今日も可能な限り、地上波放送の報道番組をチェックしているけど、権利者団体の
補償金問題の報道は一切なし。おかしいなぁ、ニュース番組はともかく著作権管理
団体とAV機器メーカーの対立なんて、ワイドショーが面白おかしく取り上げる絶好
のネタだと思うんだが。とりあえず、6月2日まではこの全チェック、続けるつもり。
BSではやったらしいんだけど、地上波でやらないと世間には知られないからなぁ、
新聞にも載ってなかったし。
え~、昨日のエントリーですが、この時点でのわたし、かーなーり冷静さを欠いて
いたように思います。あまりの著作権管理団体の発言のバカバカしさに彼らの発言
の翻訳はしてもまともに考えることをまったくしなかったわけでして。で、改めて
考え、かつもう一度、本当の敵をあぶりだしてみたいと思う。
改めて考えてみて、昨日の記者会見
「ダビング10を人質になどしていない」「メーカーは“ちゃぶ台返し”だ」 権利者
団体が会見
を見てみたい。
まず、この記者会見の内容があまりにひどい、一方的なものであることだが、会見
に臨んだ顔ぶれを見てみたい。と、言ってもわたしが存じているのは日本音楽作家団
体協議会の小六禮次郎氏だけだが。
昨日のコメント返しでも書いたが、小六禮次郎氏は映画「ゴジラ」でも音楽を担当した
純然たる作曲家である。その人物が出てきているということは、他の方々も実際に
業界にかかわる方、つまり代理人や論客ではないということだと思われる。すなわ
ち、あの内容のひどさ、説明の稚拙さは"弁の立つ人間ですらない彼らでは、その
程度の説明や言い訳しかできない"だけの話だったのである。論客ならもっとマシな
ことを言うし、論理だてた説明を考える。情けない内容こそ、彼らが本質を分かって
いない証拠である。
また、作曲家がデジタル放送の録画規制を支持するのもヘンだ。録画を規制しても
音楽業界に良いことなどないからだ。ドラマやアニメを見てわかるとおり、音楽業界
はその番組内容をぶっ壊してでもタイアップ曲をねじ込む。主題歌に採用されれば
CDの売り上げが大きく違うことが分かっているからだ。番組で回数多く流れれば
流れるほど絶好の宣伝になるし、それにはコピーしてもらっても一向に構わない。
テレビにタイアップ主題歌として流れたからCDの売り上げが減った、などというデー
タは存在しない。むしろ増えるデータは満載だからこそタイアップしてもらってい
る。もしテレビによって音楽CDの売り上げが減るのなら、その最たる存在はNHKの
クラシックコンサート番組であろう。ポップスに比べ、さほど多数いるとは思えない
クラシックファンにある意味CD以上の音質の音楽を提供しているのだから。だが、
クラシックコンサート番組を批判する声など聞いたことがない。むしろクラシック
に接する機会が増えてもらった方がファンが増え、回りまわって自分らが得をする
ことを知っているから、何も言わないのだろう。
そう考えると、音楽業界はむしろ録画規制を撤廃する意見を活発に出さなければヘン
だ。そういう点では、同じく自分らが苦しくなるだけの規制などないほうがいいAV
機器メーカーとはむしろ手を組んで規制撤廃を訴える方が自然といえる。
にもかかわらず、著作権管理団体の総意として、愚にもつかないいいわけを出してき
てメーカーと全面対立する道を選んでしまった。そのひどい内容から、彼らが論理立
てて理由を考えていないことが分かる。と、なれば、別の第三者の入れ知恵があっ
た、と疑うのは決して不自然ではない。音楽著作権管理団体がCDを、補償金のある
デジタルメディアでなく、iPodらデジタルオーディオプレイヤーに入れて聞くことを
苦々しく思っていたのは間違いないだろう。なんとかしてiPodから補償金を取りた
い、でも、iPodはコピーするための道具ではない。
「ならば、無理にでも押し通せばいい」「デジタル放送のダビ10と引き換えにすればい
い」「それが不自然ならレコーダーも一緒に補償金の対象にすればいい」「悪いのは
