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カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

カヌーの日記  鸛(こうのとり) 弐

最後の治療?遺伝子治療

2020-06-01 06:52:00 | 病気の話

 今月頭に、大阪国際がんセンターで残念ながら河野さんに対してうちから出来る治療はありません。
今後は痛みを抑えながらどう最後を迎えるかの終末医療になりますと言われた私。
過去の状況からもこういう日が来るのはわかってはいた。
ドクターはかなり好意的にやってくれてるのだが、標準医療とそれに附随する治験の限界がある。
 先だってゲノム解析をやった。
これで私にはxxという薬が有効とわかったとする。
しかしxxが泌尿器科の薬でなく皮膚科の薬なら?
そして新薬の臨床試験中でなく薬として既に出来上がっていたら?
残念ながら私には使ってもらえない。

 なにを理不尽なといってもそんなもん。
それを認めると医療費増大で医療財政が傾くのと、自由診療と標準診療の役割りをしっかり作り上げる新しい医療法が必要だがなかなかそこには手をつけられない。
変化させるより今まで通りのほうが楽なのはどこの世界でも同じです。
とはいうものの自分の事だとできることはしたい訳で、もう1年も前からセカンドオピニオンとして別の癌クリニックで受診している。
 普通、大阪国際がんセンターで駄目となり次を探す、特に標準診療でなく自由診療となると、まずは今までの治療内容、画像データーなど出して紹介状が必要となる。
しかし今回はずっと通って伝えてたのでササッと次が決まる。
これは4年前に標準診療から自由診療に切り替えた時に苦労したのでやっといて良かった。
あと効くかどうかなんてやってみないとわからない。
これはすべての治療がそうで、劇的に効く人もいれば駄目な人もいる。
私自身昨年6月の治験が初めは劇的に効いた。
ただ効き続けれなかっただけだ。
 この遺伝子治療も効くかもしれない、効かないかもしれない。
体力的に効かなければ次がなく最後の治療になる可能性、あとなまじ効いたら金銭的に半年以上はキツいかなというとこだ。

 もしこのBlogを見て癌になっってしまったら、意外なぐらいマスコミが言うような治療は実は受けられない場合が多いということを知っておいてください。
もちろん標準診療はその病気に対して最も効果がある治療で、その病気になったらそれをやるのが一番だというのは間違いないです。
実際に私も標準医療で一時は癌がなくなりました。
 でも転移して色んな治療してこれ以上は薬の副作用で死ぬよというとこまでなまじ身体が耐えてしまったら標準診療で出来ることがなくなっていくんです。

知り合いの元医療関係者が遺伝子治療も色々あるしと言ってくれましたが、それを私にわざわざ云う意味はないです。
長く患者やってるだけで医療の素人の私にそれを確認する方法はなく、聞いても悩むだけ。
今回は私が確認できないのにそんな事を言うのは辞めてくれとハッキリ伝えました。
向こうは悪気はないが言われて辛いんです。
実はこれ癌患者同士の話でも多い話。
 遠い親戚、知り合いが色んな癌にいいという情報を持ってくる。
見舞いが帰ってから色々言ってくれるのは嬉しいけどしんどいからやめてほしいねと-------
まっ癌患者の一人言です。
 まだ試してみる治療が有ることがいいことですね。
生きてる間はいろいろ試して行きましょう。





肝臓にも転移、余命半年?

2020-05-15 06:54:00 | 病気の話
 4月30日に今年3回目のCT検査、その結果がでたんですがなんとキートルーダの効果がなく各部増大、更に肝臓に転移・・・・
これで頸部、肺、肝臓、左じん臓に癌の腫瘍ありとなる。
ドクターからはもう余命半年ぐらいですねとの事。
 これでもうできる標準医療として出来る治療はなく、あとは緩和ケアでそう痛みを抑えて死を迎えるかとなる。
この日の話も、私の死後の同居家族はどうするか考えて置いてください、意識がなく死を迎えそうな時に延命措置をするかとかそういう話。
ついにここまできたという思いです。

(駐車場に並ぶ車がいっぱい)
 実際、そう言われてもやはりとしか思えない体調の不良、続く日々の痛み、その痛みによる睡眠不足。
食欲不振で食べるのが辛い。食べれる日もあるが、身体が受け付けずえずきながら食べ物を身体に押し込む。
ゼリーだけという日も多い、
体重も57kg、中学の時の体重になった。
あと吐き気、むかつき、これで普通と思えるわけがない。

