せっかくなので内閣改造について一言。
10月30日に発足した第3次小泉改造内閣の面々は、
首相 小泉純一郎
総務・郵政民営化 竹中平蔵
法務 杉浦正健
外務 麻生太郎
財務 谷垣禎一
文部科学 小坂憲次
厚生労働 川崎二郎
農水 中川昭一
経済産業 二階俊博
国土交通 北側一雄
環境・沖縄北方 小池百合子
官房 安倍晋三
国家公安委員長・防災 沓掛哲男
防衛 額賀福志郎
経済財政・金融 与謝野馨
規制改革・行政改革 中馬弘毅
科学技術・食品安全・IT 松田岩夫
少子化・男女共同参画 猪口邦子
となった。竹中氏が省を配下に置く大臣に出世したこと、特命大臣で猪口氏を入閣させたことなどが目に付くが、個人的に一番へえと思ったのは麻生外務大臣である。元外交官の吉田茂元首相の孫ではあるが、あの「正直な発言」が吉と出るか凶と出るか。しかし考えてみれば吉田元首相も「不逞の輩」だの「バカヤロー」だの「外套演説」だのとずいぶん面白い発言が多かった。「保守反動」の孫にふさわしいポジションを固めつつある。韓国や中国は早速反応しつつあるが、ここで麻生氏を外相に起用したのも小泉首相一流のメッセージではあるのだろう。サプライズというには燻し銀だが、相変わらず小泉人事は面白い。
北方漁業交渉やBSE問題のある農水相が中川昭一氏というのもなんとなく味だ。今まで経産相で中国相手にあれこれやっていたが、今度はロシアとアメリカが相手だ。しかし実は本当の敵は鈴木宗男代議士かもしれない。こちらの筋書きも風雲急を告げ、to be continued。
与謝野馨氏の金融担当大臣というのも割といいかも。党の政調会長から政府の経済政策担当というのは順当な筋道だ。政府系金融機関の問題でどのような対応を取るか。日本商工会議所は既に廃止反対の声明を出している。中小企業には場合によっては死活的な問題だが、さあどのあたりに落としどころを見つけ出すか。
不在によって存在感を高めたのが福田康夫元官房長官。もともと首相より年長の福田氏をポスト小泉というのはちょっと無理があると思っていたが、今回は党にも内閣にも名前が出てこなかった。もともと路線もいろいろと違うし、首相の路線が行き詰って退陣することでもない限り、もう目はないかもしれない。先発ピッチャーが調子よい試合のリリーフピッチャーのようなもので、出てくるかどうか分からないが、もしとんでもない事態で小泉氏がひっくり返りでもしたら福田さんが出てくるというまあ実は結構重要なポジションかもしれない。
もちろん、内閣改造人事で一番の目玉はやはり安倍晋三官房長官だろう。安倍氏にはいきなり官房長官ではなく、財務大臣あたりをやってもらいたかったのだが、現場を踏まないで党と国家の中枢を歩ませるという小泉氏の戦略か。何をどう意図しているのかいまいちよくわからないのだが、安倍氏が国政全体に見通しをきかせるようになるには最適なポジションではあるだろう。韓国には起用を非難する報道がある、とアサヒコムは「御注進、御注進!」という感じで早速伝えている。しかし安倍氏も官房長官になったからには、もう少し割舌(かつぜつ)をよくするように心がけた方がいいな。まあ竹下元首相の「言語明瞭、意味不明瞭」とちがって、「言語不明瞭、意味明瞭」であるから、あまり明瞭過ぎない方が含蓄があるのかもしれないが。
それにしても安倍氏は、日の丸の似合う政治家だ。官房長官の記者会見でも、日の丸をバックに立って喋るとよりいっそう映える。テレビの角度でちょうど日の丸の赤が安倍氏の顔の後ろに映っていて、なんだか嬉しくなった。小泉首相はどうも日の丸が似合わないし、ほかの政治家でもあまりに会う人は正直いっていない気がする。私自身で考えても、自分が日の丸をバックに立ってたらなんだか笑いそうだし笑われそうな感じである。日の丸の似合う政治家がいるというだけで、日本はまだ大丈夫だという気がする。
しかしそれにしてもなぜアメリカの政治家はみな星条旗が、中国の政治家は五星紅旗が、イギリスの政治家はユニオンジャックが、フランスの政治家はトリコロールが似合うのだろう。どの元首の顔の後にどの旗が一番似合うか、ほかの選択がなさそうだ。最もプーチンには横縞トリコロールはあまり似合わないな。
来年九月まで、またどのような日々が続くのか、小泉劇場もto be continuedである。
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10月30日に発足した第3次小泉改造内閣の面々は、
