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手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

ローソン

2015-04-16 09:28:16 | 手話
市ろう協の会議に参加した。
昼休憩となり、市ろう協会長のTさんが、
「ローソンでおにぎり買ってくる」
と言って出て行こうとした。
Tさんの手話は日本語対応手話。
普通に話しながら、手話を表す。手話通訳者なら、手話を見なくても、声だけで十分わかる。
この時もそうだったが、Tさんが同時に表した手話が引っ掛かった。

「ろう」+「損」

Tさん、何それ? センスの悪い洒落やな。
「何言ってるんだ。ろう者の間では広く使われている手話や」
え、ほんま?
「知らんのか。そんなんじゃ、手話通訳者失格やで」
でも、それ、ローソンが気の毒や。
「ろう者は情報不足で損ばかりしとる。ろう者たちの実感のこもった手話や」
・・・


Tさんに言われたことを真に受けて、地元のろう者Rさんと会話している時、上記「ローソン」の手話を使ってみた。

「たいしさん、手話通訳者は、そんなアホな手話使ったらあかんて」


今度Tさんに会ったら、お礼に首を絞めてあげよう。



ろう者から受け取った「お礼」

2015-04-16 07:39:30 | 手話
以前、このブログに、
「ろう者からのお礼は受け取らない」
と書いた。嘘を書いたつもりはない。手話通訳者として、当然のことである。
しかし、よくよく考えてみると、お礼を受け取ったことがある。

ろう者のIさんは料理上手。
以前、通訳を終えて帰ろうとしたら、Iさんが鞄からタッパーウェアを取り出した。

「キムチを作りました。おいしくできたので、たいしさんにも少し、おすそ分けします」
うまそう! ありがとう!!

こういう時、頑として受け取らない手話通訳者が多い。
確かに、手話通訳者として、正しい。
でも・・・
俺はこういう場合、ありがたく、いただく。
あまり四角四面にやるべきではないと思う。

手話通訳士のIさんが旅行に行かれて、お土産にお菓子を買って、派遣者の事務所に持って行った。
対応に出た職員が、
「手話通訳者の方から何かをいただくことは、禁止されていますので・・・」
と断ったが、Iさんは、
「せっかく持ってきたんだから、いいじゃない。高いものじゃないし」
と言って置いてきたという。


「たいしさん、このお菓子、どうなったと思う?」
受け取ってから返すわけにはいかんし、みんなで分けたんとちゃう?
「捨てられた」
えっ!?


本当かどうかわからないが、Iさんの怒りは尋常でなかった。事実なのかもしれない。
もし事実なら、行き過ぎだと思う。
行き過ぎと言うか、配慮がなさすぎる。