goo

TOKYO遺跡的STYLE梯子す

兼平さんの同潤会清澄アパートの写真展に行く。帰り際に知人と会う。
人が写っている写真がいい。
あとアルバムに入っていた室内を淡々と撮っている写真は学会の記録作業用?
ちょっと「TOKYO STYLE」っぽい面白さがあってこちらも見入ってしまった。

九段下テラスの写真展に行く。こちらでも別の知人に会う。
展示があると素の空間とはまた違った雰囲気が感じられて面白い。
展示自体もヒネリがあって面白い。

Toshiさんの展示コーナー。淡々としてますが。
写真、上手い。しかもツボ押されまくり。
あと滅茶苦茶上手いと思った人はどうやらプロらしい。
こういうところに潜んで一緒に楽しんじゃうなんてなかなかです。

帰りにN堂で建築書を三冊購入。
今回は掘り出し物的なものはなく、全てまっとう勝負(笑)。
2冊は土日で読みきったのだがちょっと整理が必要、
残り1冊は図書館で借りた本でほぼ読み終わっていたのだが、敢えて購入。
この本も手ごわい。。

グランデで「散歩の達人」の連載を纏めた「TOKYO軍事遺跡」を購入。
出てから大分日が経っている本なのだが、
ここでは目立つ場所に置いてあったので気がついた。
やっぱり連載で読むべきものだったか、という読後感。。

にしてもやっぱりこういうまっとうな新刊書店もたまには覘かないとだめっすね。
新宿のあそこはやっぱり品揃えがへぼい(個性がない)という事が良く分かってしまった。
まあ、関西で見たら唯のチェーンの本屋さんだったからさ~(そう言われたし)、ナイモノねだりなんだろうけど。

本屋では誰とも会わなかったが、N堂では昔働いていた方が遊びに来ているとかで
店のレイアウトの変遷話で盛り上がっていたのが傍で聞いていても懐かしかった(笑)。
あの如何にも神田の本屋の親爺然として(つまり愛想は一切ないが質問への回答は超迅速)
カウンターの後ろに陣取って居られた方は、今はどうされているのだろう。


あっそういえば先日K書店で見かけた民家再生本買い忘れた。
N堂で見かけなかった気がするが・・・何故?(<結構じっくり見てきたつもりなんで)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

あるユートピアの、可能性のカケラ

加藤百合著「大正の夢の設計家―西村伊作と文化学院(朝日選書・1990)」を読む。
伊作を通して大正の時代精神を描こうとしている本書、
修士論文が元になっているとは思えない完成度の名著デス。

さて、建築家・西村伊作の代表作である、今は無き「文化学院校舎」の一部が
関係者の胃を捩じ切られる様な努力の結果のこされることになった。
旧校舎はまさに伊作のユートピアを体現したような校舎であったと思う。

同書によると、伊作の「ユートピア」は格差を受け入れることで成立していて、
そのことで同時代においても批判的に見られていた部分があったようだ。
確かに彼のやってきたこと(新宮における外国風生活の徹底、設計事務所の経営、
そしてあくまで自身の子供の教育を主眼とした学校の創設・・・)のあれこれは、
そのアウトラインだけを見れば殆ど大金持ちのお坊ちゃんの道楽である。
しかし、その突き詰め方、そしてその背景にあるものを知ると
道楽として簡単に切り捨ててしまう訳には行かないことを改めて思わされる。
・・・金持ちに生まれてしまった境遇、というのもあるのだ。
そして、当時の流行であり、一時的には接近した社会主義に向かわず(向かうのを諦念し)、
閉じたコミュニティーでのユートピアの追求に邁進した伊作の「最高傑作」が
文化学院という共同体だったのだろうと思う。
そして、伊作自身の設計によるその校舎はその内にユートピアを内包して
長きに亘って御茶ノ水に存在していたのだった。

