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Feel in my bones

心と身体のこと、自己啓発本についてとつぶやきを。

「先軍政治は韓国民の利益にもなる」

2006-07-15 13:38:42 | 時事・海外
昨日帰京。電車の中で大塚英志『キャラクター小説の作り方』を読む。いわゆるキャラクター小説だけでなく、文学史や純文学の分野にも踏み込んだ議論になっていて、面白いところもある。しかしこの人、どこかいけ好かないところがあってあまり真剣に話を聴く気になれない。いわゆる左翼であるということは大きいが。

キャラクター小説の作り方

角川書店

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決裂した南北朝鮮の首脳会談で、北朝鮮側は「先軍政治は韓国の国民にとっても利益になる」と発言し、韓国側が問題視しているらしい。それは、北朝鮮の先軍政治が韓国も守っている、ということらしく、つまり韓国の軍備を侮った発言だということなのだろう。単なるトンデモでなく、韓国の面子を傷つける発言だと受け止められているようだ。北朝鮮側の狙いは赤化工作の進展でそれに同意する韓国民が増え、韓国政府を倒すことだ、とこの記事には書いてあるが、なるほどいまだにそういう手法を使っているのだなと冷戦時代の記憶が蘇る。

金泳三政権が成立したのは、冷戦構造崩壊後のことなのだ、ということを考えてみると、現在の世界の構図が実はきわめて新しいことに気がつかされる。

今朝はだいぶ暑かったが、今は雷が鳴り響いている。しまった。食事に行くはずだったのに遅くなってしまった。





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論理武装/イスラエルの本気と東アジアの近親憎悪

2006-07-14 09:10:51 | 時事・海外
昨日は雨が降ったり止んだり。傘を手放せない。かなり蒸す。ムスタファ・イーブラヒーム。クイーンだったっけ。

Jazz
Queen
Hollywood Records

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昨日も仕事はそれなりに忙しく。歴史に関する書き物もそれなりに発展性があって。今まで言葉にならなかったことがかなり整理されてきた感じ。喋れなくなっていた言葉、失われていた言葉を取り戻した感じ。自分の言葉で語ることに対する自信を、失っていたんだなと思う。自分の言葉で語るための武器、それは論理とか筋道ということなのだ、と実感した。感覚的なもの、感性的なもの、感情的なものも感覚的・感性的・感情的な言葉だけで説明しても自分の言葉で語ったことにならない、言葉というのはやはり本質的にロゴスというか、論理的なものだと思う。理論武装という言葉があるけれども、理論自体が大事なのではなく、その理論の正当性を主張する論理こそが武装に必要なのだと思う。そういう意味では理論武装というより、論理武装というべきなのだと思った。

イスラエルがレバノンに侵攻。ちょうど小泉首相が訪問中というのがなんだかすごい。イスラエルの最重要課題は常に生き残りなのだなと思う。ヒズボラによるイスラエル兵の拉致に対する報復が目的だというが、地上軍も侵攻し、空港への空爆も行っている。世界中を敵に回してもイスラエル国家を生き残らせる、という決意が屹立している。

日本のように、北朝鮮に何の罪もない中学生の少女を拉致されても、手も足も出ない国家体制とは対極にある。

『文学界』8月号の佐藤優「私のマルクス」に、ソ連はマルクス・レーニン主義がシオニズムに換骨奪胎されるのを恐れて反ユダヤ政策に転換したがイスラエルは必ずしもロシアを憎んでいるわけではない。しかしイスラエルと最も親密だと思われているアメリカでも、WASPは今でも反ユダヤ主義感情を持っている。親イスラエルを推進しているエバンジェリストたちは考えてみればアングロサクソンではなく、ドイツ系やスカンジナビア系などの方が多いのではないか。ハートランドである中西部は彼らが多いと最近読んだ『ルート66』にもあった。(考えてみれば私がクリーブランドで世話になったのもスカンジナビア系の人だった。奥さんはアイリッシュでカトリックだったが。まあ彼らはデモクラットだからこのあたりに必ずしも関わってくる話ではないのだが。)だから、アメリカはイスラエルの重要な軍事同盟国だが、イスラエルはアメリカに対し特別の愛情を持っているわけではないのだ、とあった。

文学界 2006年 08月号 [雑誌]

