とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

高校生にお勧めする30冊の物理学、数学書籍

2012年12月16日 14時39分28秒 | 理科復活プロジェクト
200冊の理数系書籍を読んで得られたこと」という記事に対し、高校生の読者の方から「高校生向きの本も選んでほしい。」という要望があったので、取り急ぎピックアップして紹介することにした。当初10冊のつもりだったが、あっという間に30冊になってしまったのでそのまま紹介する。

高校までの授業内容にとらわれず、意欲的な高校生のために読んでワクワクできる本という基準で選んでいる。値段の高い本については、図書館を利用するか、ご両親に頼んでアマゾンから格安の中古本をお買い求めになるとよいだろう。

なお高校までは学校の教科書や授業が基本になるので、これをおろそかにしてはならないことを強調しておく。特に受験生はこの時期、この手の本は禁物だ。入試が終わるまで我慢してほしい。

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2012年1月9日に追記:

紹介したそれぞれの本について難易度を記載した。難易度は書籍番号を色分けして示していた。

赤色:高校卒業程度、すなわち数IIIまたは物理IIまで学んだ人が読めるレベルの本。
茶色:高校1、2年程度、すなわち数IIまたは物理Iまで学んだ人が読めるレベルの本。
緑色:中学の数学および理科がすべて理解できる「理数系好きな中学生」が読めるレベルの本。
青色:数式が含まれていない本なので、文系理系を問わず中学卒業程度の学力、読解力があれば読めるレベルの本。

注意: 物理Iは新課程の「物理基礎」、物理IIは新課程の「物理」に対応している。
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物理学書:

まず、何より今読んでほしいのは先日紹介した次の本である。年明けの1月5日からNHK Eテレ「MIT白熱教室」として放送されるので、ぜひ本と番組の両方で物理学の面白さ、奥深さに触れてほしい。講義で扱われるのは大学教養課程の物理学である。

:「これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義:ウォルター・ルーウィン」(Kindle版


その他、現代物理学の世界を知るための啓発書として次のものをお勧めする。

:「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る:大栗博司」(紹介記事)(Kindle版
:「強い力と弱い力:大栗博司」(紹介記事)(Kindle版

後日追記: その後、大栗先生は「大栗先生の超弦理論入門(ブルーバックス)」(紹介記事)(Kindle版)をお書きになっているのでお読みになるとよいだろう。

ニュートンムック Newton別冊:
:「ゼロからわかる相対性理論」:(旧版の紹介記事)(詳細
:「量子論のすべて 新訂版」:(旧版の紹介記事)(詳細


竹内淳先生の「高校数学でわかる~」シリーズもお勧めだ。数式は使われているが難解ではないので、物理的な意味との関連性を見失わずに学ぶことができるのが良い点。高校の物理の教科書には使われない微積分も、これらの本ではふつうに出てくる。微積分を使った物理学に入門するには最適なシリーズだ。大学に入ってさらに勉強を進めると、この3冊の本で取り上げている物理法則は、それぞれ矛盾なく結びつけて考えられるようになる。まるでジグソーパズルのようだ。

:「高校数学でわかるマクスウェル方程式:竹内淳」:電磁気学(詳細)(紹介記事
:「高校数学でわかるシュレディンガー方程式:竹内淳」:量子力学(詳細)(紹介記事
:「高校数学でわかるボルツマンの原理:竹内淳」:熱力学・統計力学(詳細)(紹介記事

竹内淳先生の「高校数学でわかる~」シリーズはKindle版も刊行されている。ここをクリックして検索してみてほしい。


高校生向け、大学に入る前までに読むことをお勧めしたいのが次の本。

10:「はじめて学ぶ物理学 上、下 学問としての高校物理: 吉田弘幸」(紹介記事


次の2冊は数式がたくさんでてきて難しいと思うが、理解できない箇所があるからこそ勉強したいという意欲が湧いてくるものなのだ。

11:「相対性理論がわかる:高橋真聡」:(目次
12:「量子力学がわかる:伊藤正人」:(目次


やはりファインマン先生の本を落とすわけにはいかない。一般向けの文庫本を2冊ピックアップする。このうち「光と物質のふしぎな理論」には先生ご自身が考案した「経路積分」の考え方が紹介されている。