メーカーだ、録画規制の責任を著作権利者におしつけているぞ」「規制下でろくな機器
を作れない連中が悪いんじゃないか」
おそらくは思考の暴走。どんどん広がっていって、子供の喧嘩のように自分たちは
悪くない、という心理に追い込まれていったはず。
そこには何かのキッカケがあった。
もちろんわたしはだからと言って音楽著作権業界を支持する気などない。彼らの
要求が理不尽であることにはなんら変わりはない。だが、単純に権利者業界とメー
カーの対立だけに終始し、権利者業界の要求を退けたところで少なくともわれわれ
消費者にいいことなどない。JEITAの見解でも「デジタル技術の進展に伴い、技術的
にコンテンツの利用をコントロールすることが容易になっていく中で、補償金制度の
必要性は反比例的に減少する。従って、JEITAとしては、消費者の意見を十分に踏ま
え、デジタル技術の進展に伴って補償金制度を縮小・廃止していくことが原則と考え
る。」とある。ようは、ユーザーの自由には絶対させない、技術の進歩で権利者の
コントロール下においた不自由な利用しかできなくなるから、補償金はいらないと
言っているわけだ。なら、今の著作権管理団体の要求をしりぞけても、メーカーは
いいかも知れないがわれわれ消費者にいいことなどないことになる。メーカーと
著作権管理団体に消費者、この三者がみな得をする方法は、どう考えても録画規制の
完全撤廃しかない。
権利団体も「規制完全撤廃になれば著作権者の収入に影響を及ぼす可能性があるか
ら、レコーダーにも補償金を」という主張の方がはるかに説得力があるし、支持も
得られるはず。
メーカーと音楽著作権団体を対立させて、得をする団体・・・、録画を規制させて儲か
ると信じている存在・・・、ダビ10ですら消費者へ迎合し過ぎだと思っている連中・・・。
おそらくはそれが仕掛け人、真の敵である。
補償金問題の報道は一切なし。おかしいなぁ、ニュース番組はともかく著作権管理
団体とAV機器メーカーの対立なんて、ワイドショーが面白おかしく取り上げる絶好
のネタだと思うんだが。とりあえず、6月2日まではこの全チェック、続けるつもり。
BSではやったらしいんだけど、地上波でやらないと世間には知られないからなぁ、
新聞にも載ってなかったし。
え~、昨日のエントリーですが、この時点でのわたし、かーなーり冷静さを欠いて
いたように思います。あまりの著作権管理団体の発言のバカバカしさに彼らの発言
の翻訳はしてもまともに考えることをまったくしなかったわけでして。で、改めて
考え、かつもう一度、本当の敵をあぶりだしてみたいと思う。
改めて考えてみて、昨日の記者会見
「ダビング10を人質になどしていない」「メーカーは“ちゃぶ台返し”だ」 権利者
団体が会見
を見てみたい。
まず、この記者会見の内容があまりにひどい、一方的なものであることだが、会見
に臨んだ顔ぶれを見てみたい。と、言ってもわたしが存じているのは日本音楽作家団
体協議会の小六禮次郎氏だけだが。
昨日のコメント返しでも書いたが、小六禮次郎氏は映画「ゴジラ」でも音楽を担当した
純然たる作曲家である。その人物が出てきているということは、他の方々も実際に
業界にかかわる方、つまり代理人や論客ではないということだと思われる。すなわ
ち、あの内容のひどさ、説明の稚拙さは"弁の立つ人間ですらない彼らでは、その
程度の説明や言い訳しかできない"だけの話だったのである。論客ならもっとマシな
ことを言うし、論理だてた説明を考える。情けない内容こそ、彼らが本質を分かって
いない証拠である。
また、作曲家がデジタル放送の録画規制を支持するのもヘンだ。録画を規制しても
音楽業界に良いことなどないからだ。ドラマやアニメを見てわかるとおり、音楽業界
はその番組内容をぶっ壊してでもタイアップ曲をねじ込む。主題歌に採用されれば
CDの売り上げが大きく違うことが分かっているからだ。番組で回数多く流れれば
流れるほど絶好の宣伝になるし、それにはコピーしてもらっても一向に構わない。