首相 小泉純一郎
総務・郵政民営化 竹中平蔵
法務 杉浦正健
外務 麻生太郎
財務 谷垣禎一
文部科学 小坂憲次
厚生労働 川崎二郎
農水 中川昭一
経済産業 二階俊博
国土交通 北側一雄
環境・沖縄北方 小池百合子
官房 安倍晋三
国家公安委員長・防災 沓掛哲男
防衛 額賀福志郎
経済財政・金融 与謝野馨
規制改革・行政改革 中馬弘毅
科学技術・食品安全・IT 松田岩夫
少子化・男女共同参画 猪口邦子
となった。竹中氏が省を配下に置く大臣に出世したこと、特命大臣で猪口氏を入閣させたことなどが目に付くが、個人的に一番へえと思ったのは麻生外務大臣である。元外交官の吉田茂元首相の孫ではあるが、あの「正直な発言」が吉と出るか凶と出るか。しかし考えてみれば吉田元首相も「不逞の輩」だの「バカヤロー」だの「外套演説」だのとずいぶん面白い発言が多かった。「保守反動」の孫にふさわしいポジションを固めつつある。韓国や中国は早速反応しつつあるが、ここで麻生氏を外相に起用したのも小泉首相一流のメッセージではあるのだろう。サプライズというには燻し銀だが、相変わらず小泉人事は面白い。
北方漁業交渉やBSE問題のある農水相が中川昭一氏というのもなんとなく味だ。今まで経産相で中国相手にあれこれやっていたが、今度はロシアとアメリカが相手だ。しかし実は本当の敵は鈴木宗男代議士かもしれない。こちらの筋書きも風雲急を告げ、to be continued。
与謝野馨氏の金融担当大臣というのも割といいかも。党の政調会長から政府の経済政策担当というのは順当な筋道だ。政府系金融機関の問題でどのような対応を取るか。日本商工会議所は既に廃止反対の声明を出している。中小企業には場合によっては死活的な問題だが、さあどのあたりに落としどころを見つけ出すか。
不在によって存在感を高めたのが福田康夫元官房長官。もともと首相より年長の福田氏をポスト小泉というのはちょっと無理があると思っていたが、今回は党にも内閣にも名前が出てこなかった。もともと路線もいろいろと違うし、首相の路線が行き詰って退陣することでもない限り、もう目はないかもしれない。先発ピッチャーが調子よい試合のリリーフピッチャーのようなもので、出てくるかどうか分からないが、もしとんでもない事態で小泉氏がひっくり返りでもしたら福田さんが出てくるというまあ実は結構重要なポジションかもしれない。
もちろん、内閣改造人事で一番の目玉はやはり安倍晋三官房長官だろう。安倍氏にはいきなり官房長官ではなく、財務大臣あたりをやってもらいたかったのだが、現場を踏まないで党と国家の中枢を歩ませるという小泉氏の戦略か。何をどう意図しているのかいまいちよくわからないのだが、安倍氏が国政全体に見通しをきかせるようになるには最適なポジションではあるだろう。韓国には起用を非難する報道がある、とアサヒコムは「御注進、御注進!」という感じで早速伝えている。しかし安倍氏も官房長官になったからには、もう少し割舌(かつぜつ)をよくするように心がけた方がいいな。まあ竹下元首相の「言語明瞭、意味不明瞭」とちがって、「言語不明瞭、意味明瞭」であるから、あまり明瞭過ぎない方が含蓄があるのかもしれないが。
それにしても安倍氏は、日の丸の似合う政治家だ。官房長官の記者会見でも、日の丸をバックに立って喋るとよりいっそう映える。テレビの角度でちょうど日の丸の赤が安倍氏の顔の後ろに映っていて、なんだか嬉しくなった。小泉首相はどうも日の丸が似合わないし、ほかの政治家でもあまりに会う人は正直いっていない気がする。私自身で考えても、自分が日の丸をバックに立ってたらなんだか笑いそうだし笑われそうな感じである。日の丸の似合う政治家がいるというだけで、日本はまだ大丈夫だという気がする。
しかしそれにしてもなぜアメリカの政治家はみな星条旗が、中国の政治家は五星紅旗が、イギリスの政治家はユニオンジャックが、フランスの政治家はトリコロールが似合うのだろう。どの元首の顔の後にどの旗が一番似合うか、ほかの選択がなさそうだ。最もプーチンには横縞トリコロールはあまり似合わないな。
来年九月まで、またどのような日々が続くのか、小泉劇場もto be continuedである。
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