13:「物理法則はいかにして発見されたか:R.P.ファインマン」(紹介記事
14:「光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学:R.P.ファインマン」(紹介記事


数学書:

物理学を学ぶために数学の理解は欠かせない。ワクワクできてためになる本を選んでみた。

日科技連という出版社からでている大村平先生のこのシリーズには、これ以外にもたくさんの本があるが、特にこの5冊をお勧めする。具体的な例を題材に思考することの楽しさを学べる「数学読み物」だ。特に「微積分のはなし〈上〉〈下〉」を読んでいるうちに、苦手意識が消えるだけでなく、きっと微積分が大好きになっていることだろう。僕は高校3年の夏にこの本を読んで微積分のもつ威力に目覚めることができた。下巻は大学で学ぶ内容だが、この本がもたらすワクワクは大学で使う教科書の比ではない。

15:「改訂版 関数のはなし〈上〉:大村平」(紹介記事
1次~3次関数、分数関数、無理関数、三角関数、指数・対数関数。
16:「改訂版 関数のはなし〈下〉:大村平」(紹介記事
お勧め(指数・対数関数と三角関数の上級編、オイラーの公式。)
17:「改訂版 微積分のはなし〈上〉:大村平」(紹介記事
お勧め(数IIIまでに登場する関数の微積分を学ぶ。)
18:「改訂版 微積分のはなし〈下〉:大村平」(紹介記事
お勧め(多重積分、微分方程式、ラプラス変換、偏微分、全微分)
19:「改訂版 行列とベクトルのはなし:大村平」:大学で学ぶ線形代数を含んだ内容。(紹介記事


次の本は統計学。実生活で数学が役に立つことを手際よく知ることができるのがこの本だ。統計学の入門書でありながら計算式は「算数」の範囲に抑えてある。

20:「悩めるみんなの統計学入門:中西達夫」(紹介記事


現代物理学(特に量子力学)を学ぶために「虚数」の理解は欠かせない。次の本をお勧めする。このうち「虚数の情緒」の後半は物理学にあてられていて、なんとファインマンの「経路積分」がわかりやすい図版と解説で紹介されているのだ。たとえ途中でくじけてしまっても、ここだけは読んでおくとよい。

21:「虚数がよくわかる―“ありもしない”のに,難問解決に不可欠な数」:ニュートンムック Newton別冊
2015年10月に追記:改訂版に相当する「“魔法の数"虚数 (ニュートン別冊)」をお買い求めください。
22:「虚数の情緒:吉田武」(紹介記事):中学3年あたりから読めるが、分厚いので覚悟が必要。
23:「オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ:吉田武」(紹介記事):高校数学から大学数学への橋渡しになる名著。数IIIを学び終えてから読むとよい。


竹内淳先生の「高校数学でわかる」シリーズの数学編。これらもお勧めだ!

24:「高校数学でわかる線形代数:竹内淳」:(詳細)(紹介記事
25:「高校数学でわかるフーリエ変換:竹内淳」:(詳細)(紹介記事

竹内淳先生の「高校数学でわかる~」シリーズはKindle版も刊行されている。ここをクリックして検索してみてほしい。


結城浩さんの「数学ガール」シリーズは最初のほうは易しいものの、高校生が最後まで理解するのは難しい。しかしこのシリーズには読者を強く惹きつけるストーリー性があり、諸分野が互いに結びついている数学の世界の美しさを感じることができるので、きっと読み通せると思う。高校時代に一度挑戦し、大学に入ってからまた読みなおすとよいだろう。これらの本では大学の数学科でも学ばないほど高度なテーマが扱われているのだ。

26:「数学ガール:結城浩」(紹介記事
27:「数学ガール/フェルマーの最終定理:結城浩」(紹介記事
28:「数学ガール/ゲーデルの不完全性定理:結城浩」(紹介記事
29:「数学ガール/乱択アルゴリズム:結城浩」(紹介記事
30:「数学ガール/ガロア理論:結城浩」(紹介記事


これらの数学書を読み終えると大学で学ぶ教科書も読みやすくなる。大学ではこのような数学を学ぶことになる。

大学で学ぶ数学とは(概要編)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/07137c47d16d95ddde8f5c4cb6f37d55

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2014年9月に追記:
その後、高校生には特におすすめしたい本が見つかったので30冊を超えてしまうが紹介しておこう。