文藝春秋

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ルート66をゆく―アメリカの「保守」を訪ねて

新潮社

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佐藤の指摘はちょっと意表を突かれたが、やはりそうかという思いもある。ある意味、アメリカのイスラエルに対する「片思い」なのだ。中国が北朝鮮に手を焼いているように、アメリカはイスラエルに手を焼いている部分がある。しかしそういうふうに考えてみると、そうまでしてアメリカがイスラエルに肩入れするのは、ただ「ユダヤ人迫害」の反省に基づくのではなく、アメリカがイスラエルの存在から得る利益の方が大きいということは考えなければならないだろう。それが軍産複合体によるイスラエルの武器試用による性能向上にある、というのはどこかで読んだが、それだけだろうか。中東の民主化の拠点、という意味もあるのか。イスラエルの軍事行動は、何か古典時代のギリシャの都市国家のような振る舞いだと思うところもあるのだが。

「イスラエルのパレスチナ人に対する姿勢に人種主義の影があることはイスラエル自身が一番よく知っている。そのことをイスラエル人の間では議論するが、外国人、特にヨーロッパ人がそのようなことを語ることに対しては、最左派のイスラエル人でも抵抗感がある。第二次世界大戦で600万人のユダヤ人が殺された。…そのときどの国家もユダヤ人の命を助けてくれなかった。この物語のもつ意味はわれわれにとって大きい。ぼくたちは、他人に同情されながら絶滅するよりは全世界を敵に回してでも生き残ることを選んだ。」

これは「私のマルクス」の中のイスラエル人の言葉だが、イスラエル人のメンタリティをよく語っている言葉だと思う。そこまでの決意を持つことは容易なことではないが、それだけホロコーストの物語が重いということなのだろう。それに比べると東アジアの物語の語られ方は、もっとアンビバレントな愛憎取り混ぜ、みたいなところがある。イスラエルの姿勢に慄然とする世界の人々は、東アジアの情勢を見てもまあ近親憎悪みたいなものだなとあまり深刻視しないのだろうなという気もする。私などもそういうところは、正直言ってちょっとうざい。

イスラエルの本気度に比べれば、金正日の瀬戸際外交などお遊びだ。しかしそれは北朝鮮が独裁国家でありイスラエルが民主国家だという違いもある。またイスラエルがリッチで、北朝鮮が貧しく寄生的な経済しか成り立っていないということもある。はがそうにも剥げないかさぶた、みたいないらだたしさが北朝鮮にはあるが、イスラエルとムスリム諸国の対立は宿命的な業病といった深刻さがある。だからといって無視はできないのが北朝鮮であるし、だからといって手をこまねいていることも出来ないのが中東問題ではあるのだが。

拉致に対して軍事力を持って断固とした措置を取るイスラエルを見ていると、こういう事件に対して国家が本来とるべき態度はこうだよなあと思わずにはいられない。日本国憲法というのも床ずれのようなもので、動かそうにも動かせないし、だからといって放置していていい訳ではない、というようなものになってきた感じがする。

***

今日は空気がよく澄んでいる。木々の緑が、クリアーに空の青と雲の白との輪郭を作っている。夏の光がまぶしい。





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ドロー!

2006-06-19 00:01:22 | 時事・海外
日本対クロアチア、0-0の引き分けに終わりました。
8年前、敗れたことを考えると少しは進歩した、ということかもしれません。
川口のPKのファインセーブがなければ負けていた、と思うとぞっとします。
中田もいいシュートが何本かありましたが、結局つめ切れなかった。
ブラジル戦では稲本に先発してほしい、と思いました。
宮本が出られませんが、代わりは誰が出るのでしょう。
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あああ

2006-06-13 00:27:33 | 時事・海外
ああ残念。
日本代表負けてしまいましたね。
同点にされてから動転していた。

とにかく二点目が入らなかったのが敗因ですね。

気を取り直して、クロアチア戦はがんばってほしいものです。
サッカー自体はトルシエ時代よりずっと面白くて、わたしは好きです。
ただちょっと気合というか、根性と体力が不足してた感じですね。

今後に期待です。
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韓国政権のレームダック化を分析した外務省文書の漏洩

2006-04-06 16:13:36 | 時事・海外
外務省の韓国政権を分析した内部文書が漏洩し、韓国紙に報道され、それをもとに韓国外交部長官が日本政府に抗議しているという。

最大の問題は、こうした内部文書が外に漏洩したということで、韓国紙にリークしたということは政権側に不利な分析内容を公表することで韓国政権に求心力をもたらそうという意図は明らかである。朝鮮日報の報道が正しければ閲覧者は外務省高官と在外公館の長ということなので、その中に故意にしろ不注意にしろ漏洩者がいたということになる。

安倍官房長官は文書の存在そのものを含めてコメントしない姿勢で当然の対応だが、文書の内容はノムヒョン政権がレームダック化し、竹島問題などをあおることでナショナリズムを鼓吹し、政権基盤の強化を図っているという誰が見てもそりゃそうだろうと言うくらいの内容である。もっと本質的踏み込んだ分析がなされてもいいと思うが、これくらいのないようなら半ば常識的なことだし、漏洩者もあまり良心の呵責を感じていないかもしれない。

韓国側は鬼の首でもとったように声を荒げているが、夜郎自大でなければ内部資料でこれくらいの分析がなされるのは当然であることは理解しているはずだから、これはポーズに過ぎない。しかしこうした度を越えた抗議をすることがいろいろな意味で有効だと思っているなら不愉快な話である。

毎度韓国政治の拙劣さを見せ付けられることは、「脱亜論」を唱えた福沢諭吉の心境にもつい思いをはせてしまうが、こうした雑音に紛らわされることなく、日本としての外交戦略をしっかりしたものを作り上げ、実施していってもらいたいと思う。ただ、小泉政権の外交戦略とくに対米追従に賛同するわけでないことは明言しておきたい。





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日本優勝!

2006-03-21 15:03:39 | 時事・海外
ついにWBCで日本優勝!苦しい試合だったが、すばらしい勝利だった。
今イチローのインタビュー。よかった。
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若い女性とがやがや/小林よしのり「目の玉日記」/ミロシェビッチの死と正義の魔/ゲノムとラプラスの魔

2006-03-13 07:48:29 | 時事・海外
昨日は昔の生徒の結婚式で都心へ。由緒あるホテルのこじんまりしたバンケットルーム。思い入れがあるホテルなので嬉しかった。スピーチを頼まれていたのだが、ご主人になる人と私自身との地域的な奇縁に驚いたり、聞いている話と違ったのでその場でスピーチを修正したりと、結構忙しかった。このホテルも3月末で営業を休止して、5年後に再開すると言う。歴史と伝統のあるホテルはいつまでも続けてやってほしいものだと思う。

披露宴後、昔の生徒たちと喫茶店で歓談。久しぶりに若い女性たちとがやがややってみると楽しい。なんだか元気をもらった感じである。実際、みんなでがやがややると言うのは私はとても好きなんだなあと思う。最近そういう機会が減っているので、特にそう思うのだろう。毎日そればかりだと馬鹿になりそうだが。…って、だから昔は相当馬鹿だったんだろうという気がしてきた。

帰りに丸善により、小林よしのり『目の玉日記』(小学館、2006)を買う。小林よしのりが白内障の手術をした体験記。こういう病気話で面白いと感じるものはあまりないが、この本はなかなか面白い。一番へえと思ったのは、世界の失明者は5000万人いて、そのうちの半数は白内障によるものなのだと言う。世界の人口を60億人とすると世界人口の120人に一人は失明していて、240人に一人は白内障による失明だと言うことになる。

日本では年間70万件の白内障手術が行われていると言うから、その失明率は相当低いだろう。よく昔話などで目の見えない老人が出てくるが、そういう人も現代なら見えるようになったのかもしれない。

この本はかなり面白くお勧めしたいのでネタばれになるようなことを書くのはやめよう。「見える」ということがどういうことか、考えさせられる作品である。

***

ミロシェビッチ元ユーゴスラビア大統領が死去。戦犯法廷で裁かれていたミロシェビッチは収監先のハーグで「死亡しているのが発見された」という。健康状態の悪化によりモスクワでの治療を求めながら拘置中に死んでしまったと言うのはやはり問題があるのではないかという気がする。東條英機が自殺を図ったときはGHQが全力を挙げて治療して直してしまった。戦犯法廷というのはどうも偽善性を感じてどうなんだろうなあと思うところはある。(特に極東軍事裁判に関しては…というのは本題からずれるのでしばらく措く)やはりおそらくはある種の復讐でありある種の制裁としてその敵が認定した「独裁者・戦犯」を法に名を借りて断罪し、「正義」の神に生贄を捧げるある種の「魔」であるのだろうなあと思う。

まあ戦犯法廷だけでなく、刑事裁判というものはどんなものでも結局そういう性格を持ってきてしまうのだろう。少女誘拐など悪魔的な刑事犯が断罪されるときに我々はある種の快哉を心の中で叫ぶのだが、そこに「魔」がないとは言えない。まあ普段はそんなこと考えもしないし、考える必要もないのだが、個人の犯罪でなく国家の犯罪ということになるといろいろ考えさせられる面が出てくるということだ。現代においては、独裁というのはリスクの高い統治形式だと思う。国民にとっても、指導者本人にとっても。

「正義」という「魔」が断罪されることはない。「正義」は抽象的な観念だからだ。そして、人間世界にある価値を持った秩序を保とうとするならば、その「魔」は必要悪なのだろう。しかしそれがある種の「魔」であると言うことは、時々は感じてみるのが健全ということなのかもしれないと思う。

***

ゲノムに関する理解度の調査結果をみて、え、と思って調べてみると、私自身の理解も間違っていた。遺伝子情報の一つ一つのことを「ゲノム」というのかと思っていたが、個々別々の遺伝子情報のことではなく、その生物をその生物たらしめている遺伝子情報の「全体」をゲノムと言うのだと言う。つまり現代の遺伝子工学で考える限り、その情報どおりに全ての条件をそろえればその生物が発生するという、いわば「ラプラスの魔」のような概念であるらしい。……今日は「魔」の話ばかりだな。

まあ正直言って遺伝子情報だけで生物を「創造」できるとは「想像」しにくいのだが、まあ昔に比べて飛躍的に「進歩」したことは事実なんだなあとその「概念」の存在によって改めて確認してしまう。まあそれを「神をも恐れぬ」所業だと感じるか否かというのはその人のセンスにもよるのだと思うが、私自身としてはあまり踏み込んで欲しくない分野だなあと思えてならない。やはり何かとんでもないことが起こるような気がしてしまう。この技術には、核技術のような破壊性が伴われている。核拡散防止条約のように、ゲノム知識拡散防止が図られる事態がそのうち起こるのではないか。そのときに非保有国になってしまうと核問題以上に危険な差別が国際社会に生まれてしまうかもしれない。面倒な時代になったものである。






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詩が永遠を歌うものなら/日中ガス田問題

2006-03-08 11:04:38 | 時事・海外
昨日帰郷。東京駅で時間があったので丸善で『文学界』を買いに行き、ついでに小林秀雄を少し見ようと思ったら店員が棚を把握しておらず、気がついたら時間ぎりぎりになっていて走る羽目になった。中央線の中で『文学界』を読み出したら新宿についたのに気がつかず、また大慌てで電車を飛び出した。ちょっとモードが物書きに入っているので現実社会との対応が疎かになる傾向がある。対応に失敗すると時間もよけいにかかるし後で対応するのによけい面倒になるのでそのあたりはなるべく破綻を来たさないようにしたい。

電車の中では『文学界』と『中原中也詩集』とクロポトキン『ロシア文学の理想と現実』を読む。中也の詩集も今読むと少し感じが違う。だが私の好きなのは晩年、と言っても30歳だが、昭和12年に発表されたいくつかの身辺の情景を描いた詩。それも詩集の最後の「夏日静閑」だ。最後の言葉、「いつもながらの女の写真(かほ)。」というのが、どうも中也のある意味での遺言のように見えてならない。「また見つかったぞ。何が。永遠が。それは海に融けゆく太陽だ。」と歌ったのはランボーだが、中也の永遠は「いつもながらの女の写真」だったと思われてならない。詩というのは畢竟、永遠を歌うものだとしたら、ランボーは永遠を書いたから詩を書くのをやめ、中也は死んだのではないかと思う。そういうことはいつも思う。たとえ詩人でなくても、永遠を何かしらの形でつかんだ人は、もうあまり永くこの世にはいないと言うことがよくあるのだろうと思う。

午後から夜にかけて仕事。忙しい、というほどでもないが、暇という訳でもない。微妙な時間。もう少し忙しくないといけないのだが。夜帰ってきて今日メモしたものをパソコンで打とうと思ったが、そのままばたんきゅーとなった。朝目が覚めてから内容を考えながら打ち出す。書き出しというのはいつも難しい。電話が入ったりして思考の流れが途切れることが何度か。打ち合わせのためにしばらく話。別の打ち合わせのために電話したら出ない。何度か電話してつながると予定が変わって朝から人間ドックに入っているという。仕方がないのでこちらから出向いて書類を預けにいく。そんなこんなで時間がつぶれてしまった。

