し息を吐く。
注:①胴造りによる基礎体勢を保持しつつ、呼吸を整え気力を充実してどうさしなければならない。
②弦調べ、篦調べは気息を整えることが目的である。
目を移す場合は目だけを動かすのではなく目は鼻頭を通して見るのが原則であるので当然鼻頭を、顔を向け無ければならない。
③取懸けの手の内
◎右手を弦に運ぶ場合は息合いを使って円相に動作する。心を込め気を入れて優雅に動作する。
◎拇指で弦をすりながら弦枕に弦がピッタリ入れる。
◎一足開きの人は直接筈の位置に、二足開きの人は筈下10センチの所で弦にかけ筈の位置まですり上げる。(筈の位置は人差し指の第一関節の横に筈が来る所) ◎右手の前膊と弦が直角で、手首が折れ曲がってはいけない。
◎懸口は常に十文字を保つことが肝要である。(懸口十文字の原則)
◎拇指はピンと伸ばし、拇指の第一関節を小指の第一関節の近づけるせるように、懸口を弦に押し(拇指は帽子の中で反るように)手の甲を上に向けるように、や や手前に腕で捻る。こうすると弦は人差し指で弦枕に押し込むようになるので決 して抜けないようになり、安全にもなる。
◎三つ弽は人差し指と中指の第二間接から曲げ(第一間接は曲げてはいけない、手の甲は平らにしておく)第三間接もやや曲げその第三間接辺りの側面で拇指を押 さえる。拇指はピンと伸び、引分けるに従って上や開く力が加わるのでこれを押 さえるが必要以上に力を加えてはいけない。拇指が弦に負けそうだからといって 拇指を曲げて弦を握り込んではいけない。拇指は逆に開くような働きをさせなくてはいけない。
四つ弽は人差し指、中指、薬指の四指の第二間接から曲げて薬指の第三間接辺りの側面で拇指を押さえる。拇指が下を向き勝ちであるが、上に押し上げて懸口十 文字は崩れないように留意をする。
◎懸口で弦を押すことによって手首は前への働きが出て、前に曲がる。この働きは引き分け、会の伸び合いで強め、離れのバネになる物である。
◎引分けるに従って拇指を開く働きが強くなり下手をすると暴発する。
それを防ぐのは、腕からの捻り、拇指の懸口で弦を押す力、上へのハネる力、中指(又は薬指)の拇指を押さえる力である。
逆に言えば、これは離れに項で取り上げる事項であるが、捻りを戻し、拇指のハネる力を加え、拇指を押さえている指の力を抜き、胸と肩を開いて伸びを加えると、離れ が起きると言うことである。
それらが同時に、一瞬に起きると軽妙な自然の離れになるにである。拇指を押さえている指の力を抜くために指を開いてチョキやパーを出す人がいるが、そんなに開くの ではなくほんの少し緩める程度でほとんどは伸び、拇指のハネ、捻り戻し、からくるものでなければならない。そのような離れは拇指が伸び、手の平は正面を向き、妻手 は握られた形で小指が締まった形になる筈である。だからといってチョキやパーを出してすぐにグーに変えてはいけない。
④手の内は、
先ず、拇指と人差し指を広げてやや下を向け股(虎口)の皮が下になるように、股の上部が握り皮の上部(ここに矢を据えるので矢の位置に合わせる。ここを変えて はいけない。常に一定にすることが的中に肝要である)にこすりつけ(下からすり 上げても良い)(矢を据える位置は会になっても握り皮に下がらないようにする位置とする、矢が握り皮の所に来てはいけない)
次に、左手人差し指の第一関節の内側(天紋線の上の部分)を弓の外竹左側角に当てる。
次に、手の平を広げやや窪ませ気味にして、小指の第一関節の内側(天紋線の下)を弓の外竹左側角に当てる。これで天紋線の上と下ががぴったりと弓の外竹右側角に 当たる。これで第一段階の弓の捻り(弓の左側を手前に引く)の準備ができる。
次に、小指で弓の内竹の右角辺りを弓を的側に捻るように握り、薬指と中指の指先を揃え妻揃えとし捻りの力を集中させる。
次に、親指をピンと伸ばし、角見を利かせ弓の内竹右側に当て弓の捻りと押しの力をかける
以上の5点、虎口を巻き込む、天紋線の上と下で弓の左側で弓の回転に抵抗し、小指、薬指、中指を揃えて指先で弓の左端で回転に対抗し、角見を押して回転の抵抗と、弓を押す力とする働きで手の内とする。基本的には弓は親指と人差し指に股の真ん中で真っ 直ぐ押すことが肝要である。また上記の5点の手の内でタオルを絞るように弓の回転に抵抗すると手の内に弓を捻る力が起きてこれが弓返りの原動力となる。弓返りしないの は5点の手の内が出来ていないからで手の内の不備とみなせるのである。弓返りはさせるのでなく正しい手の内をすれば自然に弓返りはするのである。ただし、正しい手の内 をしても弓によっては弓返りしにくいのがあるのは確かである。そのような弓は中りも 良くない筈で巻き藁練習専用にすべきものである。