テレビにタイアップ主題歌として流れたからCDの売り上げが減った、などというデー
タは存在しない。むしろ増えるデータは満載だからこそタイアップしてもらってい
る。もしテレビによって音楽CDの売り上げが減るのなら、その最たる存在はNHKの
クラシックコンサート番組であろう。ポップスに比べ、さほど多数いるとは思えない
クラシックファンにある意味CD以上の音質の音楽を提供しているのだから。だが、
クラシックコンサート番組を批判する声など聞いたことがない。むしろクラシック
に接する機会が増えてもらった方がファンが増え、回りまわって自分らが得をする
ことを知っているから、何も言わないのだろう。
そう考えると、音楽業界はむしろ録画規制を撤廃する意見を活発に出さなければヘン
だ。そういう点では、同じく自分らが苦しくなるだけの規制などないほうがいいAV
機器メーカーとはむしろ手を組んで規制撤廃を訴える方が自然といえる。
にもかかわらず、著作権管理団体の総意として、愚にもつかないいいわけを出してき
てメーカーと全面対立する道を選んでしまった。そのひどい内容から、彼らが論理立
てて理由を考えていないことが分かる。と、なれば、別の第三者の入れ知恵があっ
た、と疑うのは決して不自然ではない。音楽著作権管理団体がCDを、補償金のある
デジタルメディアでなく、iPodらデジタルオーディオプレイヤーに入れて聞くことを
苦々しく思っていたのは間違いないだろう。なんとかしてiPodから補償金を取りた
い、でも、iPodはコピーするための道具ではない。
「ならば、無理にでも押し通せばいい」「デジタル放送のダビ10と引き換えにすればい
い」「それが不自然ならレコーダーも一緒に補償金の対象にすればいい」「悪いのは
メーカーだ、録画規制の責任を著作権利者におしつけているぞ」「規制下でろくな機器
を作れない連中が悪いんじゃないか」
おそらくは思考の暴走。どんどん広がっていって、子供の喧嘩のように自分たちは
悪くない、という心理に追い込まれていったはず。
そこには何かのキッカケがあった。
もちろんわたしはだからと言って音楽著作権業界を支持する気などない。彼らの
要求が理不尽であることにはなんら変わりはない。だが、単純に権利者業界とメー
カーの対立だけに終始し、権利者業界の要求を退けたところで少なくともわれわれ
消費者にいいことなどない。JEITAの見解でも「デジタル技術の進展に伴い、技術的
にコンテンツの利用をコントロールすることが容易になっていく中で、補償金制度の
必要性は反比例的に減少する。従って、JEITAとしては、消費者の意見を十分に踏ま
え、デジタル技術の進展に伴って補償金制度を縮小・廃止していくことが原則と考え
る。」とある。ようは、ユーザーの自由には絶対させない、技術の進歩で権利者の
コントロール下においた不自由な利用しかできなくなるから、補償金はいらないと
言っているわけだ。なら、今の著作権管理団体の要求をしりぞけても、メーカーは
いいかも知れないがわれわれ消費者にいいことなどないことになる。メーカーと
著作権管理団体に消費者、この三者がみな得をする方法は、どう考えても録画規制の
完全撤廃しかない。
権利団体も「規制完全撤廃になれば著作権者の収入に影響を及ぼす可能性があるか
ら、レコーダーにも補償金を」という主張の方がはるかに説得力があるし、支持も
得られるはず。
メーカーと音楽著作権団体を対立させて、得をする団体・・・、録画を規制させて儲か
ると信じている存在・・・、ダビ10ですら消費者へ迎合し過ぎだと思っている連中・・・。
おそらくはそれが仕掛け人、真の敵である。
NHKは無料じゃないですけど有料チャンネルでもないわけですから(公共放送だそうです)、使うんなら民放も使うでしょう。民放側の受信料の分配を求めてくるかも。
EPNは中途半端なんですよね。結局PCでエンコードなどはできない可能性が大なので、わたしは反対しています。
