これはちょうど3年前、2009年2月4日のツアーです。岡山から高松というルート、初めての新幹線&ファルトと懐かしい思い出がいっぱいです。
それはなにげない会話から始まった。
同い年のカピパラさんが誕生日休暇(いいなあ・・)で2/4がお休みだという。せっかくなのでどこか漕ぎに行こうという事でいろいろ検討した結果岡山県の宇野から小豆島の土生と決まった。ところがカピさんができれば高松もいいですねと提案。実は宇野~高松の宇高連絡線に中学生の時に乗ったことがあるとの事。30数年振りにいってみたいらしい。

実はこのルート、高松の手前に男木島、女木島という島がある。このうちの女木島が実は鬼が島といわれる島。かねてよりこの鬼が島には一度はいってみたいものだと思っていたのでルートは宇野~高松に決定。
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kankou/meisyo/megi.htm ←鬼が島
ではどうやっていくかだかまずファルトかシーカヤックか? 行くのは車か電車か? 帰りはフェリーか高速バスか・・・まあ瀬戸内海というのはいろんなルートがとれるもんだ。この計画してる時の楽しいこと、風が強かったりもやが出て視界が悪かったら逃げるルート、出艇時間が遅れたら取るコースなどいろんなパターンを考えた。最終せっかくの誕生日だしセレブに行きは新幹線、帰りはフェリーかバスに決定。ドキドキするなあ。

(左上;京阪寝屋川市駅改札口、右上;寝屋川駅ホーム、左下;地下鉄淀屋橋駅、そして右下;新幹線ホーム)
朝、5:26京阪電車に乗る。当然まだバスは動いてないので歩き。私の家から駅まで約2km、実はここがかなりしんどかった!
そこから淀屋橋まで行って地下鉄に乗り新大阪へ。実は私はファルトでカヌーに行くのに新幹線は初めて。いつかは新幹線でカヌーってやってみたいなあと思っていたので今回ちょっと興奮気味。まあ単純なもんです(笑)

(うーん、セレブだなあ・・でも一人で車運転していったらもっと高い!)
流石は新幹線、新大阪から岡山まで1時間かからない。しかし岡山に近づくにつれもやで視界が効かない。このままだと本線航路を多く横切る高松でなく小豆島になるのか?まあここまできたらいってみないとわからない。
岡山からは宇野線に乗り換えて宇野駅へ。この宇野駅も瀬戸大橋ができるまでは急行が止まり駅前ももっと賑わいがあったらしい。時代の移り変わりなんですね。

(宇野港の北の端の方、駅から徒歩5分)
宇野駅からかねて聞いていた出艇場所に行こうとしたらふと目に入る原っぱ。もしやと思っていってみるとなんと出艇できそうな雰囲気。駅からも近いしこれはラッキー!早速組み立てていざ出艇。時間にして9:40、海は当初の心配をよそに快晴。高松が呼んでるぜ!

(多分、上鳥島。1本生えた松が不思議な感じ)
宇野港から出て回り一面島また島。まあもの凄い小島の密集地だ。これこそ瀬戸内の多島海だなあ。なんとか地図、コンパス、GPSを頼りに進んでいく。もう天気は最高、暑いぐらい。
今回、宇高連絡線の本来の航路、宇野~直島~高松を避けて宇野~井島~豊島~男木島~女木島~高松というルートをとる。それというのもシーカヤック仲間のオヤジさんが前に行った時、直島~女木島で島がブラインドになって船舶が見えにくくあやうくあたりかけたとの事。なるほど直島やその前の島の位置では横でなく前からの船はかなり見難い。そうなると航路が広く視認しやすいほうからが安全という判断だ。

(局島、奥に見えるのは京上臈島・・しかし凄い名前だな)
直島の斜め上の連なった島々の横を過ぎる。今回通ったのは局島と京上臈島の間、ここを越えると井島が見える。しかし局島とか京上臈島とは凄い名前だ。昔都から誰かが来たのだろうか?源平の時代かはたまた大内氏の招聘か?思いは膨れいろんな事を考える。

