録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

4K8K放送、録画可否で綱引きか

2018-01-11 22:54:28 | 次世代ビデオへの懸念
久々に腰をやってしまいました。それもかなり悪い状態です。
椅子でも床でもしばらく座り、立ち上がるという動作を行う、つまり曲がった状態から伸びると、腰の左側に強烈な痛みを感じてしまうようになってしまいました。わたしは腰の右側なら痛みも疲労の蓄積も足のふくらはぎに逃がし、こむら返りで開放する特異体質ですが、左側だと同じ事が出来ないので痛みの開放が出来ません。一度痛み出したら、なんとかして伸ばす必要があるみたいです。一番いいのはしばらくあおむけになることですが、激痛のためにそのあおむけになるのが至難の業。ただし、一度腰を付けて体を伸ばすことに成功すればもう痛みはそれほどになりません。しばらく待って痛みが取れれば、1時間くらい歩いてもなんともありませんし、重いものも持てます。とにかく座って立つ、がダメージの元なのです。その代わりにこれがかなり酷い。なにせ、風呂に入って頭や体を洗うために数分ほど風呂用の椅子に座っていただけで痛みで動くのがつらくなるほどですから。この痛み、一般的な炎症とは違うのか膏薬も沈痛の効果は薄く、医者に行く時間もないために、当分放っておくしかない状況です。本当は少しでもよくなるまで休むのが一番なんでしょうが、そうも言ってられませんしねぇ。しかもわたしの仕事は基本座りっぱなしでひたすらお客さんを待ち続けるものですから、座るのを避けるわけにも行きません。座る→寝て休む→起きて歩く→座る・・・をとりあえず繰り返しています。

幸いといいますか不幸にもと言いますが、この数日のものすごい大雪のために道が雪や雪で垂れ下がった街路樹でふさがってしまい、お客さんが当店まで来るのが難しくなっており、来客は普段にもまして少ない状況です。ちょうどお客さんの少ない時期、というものありますが、それゆえ全くの座りっぱなし、という現在の体調からは最悪の待機状態を保つ必要はなくなっています。ある意味救いの面もある大雪ですが、一方でわたしの生きがいであります衛星放送の録画を妨害する困った存在でもあります。雪が積もってアンテナが覆われ、分厚い雲も受信を邪魔しているのかBS/CS110もボロボロ、124/128CSに至っては全く受信できなくなってしまいました。屋根に上って雪を除去しようにもできる体調ではなく、あきらめるしかありません。そう考えるともう衛星放送というのは欠点だらけ、時代遅れのシステムなのかなぁと思わざるを得ません。やっぱり配信か、スカパー!光のような有線放送が一番なのかも・・・。ただ、通信と帯域を共用することや地域差が大きいこと、設備の費用が高いなど欠点も少なくないため、国も放送業界も衛星放送を頼りにしているようです。その衛星放送が頼りと言えば、話題になりそうですぐに忘れられる4K8K放送です。頂いた情報ですが

日刊合同通信バックナンバー2017年12月分

こちらに4K8K放送に関していくつか見出しが載っています。気になるところでは

・4K・8K放送来年末開始へ難題山積
「高画質」付加価値・未収入・美術関連
著作権料関係団体協議・視聴者「誤解」など
キー局系BS5社、初期コスト減へ最大限工夫

・4K8K録画のブルーレイ新仕様策定
放送開始控え関連団体側「当然の流れ」
コピーネバー論進展なく現ダビング10化か
テレビキー局、実質マスター違法配信懸念も

・画質瑕疵なし確認・安価FPUも試用
通信回線のみに頼らずコスト大幅減期待
次課題は編集設備選択・「松・竹・梅」ランク
BS―TBS、4K放送睨み伝送実験で成果

・メーカー反対の「コピーネバー」焦点に
放送側ハリウッドなど視野・アップコン番は裁量
「A―CAS」LSI内蔵時100%動作確認必須
BS4K、対応受信機来春試験・秋頃市場投入視


ここら辺でしょうか。特に「4K8K録画のブルーレイ仕様策定」と「メーカー反対の「コピーネバー」焦点に」の二項目が録画に関する話のようです。とにかく(おそらく現行放送よりもかなり悪い条件でしょうが)録画規格を通そうとするメーカー側と、ハリウッドを言い訳に"コピーネバー"を存在させようとする放送側。両者の表立たない綱引きが見るようです。放送側は「信号を有効にできるだけで、全部の放送が録画禁止になるわけではない」を説得の理由にするでしょうが、一度認めてしまえば従来デジタル放送のように、全部悪い方、つまり録画禁止放送になるのは目に見えていますから、メーカーは認めない、だからまだ決まってないのでしょう。2020年までに普及率50%を諦めていない総務省としては、二つの主張がぶつかり合って受信機器が売れず、放送が普及しないのが最悪ですからなんとか調整するでしょうが、なんとなく放送業界の言い分が通る気がします。どちらにしても、第三の主張、つまり我々消費者は蚊帳の外で、黙って買えばいいだけの存在に追いやられてしまうのは確実ですけどね。
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4K放送の大山鳴動

2017-08-05 16:34:04 | 次世代ビデオへの懸念
左足が呪われてます。
数日前、タンスの角に小指をぶつけて爪を割って悶絶、まぁそれは仕方ないとして。そのあとやはり足が上がりにくくなっていたのか、古いテレビ台の角に思いっきり膝の少し下の脛部分をぶつけて七転八倒、これは少し傷がついただけでしたが痛みが残って正座状態から立ち上がるのがツラくなりました。一日で2か所も左足をぶつけたのがまずかったか、翌日朝起きてみると今度は踵が痛くて力が入らない。これは傷がついているわけでもないので触ったり叩いたりしてもなんともないのですが、歩くときに力を入れると痛くなると厄介なものでした。特に階段の下りの際に爪先立ちになるのが一番痛い。箇所が踵なので鎮痛剤入り湿布薬を貼る事も出来ず、なるべく左足に力を入れないようヘコヘコ歩くのがやっとでした。ただ、時間が経つにつれて痛みは引いていき、現在は階段を下った後に意図的に体重を掛けたりしない限りはさっきの脛の傷跡の方が痛いくらいでどうってことはない状態まで回復しましたが、こうも短期間に左足が痛む現象が続くと呪いをその理由にしたくなっちゃいます。


話変わって。
ちょっと前にこんな文章が公開されました。

テレビのCASがまたおかしな事に。これで消費者の理解は得られるか?