31:「歴史を変えた100の大発見 数学 新たな数と理論の発見史」(紹介記事
32:「素数夜曲―女王陛下のLISP:吉田武」(紹介記事
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2015年8月に追記:
その後、高校生には特におすすめしたい本がさらに見つかったので30冊を超えてしまうが紹介しておこう。

33:「原子・原子核・原子力―わたしが講義で伝えたかったこと:山本義隆」(紹介記事
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2016年4月に追記:

ビジュアル物理(ニュートン別冊)」が出版された。高校物理の範囲をビジュアルに解説しているのでお勧めである。(紹介記事
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2019年5月に追記:

はじめて学ぶ物理学 上、下 学問としての高校物理: 吉田弘幸」が出版された。高校物理の範囲を微積分を使って学問として学ぶ本だ。(紹介記事
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最後になるが高校1年生の方が、高校3年までの物理や数学を先取りする形で学んでみたいというのならば、次のような参考書を読破すると良いだろう。「独習しやすい本」という観点から選んでみた。

理解しやすい物理 I・II (改訂版)
理解しやすい数学 I+A (改訂版)
理解しやすい数学 II+B (改訂版)
理解しやすい数学 III+C (改訂版)

長岡先生の授業が聞ける高校数学の教科書数学

また「学習参考書が電子書籍化され始めている件」という記事でも本を紹介しているので、こちらも確認するとよい。

お金をかけたくない人は無料で聴講できる長岡亮介先生の「高校数学標準講義」や「NHK高校講座」のようなオンライン授業を活用するとよい。自分の好きな時間に学べるのがオンライン講座の利点だ。

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2013年7月2日に追記:

上記の高校参考書は現在の高校3年生用です。高校1、2年生は「新課程」で学んでいます。新課程用の参考書は次のものが販売されています。

理解しやすい物理 物理基礎収録版 (理解しやすい 新課程版)
理解しやすい数学I+A 新課程版
理解しやすい数学II+B 新課程版
理解しやすい数学III 新課程版


旧過程と新課程の違い:

高等学校学習指導要領 物理-新課程(現行課程から新課程への主な学習内容の移行表(PDF)


高等学校学習指導要領 数学-新課程(現行課程から新課程への主な学習内容の移行表(
PDF)も含む)
http://www20.atwiki.jp/zwiki/pages/1225.html

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2018年2月に追記:

時期学習指導要領(案)が発表された。数学Cは復活するが、行列はそれに含まれていない。いろいろ問題がある。

次期学習指導要領(高等学校、数学、情報)について思うこと
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/89d69b96a16b12ec3901564f09785874

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また「学習参考書が電子書籍化され始めている件」という記事でも本を紹介しているので、こちらも確認するとよい。


関連記事:

中学生から読めるNewtonライト
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/da6ec00cc7ef8c12a6b4a6a7cbfc14e4

高校の勉強に役立つNewton別冊
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f532e332f4823dae34a5df9d060ad96a

超弦理論に至る100冊の物理学、数学書籍
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d37fe65a84df23cca2af7ecebb83cfc6

大学への数学(研文書院)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/6124158481ed8d9d4655478643be0db8

復刻版 チャート式 代数学、幾何学(数研出版)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/709402c3bc0ad74ebb4fe0969f9f7e42

寺田文行先生の「数学の鉄則」シリーズ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/412539f939c8058c9b57368f98abce16

学習参考書が電子書籍化され始めている件
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/cdbd82914186c4b8dda69ab77e6efa07

『数学ガイダンス2016』数学セミナー増刊:日本評論社
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/20e4c86d6279ba015ba36e0e79953bf5

『数学ガイダンス2017』数学セミナー増刊:日本評論社
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/8d567057c6ec3002c4718b13336f1c8c

文系の読者にお勧めする理数系書籍リスト
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/7dee199fe31ca60820a4698e9e553cfe

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以下は今回の記事の投稿後にツイッターやはてなブックマーク、ブログのコメント欄を通じて、ご推薦いただいた本を紹介しよう。本を推薦していただいた皆様、ありがとうございました。(ご紹介いただいた順に掲載しています。)

極限の科学―低温・高圧・強磁場の物理:伊達宗行
新しい物性物理―物質の起源からナノ・極限物性まで:伊達宗行

新装版 数学・まだこんなことがわからない―難問から見た現代数学入門:吉永良正
アインシュタインを超える―宇宙の統一理論を求めて:ミチオ・カク、ジェニファー・トンプソン


