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アサルト13/要塞警察

2006-03-05 | 映画 ア行
当初はDVDが出てからでもいいかなと思ってたんだけど、やっぱりイーサン・ホークの警官役は大画面で観たいなと思い、公開から2週間目に観てきました
70年代の「要塞警察」のリメイクと言うことと、イーサン・ホークとローレンス・フィッシュバーンが出ていることしか知らずに観たんだけど、これが面白かった!
なんだかダークホース的と言うか、棚からぼた餅的な作品でした♪


簡単なあらすじです
おとり捜査中に部下を死なせてしまったことから、新年に閉鎖される警察署(第13分署)の内勤に納まっていたジェイク(イーサン・ホーク)
大吹雪の大晦日、ジェイクは13分署での最後の夜を二人の同僚(定年間際の警官ジャスパーと警察秘書のアイリス)と共に過ごし、静かに新年を迎えるはずだった
そんな折、吹雪のため刑務所まで辿り着けない護送車が13分署に立ち寄ることになる
護送車には凶悪犯ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)をはじめとする犯罪者たちが乗っていた
彼らが到着してまもなく、13分署は何者かに襲撃される
電話も無線も通じない孤立無援の中、完全武装した敵に包囲される13分署
ジェイクは犯罪者達の一時的な協力を得て、敵から分署内の全員の身を守ろうとするのだが・・・

オリジナルの「要塞警察」とはほぼ別作品に仕上がっていたと思います
なんでもアイデアだけ頂いて、あとは舞台もキャラもストーリーも違うものにしたかったそうです
私にはこれが正解でした!オリジナルも面白かった記憶があるけど(実はあまり思い出せない、笑)、こっちもかなり楽しめました
昔から映画や小説の題材になってる「よくある話」かもしれないけど、それでも飽きさせず、銃撃戦にありがちな過剰なシーンもなく、最後まで面白いなぁと思える作品でした

特にビショップ役のローレンス・フィッシュバーンのカッコいいこと!
まさに大物犯罪者といった雰囲気が出まくってました
警察秘書のアイリス(ドレア・デ・マッテオ)が一瞬ビショップに惚れちゃう場面があるんだけど、私にはアイリスの気持ちが理解できちゃいましたよ(苦笑)
しかもこういうタイプの映画では、たまに必要以上に犯罪者の「実は心優しいところもあるんだよ」的なエピソードが入ることがあるんだけど、このビショップに関してはチラっとそう思わせる場面もあったけど、実は最後まであっさりさっぱり完全なワルに徹していた描き方が良かったです
これはキャスティングの妙でしょう、ローレンス・フィッシュバーン最高♪
そして本作を監督したのがフランス人のジャン=フランソワ・リシェということもポイントかもしれません

ジェイク役のイーサン・ホークも過去の痛手から、何事に対しても責任を持つことを避けようとする哀しい目をした警察官という役を上手くこなしていると思いました
元からイーサン・ホークはちょっと情けないようなと言うか、暗い過去があるタイプを演じるのが上手いと思ってたので、イメージ的にはピッタリのキャスティングだったと思います
その弱気なジェイクも話が進むにつれ、責任(決定を下す)を持たざるを得ない状況になっていくんだけど、その変化もちゃんと顔つきや行動に表れていたと思います

ビショップ以外の犯罪者達もおざなりにされず、短い時間でちゃんと個性的に描かれていたと思います
ただべック(ジョン・レグイザモ)がちょっと物足りなかったかな~
せっかくジョン・レグイザモなんだから、もっと何かしてくれるに違いないって思っちゃいました
でも怪しい役が似合うJ・レグイザモが出てきて嬉しかったです♪
他のキャスティングも私的に贅沢な俳優陣で堪能できました
定年間際のベテラン警察官ジャスパーにはブライアン・デネヒー、「コクーン」や「F/X」でおなじみの個性派俳優です
デュバル警部にはガブリエル・バーン、「ユージュアル・サスペクツ」、「仮面の男」のダルタニアン、「若草物語」あたりが好きです
心理カウンセラーのアレックス役にマリア・ベロ、いつもシェリル・クロウとアリッサ・ミラノを足したように見えちゃうんだよね
その他にも犯罪者スマイリーにラッパーのジャ・ルールがキャストされてるし、デュバルの部下役によく見かける俳優さんがあたってるんだけど、名前がわからず
敵に向かってなりふり構わずガンガン攻めるような作品とは反対に、一つ一つの行動が表と出るか裏と出るかわからない緊迫感と「とりあえず守る&生き抜く」スタイルの映画が好きな方にはオススメだと思います
私も、「密室から出られず一定の時間内でのサバイバル劇」タイプの映画や小説が好きなので、楽しめたんだと思います
ただ冒頭に出てくる犬をいぢめるオヤジのシーンはイヤだったなぁ・・・犬好きにはムカーッ!とくるシーンです
でもすぐ後にその犬をジェイクが引き取ったんだとわかるシーンがあるので良かったけど

そうそう、もう一つ
「アサルト13/要塞警察」ってとってもヘンな邦題
原題は「Assault on Precinct 13」でアサルト=襲撃、プレシンクト=警察管区
だから「13分署への襲撃」って意味なんだけど、邦題だとアサルト13=襲撃13って意味がないよね
間違った英語を使うよりは潔く「要塞警察13分署」とか「真夜中の襲撃」とか(笑)「愛と栄光の脱出」とか(爆)にした方がいいんじゃないかと、老婆心ながらに思っちゃうのです・・・