内容としては、「4K48K放送に、従来よりもさらに強化されたCASが導入、それも消費者負担で導入される。こんなことで消費者は納得するのか!?」という疑問の投げかけです。アクセス数は多いようですが、Twitterなどを見る限り、一般の人がこれをどう思っているのかもう一つ見えてきません。あまり話題になっていないようです、というよりもはや話題になるほど4K8K放送には世間は注目していないのでしょうか。ちなみにわたしは、「ああ、小寺信良氏もとうとうこんな文章を書くようになってしまったか」と嘆いておりますが。
と、いうのも録画した番組をコピーすることがあたかも"違法"行為に見えるという、デジタル放送移行期間中に自称有識者がさんざん行ってきたインチキな印象操作が行われているからです。しかも、当時の小寺氏はむしろそうした認識に異議を唱え、録画を規制するやり方に反対する立場をとっていたのに、です。この文章では例のBLACKCASを取り上げ、「99%の消費者は、リスクも高く手間もかかる違法なルートを選んで、4K放送を録画・コピーしたいなどと思わないはずだ」と放送の正規録画手段、所謂合法手段以外の録画・コピーは違法だ、のように書いていますが、これは全くの間違いです。まずなによりBLACKCASと録画番組のコピーには関係はありません。BLACKCASを使おうと差し込む機器が普通のレコーダーであれば録画規制の対象となり、コピーは行えません(ただし放送や自称著作権関係者は単なる録画自体を"コピー"とみなす、一般人から大きくかけ離れた価値観を持っているのでそういう意味でのコピーは行われているとも言えますが)。BLACKCASを規制の対象から外れた使い方のできる機器と組み合わせて初めてコピーが行えるわけですが、そこはもちろん無視されています。それになにより録画番組をコピーしたい人のほとんどは「有料放送を無料で録画コピーさせろ」などとは言っていません。「無料放送にわけのわからない規制をかけて録画を不自由にさせ、楽しみを奪うな」と言っているのです。そうしたおそらく無料放送におけるCASの存在を苦々しく思っている、わたしを含む人たちをすっ飛ばして、世の中のテレビ番組を録画しているには規制録画をなんとも思っていない人かBLACKCAS8を使って有料放送を違法に視聴しているかどちらかしかいないかのように書いているのです。こうした極端な定義も移行完了以前にはよく見られました。
おまけに「消費者にコストを転嫁するという重要な問題を、放送局だけしか参加していない一般社団法人で、しかも非公開で決めるというのはおかしくないだろうか」と諸悪の根源になっている一般社団法人、記事によると"一般社団法人新CAS協議会"とあります。記事と同じリンクを貼っておきますが、この新CAS協議会、放送局だけしか参加していないのは確かなんですが、サイト内を見ると放送局は放送局でも"スカパーJSAT"、"日本放送協会"、"WOWOW"、"スター・チャンネル"の4社に加え、"日本ケーブルテレビ連盟"が入っているだけ。全部視聴者から直接お金をもらって経営しているところばかりなんです。これらにしてみればB-CASみたいな天下りの寄せ集めのせいで誰も責任も取らないCASでは信用ならないのは当たり前です。「消費者にコストを転嫁する」なんて書いてますが、新CASが制御しようとしているのはテレビよりも録画機の方ではないでしょうか。有料放送を録画することを前提とした録画機なら、コスト転嫁もへったくれもありません。消費者は納得して買うんですから。もちろんテレビを含むすべてのチューナーに新CASのチップ装着が義務付けられるのなら別ですが。どちらかと言うとこの記事、そうしたCASから外された地上波系列放送局が新CASに対する心象を悪くするために書かせた記事、と読んだ方がシックリくるんですよねぇ、わたしには。「うっとうしいカード」なんて表現も以前は地上波放送局から粉掛けられたようにしか見えない記事によくあった表現ですし。前に何度も書きましたが、無料放送を見るためだけのテレビのB-CASカードを煩わしく思う時なんて最初のセットアップの時だけで、あとはすぐに忘れられてしまう存在でしかないんですよ。わたしも先日テレビが映らなくなった原因がB-CASカードのリーダー部分が経年劣化によって緩んだためだった、という結論にたどり着くまで時間がかかったくらいですし。まぁそういう意味ではうっとうしいカードであることは間違いないのですが。


地上波放送局が自分らをないがしろにして他社連合だけでCASを進められることに不満を感じるとしたら、それは例の4K8K放送録画禁止問題です。あれを主張していたのは地上波キー局系放送局でしたしね。記事内には「4K放送では、正規の録画手段がきちんと用意される」とあります。もちろん有料放送は何かしら用意しないと顧客にそっぽを向かれますから用意するでしょうが、無料放送はどうなんでしょうね。やはり地上波キー局の主張通り録画禁止が有効になってかつ録画禁止の番組ばかりになるんでしょうか。もし新CASがそうした録画禁止に対応できないようだったら地上波は新CASを認められないでしょうし。
で、あの問題はどうなったのかと総務省の報道用資料を見てみてもその後どうなったかの資料を見つけることができません。小寺氏も「消費者にコストを転嫁するという重要な問題を、放送局だけしか参加していない一般社団法人で、しかも非公開で決めるというのはおかしくないだろうか。全部決まってから、ハイじゃあそういうことになりましたのでお金払ってください、と言われて納得できる消費者はいないだろう。」とは書いてますが、録画禁止問題が非公開で決められるということにおかしさを感じないのでしょうか。ちなみに総務省の4K放送に関する資料はもっぱら4K放送のネット配信に関するやり取りとなっております。

