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窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

打ち上げ流氷・波ぎわ探索

2020-03-12 15:00:33 | キタキツネの生態

行くたびに出会うキタキツネのオスがいます。時間帯が合うのか、1週間に1度

しか行かないのに、このところ必ず会います。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ★ 打ち上げ流氷・波ぎわ探索 ★

彼の狙いは風が吹き、強風で起きる波が運んでくる海の恵みです。野付半島の

周辺は水深が浅く、大きな波になると海底までかき回し、底に住む生き物を浜

まで運んできます。

おそらく毎日の日課にして波打ち際を探索してくるのです。日ごろ、人が来る

ことはない浜なので警戒することなく、やってきます。

ひょいと顔を上げると目の前に私がいます。にらみ合い、とっさに逃げるか、

何ごともなかったように横を素通りして行くか、どっちかです。

浜の探索はとても丁寧です。打ち上げられたコンブやアオサ、アマモなどの

海草の中を嗅ぎ、中に埋もれている貝や魚などを探します。

他にカラスやカモメ、オジロワシが来ていて競合します。カラスやカモメは

気にしませんが、オジロワシには一目置きます。

じっと睨みつけられると耳を後ろに寝かせ、緊張しているのが遠目でも分かり

ます。近寄らないようにして通過しようとしても、オジロワシが威嚇、攻撃

姿勢をとりだすと体を低くして警戒します。

オジロワシはイヌワシみたいに攻撃的なワシには見えませんが、子ぎつねは

よく狙われるようで、いつもおどおどした行動になります。

逆にオジロワシもキツネが怖いからこそ威嚇してくるのだと思っています。

キタキツネは浜をうろちょろしながらトコトコ歩き、終わると氷の上を通って

いつもの生活圏に戻って行きます。