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20 コメント

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Unknown (Shimizu)
2012-12-19 00:07:15
ご無沙汰です。物理学の本、とても魅力的ですね。物理学までは手がまわりませんが、高校生向け数学という意味では、個人的には、長岡亮介先生の「高校数学の教科書」や駿台の「分野別シリーズ」などもお勧めです。もっとも、文系人間の感想に過ぎませんが、…。
返信する
Shimizuさんへ (とね)
2012-12-19 00:19:46
Shimizuさん
こちらこそお久しぶりです。前回お会いしてからもう1年にもなるのですね。
長岡亮介先生の「高校数学の教科書」や駿台の「分野別シリーズ」は見たことありませんので、書店で確認してみます。
今回記事に書いたのは教科書っぽくないものを選んでみました。
受験参考書の中にも魅力的な本はたくさんありますね。ま、僕らが受験勉強していたのは昔なので最近の本のチェックはときどき立ち読みする程度です。
返信する
数学と物理が大好きです (yuuta)
2014-03-25 21:41:11
初めまして。4月から高校一年生になります。
僕は数学が好きで、中一の終わりごろから勉強していました。だから、高校では数学研究部を作り、数学オリンピックの勉強や、大学数学の勉強をしたいと考えています。

去年、このサイトを見てファインマン物理学という本がよさそうだなあと思ったので、1巻だけ少し読んでみました。
自分にはまだわからないところもありましたが、物理も数学と同じくらい面白いなと思うようになりました。
今は新物理入門を読んでいます。新物理入門を読み終えたらファインマン物理学に再挑戦しようと考えています。

高校では受験という枠にとらわれない本当の勉強をしたいなと考えています。

長文失礼しました
返信する
Re: 数学と物理が大好きです (とね)
2014-03-25 22:13:46
yuuta様

コメントをいただきありがとうございます。yuuta様の学習の到達度にとても驚かされました。4月から高校1年になるのにすでに山本義隆先生の「新物理入門」に取り組まれているのですね。この本は微積分はもちろん、大学物理学科の教養課程(1年次)くらいのレベルです。

数学の面白さだけでなく、物理学の面白さにも気付かれたのはとてもよいことだと思います。物理学を学んでいく途上で、最初のうち数学は問題を解くための道具にしかすぎませんが、次第に物理学と数学の深いつながりが見えてくるはずです。また、物理学だけとっても力学や電磁気学、熱力学と統計力学、相対論など個別に学んだ後、それらを統合していく過程で新たな発見があることに気付くはずです。

もし、ファインマン物理学が難しすぎるようでしたら「物理学30講シリーズ」をお読みになるとよろしいと思いますよ。

物理学30講シリーズ
http://www.asakura.co.jp/nl/series0302.html

4月からの高校生活。大いに学び、大いに楽しんでください!
返信する
高校数学について (文系学生)
2015-02-05 05:58:08
この記事を参考に別冊ニュートンや大栗博司先生の本を読ませていただきました。
私は文系の大学1年生で春休みが2ヶ月近くあるので以前から興味のあった物理と数学の勉強を始めようと考えています。
高卒認定資格を取得し、私立の大学に進学したため高校数学と高校物理をほとんど勉強したことがないためどの本から読めば良いのか困っています。いずれはとねさんの記事の「超弦理論に至る100冊の物理、数学書籍」の書籍を読んでいけるようになりたいのですがそこまで至るにはどのような勉強をすれば良いでしょうか?
返信する
Re: 高校数学について (とね)
2015-02-05 12:05:50
文系学生さま

コメントいただきありがとうございました。

高校の物理と数学はやはり高校生用の参考書をお読みになるのがいちばんよいと思います。僕のお勧めは物理も数学も文英堂の「理解しやすいシリーズ」です。昨年「新課程版」がでましたので物理については旧課程でも新課程でもどちらでもよいです。数学については新課程版はだいぶ分厚いので途中で挫折してしまうかもしれません。ですで旧課程(このブログ記事で「改訂版」として紹介してあります。)のと見比べてお買いになったほうがよいと思います。

アマゾンで調べたところ旧課程の参考書だと中古の本はものすごく安い値段で買えるようですね。

> とねさんの記事の「超弦理論に至る100冊の物理、数学書籍」の書籍を読んでいけるようになりたいのですがそこまで至るにはどのような勉強をすれば良いでしょうか?