「視聴環境の変化に対応した放送コンテンツの製作・流通の促進方策の在り方」
(平成28年諮問第24号)に関する情報通信審議会からの中間答申


4K放送を含む次世代放送の取り組みとして、ネット配信による同時視聴を可能とすべく技術的提案や法整備の必要性が提唱されています。が、だからと言って番組がネット配信だけで見られるようになるのか、と言えばどうやらそうではなく、放送は行っているのに配信では視聴できない状態("フタかぶせ"などというふざけた名前が付けられているそうです)にもできるようにすべき、と意見が出ているようですし、おそらくそれは通るでしょう。また、4K配信には設備費用もかかりますしテレビ局にとってはその必要性、つまりビジネスに活用できるようにしなければならないともあるのです。それはその通りですが、"フタかぶせ"可能と合わせると
・スポーツ中継などを除き、ほとんどの番組が"フタかぶせ"
・そうでない番組の大半は「見逃し視聴」の名のもとの有料配信のみ
・有料配信はテレビで見られるようにするのはもちろんパソコンやスマートフォンでも受けられるようにすることによって視聴可能機器の数を増やす
・その展開を一般的にするため、放送の録画は禁止
という展開になるのが一番ありそうなんですが。配信系の動画は録画保存が出来ないのが当たり前ですでに受け入れられている、だから放送も禁止可能にしてしまおうと考えるかも知れません。私的利用の複製権に反する問題も、今進めている放送の配信に関する法整備の中にどさくさに紛れて権利者側の複製拒否権を優先できる項目を入れてしまえば悪い意味で解決しますし。
ただの妄想ですが、録画させたくない地上波系と規制すれば録画はできるべきと考える有料放送系で対立しているので話が進んでいないように思えます。ただどっちに転んだところで消費者が付いてくるとは限りませんが。
JEITAの資料によると今年になって6月末までに出荷された(売れた、ではない)4Kテレビは69万8千台。テレビ全体が219万3千台ですから1/3にわずかに届かない程度を占めます。テレビの総出荷台数はどんどん減っているのに、4Kテレビの台数は確かに増えているんです、例え売り場にちょっといいテレビが欲しいと思うと4K対応しか売ってなかっただけだとしても。それでも2016年度までの累計216万2千台とあわせて286万台。買いなおしを無視してそれが世帯ごとに1台ずつ使われていると仮定しても、普及率は5%を少し超えただけです(国土交通省資料によると平成25年度の統計で日本の総世帯数5245万3千)。先の総務省の答申資料本文10ページには「4K(対応)テレビは、2016 年 12 月末時点で累計出荷台数が 216 万台に達し、2020 年までに約 2,600 万台の普及が予測される」とあります。が、2020年ってあとたった2年半後なんですよ。2021年3月までは2020年度だとみても3年半強~いや、事実上オリンピックを期限と考えると3年しかありません。3年で2300万台強売るには、一年で800万台弱売る必要があります。ちなみにやはりJEITA資料によると2016年の薄型テレビ全体の出荷台数で474万8千台。これからの3年間はこの昨年のテレビ全体の2倍近い台数を4K対応以上だけで売る、という大偉業をなしとげなくてはなりません。2600万台というのは単に以前から目標とされていた「2020年までに普及率50%」をテレビの台数に換算しただけかと思いますが、もし今検討されている4K放送のやり取りがこれを前提としていたのなら、捕らぬ狸の皮算用、大山鳴動して鼠一匹のことわざがしっくり来るような事態となりそうですが。多分配信を含めれば視聴可能と拡大解釈してスマホタブレットPCを加えてこの数字に持っていくオチになるんでしょう。
録画やCASに関する身勝手が無視されず、わたしらマニアの怒りに触れるような事態になればいいですね、と放送業界には皮肉を言っておきましょう。なお、わたしは録画禁止問題以降4K放送を嫌っているため、何を書いてもこういう中身になってしまいます。ご理解をよろしくお願いいたします。
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今日から地上波テレビの画像が乱れる場合があるそうです

2017-06-22 21:04:24 | 次世代ビデオへの懸念
わたしの地元などは割としつこく告知していましたが、そうでない地区もあるでしょう話を、せっかくなので取り上げておきたいと思います。

本日6月22日からモバイル通信向けに700MHz帯が解禁になり、モバイルインターネットの混雑解消と速度アップに期待が持てるようになった代わりに、その帯域が地上デジタル放送の帯域に非常に近いため、影響を受けて乱れる場合がある、とのことです。
あくまで可能性がある、というだけで乱れない場合もあります。と、いうのも、もちろん帯域自体は干渉しにくいように最低限の隙間は空いているのですが、放送対応ブースター、特にアナログ放送対応のブースターをそのまま使っている場合、少し多めに電波を増幅するため、モバイル通信用700Hz帯の部分まで増幅してしまい、結果映像に悪影響が出る可能性がある、とのこと。どちらかというと影響を受けるのは通信の方という気がしますが、影響が利用者にはっきり感じられるのはテレビの方ということなんでしょう。
この告知をするため、ウチにはもう3回も同じチラシを持った人が説明にやってきました。二回はお店の方に、もう一回は自宅の方に、ですが。ウチは町内の自治会長なので(厳密には我が父が、ですが)代表して説明を受けてほしい、あるいは回覧板に説明を入れてほしいということなんでしょう。が、我が町内が開発のおかげで市が認める地上波放送受信困難地帯。それゆえに補助金を加えて町内にはケーブルテレビが引かれており、たとえ有料契約をしてないにしても全家庭でケーブルテレビ経由で地上波は見ているんですよ。そうした場合でももちろん干渉して映像が乱れるケースはあるでしょうが、その場合でもすくなくともアンテナ工事でどうなるレベルではないのでケーブルテレビ配信側でどうにかしてくれないとどうしようもないんですよね。3回ともそうした説明をこっちからして帰ってもらいましたが。なんでそんなことも知らないんだろうと思ったのですが、この700MHzに関して告知を行っているのは一般社団法人の700MHz利用推進協会、総務省とかの公的機関の管轄じゃなくて、携帯電話事業者が設立したお役所とは無関係のグループでした。だから、難視聴地域などの情報を全く持っていなかったのです。ちなみに問題があった場合でも最低限の工事などで対処できるケースならば「費用を請求することは絶対にありません また、物品の販売をすることもありません」とチラシにはデカデカと書かれています。まだ例はないでしょうが、これからそうした売込みサギのようなものが出ないとも限らないので、警戒しているんでしょうね。

700MHzを通信用としてさらにつかうようになるのはこれからなので、今日無事でも来月再来月にはひょっとしたら、家庭によっては地上波の映りが悪くなることもあるかも知れません。その場合はとりあえず700MHz利用推進協会のほうに問い合わせてもいいかも知れません。受信不良と700MHzが関係ない場合は何もしてくれないかも知れませんが、調査は無料でしてくれるみたいですから。
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RyzenAPUは年内か? 

