考慮の足らない企画、設定側も責められるが、850万円も投下した「歴史サインプレート」を設置した後、それに150万円も乗せて撤去させる熊本市議会に対し、「執行部と共に20万円づつの負担で無駄の自己責任」を問うても、誰一人として200円も出さぬ政治を嘆くと、熊本県には、それを上回る政治責任の全くない市議会があった。
それは「8月に結論報告する」と、漁協の不祥事で地元紙が大見栄を切っても、第三者委員会は談合でムヤムヤにして終えた天草、その天草市議会である。
天草市は昨年、補助金約1億円余りを含む6億3500万円を投下して、高速通信網事業整備(市民がインターネットサービスを広く利用するための光ファイバーケーブル整備)を実施したが、これが実は天草ケーブルネットワーク㈱との随意契約。即ち、単独入札にするために非公開で行った「公共工事における競争入札法違反」での随契。しかもだ、当時の天草ケーブルネットワークの代表は、現天草市長の馬場昭治氏で、保守派の故中村市長と立憲民主党の元秘書であった馬場氏との異色の密談による随契と、いま振り返れば推定される。
勿論、入札は違法であれ、6億円余りの発注となれば当然、議会の承認を要する訳だが、違法に気付かぬ政治家資質0の議員はともかく、気付いていた少数派の議員は、「前市長の提案で与党議員として賛成(同意、承諾)せざるを得なかった」と弁解すると、天草市民の代表としての立場、それによるチェック機能、自己責任は明らかに問われる。
仮に、この違法的な発注が露見していたら天草市長選挙も結果は大きく変わっていたとも想定されるが、そもそも戦術、戦略家は資質の上に存在する訳で元来、それは無理な天草。
まァ先述した漁協不祥事の第三者委員会が示す通り、真実も正義も外海に吹き飛ばされる天草だが、令和9年に操業予定で、来年9月に発注先が決定する先の長い天草広域連合(代表・馬場天草市長)の新ごみ処理施設の整備、運営事業について、その現状と予測を特集とする。
発注は来年9月と先の長い話しだけに、その天草市にあっても賢い人、その限られた人へ託す想いでの特集。
同整備事業計画は、溶融炉型を外して、シャフト型とストーカ型(詳細は後述)で公募していて、発注元から漏れ出て来る話では一般的なストーカ型を導入というが、馬場代表(市長)の狙いはズバリ「シャフト型」と見ている。
勿論、入札というハードルの存在があるが、馬場市長の思惑、希望は「シャフト型」。こうして述べるまでもなく、同じ見解にある「ストーカ型メーカー」の半分は、「1千万円以上も要する提案書作成が無駄」と入札から撤退すると思われるが、それを踏み止まって貰う意図でもある特集。
公募型入札の99%が官製談合との見解に同意する者として、そこへの挑戦である…(次号へつづく)