EPN(の最新技術導入型)へのリプレースが落とし所なのでは。(となれば停波期日先延ばしも必須)
裏に隠れることに徹して表に出てこない「仕掛け人」はいるという感じになってきてますね。権利者側もこれ以上悪役はこりごりでしょうから、もう一波乱ありそうです。
>(==;さん
建前上「海賊版の防止」ですけど、本当はカジュアルコピーの防止・パッケージ売り上げのための措置ですからねぇ。「著作権の保護」という言葉を未来永劫、錦の御旗として使いたいのでしょうから、後には引けなくなっているんでしょうね。
>元技術者さん
わたしも有料放送を視ているので、その管理のためのCASの存在は否定していません。ユーザーにも利がありますし。なぜか地上波に導入されることで、機械の規制や海外品の締め出し、利権構造にまでつながっちゃってるのが問題なんですよね。
従量課金ですか。なんか電話回線時代みたいですね。別の形の補償金制度としての導入も考えられますが、反対する人が多そうです。
BSデジタルも放送開始当時は無料番組はコピーフリーでした。しかし「原版権者(私は著作権者をひとくくりに呼ぶのではなく、数ある著作権のうちのどの権利を持つ人が騒いでいるのかを明確にするため、この呼び方にします)」の圧力が高まり、無料放送にも有料同等のコピー世代管理が要求され、地上デジタルにも同等のことが要求されました。
当初地上デジタルはそもそも無料放送しかないため、契約者ごとにB-CASで三重にも暗号をかけたスクランブル解除信号を扱う方式はあまりにも複雑でハイコストであるから、TS生抜きを妨害できる程度のICカードを使わない簡易版で対応すれば充分と考えられていたのですが、原版権者を納得させるシステムの開発が間に合わず、やむを得ず地上波もB-CAS方式で見切り発車してしまいました。(地上専用青カードなどというふざけたカードが存在するあたり、コストダウンのためにやっていたカード無し版の開発はコケてしまったんでしょうか?)
DRM技術の改良で購入したコンテンツの複製の数・世代管理の精度が向上した以上、私的録音補償金に関する主張が滑稽というか不様なものになり、しかも「デジタルになることでこんなに便利になりますよ~」どころか「デジタルになったらアナログで出来てたあんなことやこんなことはしちゃだめよ~」などといわれれば、いかにして今あるアナログ機器を大事に使うかに関心が行くに決まっているだろうに・・・2011年アナログ廃止を本気で実行するならば、本来なら地上デジタル開始と同時にアナログ専用機の販売を禁止し、次にアナログ機器を温存する理由となるものを無くしていく努力をしなければならないのです。その点では、ケーブルテレビの域外局の再送信を認める判断をした総務省の決断は正しいと言えます。(が、そもそもの移行期間が短すぎ)
ネットで流されるのが問題だというのなら、ネットも郵便や電話同様、通信費を発信者負担にすればいいのです。実際、WEBサーバー等を貸し出すホスティングサービスの月々の料金は、1ヶ月ごとのデータ送信に対する従量制、または契約のランクごとに1ヶ月に送信できるデータ量に上限があります。
通信業界でもP2Pの普及でインフラがピンチだといいますから、ここは受益者負担の原則でデータ送信者に対し通信費を従量課金していいと思います。
「通信費を払ってでもこの作品をみんなに広めたい!」そう視聴者に思わせるほどの作品は出てくるでしょうか?
そもそも技術者の立場からいうとこんな大規模に暗号技術を公開すること自体、破ってくださいといってるようなもの。いい加減、著作権団体は無料放送の視聴を制限しようというは無駄ということに気づいてほしい。
大きな川を小さい鉄板一枚でせき止めてるような感じ。遠くからその様子を見たらさぞ滑稽でしょうね。
しかも、その小さい鉄板一枚のせいでナン百万もの人が不自由な思いをする。。。。
権利者団体もブランケットでいいかげん搾取されているんだから対決姿勢を見せてもいいのに擦り寄るばっかりで、結局いいように利用されてるんですよね。