2017-06-19 22:07:52 | 次世代ビデオへの懸念
休日に時間があれば、とりあえず電気量販店に行くのが習慣になってます。この間、またしてもその習性のままに量販店のテレビ売り場をブラリと尋ねたところ、すでに発売中のLG電子・東芝・ソニーに新発売のパナソニックを加えた4社の55型有機ELテレビが並んでいました。しかも、ありがちなデモ動画を流しているのではなく、その時放送中だったBSプレミアムの映像がそのまま流されているではありませんか。しかも映像を見るとかなりブロックノイズなどデジタルノイズの出やすい映像。これは実際の利用に準じた画質の比較がこの目でできる絶好の機会とばかりに4機種を見比べてみました。
どうしようもないのがソニー、ブロックノイズが一番浮きまくっていて画面がブレブレです。LGもかなりひどい。デジタルノイズはそこそこに収まっていましたが、映像がベターっと塗ったようにハデになっており、作りすぎの印象です。残りの2社はまぁまぁで、地上波など従来映像の画質を売りにしている東芝はデジタルノイズが比較的少なく、落ち着いている代わりに主張が少なめです。パナソニックは東芝よりブロックノイズは多めですがあまり作った映像という印象は薄く、全部ほどほどに抑えている印象です。もちろんテレビのモードで大きく異なるでしょうが、デモムービーだと立体的に見えるほど強いソニーの画作りは、従来放送映像には全く向いてないという印象です。総じて言えるのは、有機ELは色のメリハリなどは優れていて液晶画質を好まない人には希望の星といっていいパネルですが、画質の悪い部分を適度にぼかしてうまく見せるブラウン管やプラズマと違ってむしろ強調して見える傾向が強く、どちらかと言えば液晶に近い画質になっています。これはもう液晶が画質の基準だ、というメーカーの主張もあるでしょうし、すでに液晶前提の画作りのノウハウしかないという理由もあるのでしょう。UltraHDBDをバシバシ買う映像マニア以外の、放送映像がライブラリの中心だという人にはまだ早いテレビなんでしょうね。

そのUltraHDBDの再生に使えるかどうかはわかりませんが、個人的に期待しているのが前から言っているAMDの新APU。残念ながら従来型の最終型コアを採用したBristol Ridgeは、どうやらこのまま単品販売はされない模様です。まぁ今更出たところで困るほど時間はたっていますし、もうしょうがないでしょう。ここまで来たのならCPU部分はRyzen、GPUにVegaという、どちらも新世代に切り替わるRaven Ridgeが早く出てくれることを期待するしかないですが、どうやら年内には出そうな雰囲気です。

Ryzen 3は7月、Threadripperは8月出荷 AMD CPUロードマップ

リンクには第三ページを貼ってありますが、そこには「第4四半期頃に予定されている」とあります。第4四半期というと年末に近い時期ですが、月に直せば10~12月。早いと三か月少々で姿を見せるということです。しかも、当初はモバイルが優先でデスクトップ向けは後回しと聞いていましたが、ほぼ同時になりそうともあります。モバイル版は出たところで我々が買えるとは限らない~なぜかPCメーカーは日本ではAMD採用ノートPCラインナップに加えないところが多い~ので、デスクトップ向けが出てくれないと使えませんし、うれしいところ。グラボをさす必要がなくなりますので消費電力も少なくなりますし、小型ケースでも必要な機能を全部備えたPCができるのは魅力ですね。具体的な機能は不明ですが
・Ryzen3GとRyzen5Gが登場しそう
・コアは4コアのみ
になりそうです。3と5の違いは、SMTの有無がメインとなりそう。ひょっとしたら3次キャッシュの容量にも差がつくかも知れませんが、それほど大きな違いはないでしょう。動画のエンコードをある程度考えるのなら4コア8スレッドになると思われるRyzen5G、必要と思わないなら4コア4スレッドのRyzen3Gがマッチするでしょうか。と、言っても3Gでも現行のKaveri/Godavariより動画エンコードは高速でしょうから実用になると思いますが。ただ、この時期の登場だとちょっと期待しているintelのHBM2技術を使ったAPUはないでしょうね。そこは残念ですが、とりあえずAPUを愛用している人は、いよいよ交換の秒読みに入ったといえるのではないでしょうか。
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有機ELテレビに感じたこと

2017-06-07 22:20:40 | 次世代ビデオへの懸念
テレビと言えば液晶テレビ。こういう状況が長く続いていました。かつては王者ブラウン管をはじめ、複数のテレビの表示規格が存在したものですが、全て姿を消しました。小型から超巨大まで賄える生産効率の良さ、消費電力の低さという点で液晶方式は他を頭一つ以上上回っており、特に日本においては「短期間で地上デジタル放送を普及させる」という使命もあって液晶以外が主力になる選択肢はなかったといっていいでしょう。しかし、ことテレビという動画を再生する表示機器において、画質面では液晶は数ある方式のなかでも劣った方式としか、未だに思えません。静止画を表示する方式としては優れていると思いますが、残像・遅延・程よいにじみがなくデジタルノイズが目立つ・立体感に欠けると言った欠点は、代用が利かない小型サイズならともかく本格的に映画などを楽しむには向いていないと、わたしは今でも思っています。いくら最新の技術を使い、表現力を高めても、"平面""絵の延長"にしか見えないのですよ。もはやこうした拘りを持つ人も少ないのかもしれませんが、一定数は存在すると思います。だからパナソニックは、新しい液晶テレビを出すごとに「プラズマを超えた」って言を必ず加えてますのだと思います。テレビとして使う分には液晶よりプラズマの方がいい、そういう声が絶えていない、ってことなんでしょうね。

そうしたわずかでもしぶとく残り続ける液晶への不満を持つ人が期待していたのが、有機EL方式のテレビでした。きわめて小型ですがソニーからテレビが発売され、その後もスマートフォンのような端末、携帯ゲーム機への採用と少しずつ広がり始め、かつての液晶に似た展開は明るい将来を予感させました。特にパナソニックとソニーの有機ELへの共同開発は大きな期待が寄せられたものです。しかし、はたから見る分には大した成果もなく終了、同じく有機EL開発が期待されていたジャパンディスプレイも業績不振で国産パネルの道は前進どころか後退した感が強くなりました。そのジャパンディスプレイですが、有機ELの製造を切り離して子会社化し、立て直すという話が出ていましたが、資金繰りなどの問題もあり、実行が二度にわたって延期されています。