まず高校レベルの物理と数学をマスターし、その上でこのブログ記事で紹介してある本を読み終えれば、「超弦理論に至る100冊の物理、数学書籍」で紹介した本が読めるレベルに達します。

楽しむということを心がけてがんばってください!趣味としての学びの本質は超弦理論というゴールにたどり着くことではなく、その途中の経過を楽しみながら進むことにあると思います。
返信する
ありがとうございます! (文系学生)
2015-02-05 16:41:02
お返事ありがとうございます。
やはり高校で学ぶ内容は大切なのですね。大学で学ぶ物理を学ぶには必要のない分野もあるのではないかと心配していました。
まずは高校生用の参考書から勉強を始めます。
また何か困れば質問させてもらうと思いますがよろしくお願いします。
返信する
Re: ありがとうございます! (とね)
2015-02-05 16:48:12
文系学生さま

どういたしまして。
大学レベルの物理学を学ぶためには高校の物理と数学はほとんどすべての内容が必要ですよ。学んだことはすべて無駄にはなりません。行列とベクトルは新課程の数学から無くなってしまいましたが、これも必要になります。

> また何か困れば質問させてもらうと思いますがよろしくお願いします。

はい、了解しました。
返信する
物理数学の1冊目の参考書 (数学3既習の文系高校生)
2016-12-15 02:28:07
 いつもブログを拝見しています。
 私は現在高校二年生(つまり新三年生)なのですが、物理数学を学んでみたいと考えています。
 そこで、数3までの知識を持った状態で、物理数学を学ぶ上で、1冊目にやるべき参考書を教えていただきたいです。(自分で調べてみたら、『物理数学の直観的方法』や『カラー改訂版 理系なら知っておきたい 物理の基本ノート[物理数学編]』はネット上での評判が良いようでしたが、まだ高校生なので、そもそもこの書評が正しいのかどうかすらわからないのです。)
 私はまだ高校生で、大学受験範囲までの数学(新課程)しか学習していないため、「数学3の微分積分」「複素数平面」はわかりますが「全微分」「常微分」「偏微分」「行列」は名前を聞いたことがあるくらいで、どういうものかは全く知りません。
返信する
Re: 物理数学の1冊目の参考書 (とね)
2016-12-15 02:45:23
数学3既習の文系高校生さま

たまたま夜更かしして起きていますので、返信させていただきます。とても優秀な方ですね。きわめて明確にお書きになっていることからもわかります。

実をいうと『物理数学の直観的方法』は一般的な物理数学の教科書でつまづいた人が読む本なのです。理系なら知っておきたい 物理の基本ノート[物理数学編]』も早すぎる気がします。

お書きになっている既習の数学の内容から判断すると次のような本がとりあえずお勧めです。「関数のはなし(下)」はオイラーの公式にたどりつくまでの内容ですので、虚数や複素数の知識の復習によいでしょう。微積分、微分方程式、線形代数(行列とベクトル)は理数工系共通で大学1年で学ぶ内容なので、今後のことを考えると最適だと思います。改訂版は値段が高いので、アマゾンで1970年代に刊行された安い中古版を買っても問題はありませんよ。

改訂版 関数のはなし〈下〉:大村平
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e668159189be4b635f4d38c3bf252938

改訂版 微積分のはなし〈上〉:大村平
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/61b91ea9f2a66c66a33c507aa2c2d0c0

改訂版 微積分のはなし〈下〉:大村平
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a42023dc1423f9bdf406723d76f81766

行列とベクトルのはなし―線形代数の基礎
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4817124091

これらを読み終えたら、竹内淳先生の「高校数学でわかる~」シリーズで電磁気学、量子力学、ボルツマンの原理など物理系のブルーバックス本をお読みになり、さらに余裕があれば「ファインマン物理学」の第1巻に進むとよいでしょう。

高校数学でわかるシリーズ
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22?_encoding=UTF8&node=70

ちなみに数学ガールシリーズの難しい5冊についてですが、数学科向けの本です。物理学科や工学部に進む学生が学んだり感じたりする数学とはニュアンスやレベルにギャップがありますので今の段階ではお勧めしません。
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