(井島と小豆島から豊島経由で宇野へ向かうフェリー)
局島を過ぎまたたくまに井島。この井島なんと島の北側は岡山県、真ん中から南側は香川県だ。小さな島で途中で県が変わるとは珍しい。面白いもんだなあ。
この井島を越えると豊島そして男木島、女木島が見えてくる。その時、豊島の方から近寄ってくるフェリー、小豆島から宇野に行く船だ。初めて本線航路を横切るカピさんは心配で何度も何度もフェリーを見てる。この気持ちわかるなあ。これからこんなんばっかりですよ!
「もーもたろさん、ももたろさん・・・」 井島を越え豊島に向かうと右手に段々大きくなるのは鬼が島。本当に鬼が島かどうかはともかく、そう信じて何百年もたつとそれなりの重みが宿る。少なくとも私はそう信じている。
始めは豊島に上陸しようかと思っていたが特にそう疲れもない。そこで豊島の少し沖合いから最短ルートになるようにして一気に男木島へ向かうことにした。

(奥に見えるのが男木島だ)
この豊島と男木島の間が高松に寄らずに東西に行く船の航路となっている。航路は全体的にみてかなり男木島寄り。割と交通量も多く常にどちらかに行き来する船が見える。はじめは順調に通り抜けていたが東から2隻で来る貨物船がどうやら避けられない感じ、そこで少し距離をとって海上で停止。続いて3隻目もきていたがかなり距離もあったので素早くダッシュ、実際そこまで接近もしなかったけどやはり緊張します。でもそんなこんなで無事男木島へ。

(男木島のフェリー乗り場と家並み)
島にはほとんど車も見かけず家々が並んでいる。カピさんと普段の生活はどうやってるんだろうと話し合いながら進んでいく。男木島から女木島に高圧線が見える。女木島までは高松から地下ケーブルなんだろうか?こういう島々で当たり前のように生活してるのは大阪の人間には想像しにくい。やはり日本は広い。

そして男木島を離れいよいよ女木島/鬼が島に到着。ちょうど浜辺に小さな穴が開いた岩を見つけそこで上陸。水がとってもきれいで海中をユラユラと海草が揺れているのが見える。ここが鬼が島かあ・・・思わず口ずさむ桃太郎の唄。
ここで軽く昼食、熱いコーヒーを飲みたくて持ってきたジェットボイルでお湯を沸かす。なんとコップを忘れてきたのだがペットボトルを半分にきって乾杯!HappyBirthday・・カピさんとは同い年になったのでもうお互い50歳が見えてきた。でもまだまだ遊びましょうね。

しばし穏やかな時を過ごし出発。海岸線を漕いでいると変わった波の音。すぐ上の写真がそうなんだが実は岩の中が侵食されて繋がっている。元々瀬戸内海は洞窟も少ないところ。この島は山の上にも洞窟があるしそういう侵食されやすい岩質なんだろう。なるほどそれで鬼が島かあ。やはり鬼が住むのは洞窟というイメージだ。実際きてみないとわからないもんだ。楽しいなあ・・
そして鬼が島のもう一つの特徴、鳥のさえずりが凄い。ちょっとした動物園並みの密集度。不思議なハーモニーは鬼が島の名前に似つかわしくない雰囲気をかもしだす。ほんと楽しいなあ・・

(香東川の河口のテトラ、ここから上陸した)
そして今度は女木島から高松へ。ここの船舶が密集しているところだ。相も変わらずダッシュしたり止まってやり過ごしたり・・さすがにカピさんもかなり慣れて順調に横断。まあ順調に行くために船のまだ少ない時間考えて早めに渡ったんだけど。
そして香東川の河口の右岸に上がれそうなテトラを発見。この港の近くは案外あがるところがない。幸い上がった上も広いしひと気も少ない。そこで苦労して艇を引っ張り上げ上陸、うんいいツアーだった。

(奥に見えるのが鬼が島、手前は延々と海苔の養殖)
できれば15:30のジャンボフェリーに乗ろうと手早く着替え必死の撤収。しかし港まで歩くうちに道に迷ったり行き止まりにはいったり・・・ちょっと間に合いそうにないのでコンビニを探してファルトを宅急便で配送依頼。ヤマト便で1790円でした!
そこからは手軽になって市バスで高松駅までいって阪急バス。そこからなんばまでは3時間、実は荷物送ったのは初めてだけどだいぶ楽ですね。7:00になんばについて混んでる時間に御堂筋線、京阪電車はファルトをもっては正直きつかった。でもこういうツアーはやっぱりファルトが便利だなあ。さあ次は何処に行こうかな!

(コンビニで発送の手配、少し湿ってた。ゴメンナサイ)
実はこれ以来瀬戸内海の西行きはすすんでないです。あれから何度か続きを計画したのですがあるときは仕事、またあるときは荒天で断念。でもそろそろ西へ進みたい!目指すはしまなみ海道・大三島ですよ。
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