ジャパンディスプレイ 有機ELの子会社化計画を再延期

もっとも、これによって「悪い材料は出尽くした」とでも思われたのか、はたまた大きな再建計画を期待してのことか、株価は上昇したようですが、それはさておき。

ですが、現在有機ELテレビは日本でも複数のメーカーから発売されています。数少ない海外メーカーであるLG電子が筆頭でしたが、すでに店頭ではそれ以外に東芝とソニーの有機ELテレビが並んでおり、今月中にはパナソニックからも発売されます。ただし、パネルは国産ではなく、LG電子のものが使われているようです。メイドインジャパンにこだわりたがる人も多いかと思いますが、優れた技術者がいたところで投資もされず、老朽化した設備しか持たない国内工場を拡張するより、積極的投資によって最新の設備を持ち、生産ラインをすでに軌道に乗せている海外工場のメーカーから買ってきた方が質の面でも上になるでしょうし。液晶パネルもそうなってますし、当面有機ELもそうなるしかないかと。55型以上の超大型で4Kしか実質ないのが有機ELテレビの欠点ではありますが、逆にそういうテレビが欲しいという人には有力な選択肢となります。
そのテレビ、やっと見る機会ができました。地元の量販店にLG電子に続いてようやくソニーの有機ELテレビが入荷していたのです。他の有機ELや液晶と同じ映像を流していてくれればもっとよかったのですが、映っていたのは専用のサンプルのみ。それだけに有機ELの利点とされる暗さを表現する映像のみでしたが、なかなか衝撃的でした。LG電子と違い、映された映像が、3Dでもないのに飛び出して見えるような錯覚を覚えたのです。テレビの画質にはそれなりにこだわりがある自負はあるわたしですが、画質において一番衝撃を受けたのはデジタル化の時でもHD化の時でも、まして4K化の時でもありません。ブラウン管テレビのフラットなものを見たときです。それまで膨らんで少し湾曲したブラウン管テレビを"普通"と感じていたわたしの目にはまるで抉れているかのように見えたのですが、まるで別次元の映像機器にも見えました。あれがテレビの画質、に何かを見始めたキッカケだったかと思いますが、フラットな有機ELテレビはその逆を体感させることによって当時の感覚さえ思い出させてくれるものでした。逆を言えば、少し映像の自己主張が強すぎ、液晶とは別の意味で離れたくなる感覚を覚えます。なるほど、LG電子が当初有機ELテレビを内側に湾曲させたものしか出さなかったわけです。強力な表現力によって立体的な圧迫感さえ感じる有機ELの画質を少し和らげるため、という理由もあったのでしょう。ただ、「湾曲=悪」のイメージは強く、もう作らないとのことですが。まぁあの圧迫感も慣れの問題だと思いますが、有機ELテレビを買うなら、液晶テレビだともう一回り大きなサイズが置ける部屋でないと当分厳しいでしょうね。それだけに、ますます通常大型サイズの有機ELテレビが早く出てくれるのが楽しみになってきました。究極の画質を噂されるクリスタルLEDもあるようですが、そんなもん待っていたらテレビなんかいつまでたっても買えませんし、それにクリスタルLEDの良さがはっきり分かるほどの映像ソースが普通に使われるようになるのはもっと先でしょうしね。とりあえずは液晶以外の選択肢である有機ELを見守ることにしましょう。
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テレビ市場、持ち直す? とは思えない

2017-05-09 21:50:17 | 次世代ビデオへの懸念
最近、休日を、営業日にはできない仕事にあててばかりだったので、思い切ってGWの最中に一日臨時休業日を作ったのですが、全く構わずやってきたお客さんがいて、しかも「休暇なんだからほかの客は来ない分自分のことに専念できるじゃないか」と手間のかかる仕事を"ついで"とばかりに多重に要求され、結局臨時休暇の半分はそれで終わり。最近年中無休になりつつあります。まぁちゃんと食べてるし寝てますし疲労がたまったりはしてませんけどね。ただ遊びに行けないだけです。それだけにますます夜のテレビを中心とした趣味活動に依存しつつある今日この頃であります。

連休明けから、テレビ関連での動きと言えばソニーの有機ELテレビの発表です。さらに同社の株価が8年8か月ぶりの高値をつけていますが、それは有機ELテレビ参入により、「トップラインを伸ばす取り組みへの期待感」からだとか。と、言っても肝心のパネル自体は別途購入したもののようなので、かつて期待された有機ELのソニーという印象ではないですが、ちゃんと国内でも販売すること、4Kとしては比較的小さい55型を用意していること、現在のテレビの不要機能ナンバー1である3Dを非搭載であることなどが「本気を感じる」と思われたのかもしれません。最近ソニーのテレビ事業は万年赤字から脱出した、という話もありますし、余裕が出てくればまともな製品も作ることができるということなんでしょう。

一方、ソニーのみならず国内のテレビ市場全体も少しずつ持ち直してきているという報道もあります。

TV市場堅調の背景に非4K TVの価格下落。メーカー4強に変化も。BCN分析

堅調、と言ってもあくまで昨年同月比でプラスになった、というだけの話。ようするに昨年が過去最低のどん底で、あれ以下になったらもうテレビなんて終わりだった、ということです。とても堅調とはわたしの目には見えませんが、それでもこの分析はちょっと面白いです。表題にも書いてありますが、昨年より持ち直した原因は非4Kテレビ、つまり従来型のサイズのテレビが増加したからとはっきり書いたのが最大の注目点です。ここ最近のテレビの売り上げ、台数や価格はほとんど4Kテレビのことしか語られず、「構成比を伸ばしている」「平均単価を上げている」と言った、プラスに感じられることし書かれないものばかりでした。その結果が、特に昨年度前半の「前年同月比62.8%」という結果です。そもそも4Kテレビが売れている、という表現はあくまで過去比の話であり、まだ大きな市場を形成し、メーカーの売り上げを左右する存在になっているとは思えません。なぜなら、リンク先の資料でも売り上げ台数は指数でしかあらわされていないからです。本当に売れているのなら台数を実数で書けるはずですが、売りはじめ比の指数でしか資料を公開しないということは、微々たる台数および売り上げでしかないということなのでしょう。極端な話、指数の基準が一台なら十台しか売れなくても「十倍の伸び率」ですから。
それでも国内マイナス成長が一応止まった、というだけでもテレビ業界にとっては朗報なのでしょうが、まだまだ伸びは期待できません。なぜなら、リンク先にも書いてありますが、非4Kテレビの売り上げの主力は劣化の始まったデジタル放送切り替え時、あるいはそれ以前からのテレビの買い替え需要であるからです。ですが、今、そうした需要に応えるテレビはほとんどない、と言っていい状況です。確かにテレビのデザインそのものはやぼったい10年前のものよりよくなってはいますが、肝心のテレビの性能そのものが、ヘタすれば負けているからです。これは売れないゆえの低価格化・すなわち低性能化してしまったゆえです。10年前のハイエンドだった42型と現在の42型、どっちが総合的に優れているでしょうか? 基本的にテレビとはいえ、前持っている機種より性能の劣るものを買いたいと思う人は少ないでしょう。メーカーとしてはだからこそ性能的に優れた4Kテレビをそうした人たちに買ってほしいのかもしれませんが、55型ですら比較的小さい方、なのが4Kテレビ。それ以下もなくはないですが、量販店店の扱いも悪いですしただ4Kというだけのものです。しかし、別に前買った時と比べて景気がよく、ずっと大きな家に引っ越すことができた、ゆえに55型以上の超大型テレビでも大丈夫、という人はごく少数でしょう。ほとんどの人は以前と同じ家が同規模の集合住宅に住んでおり、テレビのサイズを大きくできません。いくらメーカーが4Kテレビがこれからのテレビだ、と旗を振っても、サイズが大きすぎてそもそも購入対象になりえない人が大半だと思います。さらに言えば、そうした高級4Kテレビで多くの人にとって「テレビ」の概念である地上波放送を量販店で視聴すると、あまりの汚さに買う気が失せるでしょう。なまじっか液晶としては性能のいいパネルを使っているうえ、拡大されて大きく映るだけに元の画質の悪さが目立つからです。補正機能もありますがしょせん限界はあり、BSでもかなり厳しい画質になります。まともに映るのは最低でもBD、多くの場合デモ用の環境映像だけ、というのが4Kテレビです。有機ELならば液晶よりはマシかもしれませんが、それでも今使っているほどほどの大きさのテレビに比べて汚く見えるのは避けられないでしょう。

