学校統合で閉校した小学校がある。開校中は日常的に管理者が居て、大勢の手で清掃活動を含めて維持されていた。
3月末で閉校した学校の施設を先日、外観から眺めて見た。敷地内に入る5か所の出入り口は全てチエーンがかかっていた。
外からしか見えないが、グラウンドは一月で草ぼうぼうになっていた。
授業で使っていた頃は生徒全員で草取りをして、元気に走り回れるグラウンドコースとして整備されていた筈だ。
校舎の周囲は桜、松の高木、青木等の低木が植わっている。新緑の気候となり、新芽が延び、枝が繁茂し、道路にせり出し、歩行者の通行を妨げる程だ。
桜の季節は過ぎ、道路上には桜吹雪の残骸がべっとりと山を成していた。学校関係者が従来清掃してくれていた箇所だ。用務員さんの主要な日常活動だった。
剪定をしないと歩行者、自転車の通行妨害となる。水をまかないと、砂埃が舞う。防虫駆除薬を散布しないとアメシロ被害が出る。とりあえず、除草活動をしたい。グラウンドに入っていいか?と言ったら「どーぞどーぞ」の返事だった。
除草を終えたらグラウンドを使っていいか?「どーぞどーぞ」と言ってもらいたい。行動の目的を考えてほしい。
体育館を使いたい。管理するのでライフラインを復活してほしい。「どーぞどーぞ」と言ってほしい。
地域の拠点施設が失われて一月余。失われた大きな拠点。学校統合に協力した代償がこれか。
大きな地域の宝が閉ざされたままだ。