Feel in my bones

心と身体のこと、自己啓発本についてとつぶやきを。

ジョンベネ事件容疑者逮捕

2006-08-18 09:56:09 | 時事・海外
ジョンベネ事件の容疑者が逮捕されたという。

私の記憶に間違いがなければ、あの事件のとき私はアメリカにいた。病んだアメリカの象徴のような事件だと思った記憶があるが、あれからもう十年。振り返って現代の日本のことを思うとぞっとする。

ジョンベネは父が億万長者で母がミスウェストヴァージニアという絵に描いたようなアメリカの勝ち組で、コロラドのボルダ―に住んでいた。ボルダーという町は私も知り合いの結婚式で行ったことがあるが、ロッキーの麓の美しい町で、かなり遅い時間に歩いても全然危険がないというアメリカでは珍しいのではないかと思うような町だった。そこで幼児虐殺事件が起こったのだから大騒動だったのも無理はない。

しかし6歳の子どもが飾り立てられてミニスターのようにおしゃまさんを演じるのを見て大人が喜ぶというのもかなり歪んだものを感じたものだが、十年経ってみると日本でもそういう感覚がほとんど麻痺している気がする。子どもを飾り立てるのが流行るだけでなく、なんというか慎み深い中産階級の質素で常識的な美徳というものが完全に崩壊しているということなのだろう。もう今ではジョンベネは奇妙なものというより、ただ単に幼くして幼児性愛の変質者に殺されたかわいそうな犠牲者でしかないのだが、当時はもっとその「育て方」への疑問があったし、だからこそ両親が疑われたりしたのではないかという気がする。

当時他に話題になっていたことといえば、1、2年はずれるかもしれないが、クリントンの「不適切な関係」だった。アメリカは当時確かに好況だったが、どうなってるんだこの国は、という感じがあった。あの奇妙な退廃的な浮かれ具合が、ほりえもんや村上ファンドのどこかねじが外れたようなありようとどこかで通じているものがあったんだなあという気がする。

十年経ってみて、この十年がどれだけ日本を変えたのか。中流の崩壊、というのは確かに大きい。

2006年という年は、なにかまだまだいろいろ動き出しそうな年だ。いいほうに動いてくれたらと思う。何がいいことなのか、いったい誰にわかっているのだろうとも思うけれども。




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