メーカーとしても、こうした買い替え需要向きのテレビを売りたい、という心境ではあるはずです。実際、安いテレビでおなじみオリオンなどは未だに40型以下のテレビばかりラインナップしており、超大型の流れに乗る気が全くみえません。しかし、それ以外のテレビメーカーは、総務省、ひいては政府の指示により、オールジャパン体制で東京オリンピックまでに日本に4K8Kテレビを普及させ、将来の海外へ日本型4K8K放送を売るための見本市にする、という使命を帯びさせられているため、非4Kテレビや4Kが目立たない従来型大型テレビのラインナップや性能を充実させるができないのでしょう。デジタル放送の買い替え需要の半独占という美味しい思いをした代償としてお上の下におかれたテレビ市場、55型以上が普通サイズのテレビで当たり前、になる日など本当に来るのでしょうか。まぁ我々はそんな思惑など無視して、自分の見たい映像と部屋にあったテレビモニターで映像ソフトを楽しんでいればいいのですが。
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日本音楽著作権協会の方針は危険な考え

2017-02-03 23:11:51 | 次世代ビデオへの懸念
すでにさんざん報道された話ではありますし、ヘタにこういうことを取り上げると全然内容と関係ない荒れ方をする可能性もありましたので迷いましたが、やはり危険な考え方なので取り上げてみることにしました。

音楽教室は「公衆の前での演奏」 JASRACが著作権料徴収の方針

JASRACこと日本音楽著作権協会が、音楽教室で著作権付音楽を演奏していることを取り上げ、「公衆の前での演奏」に該当するとして著作権料を請求できる方針を明らかにした、という話です。音楽教室では生徒に親しみやすい音楽を課題として採用し、なじみのある音楽を自分の手で演奏できるようになろうとすることから音楽演奏を学ぶ、というやり方をしているところが多そうですが、そうしたところからも著作権料を徴収したい、というわけです。
この理由が「公衆の前での演奏に当たる」というのが日本音楽著作権協会の主張。例えば講師が生徒の前で、お手本として演奏することは当然あるでしょうが、それを「演奏権」の侵害とみなすということです。この解釈は無茶があり過ぎで、これに従えば鼻歌で著作権ものの歌を人前で歌えば、著作権料を支払わなければならないということになってしまいます。本来なら「音楽教室は著作権ものの音楽を利用して利益を得ているわけだから、そこからも徴収できるのが妥当だ」という主張をすべきでしょう。これならまだ分からなくもないです。ウチでも過去に取り上げたことはありますが、こうした著作権ものの判断には「カラオケ法理」というものがあります。とあるスナックがカラオケ機を設置して客に自由に歌わせていたことから「利益を得ていたんだから著作権料を払え」という裁判を起こされました。あくまで店側は演奏はしておらず、機械の操作も原則客が行っていたため、演奏には当たらないから著作権料支払いの必要はないという店側の反論もありましたが認められず、日本音楽著作権協会側の勝訴となりました。これによって「設置側の理屈はどうあれ、利用者が著作権の侵害をしていた場合の責任は設置側にある」という法理が誕生し、著作権側の絶対的切り札となって現在に至ります。「まねきTV」問題も同じ理論が最終的には採用され、それまでの公衆送信権侵害には当たらないという判決は覆されました。今回もそうした理論の延長なのかと思っていましたが、利益に関してではなく演奏そのものに対しての利用料を請求してくるあたり、どうも異なる方向からも著作権利用料を徴収できる権利を模索している匂いがします。いわば「第二のカラオケ法理」を作りだし、著作権利用料範囲拡大の両軸にしようともくろんでいるのかも知れません。ちと妄想が過ぎるかも知れませんが、個人的にはそういう気がします。

この理論が確立すれば、他に喜ぶのはテレビ局でしょう。4K8K放送に録画禁止が検討されてからずいぶん経ちますが、少なくとも撤回の方向は見られません。さすがに家電業界が認めていないと思われます(個人の批判はどうでもいいのでしょう)。しかし、上記で示された理論が確立すれば「公衆」の範囲を無限に拡大、やり方によっては完全な個人利用すら「公衆の前での利用に変わりはない」という解釈も可能でしょう。そうなれば、「当然権利の侵害となる」となり、録画番組の再生を有料にする、さらには規制を強める絶好の理由にもなるでしょう。「著作権の保護」という言葉は濫用されすぎて説得力がなくなり、さすがのテレビ業界も録画規制に対してこの言葉を使うことは少なくなってきていますが、法律解釈の後ろ盾ができれば話は別、堂々と「著作権の保護のため」として録画規制と視聴の有料化を進めてくる可能性は十分あります。今回の件はそのキッカケになりかねません。
と、してお役所がストップをかけてくれればいいのですが、お伺い先がよりによってあの文化庁。著作権業界ベッタリの文化庁なら、大した検討もなく日本音楽著作権協会の言うがままの見解を示しても決して不思議ではありません。残念ながらこの手の話が出てくると一番肝心の大衆の意見は蚊帳の外、になるのが日本の風習。わたしにできるのは、こうしたわたしの妄想という悪しき道に進まないことを祈って、こんなエントリーを書くとだけでしょうか。
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都道府県別固定局密度 に見る地域差

