熊本レポート

文字の裏に事件あり

損したのは相良村のどっちだ!?

2014-12-30 | 日記

 4月19日、相良村発注工事における入札参加業者の「指名外し」を巡る損害賠償請求訴訟で、村が敗訴し(熊本地裁)、賠償金など約850万円を徳田村長に請求する同地裁の判決を福岡高裁も支持する判決を下した。
 同裁判は建設業者のZ社が平成20年、村長選挙で徳田村長の対立候補を支援したことで、その報復として村の工事入札から指名を外され、損害を発生させたと約1千630万円の賠償請求を求めて起こした裁判。
 熊本地裁での敗訴の際は、それを控訴するか否がで村議会は協議したが、それは反対多数で否決した経緯にあった。
 この時、小善満子議長は「(議会として)控訴しても勝ち目はないと判断した。無駄なお金を使う必要はない」と語っている。村に「無駄な金はない」とは、議員として当然。 ところが公取(公正取引委員会)を取材中の記者から、この議長の言葉をそのまま返したくなるような情報が寄せられた。
 公取が調査を棚上げ(資料、証拠不十分)している案件があって、その該当地が「熊本県球磨郡、相良村ではないか」と疑問符付きでネタ素を送り、共同調査を投げてきた…。
 先述した裁判が政争に巻き込まれた業者という印象で相関図を開くと、先に親密という言葉は控えるが、前村長とZ社が友好関係にあったことは村民の誰もが認める。
 そこで前村長時代の受注状況(開札調書)を検証して、その一部を紹介するのが右の添付資料・。
 見事である。何が見事かというと、予定価格の事前発表はないとされた前村長時代において、その落札率は99・1パーセントから99・9パーセントで、他市町村の建設業者にあっても「驚異的な連続性」からして「神業」という見解。
 公取よりも先に「前村政が事前に情報を漏らした官製談合」、『Z社を中心の談合』と決して断定はしないが、検証の必要性はあると想定して、関連資料123枚を入手。
 そこで徳田村政との比較だと紹介するのは添付資料・だが、ここでの平均落札率となると83・83パーセント。
 仮にZ社(平均落札率99・55)が同14年に同村から受注した工事総高を83・83パーセントで単純に計算すると、年間約1965万3218円の差額が飛び出る。7年間ではどうかと、それを再び単純計算すると約1億3757万2526円。
 他市町村では、これを「村(市町)及び住民に損失を与えた」として「賠償請求」の訴訟でも起きると想定されるが、該当の数値、相良村がそうだと、ここで断定はしない。
 県民にとって「無駄な金とは何か」、その「無駄」をなくするのに「県民はどう行動すべきか」といったことを考えてもらう上で、該当地で得た123枚の検証に入る…。