 痛みどめも医療用麻薬になった。
確かにこれで少しはなしになった。
前の断続的にくる立つ事もできない痛みが減っている。
これはありがたい。
 さて今後だが、昨年からずっと相談で通っていたクリニックで自由診療の遺伝子治療をやってみる。
1クール200万、やはり自由診療はけたが違う。
もちろん保険は効かない。

 あと医療用麻薬で痛みが抑えられてるうちに漕ぎたい。
いま中途のは大きく3つ。
一番は家から長野県までを繋ぐための天竜川で残り27km。
次が室戸岬から日和佐までの約60km、ただこれは家からの距離や体調を考えるとかなりきつい。
そして琵琶湖の湖東、長浜から愛知川までの26km。
 今まではコロナの自粛で漕いでなかったがさすがにもう時間がなくなってきた。
このままではちょっと死にきれない。
ただここでコロナを広げてはいけないというのはわかる。
行くとしたらソロで日帰り、どこにもよらずか?
地元でお金を落とせないのは不本意だが、家から持っていく事になるか。
水上だけで一人ならほぼ伝染る可能性はない。
ただ琵琶湖ならともかく天竜川、ましてや四国南東部は休憩しないといける距離ではない。
 あと大事な事は車での事故、カヤックでの事故は厳禁という事。
特に元はカヌーの業者で指導もしていた自分が水上で死んではいけない。
漕げないなら行かないのは守ろう。
12月で60歳、なんとか60歳の誕生日は迎えたいもんだ。

10年生存まであと3年・・・・

2020-04-19 02:41:00 | 病気の話

(4月17日、キートルーダー5クール目の投与)
 H25年・2013年4月19日、貴方は癌ですと言われた日。
当時52歳だった私はあれから全ての世界が変ってしまった。
その日から今日で丸7年、明日から8年目に入る。
ここ最近よく考えるのは10年生存率の事。
私で言うと10年生存まであと3年、なんとなくそれぐらいがボーダーラインかとも感じる。

 大体10年ずっと患者をやっていると大概の治療は経験する。
そのなかには効いたものもあり無駄だったということはない。
ただ癌細胞を殺しきれなかったという事。
どんなに小さくなっても殺せてなかったらまた大きくなってくる。

2013年
4月 癌告知 5月内視鏡手術 6月抗がん剤GC1クール 7月GC2クール 8月GC3クール(副作用で静脈血栓症) 9月 膀胱等全摘手術(副作用で腸閉塞、左手神経障害)ここから翌2014年4月まで副作用の治療 左手神経障害は10月でかなり良くなったもののそれ以上治らず現在も軽い痺れあり。 腸閉塞も時々詰まって腸の動きが悪くなるものの現在も症状あり。静脈血栓症は翌年4月まで投薬で完治。

2014年は副作用の治療のみ

2015年 7月 癌再発(左頸部、左腹部) 8月GC4クール(骨髄抑制がきつく血小板輸血、白血球危険値まで低下) 9月GC5クール  12月店廃業

2016年 1月GC6クール 2月GC7クール 3月GC8クール
その時点で3年生存率20%と言われ4月より自由診療をやってみる。
4~11月 高濃度ビタミン点滴 11月 肺に転移 12月オブジーボ

2017年 1月~2月オブジーボ 3月~6月温熱治療 6~8月自家がんワクチン
12月 血液免疫療法

2018年 1~2月 血液免疫療法 この後標準治療にきりかえる。(新薬キートルーダーが標準治療でしか出来なかった。ただキートルーダーをやるためには、第一標準のGCを限界までやってないと出来ないとの事なのでGCからとなる)
6月 抗がん剤GC9クール 7月GC10クール 9月GC11クール(ここで再び血小板と白血球がかなり危険水準まで低下、1週間個室隔離 輸血など)

2019年 1月分子標的薬キートルーダー1クール 2月2クール 3月3クール(3クール終わっても効果が見られず治験の申請。一定期間あけて薬の効力がなくなるのを待つことに) 4月頸部生検手術 5月 放射線治療 6月~12月 治験分子標的薬第一相試験 薬品名なし1~9クール(一時は縮小していたが徐々に効果がなくなってくる)

2020年 1月~3月治験抗がん剤ドセタキセル第三相試験 1~3クール
3月 再び分子標的薬キートルーダー4クール
4月17日 キートルーダー5クール目・・・・(R2:4:17 一昨日です)