2017-01-23 22:16:36 | 次世代ビデオへの懸念
我々の言う録画とはテレビ番組の録画のことであり、テレビ番組を録画するには当然ですが放送が必要です。個人的にはとっくの昔に録画のメイン環境は衛星放送へと移っており、放送自体もそうあるべきだと思っていますが、世間では「テレビ=地上波」の概念が絶対であり、今でも録画はこちらがメイン、という人の方が多いと思います。ですが、地上波放送ほどこの時代に地域差を思い知らされるものもないでしょう。物理的なものや交通手段によって感じる地域差はある意味仕方ないと割り切ることはできますが、放送という電波を使っているのにチャンネル数はもちろん受信環境においてすら地域によって大きな差が残っているのですから。そして、地上波キー局もかつてほどテレビ界の外においての力を持っていない今、この地域差が縮まる気配は全くないわけです。

それをより体感できる資料を眺めていると、割と楽しいと思ってしまう自分がいろいろ変です。本日総務省の広報資料として「「電波利用料の見直しに係る料額算定の具体化方針(案)」に対する意見募集の結果」が公開されました。意見募集と言っても寄せられたのは放送局もしくは通信関係と言った企業のものばかりで、事実上原案容認意見のみとなっています。特に地上波テレビ放送における電波利用料の不公平さは前から指摘されていますが、こうした場に意見が寄せられない以上、同じ傾向はこれからも続くでしょう。
まぁそれはおいといて、リンク先に"本意見募集の結果を踏まえ、「電波利用料の見直しに係る料額算定の具体化方針」を別添のとおり策定しました"とあるその別添、PDFファイルになっていますがその9ページ目に「図表7 都道府県別固定局密度」という一覧表があります。と都道府県別の地上波放送を送受信させるための無線局の設置状況を一局ごとの平方kmと全国指数で比較したものです。

一位は当然東京都、もうダントツの数字です。単なる陸地面積で言えば決して広い方ではない東京都ですが、そのほとんどが住宅地かビジネス街として開発されていて人のいることを前提とした地域とだけを見れば非常に広いため過剰なまでの中継基地によって津々浦々まで地上波電波が届く必要があるということなのでしょう。二位は当然のごとく大阪府で三位は準東京扱いで神奈川県。ここまではまぁ想定内ですが、4位沖縄県というのが面白い。他県と陸続きでないため、隣県の電波受信などで補うことができないのでそれなりに無線局は必要なのでしょうが、ちょっと多すぎる感はあります。5位の香川県に至っては、失礼ながら全くの想定外、いや予想外。香川県がトップレベルの地上波無線基地設置が行われている、と資料を見る前に想像していた人は、多分ほとんどいないのではないのでしょうか。これは一つに香川県が県別陸地面積で言えば、確か一番狭いということもあるのでしょうが。ちなみに香川県は瀬戸内海を挟んだ岡山県と事実上地上波ネットを共用しており、二県合わせてキー局が被らない五局の民放を受信できるとのことです。合い方の岡山県の方は37位と下位で指数も平均値を下回っているのがまたなんとも。
その下位はと言いますと、陸地面積が圧倒的に広い北海道を別格としても、東北勢ばかりが名を連ねています。かろうじて宮城県が県別で言えばやはり下位ながら指数で平均を上回っているだけで、あとの県はすべて指数が1を下回っています。これらの地域が指数の基準値を下げていると言ってもいいくらいです。というより東北地方は宮城県を例外として全く地上波普及に力を入れてもらっていない、被差別地域と言っていいでしょう。県の面積が広い・雪が多いために無線局の設置が難しい・山が多いと言った言い訳も思いつきますが、面積で言えば東北の県より広く、山や雪の多さで言っても負けていないだろう長野県は宮城県をやや上回る局密度を確保しているため、決定的な理由になりません。地上波をこれからも情報収集の手段として重視するのならば、こうした東北県の弱い設置状況こそ問題にすべき、と思います。まぁ地上波においてもっとも優遇されているはずの関東に所属している群馬県がなぜか指数1を下回る下位に入っていますが・・・。
それらに交じって九州勢の大分県と宮崎県が東北に次ぐ低い設置状況なのがちょっと不思議です。九州はむしろ設置状況が良く、他の県はみな上位に入っているのにこの2県だけ不自然なほど少ないのです。あくまで拾った話では、これらはもともと隣県の放送の電波を受信できる環境にある家が多く、またケーブルテレビが充実していて多くの地域で隣県の放送をそのまま再送信している、そのため県別放送局が少数であっても新たな局を、という需要が全く育たなかったため、らしいです。確か九州で地上デジタル放送導入の際、県別地域別放送の概念に従って地元放送局が隣県のケーブルテレビによる再送信を打ち切らせる、という要望を総務省を通じて行おうとした、という話がありましたが、当然ながら住民からは大反対の声があがったため、それを断念したとか。それはこの2県だったでしょうか。無線局が少ないのは、誰も地元局をみないのなら基地を充実させる必要はないだろ、という地元放送局の嫌味がこもっているかも知れません。一方、民放が一局しかない佐賀県は九州らしく無線局密度が高い13位です。やはり隣県の放送を受信するためのものなんでしょうが、住民とのトラブルは少なかった様子がうかがえます。

こんな風に政治的贔屓なんかも含めて自県を隣県と比べて比較妄想してみるのも面白いかも知れません・・・なんてことを考えるのはやっぱわたしだけか(^^;)
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パナソニックも国内に有機ELテレビ投入か!?

