オナガガモやヒドリガモに気を取られてしまい、ヨシガモの存在に気づくのが
遅れます。じっくり見ると派手なのに野外ではとても地味な色合いのカモです。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ ヨシガモ(Falcated duck)・ぽつぽつ・ ★
ヨシガモが北上してきています。オナガガモたちと混じってアマモを食べて
いると光りのあたり具合で黒っぽく見えるヨシガモ。光りが当たると頭が緑色
に輝きます。逆光で見るときは黒なのに、順光では見事に緑輝く頭になります。
ナポレオンハットを被ったカモとやばれていますが、私には競輪の人が被る
ヘルメットに見えます。頭の幅が細く、後頭部に伸びた飾り羽、冠羽が張り出
していてスピードに対応した形態をしています。
ヘルメットの中央部に前から後ろに亜茶色の線が走ります。頭を水に入れると
冠羽の後ろがぴんと立ってきています。これがなかなかおしゃれで精悍さが
出ます。
頭を上げたとき、喉の白い部分に黒い(光が足ると緑に見える)首輪に見える
バンドが入ります。白黒の首が際立ちます。
さらに背中を覆う飾り羽が素敵です。水が流れ落ちるような模様がヨシガモの
美しさを際立ったせます。なんと優雅なカモでしょうか。
これは三列風切り羽が長く伸びたもの。タンチョウの黒い三列風切りと同じ。
優雅さを出しています。「みのがも」と呼んだ人がいますが、もっと情緒が
あるでしょう。
首っからお腹の羽模様の小紋がさざ波を想像させる細かな波紋になり、これが
ヨシガモに気品を漂よわせています。なんと素敵なカモでしょう。
メスはとっても地味です。羽模様が大柄でしっかりしたウロコ模様。首筋から
前胸部のウロコ模様は一つ一つがはっきりして見事です。が、黒っぽく見える
要因になってます。こんなにはっきりした模様は他のカモのメスには見られま
せんよ。
干潟でアマモをひたすら食べていて、なかなか頭を上げません。これがいるか
いないか分からない。あたしがいつも見落とす原因になっています。
綺麗な鳥ほど地味である。そんな思い尾させるヨシガモです。これからカムチ
ャッカ半島へ向かうのでしょうか。しばらく滞在します。