ポ 「冷たい雨が降り続くねえ。こんな寒い日は、カラダを温めてくれる辛いものが食べたいね」
ガ 「『蒙古タンメン中本』の吉祥寺店が今年4月にオープンしたんだよ。さっそく行ってみようか」
ポ 「いいねえ、今日は超超激辛の《北極ラーメン》にチャレンジしようかな。いや、同じく超超激辛の《冷やし味噌ラーメン》も捨てがたいし…」
ガ 「どちらもカラダには極悪の食べ物だけど、でも無性に食べたくなるんだよね…。おりょ? もんくすふーず? もんくって、あのジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクのことかなあ?」
ポ 「あっ、ガラスにモンクの絵が描いてあるっ。でも何のお店? 喫茶店だったら、『蒙古タンメン中本』の帰りに寄ろうよ」
ガ 「入り口の脇にメニューが貼ってある。なんと定食屋さんだ! どうする、入ってみる?」
ポ 「いや、止めようよ。よく見てごらん。ごはんは玄米か七分づき米から選ぶんだって。ということは自然食のお店みたいだよ。自然食のお店って、たしかにカラダにはよさげだけど、舌にはおいしくないでしょ」
ガ 「でも、ジャズ好きとしては興味があるよ。入ってみようね」
(入店しました。1Fはカウンターのみ、2Fはテーブル席となっています)
ポ 「ジャズがしっかりとした音量で流れているっ。なんだかジャズ喫茶っぽいね」
ガ 「カウンターの向こうの棚には、ジャズCDがぎっしり詰まっているよ。ジャズをBGMとして静かに流すレストランは多いけど、この音量で食事ってのは初めてだなあ」
ポ 「そうだね。ところで『もんくすふーず』は無農薬・有機栽培のお米と野菜、天然ものの魚、放し飼いの鶏などを使っているんだって」
ガ 「養殖されたクスリ漬けの魚や、ブロイラーで短期間に促成された鶏は、生産者自身が食べないって言うからね。日本の食環境はどうなっていくのだろう…」
ポ 「さてさて、僕たちの料理が運ばれてきたよ。うわっ、すごいボリュームだ。一汁三菜に漬物か」
ガ 「ではまず秋刀魚の開き揚げから。うん、カラッと揚がっているっ。味がついているから、醤油はいらないね」
ポ 「ジャガイモはほくほくとしているし、大根もよおく味が染みていておいしいね」
ガ 「すごいのはもちもちの玄米だね。これだけの量だけど、自然にスーッとカラダに吸収されていくようだよ」
ポ 「味もよかったし、量も十分だよ。そのうえ安心できる食材なんだから、これはご満悦だね。料理の内容はその日の仕入れによって変わるんだって。まだまだバリエーションはあるというから、ちょくちょく来てみたいね」
ガ 「こういう料理をきちんと食べていれば、メタボリックなんかにはならないんだろうなあ」
ポ 「そうだね。なんだかカラダをリセットしてもらったようだよ。これなら《北極ラーメン》と《冷やし味噌ラーメン》の極悪同盟を、同時に食べても平気かも…」
ガ 「なんか間違ったことを言っていない?」
日替わり定食②:1015円 (平日は840円)