⑤羽引きは羽根を痛めないためでもあるが、片根を締めて下筋の張り確認、開く両腕の確認をして、打起しから引分けにはいる準備をすることが肝要である。両手は体の中央にあるようにする。
羽引きは両肘を張って腕を曲げることではない。
⑥弓構えた矢は水平でなくてはならない。少し矢を前に向けると矢は水平になるが、あまり前を向け、矢先が観客に向いてはいけない。工夫のこと。
⑦弓構えの完成は取懸け、手の内の他に、胴造り、重心の位置、ひかかみの張り、肛門の締め、下半身の安定、丹田の充実、腰を入れ下腹の張り、肩を落とし片根の締め、下指 示の張り、丹田呼吸、真っ直ぐ天まで伸びた竹の如く背筋の伸び天突くうなじ、宇宙の中心に丹田、丹田から四方八方に広がる気、幹から左右に伸びた枝意識・・・等、特に射で重要視されている縦線はほぼここで完成させ、射の基盤骨格を造り上げる。
⑦物見は顔を水平に回すので目先も4メートル先から的に直線的に向かい、物見返しで戻るときも的から4メートル先に戻すのである。目線が近くなり勝ちなので留意する。
的を注視する場合は目は鼻頭を通して、半眼、鼻筋で的を二つに割り、右目と的の中心に一線を引いて狙いの線とする。
気息を統一し他に気を散らさず、弓倒しまで瞬きをしない 。
26.打起し
(1)吸う息で腰を入れ弓構え弓を真っ直ぐ立て、背筋を伸ばすように、丹田に意識を落とし、重心を落とし、両拳を同じ高さで45度を基準に、肩が上がらないように肩 根を締めて掬い上げるように打起し縦線を張り息を吐く。
注:①打起しした後息を吐くには息を吐きつつ、丹田を充実させる。
②両手は上に上がるが重心は下腹、丹田に落とす。気を足心、腰、丹田に置く。
③矢は常にほぼ水平で、かつ体と平行、
④竹が天まで伸びる気持ちで背を伸ばし、縦線を張る。
⑤次のように心で言い意識しながら打起す。
「(吸う息で)尻を締め、腰を入れ、背伸びし竹となる。縦線を伸ばし、(息を吐いて)丹田を張り、丹田と的とを合わせる」と言い聞かせ実際にそのようにして、意識に動作を合わせる。
27.大三をとる
(1)吸う息で肩胛骨の下を入れつつ、左脇の下からの下筋で肘を通して左拳を的方向に、妻手を導くように水平に押し回し、左目で見た的の線上に左腕肘裏が見えてくる位置まで回す。
(2)同時に妻手は左手の押し回しに引かれて肘から先を曲げられる。妻手が左手に引かれるにつれて、右の背中(肩胛骨の下)を中に入れつつ右肘は脇から肘を上後方に張り上げ肘の内側が正面を向くように、弓手の押す力を肘で受け、妻手は額の前一拳ないし二拳以内の所に、筈が額の少し前辺りに、手の甲は捻って上を向ける。
(3)息は丹田、下腹、腰、脚、足心に十分に吸い込み心を澄まし、気迫を出す。
(4)矢の動きは水平(やや矢先が下がっても良い)体と平行、円相に動作する。
注:①背を入れ、両肩の下前(胸の両端)を十分に張る。この張りは離れまで張り続ける。
②手首や腕が前に張るように前に開くバネを持たせる気持ちを持つ。、
③両肘は背中を中心に扇を広げるような気持ちで、弓の中に体を割り込んで行く気持ち、これからの引分け(戦い)に備え心と体の準備をする。
④息は吐かないで十分にためる。(打起しで吸って引分けで吐き続けることでも良い。息合いは各自の工夫で良い)
(追記:妻手は左手の押し回しに引かれて肘から先を曲げられると同時に右肘は前には引かれないでその代わり、右肘は肩胛骨の下を中に入れ大きく背伸びする感じで、先生によるとこの場合右肘を前から押されることがあります、右肘を右耳の後ろに張り上げるつもりで肘の内側を前に見せるようにひねることがポイントと思っています。思い切ってやって見てください。のびのびと大きく肘は上に張り上げる、ここのところは教士の先生がどうしているか、見て、そしてこういう話を聞いたのですがと意見をぶっつけてください。紙上の指導ではうまくできません。またここのところは教本にも書いて有りませんが、範士の先生の指導です。)
28.引分け
(1)大三で一杯吸い込んだ息は小さく漏れるように吐きながら引分ける。
(2)腰を入れ、下腹(丹田)を張り、
背を入れ、背伸びし、両肘は脇の下から押し上げる力で静かに両手、矢が下がって来る。
(3)背を入れ、背筋を伸ばし、胸を開き、肩の下前(胸の両端)を開き、
(4)肘は腰に向かって円滑に大きく引き回し、
注:①息を吐くが丹田吐き込む気持ちで下半身は安定させる。
②背中に扇の要があり、扇を開くように、両腕を開く。
この図が私が考えた残身の図です。
三つの三角で出来ていると考えました。
両足と頭の縦の三角
丹田と両足の三角
丹田と両手の三角
大きくびのびときれいでやや前掲した、反ったような残身がきれいだと思います。
そう言うこともこのブログでは書いています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます