自分の失敗談を書かせてもらお。
親友のKはろう者である。元々、彼と出会ったことが手話との出会いであった。
むかし昔そのまた昔の学生時代、まだ手話通訳者としての資格も持っていない時。
Kと学生食堂でコーヒーを飲んでいた。
その時、
「あのー」
と声をかけてきた学生がいた。
「手話って、すごい早いんですね。初めて、近くで見たから、つい、ずっと見てしまいました」
Kに通訳した。Kは、
「手話に興味を持ってくれて嬉しい。よかったら、手話サークルに入らない?」
と、気さくに応えた。
相手の学生は「そこまで興味はないので」と断り、自分のことを話し始めた。
彼は経営情報学部の学生で、SE(システムエンジニア)専門コースを専攻していた。
「オタクっぽい人だな」と思っていたが、予感が的中。
どういうわけか、プログラミングのことを延々と話し始めた。
アセンブラがどうの、プロトコルがどうの、内容がさっぱりわからない。
当然、通訳も大変苦労した。
彼はなんと30分以上、ずっと、自分の得意領域であるプログラミングについて語り続けた。
(なんや、こいつ、手話に興味があるんじゃなくて、自分の好きなことを語りたいだけやないか)
だんだん、不愉快になってきた。
でも、Kはニコニコしている。人のいいやっちゃな。
とうとう我慢できなくなり、立ち上がった。
K、飯食いに行こう。
相手の学生に「飯を食いに行くんで」と断って、さっさと学生食堂を出た。
彼は「学生食堂で食べればいいじゃないか」とは、言わなかった。
振り返って、驚いた。いつも温厚なKが怒っている。
「たいし、どうして途中で会話を切ったんだ?」
う・・・
手話通訳中、通訳者は主体的行動をとってはならない。
これは大原則である。
しかし、自己弁護させてもらうと、上記は「通訳中」の話ではない。
ごく当たり前のキャンパスライフのひと時であり、俺の行動が「間違い」だとは思わない。
ただ、この時に強く反省したことが、後の手話通訳活動に役に立っている。
親友のKはろう者である。元々、彼と出会ったことが手話との出会いであった。
むかし昔そのまた昔の学生時代、まだ手話通訳者としての資格も持っていない時。
Kと学生食堂でコーヒーを飲んでいた。
その時、
「あのー」
と声をかけてきた学生がいた。
「手話って、すごい早いんですね。初めて、近くで見たから、つい、ずっと見てしまいました」
Kに通訳した。Kは、
「手話に興味を持ってくれて嬉しい。よかったら、手話サークルに入らない?」
と、気さくに応えた。
相手の学生は「そこまで興味はないので」と断り、自分のことを話し始めた。
彼は経営情報学部の学生で、SE(システムエンジニア)専門コースを専攻していた。
「オタクっぽい人だな」と思っていたが、予感が的中。
どういうわけか、プログラミングのことを延々と話し始めた。
アセンブラがどうの、プロトコルがどうの、内容がさっぱりわからない。
当然、通訳も大変苦労した。
彼はなんと30分以上、ずっと、自分の得意領域であるプログラミングについて語り続けた。
(なんや、こいつ、手話に興味があるんじゃなくて、自分の好きなことを語りたいだけやないか)
だんだん、不愉快になってきた。
でも、Kはニコニコしている。人のいいやっちゃな。
とうとう我慢できなくなり、立ち上がった。
K、飯食いに行こう。
相手の学生に「飯を食いに行くんで」と断って、さっさと学生食堂を出た。
彼は「学生食堂で食べればいいじゃないか」とは、言わなかった。
振り返って、驚いた。いつも温厚なKが怒っている。
「たいし、どうして途中で会話を切ったんだ?」
う・・・
手話通訳中、通訳者は主体的行動をとってはならない。
これは大原則である。
しかし、自己弁護させてもらうと、上記は「通訳中」の話ではない。
ごく当たり前のキャンパスライフのひと時であり、俺の行動が「間違い」だとは思わない。
ただ、この時に強く反省したことが、後の手話通訳活動に役に立っている。