(病院内の自販機はこんな感じ)
 現在はヘモグロビン低下による息切れ、ふらつき 腹部左腎臓付近の断続的な痛み 左頸部の断続的な痛み
 きついのは夜に痛みがでて寝れない時、やはり寝不足になると気力がなくなってどうでもいいやという気持ちに陥りやすい。
気力がなくなると不思議な事に病状が一気に進行する。
 あと治療中でも漕ぎ続けたい。
これがなによりの願い。
ただ現在コロナウイルスの流行でもし感染したら癌で寿命を迎えるより先に肺炎で死んでしまう可能性大。
ともかく7年は生き延びた。
ただこの後使える薬がほとんどない。
ドクター曰く、膀胱がんでここまで色んな薬使えた人は珍しいとの事。

 病気の事、コロナの事ばかり考えるのは苦しい。
そんな時こそ人生を掛けた生き甲斐だ。
さあ漕ごう、能天気に漕ごう、そしてまた明日からは8年目の戦いだ。


キートルーダー再び

2020-03-30 05:48:00 | 病気の話

(病室のベッドの上で。早くも今年3回目の入院)
 2月の終わりにドセタキセル3クール目を投与した後に造影剤を使ったCT検査を実施。
その結果は頸部は現状維持、左じん臓は微減、そして肺は増大、増大だった。
そしてドセタキセルでは効果が低いという事で打ち切りとなる。
このあたりは薬品会社のお金で治験してるのでシビアだ。
ただそうなるとこの後どうするか?
 ほっておくと増大する癌細胞が更に広がってしまう。
しかし新たな治験ですぐ始めれるのはない。
そこで昨年1月〜3月までやった標準治療のキートルーダを再びやろうと言う事になる。
標準治療なので特に申請も必要なく、まだ効く可能性があるという選択だ。

 まあ自分でもそれしかないだろうなと思っていたのでキートルーダ通算4クール目の投与が決まる。
あとはそれで時間を稼ぎ4月にやるゲノム解析で新たな治験を探すという流れとなる。
 久々のキートルーダなので1泊2日の入院投与という事で27日に今年3回目の入院すべく大阪国際がんセンターへ。
投与自体は手慣れたもので順調に終わる。
後は一晩様子を見て退院だ。

 最近は収まっていた頸部がじょお徐々に痛み出してきた。
そして左じん臓あたりが深刻な痛み、夜に寝れない事も多く応えてきた。
一応痛み止めで押えているが効かなくなってきてるのでもう1種類痛み止めを追加する事になった。
 面白い事に寝てる時とかじっとしてる時が一番痛く、動いてる時や漕いでる時は意外にマシ、だからカヤックいけるんですけどね。
とにかくキートルーダが少しでも効いてほしいもんです。

ドセタキセル3クール目

2020-03-14 05:35:00 | 病気の話

 1月17日に始まった治験の抗がん剤ドセタキセル。
2月28日に3クール目を投与、いつものように8日後の3月6日には白血球減少で外出禁止となる。
今回はそれだけでなく熱もあがり、6日の晩38.3度、7日37.7度、8日37.4度とそれなりに発熱、堰や鼻水といった症状はなく、熱も毎日3~5時間ぐらいあがったかと思うと日中へ平熱という症状。

 さらに抗がん剤の直後から腸の動きがわるくなり3日間の便秘、赤血球やヘモグロビンの減少による貧血やたちくらみ、足がもつれて家の前で転倒というのもあった。
赤血球やヘモグロビンは今までも下がってはいて頭痛などはあったが、3クール目で過去最高に低下、これ以上下がると輸血だそうです。

 そして新しくわかった副作用が出て来たという事で同意書に記入。
まあその為の治験なので仕方ないが、子供が出来にくくなるという事。
どのみち私自身は膀胱全摘手術の時に精巣もとってるし男性機能は既にない。
射精の出来ないし勃起もしない。
おしっこもでなくただ着いてるだけ。
でもそうなりますと言われてやはりショックは大きかった。
薬投与しだしてからの同意書は、改めて治験、臨床試験というのを思い知らされた気分です。

 現在は抗がん剤投与は3週間に1度、投与の1週後は白血球が10分の1.2週後は半分、3週後に戻って次の投与というサイクル。
これを少し長くして4週後に出来ないかと尋ねてみた。
結果はOKで4クール目は4週空きの3月27日の予定。
正直少しでも間隔あけてやりたいもんです。