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栗太郎のブログ

一人気ままな見聞記と、
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夏の終りの房総半島の旅(1) 鋸山と伊勢海老

2013-09-12 03:46:06 | 見聞記 関東編

週末、J君とJ君の彼女と三人で房総半島へ出掛けてきた。
夏の房総は気持ちがよかろうと、ずっと旅情にせきたてられていたのだけど、どうもひとりで行くには遠い気がしてて、今回、海の幸をエサにふたりを誘ったのです。

早朝宇都宮を出発し、10時前には鋸山山麓のロープウェー乗り場に着いた。
奥に見えるのが、奇岩・鋸山。ずっと、ここに来てみたかったのです。
せっかく来たのだから、高所恐怖症のJ君を口説いて、これで山頂まで行くことにした。




昭和の雰囲気たっぷりの硬券の切符に、ぱちんとハサミをいれてもらって改札を抜ける。
ロープウェーに乗って、およそ4分の空の旅。
・・・なのだが、J君どころか、我がことながら僕自身も高所恐怖症なのをすっかりと忘れていた。
しかも、ゴンドラの海側に立ってしまう始末。おかげで窓の下がよく見える。
はじめの鉄塔を乗り上げた時のガタンという衝動で、急に怖くなった僕は、その先頂上に着くまでずっと外が見れない。
ロープが切れたらどうしよう、強風が吹いてきて揺れたらどうしよう、固定されているはずのゴンドラが滑って落ちたらどうしよう、
高所恐怖症の人間は、悪いことしか想像できないのだ。
途中、おそるおそる、がんばって窓に近づけたデジカメで一枚パチリ。




幸いにして、新聞に載るような事故もなく、無事に山頂に着きました。
こちらは、山頂駅からの眺め。




 スケッチ。ゴンドラの色がかわりましたが。

山頂は、標高329m。
こっち側は、房総半島の山並みが続く。




今日はあいにく、うすく曇っていて海の向こうの三浦半島はぼんやりとしか見えない。
天気がよければ、富士山だって見えるのに。




麓の金谷からは、対岸の久里浜までフェリーが出ている。




鋸山は、山全体が日本寺(ニホンデラ)の境内みたいなもの。
日本寺は、神亀2年(725)聖武天皇の勅詔によって建てられた関東最古の勅願所。行基菩薩によって開山されたという。
かつては七堂、十二院、百房を完備。良弁僧正、慈覚大師、弘法大師も訪れ修行したという古道場。




江戸から昭和にかけて、この山は良質な房州石の産地として栄え、切り崩した岩場が各所にある。




こちらは、石切の跡にある、百尺観音とよばれる高さ30mの磨崖仏。
刻まれたのはそう古くなく、昭和41年という。
新しいわりには古風な印象で、お顔つきがぽってりとしていて柔らかく、とてもよい表情をしておられた。







その先にあるのが、有名な地獄のぞき。
以前からじかに見てみたいとは思っていたけど、あの出っ張り岩がごっそり落ちたら・・・と考えただけで、とてもの手すりまでは行けはしない。





山内散策は、激しいアップダウンの続く階段ばかり。
こちらは、おそらく石切作業全盛当時からの階段。真ん中あたりが磨り減っている。どれほどの人がこの階段を行き来していたかと想像するだけで、当時の盛況ぶりが偲ばれる。



いたるところにある羅漢様は、江戸時代の名工、大野甚五郎とその門弟によって刻まれた千五百羅漢。
甚五郎というので「左甚五郎」か?と思ったが、どうやら別人。木も石も、彫刻と言えば甚五郎なのだね。

ロープウェーで降りて、車で迂回してから、大仏さまへ。
江戸時代、先述の甚五郎と門弟が3年の歳月を費やして彫刻したものが原型で、昭和44年に再現されたらしい。
正しくは、薬師瑠璃如来。宇宙全体が蓮華蔵世界たる浄土であることをあらわしているという。
総高31.05m。それがどれくらいの大きさか、奈良東大寺の大仏さまが総高18.18mというのだから、それと比べればけっこうでかいことに驚いてしまう。
ついでに引き合いにだせば、同じ野外の鎌倉の大仏さまは総高13.350mというのだから、その倍以上もあるということになる。
つまりこの大仏さまこそ日本一の大仏さまなのだけど、なぜだか、そこまで感じない。









さて、ぼちぼち昼時とあいなりました。
食い意地の張った一行は、高速にのって一気に館山まで。
目指した先は、漁師料理たてやま。




僕の、今日の目的のひとつ、伊勢海老。
伊勢海老海鮮丼、時価。本日のお値段3000円でした。




突くと、ぴくぴくと動いてました。どうやらまだ生きているらしく、じっと見つめているのも悪い気がしてきます。




なので、味噌汁の中に入れちゃいました。
茹でられながらもぴくぴくしているのにはびっくり。どうも釜茹での刑を連想してしまう、残酷さ。
せめて成仏できますように、一滴残さずおいしく戴きました。




腹ごなしもすんで、店をでた足で、館山の駅前へ。
確認したい風景があったのです。駅ビルの階段を上がってテラスからロータリーを見下ろして僕はにんまり。



少し前のダイハツの新聞広告で、平田満が安藤さくらを迎えに来た駅前ロータリーは、ここ館山駅だったんです。
南国を思わせる棕櫚の木が印象的で、ここ、どこなんだろうって気になって、ビルの看板を頼りにググッてみて、どうやら館山らしいとわかったのです。
広告のアングルは、まさにこの位置あたりから。



しかしながら、TV-CMのほうはここじゃなく、どうやら茨城の那珂湊駅だったようですが。(参考→ダイハツのCM



あ!

食い意地がまさって、頼朝の上陸地・勝山に立ち寄るのを忘れてしまった・・・。  つづく



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