外部に対して閉じつつも、決して固い拒否の姿勢ではなく、
優しい表情をもって通りに面していたその校舎は、
あるいは「自閉しないユートピア」の可能性をも示していたのかもしれない。
校舎が失われてしまったのは残念だけれども、その記憶のよすがとして
その「通路」の象徴とも思えるアーチ部分が残された。
それはそれは小さな「カケラ」ではあるけれども、思いのこもった「カケラ」だ。
丁寧に感じ、その可能性に思いを致してみたい。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

追悼、音楽堂の女神

建築の先輩からのメールでピアニストの山岡優子さんが亡くなったことを知る。

10年ほど前に「神奈川県立図書館・音楽堂」という建築が壊されそうになったことがあり、
多くの建築家が保存に向けての活動をしたことがある。
当時は勤め人だった私もその一隅でお手伝いをさせて頂いていたのだが、
その活動の輪に山岡先生も加わって下さっていたのだ。
音楽家からホールの大切さを訴える力強い声が上がったことだけでも
建築家にとっては勇気百倍であったが、山岡先生のバイタリティ溢れる行動力は、
音楽家の賛同の輪を広げて下さるのみならず、深刻化して暗くなりがちなこの手の運動に
ポジティブな推進力(燃料補給は美味しい中華料理)を与えて下さったと思う。
また、個人的にも、半人前の若造建築家にも等しく愉快に接してくださった
素敵な方として暖かい記憶として残っている。

アサヒコムなどの訃報記事によると、亡くなったのは今月の4日、
すでにご葬儀も終っているとのこと。
ネット上でも先生のお人柄を偲ばせる暖かな追悼文を読むことが出来るが、
ここでは私があまり存じ上げていなかった、厳しく、そしてチャーミングな
アーチストとして先生の姿を活写されている
ピアニストの清塚信也さんのBLOG記事を紹介させて頂くことで、追悼の意を表したいと思う。

先生、有難うございました。

清塚信也さんオフィシャルブログ 3/17付エントリー:
一度きりの撤回1~山岡優子先生との思い出
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

今週末忘れないように

行こうと思っている展覧会を整理しときます。

兼平雄樹写真展「同潤会清砂通りアパート~完結編
3/22-31 10:30~19:00 新宿・コニカミノルタギャラリー(え~こんなところに入口が!?)

九段下ビル写真アーカイブ展
3/20-23 11:00~19:00 九段下テラス

写真展「配水塔」(撮影:田村収)
3/19-26 10:00~17:00 世田谷区立教育センター 1階ロビー
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

デザイン住宅、ですかぁ。

先日ベーシックがわかる小住宅本をご紹介しましたが、
近所の図書館で同じくらいの規模の住宅を集めた本を見つけました。
デ、デザイン住宅ですかぁ、と最初はやや引いてしまいスルーしましたが、
過日やっぱり気になって借りてみました。

30坪のデザイン住宅?「建築家とつくる家」の「たのしい可能性」<br>
 (マーブルブックス?デイリー・メイドシリーズ)30坪のデザイン住宅 「建築家とつくる家」の「たのしい可能性」
(マーブルブックス デイリー・メイドシリーズ)

柘植 さやか 石井 弘毅

マーブルトロン 2004-07
売り上げランキング : 206085
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

いやー辛い。
何が辛いって本のデザインが。
凝り過ぎで写真は小さい活字も小さい図面も小さい(だけでなく変)。
でも我慢して目を凝らすと、書いてあることは(デザインの定義も含め)結構まじめ。
登場している住宅は若手が中心なんですけど、
見た目だけ無くて、クライアントの生活としっかり対話した結果であることが伺われます、
いや、伺われはするのですが、とにかく図面も写真も小さいので良くわからないよ~(いらいら)。
なので家作りの参考にしようとして本書を手に取ってもあまり役に立ちません。
が、「30坪(この本の場合は土地の面積なんですが)でもかっこよくて住みやすい家は可能だ!」
というメッセージだけはビシバシ感じられるので、
あとは掲載建築家のHPでも巡ってみよっかな~という展開か?
あ、そうか、これは建築家ガイドブックだったのか。読み違えたぁ!
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ 次ページ »