日中ガス田問題。全然関係ないのに中国側は靖国問題を出してきて非難。馬鹿じゃなかろうか。と思ってしまうが、それだけこの問題に関しては向こう側に余裕がないということなのだろう。この問題に関しては向うは完全にスターリン主義的な教条主義だ。もっとも、スターリンと言う人物はもっと柔軟でプラグマティストな面が強かったと思う。マルクスがマルクス主義者でなかったように、スターリンもスターリン主義者ではなかったと思う。ガス田問題もまるでイスラエルの占領地における入植活動のような無法さだ。これも余裕のなさであるとともに不退転の決意で理非も関係なく遮二無二やり遂げようと言う態度だ。ヒトラーでさえ「もうこれ以上は侵略しないからこれだけ」という狡猾さがあったが、中国のやり方はアッシリアの侵略なみだ。いや、アッシリアの侵略についてよく知っているわけではないのだが、なんとなく言ってみた。

しかしまじめに、中国とどう付き合うかについてはもっとちゃんと戦略を練らないとまずい。アメリカに頼っていればそれで外交終わり、以上、というわけには行かないだろう。冷戦時代とは基本的な思考を変える必要がある。石原莞爾ではないが最終戦争論に匹敵するような外交の戦略思想を持たないと、日本は漂流するばかりだ。国家意思の発言を裏付ける戦力がなければ意思の表現が限定的になりすぎる。陸奥宗光の狡猾さが必要である。




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啓蟄/プーシキン/ユダヤ原理主義

2006-03-07 08:31:30 | 時事・海外
きのうは啓蟄だった。東京では気温が17度まで上がったと言うが、確かにコートが必要のない天気だった。もっとも私はほとんど家にこもって『プーシキン全集』の6巻を読んでいたが。何度か気分転換をかねて外出し、銀行に行ったり買い物をしたりしたときに、うらうらとした春を感じた。ところによっては沈丁花もよく匂っていたが、私の住んでいる高層住宅の駐車場への入り口のところにある沈丁花はまだ蕾だった。

夜中までかかり、『プーシキン全集』6巻読了。全集を最初に読み始めたのが2月5日だったからちょうど30日間かかったと言うことになる。プーシキンを最初に読み始めたのが1月18日の『大尉の娘』であったから、まだ50日足らずか。しかしこの間、プーシキンとはかなり濃密に付き合った感じ。この詩人にずいぶん親近感を持つ。

しかし、いったいいつ読み始めたんだろうと思ってブログ内検索というのを使ったら一発で分かった。これは便利だな。

***

昨日書いたユダヤ過激派の話だが、このあたりはいろいろ心配されている話のようだ。こちら(768信)によるとイスラエルでもユダヤ人からの改宗キリスト教徒(メシアニック・ジューというらしい)の迫害があると言う話である。もっとも昨日の爆竹騒ぎは、騒ぎを起こした人物の「経済的あるいは情緒的」な問題によるとの言及もあり、あまり問題は大きくならなそうである。

しかしこちらによるとイスラエルでも原理主義的(傾向が強い、くらいの方がよくないか?)なハシディムというユダヤ教の一派が人口の2割を超えたと言う。ハシディムというのは黒いコート、黒い帽子のアメリカなどでもよく見るユダヤの伝統的服装を守っている人たちがそうらしい。ただラビン首相暗殺のようなテロリズムに出る人も中には含まれているということのようだ。

宗教の問題というのは根が深い。





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アルカイダとハマスの論争

2006-03-06 20:05:41 | 時事・海外
ハマスとアルカイダの論争。パレスチナ選挙にハマスが参加したことをめぐり。これを読むと、ハマスの議論がまっとうだと思う。具体的な地域に根ざしたハマスと国際間を浮遊しているアルカイダとの違いは大きいなと思う。テロ、あるいは武装闘争をしているというだけで一括りにするのは建設的でなかろう。

しかしなかなかこのあたりのニュアンスの違いというのが受け入れられることはないかもしれない。このあたりの微妙な線を引き取るのはたぶんロシアくらいだろう。実際、ロシアは多数のユダヤ人をイスラエルに移住させているし、両者の仲介をするにはいいポジションかもしれない。このあたり、アメリカやヨーロッパを牽制する材料として使ってくることも考えられる。

いわゆる大国の中で、イスラムとの日常的な関係が一番長いのはロシアだろう。そのすべてが今まで成功してきたわけではないにしても、(中でもアフガン介入は最悪だった)アメリカよりはベターなポジションにあるだろうとは思う。どういう解決がいいのか私にもよくわからないが、建設的な方向に行き、暴力の応酬が止むことを願ってやまない。
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