Koyo劇

Koyo演や埼高演連西部B地区の活動のお知らせもしくは、旧Koyo劇顧問の戯言です。

『ヒトえもん』メモ2

2009-12-03 21:31:28 | 日記・エッセイ・コラム

変わること変わらないこと

 ヒトえもんと観客には家族が同じことを繰り返しているように見せながら、実は変わっていないのはヒトえもんの方で家族は徐々に変わっている、そのことに気づければ確実に芝居の世界にお客さんを誘え込めるだろうと思っていました。

 芝居を作っている方としては、細心の注意を払いながら気づかれないようにしかも気づかれるように変化をつけていったつもりでしたが、残念ながら半数近くのお客さんには理解されなかたようです。

 ヒトえもんの家族は、祖父をバカにしながらもその経済的な支えを祖父の年金に頼り、そして結局祖父の死により経済的な支柱を失い家族が崩壊してしまいました。その最大の原因であるヒトえもんは家族をも失いました。

 物語は1999年に始まり、2019年に終わります。2009年に祖父が亡くなったことにしています。1999年にちびまる子ちゃんの第二シーズンが始まり今に至ります。第一シーズンでエンディングテーマだったおどるポンポコリンも第二シーズンでは主題歌としてマナカナが歌い、一時Kinkiが別の主題歌を歌いましたが、すぐにBBクイーンズのおどるポンポコリンに戻りました。

 家族を失っても捨てられてもそのことに気づいているのかいないのか。最後、ヒトえもんはフィギアで1人遊びを始めます。もしかして家族に捨てられてヒトえもんは救われたのかも知れません。それを、母の「一夢、元気でね」との最後の言葉への返事として漏らされた笑い声に表したつもりです。

 引きこもりについて何かが判っているというつもりはありません。が、引きこもりについて考えねばいけないとは思っています。