2017-01-17 22:35:41 | 次世代ビデオへの懸念
前から書いていますが、わたしは液晶テレビの画質が好みでなく、低い評価しかしていません。それは各ドットの独立性が強すぎてトゲトゲしい映像になりがちだから、というのが大きな理由です。特に背景をボカして手前にピントを合わせたような映像の背後のボケの描き方がひどく、ボケっぽく別に描いたようにしか見えません。これは4Kになっても全く変わらず、おかげで液晶だとどんなに美しい映像を映しても平面さが際立つばかりで、決して「吸い込まれそうなほど美しい映像」には見えません。むしろ一歩二歩と下がりたくなります。他の映像パネル技術はたいてい周囲の色と適度に混じって見えて、ボケがボけっぽく見えているので、こちらのほうが動画として美しく見えます。なんで液晶ばかりがテレビ用として残ったのか不思議で仕方ありません。まぁそれは個人の好みですしボケなんかどうでもよくてクッキリした映像さえ映ればいいと言う人もいるでしょうが、あくまでわたしの意見としての液晶というものは、PCのディスプレイのようにもっぱら静止画用として使う場合やスマートフォンのような小さな画面を表示するには向いていると思いますが、テレビのような基本動いている動画を映しかつ一定以上の大きさが必要な表示用としては向いているとは思えないのです。まぁ8Kくらいの解像度になればそこの問題も解消されるのですが、超々巨大サイズしか出ないだろう8Kで実現しても仕方ないですし。しかし、パナソニックがプラズマをやめて以来日本では液晶しかテレビとして提供されない日々が続いてきました。そのパナソニックの液晶も新型を出すたびに「プラズマを超えた画質」という機能説明をしたがるあたり、逆に「液晶ではプラズマを超えられない」ことを証明しているように聞こえます。なぜなら本当に超えているのなら毎回その言葉を使う必要はないのですから。ただ、古いプラズマより最新技術の液晶の方が部分的に良いところもあるかとは思いますが、所詮はゴマカシです。

しかし、その「プラズマ超え」がようやく果たされる時が来るかも知れません。パナソニックも、今まで欧州など他国でしか発売していなかった有機ELテレビを日本でも投入することがどうやら決まりそうなのです。

パナソニック「プラズマを超える有機ELテレビ」国内投入へ。2020年に「究極の有機EL」

ただし、あくまで"欧州優先"で日本も出すだろうという曖昧なもので、結局出さないという可能性も否定できません。そういう意味では3月の発売が決定(多分)している東芝ほど有機ELテレビへの積極性を感じないのですが、好感触のポイントとしてはまず「湾曲させない」ことがはっきりしている点が挙げられます。東芝の有機ELテレビはそこらへんはどこにも書いて無く、各サイトに掲載されている写真はみな同一のもので、多分湾曲してないような気がする、程度にしか感じられず、積極的に取り上げる気にはなれませんでした。なにせ現在日本で唯一手に入る有機ELであるLG電子製のものはキッチリ湾曲していましたし、それ以外の欧州向けの有機ELテレビはみな湾曲していたため、「有機ELテレビは画質ではなく湾曲させることを目的としてテレビに採用している」のがこれまで実態でした。そこを明確に否定し、少なくとも今後日本で発売される可能性のある有機ELテレビは湾曲せずにフラットなものになることが語られたのは大きなことです。湾曲が全てにおいてフラットより悪い、とはいいませんが”有機EL=湾曲"のイメージが定着することで小型化~と、いうより一般的標準サイズのテレビ~へ有機ELパネルが採用される道が閉ざされる可能性がありましたから。湾曲は視界の外に画面があふれるほど巨大サイズでなければ意味のない方式ですしね。と、言っても今のところ家を建て替えなければならないような超大型が中心のようですが、少なくとも2020年まで有機ELテレビの技術的開発は続くようですから、ひょっとしたらまともな普通の家庭でも設置できるような有機ELが出るかも知れません。
個人的には例の「録画禁止」問題があるため、4Kテレビは薦めていません。が、フラットな有機ELテレビが控えることで、あせって4Kの液晶テレビを買い、「4Kテレビは売れているから放送も普及する。だから、視聴者の使い勝手のことなんか考えずに録画禁止しても大丈夫」と思わせるデータにならなくても良くなりそうです。2020年まで現在のテレビを大事に使い、ゆっくり待つことにしましょう。
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実はテレビ離れは意外と進んでいないのかも知れない

2016-12-19 23:14:19 | 次世代ビデオへの懸念
今日はいただいた話からちょっと書いてみましょうか。

<総合視聴率>公表に大きな壁 スポンサーに警戒感

視聴率調査でおなじみビデオリサーチが従来の「視聴率」に「タイムシフト視聴率」を加えた、”総合視聴率”を調査して公表したところ、一部の人気番組ではタイムシフト視聴率が視聴率を上回ったことをはじめ、従来の視聴率を倍増する結果となったとのことです。その結果を踏まえると、実は地上波放送を見ている人って我々が思っているほど減っていない、ということなんじゃないでしょうか。。わたしもそうですが、「テレビの影響力は衰えている」「今更テレビをよく見ているのは年寄りだけ」なんてつい批判してしまいますが、その根拠がそもそも視聴率の低下という前世紀の遺物からなんですから。テレビ=地上波の概念とならんでテレビの影響力=視聴率という概念も本来払拭しなければならないんですよね。なのに結局とらわれてるんですから、世間は進んでいるようで進んでいない、「テレビ離れ」もわたしらが思っているほど進んでいないのが実情に近いのかも知れません。

リンク先にもありますが、すでに地上波放送局は広告収入だけを収入源にしているわけではありません。他にもイベントや不動産関係の収入も多いと聞いています。放送局によっては多くの番組が自社イベントの広告のような作りになるときもあるくらいです。すでに地上波放送局にとって番組は広告収入を得るためのものというよりも、自社そのものの広告の意味合いが強いような気がします。視聴率の高い番組を放送した局、という看板を得ることで信用を得ることが主なのでしょう。だとすると視聴者の思考をぶった切って番組進行の途中にCMをはさむ「イライラCM」を、スポンサーの印象を悪くする結果になっているという指摘があってもやめないのは、すでにスポンサーは二の次、視聴率そのものの方が第一だから、ということなんでしょうもちろんそれを続ける限り、わたしが地上波番組をまともに見ることはないのですが、そういう数字に反映されない視聴者が出てくることなど些細なことなのでしょう。むしろ視聴者数という分母が減ったほうが"視聴率"は増えやすいわけですから、そっちの方が都合がいいとさえ考えているのかも知れません。

だとすると、例の「録画禁止」放送、ひょっとしたら全面的には導入してこないのかも知れません。CMを見せるために録画を禁止にしたい、とキー局のお偉いさんは言ったそうですが、総合視聴率を得るためには録画させた方が有利ですし。CM云々はタテマエで、実は「売りたい番組」を録画禁止にしたい、のが本音なのかも。てどうでもいいバラエティなどは録画(厳密にはタイムシフト視聴、おそらく保存はさせないでしょうから)可能にして、ドラマやアニメなどは録画禁止、というパターンが導入されそうな気がしてきました。もちろん全面禁止と利用する側としては大して変わらなくなるのですが。さて、どうなるか。



民放テレビ見逃し配信「TVer」が500万ダウンロード。8割がスマホ/タブレット視聴

見逃し番組を、というより最初からこっちだけでしか番組を見ていない層が少なからずいそうな気がします。
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